ぴょんぴょんの「また、あなたでしたか!」

孫正義は、あやしい人だった。
じゃあ、「楽天」三木谷浩史は?
彼も今、ベンチャー出資でかなり苦戦しているらしいが・・
と、ほじくっていたら、「大学英語入試」の言い出しっぺが、三木谷だと知った。
そこから萩生田の「身の丈」問題になり、ベネッセを通り過ぎて、終点で待っていたのが下村・元文科大臣だった。
(ぴょんぴょん)
————————————————————————
ぴょんぴょんの「また、あなたでしたか!」


萩生田大臣の格差容認発言


10月24日のBSフジ「プライムニュース」

キャスター「お金や、地理的な条件などで恵まれている人は何回も受けて練習できる。その不公平、公平性ってどうなんでしょう。」

萩生田氏「それ言ったら、『あいつ予備校通っていてズルいよな』と言うのと同じだと思うんですよね。裕福な家庭の子が回数受けて、ウォーミングアップができるみたいなことがあるかもしれないけれど、そこは、自分の身の丈に合わせて、2回をきちんと選んで勝負して頑張ってもらえば。」

言っちゃったね。

ああ、言っちゃったな。
「地方の貧乏人は、身の程を知れということか」
「格差を容認するような発言を、大臣がしていいのか」
(萩生田大臣の発言、民間英語試験の導入について)

萩生田大臣

それにしても、振り回された受験生はかわいそうだったねえ。

「11月1日だ、民間試験のIDを申請しなきゃ!」って日に、いきなり延期だからな。

でも、勇敢な高校生のおかげで、延期されて、みんなホッとしてるんじゃない?

一方では、
「これから、おいしい思いができる」って、口を空けてよだれ垂らしてた連中は、ため息もらしてるぞ。

試験で利益を得る人たちだね。

それにしても、ひでえ国だな。
社会人になれば、非正規雇用、ブラック企業、残業ただ働きが待っている。
大学生になれば、奨学金の重しをつけられて、借金に振り回される。
そして高校生は、余分なカネ払って、クソみてえな試験を受けさせられる。


そこに行くまでにも、塾や予備校にさんざんおカネ使ってるしね。

今やおれたち、「ゆりかごから墓場まで、カネを吸い取られっぱなし」の人生だな。


数十億の利益をねらっていた楽天の三木谷氏


それにしても、「英語」の民間試験、こんなにたくさんあるの!

ケンブリッジ英語検定、英検、GTEC、IELTS、TEAP、TAEP CBT、TOEFL iBT、
TOEICが抜けてるから、全部で7社だな。
受験の前年に、この中から2回試験を受けて、その成績が志望大学に送られることになっていた。

flickr[CC0]

いくらくらい、かかるの?

1回の受験料は、6千〜2万7千円。
しかも、ほとんどの試験会場は、都市部に偏在している。

ずいぶん高いし、田舎の子は、交通機関やホテルにおカネがかかるし。
誰がこんな、無茶な提案をしたの?

財界と官邸。
「年間50万人以上が受験する英語の入学試験を、民間市場に開放するのである。」(大学英語入試『民営化』の中止を)

だけど、民営化すれば、利権や癒着が生じやすい。

スタートからして、カネの臭いがプンプンだ。
だって、言い出しっぺは「楽天」の三木谷だぜ!
「グローバル化が進むなか、ビジネスの場で使える英語力を習得した人材がほしい、という要求が財界で高まり、それに官邸が応えるかたちで始まったのです。」
(デイリー新潮)


三木谷氏は、数十億の利益をねらっていたのか。
そう言えば「楽天」て、社内で英語をしゃべらないといけないんだよね。

三木谷自身も、留学経験ありの英語ペラペラで世界を渡り歩いている。
だから、英語のできない日本企業が、世界から取り残されていくのは見るに忍びない、日本人も英語力が必要だ、と。
「英語ができないため日本企業が内向きになって、世界の流れに逆行している。」
2013年、彼は、自民党の教育再生実行本部でこう述べて、大学入試にTOEFL(トーフル)を導入することを提言した。

Wikipedia[Public Domain]

TOEFL?

