ぺりどっと通信58 どうすると腸内環境は悪化する?


前回に引き続き、腸内細菌のお話で、その第2弾となります。
(ぺりどっと)
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前回は、腸内細菌がどんなものであるかをみてもらいました。そして、我々が思っている以上に、腸内細菌によって健康をはじめ、精神や遺伝といったものまでもがコントロールされていて、我々にとって重要な存在であることを確認しました。

ちなみに、マラソンランナーの腸内でもこんな例が。。。


さて、今回のテーマは、どうすると腸内環境は悪化する?です。

腸内環境が良好であるためには、腸内細菌の多様性が求められるといいますので、腸内環境の悪化とは、その腸内細菌が大量に殺されて多様性が失われてしまうということでしょう。それは一体どんなときなのでしょうか。


抗生物質


まず、その筆頭になるのは、西洋医学で処方される薬です。抗ガン剤をはじめ、そのどれもが免疫力を低下させるものばかりなのですが、その中でも極めつけなのは、抗生物質(抗菌剤)です。


抗生物質とは、細菌などの微生物の成長を阻止する物質のことで、肺炎や化膿したときなどの細菌感染症に極めて大きな効果があるとされています。世界初の抗生物質ペニシリンの発見は、「20世紀における偉大な発見」の中でも特筆すべき1つとして数え上げられ、世界中のさまざまな感染症(結核や肺炎など)から多くの命を救ってきたのも事実です。


抗生物質は感染症となる原因菌に効くわけですが、同じように身体に有用な細菌をも殺してしまいます。では、抗生物質一回の投与でどのくらいの腸内細菌が死んでしまうのでしょうか。



これについては論文によって諸説ありますが、あるデータによると、抗生物質1回の摂取で、腸内細菌の数は1/10~1/100まで減り、種類については約50%まで減ってしまうというのです。どちらにせよ、抗生物質の投与は著しく腸内環境を悪化させてしまいますので、安易に取らないことが肝要です。

にも関わらず、風邪をひいて病院で診てもらうと、抗生物質を処方されることが多いのだそうです。ところが風邪の原因はウイルス感染であるため、抗生物質は完全に無力で全く効きません。(ウイルスと細菌の違いについてはこちらをご覧ください。)


風邪のときの抗生物質の処方というのは、免疫力低下による細菌の二次感染を予防するためという名目なのですが、実はこの予防効果もほとんどなく、副作用や耐性菌リスクの方がずっと大きいことが分かっています。風邪をひいて病院に行くというのは百害あって一利なしなので、家で静かに温かくして寝てるべし

抗生物質の摂取による腸内環境の破壊というのは、我々の健康や精神にも様々な不具合を生じさせます。原因不明とされてきたパーキンソン病の発症の原因が「抗生物質による腸内環境の破壊」である可能性がフィンランドの研究で判明しています。また、発達の著しい乳幼児期に抗生物質を使用することは、当然、大変な危険が伴うといえます。


なお、「私は薬は大嫌いで抗生物質なんて飲んでいないから大丈夫だわ」と思ってる方も注意が必要です。というのも、知らず知らずのうちに抗生物質を飲まされてるケースがあるからです。


お肉や魚を食べる方も同様です。
大量の抗生物質を強制的に投与されているのは、たくさんの畜産動物たちだからです。



抗生物質を摂取し続けると、抗生物質の効かない耐性菌だけが腸内に生き残って増殖することになります。すると、感染症にかかったときなど、肝心なときに抗生物質が効かなくなってしまい、お手上げの状態となります。



実際、日本では耐性菌によって年間8000人以上の方々が亡くなっていて、30年後には世界で年間1000万人が耐性菌で死亡すると予測されているそうです。海外では抗生物質多用の弊害が叫ばれているみたいです。


ということで、抗生物質は腸内環境を守るうえで最も避けるべきものになります。

抗生物質の代用品

代用品となり得るものは、ニンニク、ハチミツ、ハーブなどなど、探せば色々あるようです。おっ!シャンティ・フーラでも極上のヒマラヤハチミツ黒ニンニクを扱ってますがな。

