竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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日米貿易協定案が衆院通過 賛成多数で可決(19/11/19)
配信元)
YouTube 19/11/18
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配信元)
2019年11月19日
— 🍒cherry (@cherry_o17) 2019年11月19日
農林水産委員会#石垣のりこ 議員
「我々の会派 立憲民主 国民 新緑風会 社民は
この度の日米貿易協定と称する日米FTAに反対でございます
我々は日米貿易協定、日米FTAなる売国協定には反対でございます
大切な事は3回繰り返して申し上げます
我々は日米FTAなる売国協定に反対です」 pic.twitter.com/QShYhbA0sq
「我々野党の議席が少ない為に、こんな異常な国会運営をせざるを得ないことを深くお詫び申し上げるとともに、
— 🍒cherry (@cherry_o17) 2019年11月19日
来るべき衆議院選挙では、下劣な安倍政権に一矢報いまして、国会正常化の為にも議席を一つでも増やすお約束を申し上げたいと思います。」#石垣のりこ pic.twitter.com/7DoLmXlzPC
先ほどの石垣のりこ質問で出た「下劣な安倍政権」って発言を、速記録から削除しろと自民党が騒いどる。 そうか。じゃあ「売国」は認めるんだなw / @norikorock2019 キャス https://t.co/jGZmR2aMkQ | 2:50:57経過
— 菅野感 (@prewarwrestler) 2019年11月19日
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主権蹂躙も甚だしい日米FTA 国会承認急ぐ政府が明らかにしない協定の内実
転載元)
長周新聞 19/11/19
19日衆院採決で与野党が合意
安倍首相主催の「桜を見る会」をめぐる疑惑騒動に隠れるかたちで15日、衆院外務委員会は日米貿易協定の承認案を可決した。自民、立憲民主、国民民主の国対委員長は13日に会談。日米貿易協定承認案を19日の衆院本会議で採決することで合意し、来月9日の国会会期末までに承認する段取りだ。これでトランプが要求する1月1日発効が可能になる。
(中略)
日米貿易協定の中身を知るうえでは、米国通商代表部(USTR)が2018年12月に公表している「日米貿易協定交渉の目的の要約」が的確にアメリカ側の狙いを示している。
(中略)
「交渉の目的」には以下の22分野・項目があげられている。①物品貿易、②衛生植物検疫、③税関、貿易円滑化、原産地規則、④貿易の技術的障害、⑤良い規制の慣行、⑥透明性・公告・管理、⑦サービス貿易(電子通信及び金融サービスを含む)、⑧デジタルの物品貿易及びサービス、越境データ移転、⑨投資、⑩知的財産権、⑪医薬品及び医療機器における手続きの公正、⑫国有企業及び政府管理企業、⑬競争政策、⑭労働、⑮環境、⑯腐敗防止、⑰貿易救済、⑱政府調達、⑲中小企業、⑳紛争解決、一般規定、為替。ほぼTPPの項目と同じだ。
このうち今回は①の「物品貿易」と⑧の「デジタル物品貿易及びサービス、越境データ移転」の項目についての貿易協定だ。
2018年9月に日米貿易協定の交渉に入る最初からトランプは2段階でいくことを表明している。それは大統領選挙に向けてまず農業分野の市場開放を先行決着させる必要があったからだ。「第2段階の交渉」は今回の協定発効後の2020年春にも開始する予定で、今回の2項目に残りの20項目をあわせて日米FTAの総仕上げをする計画だ。
①の「物品貿易」のなかには工業製品と農産品がある。物品貿易では、「米国の貿易収支の改善と対日貿易赤字削減」を掲げている。
農産品については「関税の削減・撤廃によって米国農産物の市場を確保する」としている。
今回対象となったのは、牛肉、豚肉、豚肉加工品、鶏肉、小麦、大麦、脱脂粉乳・バター、ホエイ、チーズ、りんご(生果)、オレンジ(生果)、砂糖、でん粉、小豆、いんげん、落花生、ワイン、天然はちみつ、麦芽、スパゲティ、マカロニ、ビスケット、フローズンヨーグルト、乳糖、その他などで、ほとんどの農産物や加工品について関税削減や撤廃がおこなわれる。
