金融庁“2000万円”報告書は気に入らないので、「受け取らない」「まともな公的文書ではない」「もう存在しない」ことにするらしい

 冒頭のツイート「2000万円貯めるよりも自民党・公明党を落とすほうがずっと簡単です」のインパクトは相当強烈だったようで、政府与党の火消しが露骨に始まりました。
ところが、それらがあまりにも稚拙な言い訳で、火消しどころかますます墓穴を掘っている状況です。メディアは当然核心部分を伝えませんが、ネット上の早い展開を毛ば部とる子さんが時系列でうまくまとめて下さっていました。それに対応したツイートも合わせてピックアップしてみましたが、全体を通して見えてくるのは安倍政権の傲慢さと自壊していく様子です。
 まずは、麻生金融相の、2000万円不足の報告書は「受け取らない」ことにしたコメントです。いや、そもそも麻生大臣の諮問で出た報告書、しかも自ら2000万円貯めとけと発言したことは全て無かったことにして報告書も見なかったことにしたいらしい。岸田政調会長や公明党の山口代表も「ずさんな」「罪深い」報告書だと非難して援護射撃です。
けれども金融庁の諮問委員会のメンバーは「自信を持って提案した」報告書だとインタビューに答えています。2000万円貯蓄に向けたビジネスに繋がるはずの報告書をけなされて、さぞかしガッカリでしょう。
選挙対策が最優先らしい二階幹事長は、国民のことなど頭にないようで金融庁幹部に対して恫喝コメントを発しています。それこそ選挙にマイナスなのではと思われる傲慢ぶり。ここでもメディアは批判もせずに大人しく伝えています。
そして極め付けの脱力コメントが森山自民党国対委員長の「報告書はもうない」発言でした。ついに報告書の存在すら否定されてしまいましたが、ネット上では「宿題のプリントなくしたメソッドだ。」「(金融庁のサイトには残っているから)コピーして送りましょうか」という楽しい助言がいっぱいです。
 国民からはウソが丸見えなのに、気に入らないものは徹底的に無かったことにして、見ないことにして、受け取らないことを閣議決定しそうだな、この政権は。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)

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2000万円不足問題」自民党幹部のコメントがほとんど火消しになっていない
(前略)

まずはこれ。

麻生太郎財務大臣「これまでの政府の政策スタンスと担当大臣としては、これは正式な報告書としては受け取らない。」


(中略)

岸田文雄政調会長「極めてずさんなものであり、まともな政策議論に供しうるものではない。これが公になること、このこと自体が問題ではないかと思います。」

(中略)
報ステが、その諮問委員会のメンバーにインタビューしている。

セゾン投信・中野晴啓氏「この報告書は、大変時間をかけて、1回2時間半の会合を12回、本当にとことん議論して、まとめ上げたものですから、我々委員にとっては自信を持って提案したものです


(中略)

さて、実はもっとも気になる発言をしているのがこの人、二階氏。
(中略)
二階俊博幹事長「我々は選挙を控えているわけですから、そうした方々に迷惑を及ぼすことがないように、党としてはしっかり注意しなければならない。」
「そういう有識者会議とかいうことに名を借りてね、色んなことを言うわけですよ。金融庁そのものが関わってなきゃ、こんな発言は出てこないでしょ。これ有識者、その人らだけが勝手に言ってんじゃないの。関わってるはずですよ。これからはね、十分慎重に考えてもらいたい。自分たちがおかれている立場ってことをね、もっと真剣に考えなきゃならない。厳重に注意しておきます。」


(中略)


12日、もう一人の幹部発言を追加。

森山裕国対委員長「「政府は受け取らないと決断した。報告書はもうない

これもね・・稚拙の極み。
(中略)

どの自民党幹部の発言を見ても、とても火消しになるとは思えない、なんとも稚拙なコメントばかりだ。
それほど与党は動揺している、ということなのか




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配信元)








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