ぺりどっとも、ハチミツには風邪や腹痛、口臭などで随分助けてもらいました。特にハチミツとシナモンの組み合わせは、製薬業界を怒らせる最強のレシピとなります。

ぺりどっとが北海道一周旅行を終えて大崎上島に戻ってきてから、突然、謎の腹痛に襲われました。普段の腹痛ですと、あの正露丸の丸薬の強烈な匂いを嗅ぐだけで収まるのですが、今回はその丸薬を飲んでも全く効かないのです。腹痛は起きてる間も寝ている間もずっと続き、気づくと24時間以上も痛み続けていました。こりゃさすがにまずいと思い、このハチミツ&シナモンをお湯に溶いて飲みました。しばらくすると、その痛みは完全消失して事なきを得ました。

ちなみにシナモンの種類には、セイロンとカシアがあり、セイロンの方がいいようです(詳しくは先ほどのサイトで)。知らずにカシアの方を1kg(粉末)も大人買いしてしまったぺりどっとは、おそらく一生かかっても食べきれないでしょうよ。


食品添加物


私たちが毎日取り入れる食べ物や飲み物の中に、腸内環境を悪化させるものが入っているということは大変都合が悪いことといえます。特に保存料、防腐剤といった添加物は、その食品が腐敗しないように細菌の増殖・繁殖を抑える目的のためのものなので、腸内細菌を衰弱させてしまうことは火を見るよりも明らかです。

なにしろ、不名誉なことに日本は。。。


そして、人工甘味料もそうです。
糖質ゼロをうたい文句に、ヘルシーなイメージで我が物顔で広く浸透している人工甘味料。砂糖の代わりに人工甘味料がこれだけ普及している理由は、健康にいいからなのではなく、単なるコストが安くすむからです。砂糖よりもコストを大幅に抑えることが出来るので、利益優先である企業から絶大な人気で使われているのです。その代償として、腸内環境を破壊するといわれています。


その他、乳化剤などのほかの食品添加物についても腸内細菌を破壊することが知られています。


農薬及び遺伝子組み換え食品


農薬の主成分であるグリホサートは確実に腸内細菌に影響を与えています。理由はこちら。


ですのに、日本政府は農薬の残留基準値を最大400倍こっそり緩和してたりしてます。毎度お粗末な政策にはため息しか出ませんね。

遺伝子組み換え食品の恐ろしさについては、In Deepさんのこの記事、
「遺伝子組み換え食品の壊滅的な影響を知った日。すべての細胞内に殺虫剤を含むその作物たちは、腸内細菌を破壊し、不妊と低体重の赤ちゃんを増加させ、そして「自然界そのもの」を破壊する」 をご覧ください。


そもそも農薬グリホサートは遺伝子組み換えによって生み出されたものだといわれてます。そしてその農薬と遺伝子組み換えがコンボになってるのです。


農薬のたっぷりかかった遺伝子組み換え食品が日本にやってきているわけです。日本の学校給食ではすでにこうした農薬や遺伝子組み換え食品が使われているらしく、


どんなに家庭でそうした食べ物を避けていたとしても、子供たちを完全に守ることが出来ないのです。あぁ、お隣りの韓国が羨ましい!


土壌と我々の腸内細菌は、今、全く同じような立場に立たされてるのかもしれません。


さきほど出てきた人工甘味料なのですが、甘味があるのになぜカロリーゼロなのか不思議ですよね。それは人間が本来消化吸収できないものだから。それもそのはず、こうした人工甘味料は遺伝子組み換えバクテリアの排泄物なのだとか。


残念なことに日本はこちらも世界一!


