厚労省の勤労統計の不正処理を始めた昨年1月といえば、安倍首相が経済団体に春闘の賃上げ率を「3%にすべし」と、異例の数値目標を掲げて要請したタイミングと重なる! ~本当はマイナスだった実質賃金が偽装された背景に「秋の総裁選」

竹下雅敏氏からの情報です。
 厚労省の勤労統計の不正で、日刊ゲンダイが、“不正処理を始めた昨年1月といえば、安倍首相が経済団体に春闘の賃上げ率を「3%にすべし」と、異例の数値目標を掲げて要請したタイミングと重なる”と指摘。
 ツイートによると、国民民主党の山井和則議員は、“6月になって突如として、考えられない賃上げデータが示された…当時の加藤勝信大臣が関与していたのではないですか?”と言っています。
 “続きはこちらから”の記事では、この問題に関して、厚労省の組織的な関与が疑われるとのことです。
 本当はマイナスだった実質賃金が偽装された背景として、日刊ゲンダイは、「秋の総裁選」があったとしていますが、田中龍作ジャーナルがこれに関して、とてもわかりやすい記事を書いています。是非、参照してください。
 賃金の高い企業をピックアップし、こうした手法で高く出た賃金に3を掛けたことで、賃上げを偽装。
 これが、役人だけの判断で出来るのか。答えは誰もが分かっていると思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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安倍官邸“大号令”か 厚労省「実質賃金上昇率」水増し工作
引用元)
(前略)
 厚労省の毎月勤労統計(毎勤)の不正問題が大紛糾している。(中略)… ナント、本当は前年比「マイナス」だった実質賃金が、「プラス」域にまでかさ上げされた可能性があるのだ。
(中略)
厚労省はなぜか昨年1月から抽出した賃金の調査結果を「3倍」にして全数調査に近づける不正処理を開始。
(中略)
「毎勤の不正処理による実質賃金の伸び率は、0.3~0.8%程度かさ上げされたとみられています。不正処理前の伸び率は限りなく『ゼロ』に近いか、あるいはマイナスだった恐れがあるのです」(厚労省関係者)

 厚労省が不正処理を始めた昨年1月といえば、安倍首相が経済団体に春闘の賃上げ率を「3%にすべし」と、異例の数値目標を掲げて要請したタイミングと重なる。秋の総裁選では、アベノミクスの成果として「大企業、中小企業において過去最高の賃上げ」と猛アピール。厚労省の不正処理でカサ上げされた統計は、安倍首相にとって格好の“プラス材料”となったわけだ。
(以下略)
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配信元)
 
 


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組織的関与、疑い強まる 勤労統計の不適切調査
引用元)
賃金や労働時間の動きを示す毎月勤労統計の不適切な調査問題で(中略)… 根本匠厚労相は2015年から調査の手引が不適切な手法を隠すかのように修正されていたことを認めた。厚労省の組織的な関与への疑いは強まっている。
(中略)
今後の焦点は組織としての関与だ。(中略)… 不適切調査が始まった04年からの手引には「東京は抽出調査で良い」と明記されていた。根本厚労相は17日、この表現が15年の手引から削られていたことを認めた。

この直前にあたる14年には統計委員会が、毎月勤労統計の調査手法が正しいか調べることを決めていた。調査対象となってルール違反が発覚することを恐れ、修正したとの見方が出ている。

(以下略)
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不適切調査 統計委員長「あぜんとした 明らかな法令違反」
引用元)
賃金や労働時間に関する厚生労働省の調査が不適切に行われていた問題で、国の統計委員会の委員長がNHKの取材に応じ、「明らかな法令違反だ」と厚生労働省の対応を厳しく批判しました。
(中略)
この問題について、国が行う統計について審議する総務省の統計委員会の西村清彦委員長が、NHKの取材に応じました。

今回の問題は、西村委員長の指摘がきっかけで、先月、発覚していて(中略)… 平成16年から一部を抽出する不適切な手法が取られるようになったことについては、「極めて重大な計画変更で、明らかな法令違反だ。15年にもわたって修正されなかったのは驚きだ」と述べました。
(以下略)

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