日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定に関する「韓国大統領府の発表文全文」と談話

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭の記事は、時事通信が伝える日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定に関する「韓国大統領府の発表文全文」です。
 2つ目の記事の引用元では、この問題に関するキム・ヒョンジョン青瓦台(韓国大統領府)国家安保室第2次官の談話を全訳しています。談話では、韓国がGSOMIA終了に至った経緯や、日本政府に何度も対話を呼びかけた経緯が詳しく書かれています。詳しくは、引用元をご覧ください。
 この全訳の必要最小限を引用しましたが、時事通信の内容とかなり違います。時事通信では、“日本政府が8月2日、明確な根拠を提示せず…「ホワイト国」リストから韓国を除外した”ことが、GSOMIA破棄決定の理由だとしていますが、談話では、“日本植民地時代の強制動員”に関する韓国側の見解と、この問題に対する日本政府の見解の矛盾を指摘しています。
 また韓国政府は、この問題を解決するために何度も日本側に対話を呼びかけたにもかかわらず、日本側の対応は、“単なる「拒否」を超えて私たちの「国家的自尊心」まで毀損するほどの無視”であったと言っています。
 日本人の私から見ても、安倍政権の対応は異常で恥ずかしいものでした。一貫して無礼な態度をとる安倍政権に対して、韓国の国民は、反日ではなく反安倍の態度を取りました。
 ほとんどの韓国人は、敵が“アホの集団”であり、一般の日本人は敵ではないと認識してくれているわけです。アホ政権とメディアがタッグを組んで、日本人と韓国人の分断を図ろうとしているのですが、これからの戦いは、1%対99%、すなわち1%のアホと99%の民衆との戦いなのです。
 談話の中で興味深いと思ったのは、“GSOMIA問題についての検討の過程で、米側とは頻繁にコミュニケーションし…非常に緊密に協議しました”と話しているところです。やはり、トランプ政権の了解を得た上での発表だったわけです。
 こうした経緯を見る限り、日本外交は完全な破たんと言える事態を引き起こしてしまったと言えそうです。本来なら、河野外務大臣の首は吹き飛ぶところです。通常なら、このような大失態に至った経緯と責任をめぐって、メディアは大騒ぎしているはずなのですが、冒頭の時事通信の記事のように、日本政府に都合の悪い情報は出てきません。真相は、自分で調べるよりないわけです。
 今回の例でわかるように、日本の報道統制はほぼ完成しており、後は、憲法改正で独裁が実現するところまで来ています。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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韓国大統領府の発表文全文=GSOMIA
引用元)
 【ソウル時事】日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定に関する22日の韓国大統領府発表文の全文は次の通り。

 韓日間の「軍事秘密情報の保護に関する協定」、すなわちGSOMIAの延長可否に関する政府の決定について発表する。
 政府は韓日間GSOMIAを終了することを決定し、協定に基づき、延長の通告期限内に外交経路を通じて日本政府に通告する予定だ。
 政府は、日本政府が8月2日、明確な根拠を提示せず、韓日間の信頼が損なわれ、安保上の問題が発生したという理由で「輸出貿易管理令の別表の第三国群(いわゆる「ホワイト国」リスト)」から韓国を除外したことで、両国間の安保協力環境に重大な変化を招いたと評価した。
 このような状況で、政府は安保上、敏感な軍事情報交流を目的に締結した協定を継続することが、われわれの国益に合致しないと判断した。 
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GSOMIA終了に伴う韓国大統領府の談話を全訳してみた!
引用元)
(前略)
GSOMIAは、両国間の高度の信頼関係を基礎として、敏感な軍事情報を交換するためのものであり、日本がすでに、韓日の間で基本的な信頼関係が損なわれたと言っている状況にあって、私たちとしてはGSOMIAを維持する名分が失なわれました。
(中略)
韓国政府は、1965年の請求権協定を否定したことはありません。一貫して韓国政府は、日本政府・軍など国家権力が関与した「反人道的不法行為」は、1965年の請求権協定によって解決されたものと見ることができず、日本植民地時代の強制動員被害者個人の損害賠償請求権は、まだ生きているとの立場を維持してきました。昨年の大法院判決は、これを確認したものです。

日本の外務省条約局長も1991年8月27日、1965年の韓日請求権協定によって個人請求権自体が消滅したものではないとの立場を表明しました。
(中略)
日本政府は、韓国の大法院判決を国際法違反と規定し、韓国政府がこれを是正することを要求していますが、通常の民主主義国家では司法に対する政府の干渉は、想像もできないことです。
(中略)
一方、韓国政府は、今回の韓日の葛藤の問題をはじめ、韓日GSOMIA問題についての検討の過程で、米側とは頻繁にコミュニケーションし、特に両国のNSC(国家安全保障会議)間で非常に緊密に協議しました。
(中略)
談話発表の映像をご紹介します(YouTube /字幕なし)


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配信元)
 

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