空気の精 シルフィード
ゲフー!!
国会とか、もうウンザリ!
ゲップが出ちゃうよね。
ウソつくとこんな顔になります、って見本市みたいだね。
口直しが欲しい〜、現実逃避がしてえ〜。
あれ、雨が降るのかな? 風が強くなってきたね。
ああ〜
木々が風でそよいでる〜いい音だなあ。
そうだね・・・・って、くろちゃん、なに見てるの?
あそこの木の上で空気の精が舞ってる。
はあ? 空気の精?
きっと
あれは、シルフィードだな・・・ランラ・ランランラン〜♪
・・・・(くろちゃん、とうとう切れた?)
レ・シルフィードを見たことねえか?
見せてやるよ、ほい。
あ、これ
聞いたことある! 「胃い〜くすりです。」だね?
テレビのCMじゃねえよ!
ショパンだよ、
ショパンのプレリュード!
そしてこれが、
空気の精、シルフィード。
うわあ、
きれいだねえ! うっとり〜。
これが、バレエだ。
スタイル抜群になるバレエ
かわいくて、繊細なうごき。バレエって、きれいだねえ。
でもくろちゃん、意外な好みでビックリ!
そう言うが、
体操もフィギュアスケートも、基本はみんなバレエだぜ 。
たしかに
フィギュアスケートの選手は、氷の上でバレエを踊ってる感じだね。
一昔前のフィギュアスケーターは、太ももが太かったが、それはバレエの基本を知らなかったからだ。
あれだけ
重いスケート靴つけて何度もジャンプするのに、足が太くならない方がふしぎだね。
昔はバレエを知らないから、飛ぶための屈筋をきたえてしまった。
屈筋?
お日さまが当たって、日焼けしない方にあるのが屈筋。
バレエは屈筋より伸筋をきたえるから、動きがしなやかで美しいし、足が太くならない。
たしかに、
今のスケーターはみんなスタイルがいいよね。
刺し身の切り方でもそうだが、日本人は手前に引く動作が多い。
欧米人はノコギリ引くのも、フェンシングもボクシングも、向こうに伸ばす動きが多い。
つまり、
欧米人は伸筋を使い、日本人は屈筋を使う傾向にある。
バレエは欧米発祥だから、伸筋を使うわけだね。
バレエは伸筋を使ってリラックスしながら、飛んだり、回ったりするから美しく見えるんだ。
スタイルをよくしようと思ったら、バレエが一番近道だな。
バレリーナは首と手足が長くて、ウエストがキュッと引き締まってるよね。
女の子はたいてい、バレエにあこがれるだろ?
バー・レッスンだけでいいから、小学校の授業でバレエを教えるといいなあ。
バー・レッスン?
棒につかまってやる、基礎練習のこと。
美しい音楽に合わせて、体を動かすだけで体が引き締まる。しかも気持ちがいい。
この子たち、
大人になったらスタイル抜群になるだろうね。
立ち居ふるまいも、優雅になるな。
お茶やお花もいいけど、女の子にはバレエさせたいね。
しかし
昨今のバレエは、ただの体操に成り下がってる。
コンクールで賞を取ることばかり、考えてるように見える。
日本人も有名なコンクールで優勝するようになって、良かったって思ってたよ。
でも
コンクールの踊り見てると、こっちまで緊張して優雅に見えない。
あれは、バレエじゃなくて体操だ、オリンピックだよ。
まったく同じように見えるけど、いったいどこが違うの?
天から降りてきたバレエ
大宮姫道子 様
棚機姫小妙 様
天界のバレエ団だよね〜、
一度でいいから観たいなあ〜。
ヤン・リーピン 様
これが天から降ろされたバレエかあ〜。
天からのメッセージを受け取れないバレリーナは本物ではない。
それは、ただ筋肉と関節を器用に動かすだけの体操にすぎない。
メッセージを受け取るには、資格がいるよねえ。
AKBじゃ、バレエは踊れない。
バリバリの肉体次元だもんね、あの子たち。
けど、いわゆる
バレエ・ダンサーと騒がれてる人々でさえ、本物のバレエを知らない。
へえ? そうなの?
