大手製薬企業が、ワクチンを購入する国々に対し圧力をかけている理由

竹下雅敏氏からの情報です。
 イギリスの製薬大手アストラゼネカは、新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験を一時的に中断したとのことです。声明によると、「ヒトでの安全性や有効性を確かめるため」ということですが、ワクチンによる重篤な副反応の疑いのようです。「NYtimesによると、横断性脊髄炎」らしい。
 また、冒頭のニュースでは、欧米の製薬会社9社が「安全と健康を最優先する」ことを盛り込んだ誓約書に署名したということです。誓約書には「ワクチン接種を受ける個人の安全と健康を最優先する」ことや、「治験の最終段階によって安全性と有効性が確認され初めて緊急使用許可を申請する」などの方針が盛り込まれているとのことです。
 しかし、スプートニクの記事によると、この誓約書では「新しく開発されたワクチンの発ガン効果と生殖機能への影響の長期的研究が欠如している」とし、“製薬企業は…長期的な副次的効果の可能性に対し、約定で責任を負う必要があり…リスクについて説明しなければならない”としています。
 ロシアのワクチン「スプートニク V」は、約半年と言う非常に短期間で開発に成功していますが、“ヒトアデノウイルスベクターをベースとするプラットフォーム”を使用しており、“技術的なプラットフォームは何万人もの治験者に対してテストが行われながら、40年に渡って製造されてきた”ということです。
 これに対し大手製薬企業の、“伝令RNAとサルアデノウイルスベクターをベースとするプラットフォームは、長期間での研究が行なわれていない”ため、「これらの企業は、訴訟に対する完全な補償を提供させるため、ワクチンを購入する国々に対し圧力をかけている」と言っています。各国にワクチンの副作用に対する免責を要求しているわけです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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欧米の製薬9社が「安全を優先」 政治圧力に対抗か(2020年9月9日)
配信元)
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英製薬大手の開発中ワクチンに副作用 治験を中断(2020年9月9日)
配信元)
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配信元)
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アストラゼネカ 新型コロナのワクチン 臨床試験 一時的に中断
引用元)
イギリスの製薬大手アストラゼネカは、オックスフォード大学とともに開発を進めている新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験を一時的に中断したことを明らかにしました。詳細は明らかにしていませんが、安全性に関するデータを検証するためだとしています。
 
アストラゼネカは8日、声明を出し、ヒトでの安全性や有効性を確かめるためにイギリスやアメリカで行っているワクチンの最終段階の臨床試験を一時的に中断したことを明らかにしました。

声明は、「独立した委員会が、安全性のデータを検証するためだ」としたうえで、「大規模な臨床試験では、試験の参加者に何らかの症状が出ることがあり、独立した検証を行う必要がある」としています。
(以下略)


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ロシア直接投資基金の代表 新型コロナワクチン製造大手製薬企業の合同についてコメント
転載元)

8日、製薬企業9社の代表者らが歴史的約定書にサインを行なった。この書類では、潜在的なグローバル基準の資料と新型コロナウイルス用ワクチン承認を対象とする手続きでの科学的プロセスで協力関係を維持する一般的義務が示されている。

サインを行ったのは、アストラゼネカとバイオエヌテック、グラクソ・スミスクライン、ジョンソン・エンド・ジョンソン、メルク、モデルナ、ノヴァヴァックス、ファイザー、サノフィの各社。
 
「私たち、以下に名を連ねた企業は、高い倫理的基準と理性的で科学的な原則に則した新型コロナウイルスに対する潜在的ワクチンの開発と試験における私たちの不変の支持について表明したいと思う」。
 
ロシア直接投資基金のキリル・ドミトリエフCEOは、9企業との共同声明で以下のように発言した。
 
「私たちはこの取り決めを歓迎しているが、しかし、約定では、伝令RNAまたはサルアデノウイルスベクターをベースとするプラットフォームで創造され、新しく開発されたワクチンの発ガン効果と生殖機能への影響の長期的研究が欠如している点について触れられていないことから、一連の大手製薬企業の約束は不十分だと考えている。
 
『スプートニクV』で使用されているヒトアデノウイルスベクターをベースとするプラットフォームとは異なり、伝令RNAとサルアデノウイルスベクターをベースとするプラットフォームは、長期間での研究が行なわれていない。このワクチンを開発しているいくつかの企業は『安全性の保障』を認めていることから、私たちは、人々の健康と安全は、短期的には深刻な副次的影響はなかったというだけではなく、長期的研究によって確証された安全と効率を要求していることを強調しておきたいと思う。
 
『安全性の保障』を与えたこれらの企業は、訴訟に対する完全な補償を提供させるため、ワクチンを購入する国々に対し圧力をかけている。私たちは、国際的な規制機関は、各国での潜在的ワクチンの登録審査で、深刻な副次的効果の欠如を示す証拠を要求する必要があると考えている。また、私たちは、製薬企業は、彼らが生産したワクチンが引き起こす長期的な副次的効果の可能性に対し、約定で責任を負う必要があり、また、ワクチン接種後に人々に発生するおそれのある副次的効果とリスクについて説明しなければならないと考える」。

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