(中略)
ただ今回コメについては交渉対象からはずした。それもトランプの都合で、コメの主産地であるカリフォルニア州が民主党の支持基盤であり、関心が薄いというだけのことだ。
また、コメ市場の開放に踏み込めば日本国内の反対世論が高まり、早期決着に持ち込むうえで不利に働くことを懸念しただけで、今後コメ市場の開放を持ち出すことは必至だ。
関税削減・撤廃によって安いアメリカの農産品や加工品が入ってくることで日本国内の畜産・酪農、果樹農家や加工品製造業者などへの打撃は重大だ。食料自給率は2018年に37%にまで下落しており、今後これ以上低下することは必至で、先進国のなかではきわめて異例の食料の輸入依存国になる。
アメリカ側が農産物貿易で重視しているのは、関税削減・撤廃だけではなく、農業バイオテクノロジーによって開発された製品の市場開放だ。農業バイオテクノロジーといえばTPPでは遺伝子組み換え作物を指していたが、日米貿易協定の目的ではそれに加えてゲノム編集の生産物も対象にしている。
さらに、「米国の農産物を差別する非関税障壁」の撤廃を要求してきている。BSE対策としての月齢制限の撤廃や、残留農薬基準の緩和、遺伝子組み換え(GM)表示義務の撤廃や緩和など、食品の安全を守るためにもうけている国内の基準を撤廃・緩和することを迫っており、国民の健康や生命が脅かされることに繋がる。
物品貿易における工業製品の項では「米国内での生産と雇用増加を目的とする」としている。今回の貿易協定では、TPPで約束した日本車への関税撤廃をほごにした。農産品ではトランプは実質的に「TPP水準以上」を要求してきたが、日本の自動車についてはTPPでの約束も簡単に破棄している。
工業製品のなかでは、医薬品、医療機器、化粧品、情報通信技術機器、化学品などについては関税による処理ではなく、対日輸出促進をはかるための規制緩和を要求している。
⑧の「デジタルの物品貿易及びサービス、越境データ移転」も今回の貿易協定に含まれている。
「デジタル製品(ソフトウェア、音楽、ビデオ、電子書籍)に関税を課さない」「国境をこえるデータ(個人情報を含む)の自由な移転」「コンピューター関連設備を自国内に設置する要求の禁止」「政府によるソース・コードやアルゴリズムなどの移転(開示)要求の禁止」「SNS等の双方向コンピューターサービスの提供者の損害責任からの免除」などをおもなルールにしている。GAFA(アメリカに本拠を置く、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)などの巨大プラットホーム企業にとって有利な条項がTPP以上の内容で盛り込まれており、現時点で世界でもっとも企業に有利な協定だ。
(中略)
これ以外の20項目については2020年春以降に第2段階の協議を進めることになっている。だが、これらを分割して審議するのではなく、一つの日米貿易協定として統一的にとらえなければ国民にとってどういう影響を及ぼすのかは明らかになってこない。
(以下略)
安倍首相主催の「桜を見る会」をめぐる疑惑騒動に隠れるかたちで15日、衆院外務委員会は日米貿易協定の承認案を可決した。自民、立憲民主、国民民主の国対委員長は13日に会談。日米貿易協定承認案を19日の衆院本会議で採決することで合意し、来月9日の国会会期末までに承認する段取りだ。これでトランプが要求する1月1日発効が可能になる。
(中略)
日米貿易協定の中身を知るうえでは、米国通商代表部(USTR)が2018年12月に公表している「日米貿易協定交渉の目的の要約」が的確にアメリカ側の狙いを示している。
(中略)
「交渉の目的」には以下の22分野・項目があげられている。①物品貿易、②衛生植物検疫、③税関、貿易円滑化、原産地規則、④貿易の技術的障害、⑤良い規制の慣行、⑥透明性・公告・管理、⑦サービス貿易(電子通信及び金融サービスを含む)、⑧デジタルの物品貿易及びサービス、越境データ移転、⑨投資、⑩知的財産権、⑪医薬品及び医療機器における手続きの公正、⑫国有企業及び政府管理企業、⑬競争政策、⑭労働、⑮環境、⑯腐敗防止、⑰貿易救済、⑱政府調達、⑲中小企業、⑳紛争解決、一般規定、為替。ほぼTPPの項目と同じだ。
このうち今回は①の「物品貿易」と⑧の「デジタル物品貿易及びサービス、越境データ移転」の項目についての貿易協定だ。