名門のパリ・オペラ座バレエ団だって、いじめやセクハラがあってんだぜ?(
AFP通信)
ひええ〜? なんと!
アメフトやレスリングならまだわかる。
同じバレエでも近所のバレエ教室のレベルなら、いじめくらいあるって思えるけど・・・・・天下のオペラ座だろ?
なんか、次元が違う感じ。
アメリカの名門、ニューヨーク・シティー・バレエ団でも、ダンサーが監督からセクハラや暴力行為を受けてたってよ。
(
毎日新聞)
はあ〜、神さまからのメッセージ、届いてないよ。
天とつながるバレエよりも、肉体のバレエになり下がってるとしか思えないな。
こうすれば足が高く上がる、高く飛べる、軸をずらさずに回れる。
そういうのがバレエだと思ってるんだ。
バレエは、もっと深い芸術のはずなのにね。
瞑想だな、バレエは。
瞑想状態になって、天からのメッセージを降ろすのかあ。
おめえ、アンナ・パブロワって知ってるか?
アンナ・ババロア? おいしそう!!
じゃねえ! すぐ食べ物にすり替えるな、おめえは!
だって、フワフワなクリームが乗っかってるイメージだよ。
バレリーナの名前だよ! アンナ・パブロワ!
ええっ! 人の名前だったの?
「瀕死の白鳥」は知ってるか?
へ?
アンナ・パブロワといえば、「瀕死の白鳥」。
うわあ、
ほんとに白鳥が弱って死にかけてる。
彼女の表情を見ろよ。
なんか、
うっとりしてるねえ。
これが、バレエだ。
ふうん、これがバレエ・・・ってどうゆうこと?
踊りながら、瞑想してるんだよ。
たしかに、
何かが乗りうつってるみたい。
神秘的だろ?
霊感なんだよ、インスピレーションなんだよ、バレエって。
アンナ・パブロワの写真の数々、見てみろよ。
きっれいな人だねえ、
まるで女神さまみたい。
こういう人が、いじめをすると思うか? こういう人にセクハラしようと思うか?
神々しすぎて、近寄りがたいよね。
アンナ・パヴロワ 様
はあ〜そういう方だから、この踊りなんだね。
より軽い次元を表現するバレエ
くり返すが、どんだけ足が高く上がるとか、高く飛べるとか、たくさん回れるとか、そんなのはオリンピック。
バレエは測れないもの、触れられないものを与える芸術だ。
体操と芸術の差だね。
だから、高い月謝とか発表会代、先生へのお礼や衣装代、コンクール参加費とか、
お金の心配に忙しい現世的バレエは本物からほど遠い。
たしかにバレエ習うには、お金がたくさんかかるらしいね。
一般的に、プロのバレエ・ダンサーになるために必要な3条件は、1.体型 2.音感 3.技術 (
MAG2NEWS)
と言われてる。
やっぱし! なんか大事なもんが欠けてる。
本物のバレエ・ダンサーを見つけるのはむずかしいことが、よくわかっただろ?
アンナ・パブロワみたいな人、いたら観たいけどね。
トウ・シューズで立つ、ってことはこの世から浮かびあがること。
つまり、
肉体より軽い次元にいますって意味なんだ。
重力のあるこの世界で、軽い次元を表現するのは大変だけどね。
そのために肉体をきたえて、非日常の幻影を見せるのがバレエなんだよ。
癒やされたいときに、バレエが別世界を見せてくれるのかあ。
ということでおしまいに、
「くるみ割り人形」から、エカテリーナ・マクシモワの「コンペイトウの踊り」をどうぞ。
うわあ!
まるでコンペイトウが跳ねてるみたいでかわいい!
ブラボー!!ブラボー!!
ぴょんぴょん
Writer
白木 るい子(ぴょんぴょん先生)
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
一生デブのままか・・・とあきらめかけていたとき、バレエで体型を変えられると知りました。
ふつうに食事しながら、音楽に合わせて体を動かすだけで、ぐんぐんやせました。
バレエには、体型を変えられる科学的な根拠がありそうです。
しかし、バレエはただの美容体操ではなく、より高い次元につながるためのものであることを、当時のバレエの先生から教わりました。