アメリカやイギリスのような、英語圏で仕事する外国人のための、英語力テストだ。

三木谷氏は、TOEFLで大儲けしようとしていたんだね。
でも今、ベネッセばかりが話題になって、「楽天」は出てこない。

残念ながら三木谷は、蚊帳の外へ・・。

なんで、また?

「TOEFLは難しすぎるから、ほかの試験を活用するべきだ」という意見が出たんだ。(デイリー新潮)

TOEFL、ダメになっちゃったんだ。


非常に近い関係にある加計学園とベネッセ


このかじ取りをしたのが、誰あろう、
塾や予備校業界から献金を受けて、たびたび問題にされてきた、あの下村博文である!

Wikipedia[Public Domain]
下村博文

へえ〜 「あの」下村氏がここで登場?

彼が支部長を務める選挙区支部は、教育関係の企業や団体から、
2005~2011年、総額【1289万円】、2014~2017年、総額【1160万円】の政治献金を受け取っていた。
「要するに、民間試験導入を主導しつつ、教育関係者からどっさりカネをもらっていたのだ。」(日刊ゲンダイ)

わかりやすい! 

2012年〜2015年まで、文科相を務め、大学入試改革を主導してきた下村博文。
「以来、すべては“民間ありき”でズルズルと話が進んでいきました。」
(デイリー新潮)

ズルズル行かせるほどの、実力者。

その下村と「楽天」は、初めのうちはタッグを組んでいるように見えた、しかし・・。(デイリー新潮)

しかし?

三木谷が文科省に送り込んだ「楽天」社員が、その後、「楽天」の英語教材会社の社長に就いたことが週刊誌に報じられて、「楽天」は失速。
(デイリー新潮)

Wikipedia[Public Domain]

はて? だれが、週刊誌に書かせたのかな。

「楽天」が消えて、ベネッセが踊り出た・・と言えば、わかる。

ほお!
だけどなんで、下村氏とベネッセ?

加計学園問題、覚えてるか?
あべぴょんと当時の下村文科大臣が、加計孝太郎と食事をしたエピソードがあっただろ?

ああ、思い出した。
その時すでに、加計学園・獣医学部の話が出てたのに、「加計氏を知ったのはもっと後だ」とあべぴょんがウソついた。

Author:Tatushin[CC BY-SA]

加計学園は岡山が本拠地、岡山と言えば・・。

ベネッセも岡山だ

加計学園とベネッセは、非常に近い関係なんだ。


なあるほど!

それで、英語試験で、TOEFLよりベネッセが優位になったわけ。
さて、ベネッセが開発した英語テスト、〈GTEC ( ジーテック )〉。

ジーテック?

全国47都道府県、どこでも受験できる英語試験は、英検と〈GTEC〉だけ。
現7社の英語試験の中で、受験者数が多いのは、英検と〈GTEC〉。
「入試用に認定された民間試験のうち、ベネッセが主催する〈GTEC〉が、大勢の受験生を集める試験になるのではないかと、最有力視されていました。」
(デイリー新潮)

Author:Sanjo[CC BY-SA]

〈GTEC〉 断然、優位じゃん。

ちなみに、ベネッセの試験料は【6820円】。
かりに受験者の半数、約55万人がベネッセの〈GTEC〉を選択したとする。
各人が2回受けるから、数十億のカネが入ってくる!(AERA.dot)

数十億! ガッポガッポ!