2018年9月に日米貿易協定の交渉に入る最初からトランプは2段階でいくことを表明している。それは大統領選挙に向けてまず農業分野の市場開放を先行決着させる必要があったからだ。「第2段階の交渉」は今回の協定発効後の2020年春にも開始する予定で、今回の2項目に残りの20項目をあわせて日米FTAの総仕上げをする計画だ。
①の「物品貿易」のなかには工業製品と農産品がある。物品貿易では、「米国の貿易収支の改善と対日貿易赤字削減」を掲げている。
農産品については「関税の削減・撤廃によって米国農産物の市場を確保する」としている。
今回対象となったのは、牛肉、豚肉、豚肉加工品、鶏肉、小麦、大麦、脱脂粉乳・バター、ホエイ、チーズ、りんご(生果)、オレンジ(生果)、砂糖、でん粉、小豆、いんげん、落花生、ワイン、天然はちみつ、麦芽、スパゲティ、マカロニ、ビスケット、フローズンヨーグルト、乳糖、その他などで、ほとんどの農産物や加工品について関税削減や撤廃がおこなわれる。
(中略)
ただ今回コメについては交渉対象からはずした。それもトランプの都合で、コメの主産地であるカリフォルニア州が民主党の支持基盤であり、関心が薄いというだけのことだ。
また、コメ市場の開放に踏み込めば日本国内の反対世論が高まり、早期決着に持ち込むうえで不利に働くことを懸念しただけで、今後コメ市場の開放を持ち出すことは必至だ。
関税削減・撤廃によって安いアメリカの農産品や加工品が入ってくることで日本国内の畜産・酪農、果樹農家や加工品製造業者などへの打撃は重大だ。食料自給率は2018年に37%にまで下落しており、今後これ以上低下することは必至で、先進国のなかではきわめて異例の食料の輸入依存国になる。
アメリカ側が農産物貿易で重視しているのは、関税削減・撤廃だけではなく、農業バイオテクノロジーによって開発された製品の市場開放だ。農業バイオテクノロジーといえばTPPでは遺伝子組み換え作物を指していたが、日米貿易協定の目的ではそれに加えてゲノム編集の生産物も対象にしている。
さらに、「米国の農産物を差別する非関税障壁」の撤廃を要求してきている。BSE対策としての月齢制限の撤廃や、残留農薬基準の緩和、遺伝子組み換え(GM)表示義務の撤廃や緩和など、食品の安全を守るためにもうけている国内の基準を撤廃・緩和することを迫っており、国民の健康や生命が脅かされることに繋がる。
物品貿易における工業製品の項では「米国内での生産と雇用増加を目的とする」としている。今回の貿易協定では、TPPで約束した日本車への関税撤廃をほごにした。農産品ではトランプは実質的に「TPP水準以上」を要求してきたが、日本の自動車についてはTPPでの約束も簡単に破棄している。
工業製品のなかでは、医薬品、医療機器、化粧品、情報通信技術機器、化学品などについては関税による処理ではなく、対日輸出促進をはかるための規制緩和を要求している。
⑧の「デジタルの物品貿易及びサービス、越境データ移転」も今回の貿易協定に含まれている。
「デジタル製品(ソフトウェア、音楽、ビデオ、電子書籍)に関税を課さない」「国境をこえるデータ(個人情報を含む)の自由な移転」「コンピューター関連設備を自国内に設置する要求の禁止」「政府によるソース・コードやアルゴリズムなどの移転(開示)要求の禁止」「SNS等の双方向コンピューターサービスの提供者の損害責任からの免除」などをおもなルールにしている。GAFA(アメリカに本拠を置く、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)などの巨大プラットホーム企業にとって有利な条項がTPP以上の内容で盛り込まれており、現時点で世界でもっとも企業に有利な協定だ。
(中略)
これ以外の20項目については2020年春以降に第2段階の協議を進めることになっている。だが、これらを分割して審議するのではなく、一つの日米貿易協定として統一的にとらえなければ国民にとってどういう影響を及ぼすのかは明らかになってこない。
(以下略)
石垣のり子議員の農林水産委員会での発言をぜひご覧ください。ものすごく優秀な議員だとわかります。菅野完氏が強く入れ込んでいた理由がよくわかりました。
“続きはこちらから”は、長周新聞の記事です。長いので、今回の日米貿易協定の内容に関係する部分のみを要約しました。残りの半分は転載元でご覧ください。日米FTAの全体像がよくわかります。