日本以外では次々に遺伝子組み換え(GMO)食品に対して反対で禁止しているところも多くなっているのですけどね。。。


こうしたことから、遺伝子組み換え食品や添加物まみれで作られた加工食品やサプリメントも同様です。当然、巷のファーストフードなんぞはお手軽に腸内環境を悪化させるものだといえそうです。


ファストフードを毎日食べると腸内細菌が減少

23歳の若者にハンバーガー、チキンナゲット、ポテトチップとコーラからなる食事を10日間続けてもらう実験を行った。その結果、実験前には腸内に3,500種類の腸内菌がいたにも関わらず、10日後には1,300種類が死滅してしまい、腸内フローラが変化してしまったという。


過度な滅菌・殺菌


これについては腸内細菌にとどまらず、皮膚にいる常在菌についても同じことがいえます。殺菌作用のある石鹸やうがい薬、除菌洗剤、殺菌アルコール、除菌空気清浄機などなど、とにかく過度な滅菌殺菌が多すぎる気がします。こうしたものに触れるたびに、皮膚の常在菌をも殺していきます。食器洗剤などは残留したものが体内に侵入し、腸内細菌にも打撃を与えていきます。


近年ではウォシュレットが普及していて、当たり前のようにお尻を洗っているわけですが、これにも弊害がかなり出ていて、温水便座(ウォシュレット)症候群といわれています。痒みが出たり皮膚が荒れたりするのは、ウォシュレットによって、皮脂や常在菌を必要以上に洗い流してしまうからだそうです。「温水便座症候群 〜おしりは洗えば洗うほど皮膚が荒れる〜」をご覧になると、「過剰衛生」が皮膚障害を引き起こすことがよく分かります。

ウォシュレットで何分もたっぷり洗わないと気が済まないとしたら、それはもう。。。


ちなみにウォシュレットは、
  • 水圧は弱めで数秒当てる程度
  • 肛門の中心に直接当てるのではなく、あくまでも肛門の周囲にだけ当て、すぐにやさしく拭き取る

これが本来のウォシュレットの使い方のようなのです。
(昨年末、福岡のTOTOミュージアムにて知ったぺりどっと)

Author:浪速丹治[CC BY-SA]
TOTO「ネオレスト」

また、ウォシュレットと腸内細菌の関係については研究者がこんなことも言ってます。



一事が万事こんなことの重なりで、腸内細菌をことごとく弱体化させてきていて、人間の健康や精神、遺伝子の弱体化につながっているわけです。ですので出来得る限り、こうした腸内細菌を殺してしまうようなものを遠ざけて摂取しないことがとても大切だということになります。

しかしながら、手術における感染症の危険など、やむにやまれぬ事情で、どうしても抗生物質を摂取しなければならない状況も起こり得るかと思います。


腸内細菌のピンチではありますが、こうなってしまったならば、これをチャンスに変えましょう。

こちらの実験結果によると、通常の状態で善玉菌を入れるよりも、抗生物質で腸内細菌を一掃してから善玉菌を入れる方がより定着したというデータがあるので、こうやってピンチをチャンスに変えましょう♪(だからといってわざわざ抗生物質を飲むような危険な愚行はお止めくだされ)

次回は「腸内細菌再生はコレ!」についてです。


(まの爺)
 今回の記事は、コッカス・ファンには永久保存版にしたい充実ぶりでしたなあ。
自腹で大切に育てているコッカスちゃんが、外食や知らぬうちに摂取している抗生剤の危険に晒されている由々しき事態ぢゃ。
とりわけ子ども達の健康に直結する給食が危険とは、嘆かわしい。
京都市の子ども達は有機栽培の給食に変わるかのう?今日投票日。
 おや、ぺりさんが元気がない。
今日は、通信で笑いが取れなかったと肩を落としておるようぢゃ。
君ねえ、TOTOミュージアムに行ったご本人がしこたま笑いを取ってますがな。

Writer

ぺりどっと

ぺりどっと

健康マニア!インド渡航歴13回。
東京は築地生まれの江戸っ子!
試したがりの変わり者♪
移住してきた瀬戸内海の離島の古民家や海、山、畑でゆったりと過ごしながら、時事ブログの記事編集のお手伝いをさせて頂いておりましたが、山口の山奥に引っ越しました。
ぺりどっと通信で時事ブログの品位と波動を下げないかどうかが、ますます心配です。

■ 勝手に編集後記 ■

今回はあまり面白い話がなくって、申し訳ないです。




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