「導入されれば 予行演習で受験する人も増える。
加えて 出題する同じ業者が、テストの対策本で利益を得ることもできる。」(BLOGOS)

おおう! ガッポガッポ!
まさに、「入試民営化が利権の温床」だね。

しかも、ベネッセは、文科省が約50億円を投じて毎年実施している「全国学力学習状況調査」を5年連続で落札している。
(大学英語入試『民営化』の中止を)

Author:Haruhiko Okumura[CC BY]

ガッポガッポ!

それだけじゃない、採点もやらせてくれ。
「同じく新たに始まる 大学入学共通テストの記述式(国語・数学)の採点業務でも、ベネッセ子会社が約62億円で落札している。」(BLOGOS)

おお、ガッポガッポ!

しかもベネッセは、合格者の〈GTEC〉得点や、他大学との併願状況などの受験生情報を、大学に売りさばいているそうだ。
「特に併願情報については、ベネッセは1学部につき350万円で販売しています。」(デイリー新潮)

うわあ、それは犯罪?

実はベネッセは、カネに困っていた。
2014年の「個人情報・漏洩事件」で、ベネッセが流出した顧客情報は、最大で3504万件。(Wiki)
あれから会員が減少して、ベネッセは250億円を超える特別損失を計上。
・・一刻も早い業績回復が急務とされていた。(デイリー新潮)


だから、ガツガツがんばってきたんだね。


官僚の天下り先になっているベネッセ


とは言え、最も見逃しちゃいけないのは、天下り。
英語民間試験の導入を進めた大学関係者たち、官僚の天下り先になっているベネッセ。(BLOGOS)
「実施予定だった試験の一つ〈GTEC〉を開発したベネッセと、導入に関わった政官財学のメンバーとの密接な関わりが浮かび上がった。」(AERA dot.)


〈GTEC〉テストをベネッセと共同で実施している「進学基準研究機構 〈CEES〉」。
この〈CEES〉の理事長は、文部事務次官だった佐藤禎一氏、評議員は、入試改革答申をまとめた元慶應大学塾長・安西祐一郎氏。
(大学英語入試『民営化』の中止を)

つまり、「英語の民間試験をやろう」って文科省で旗振った人たちが、話が決まったとたん、「その民間試験の会社の役職についちゃった」ってこと?

「公正さが問われる試験の 仕事を引き受ける企業の周辺で 再就職があからさまに行なわれている事実には呆れます。事業者側の積極的な営業姿勢の現われでしょうが、文科省側も批判は免れないのではないか。」(BLOGOS)

文科省、自分の天下り先だから、言えないよねえ。


元はと言えば、日本人の英語力を上げることが目的だろ?
それなら、試験なんかより、いい方法があるんじゃねえの?

試験なんかしたって、英語力、上がるわけないよね。
それより、実際に外国に行ったほうが早く上達すると思う。

学生の間に、誰でも必ず半年以上、国費で、自分の希望する外国に行って、ホームステイで現地の言葉が学べるようにする。


でもさあ、企業、政治家、役人の導いた結果を見れば、一目瞭然だよ。
別に日本人の英語力とか、どうでもいいって感じ。

ああ、自分たちにカネが、ガッポガッポ入ればそれで良し。

受験生のこととか、国民のこととか、まるで考えていない。

政治家が、民間企業の利益を誘導していく構図は、モリ・カケそっくり。


しかし延期になったとは言え、まだゾンビは生きている。
「下村氏は見送りが決まってからも、まだ入試改革をあきらめていません。」(デイリー新潮)
下村は、大学にプレッシャーかけて、むりこしゃりこ英語試験させたいみたいだ。

きちんと、廃案にしてほしい。

だな。
でも今回、自分たちの問題に実際に声を上げた高校生は、たのもしかった。
「この問題が大きいのは、高校生の声が政治の場に届いたこと。
例えば、覚醒の段階を1.0という数字で表記したとすると、現段階は、0.95辺りです。あとほんの少しで、人類は地球規模で目覚めます。
そのことを実感させる事件だったと言えます。」(時事ブログ)

あとほんの少し!!


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

Comments are closed.