水道事業民営化へ歩み寄る日本、再公営化に進むパリ、ブラジル

 しんしん丸様の以前の記事に「TPPでもFTAでもISD条項さえあれば、彼らは食糧と水道を押さえてくるはずです。」というドキッとするコメントがありました。水の豊かな日本がついに犠牲となる日が来るのか? 昨年、幸いにも廃案になった「水道法改正法案」は、今度の国会に懲りずに提出されそうですし、また、東京都では下水道運営権を民間業者に売却することを検討しているそうです。安倍、麻生、竹中トリオの顔が浮かんでくるようです。
 ひるがえって世界に目を向けると、ひと足先に水道事業を民営化した国々が、その失敗を認め、再度公営化に向かっているとのことです。水道会社が「儲けよう」とすると、必然的に水道料金を上げるか、安全性を犠牲にしてコストを下げるか、税金を投入して結局国民が負担するのか、という結果になり、最悪の場合、安全な水が失われ、病気が蔓延する事態にもなりかねません。
 水道料金265%の上昇を体験したパリでは、再び公営化し、結果的に水道事業の効率化を実現したようです。さらにイギリスのウエールズでは、非営利法人により「利潤を再投資に回す」運営が順調なようです。
 「安全な水道が安価に提供されるのが当たり前ではないという事実」を心して、水道利権に群がるのは誰か、よ〜く見ておきましょう。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)


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水道「民営化」から「再公営化」へ。パリ、市民参加で45億円のコスト削減、ウェールズ、非営利法人による運営
引用元)
(前略)
これまで公的機関が担ってきた水道事業の運営を、私営企業に任せたほうが「行政より効率的な経営ができて、コストを削減しながら水道施設も直せるはず」というわけだ。

しかし、話はそう簡単だろうか?

(中略)
89年から水道の民営化を始めた英国では、その後の10年間で水道料金が値上がりし、水質検査の合格率が85%に低下。漏水件数も増え、何百万もの人々が水道を止められた。しかもその間「株主配当」や「役員特別報酬」は十分に支払われたという。

 また、二大水道メジャーと呼ばれる多国籍企業「スエズ社」「ヴェオリア社」の本拠地であるフランス・パリでは、85年から09年のあいだに水道料金が265%上昇した。

(中略)
 一足先に水道民営化を進めた国々では、むしろ水道の「再公営化」が進みつつある。フランス・パリでは、10年に水道を再び公営化。
(中略)
その結果、45億円のコストを削減し、水道料金を8%下げることに成功。効率化を〝再公営化〟で実現させた。こうした動きは、過去15年間に86以上の地域で生まれているという。


(以下略)

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