再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)にインボイス制度が始まると、電力会社の負担分は一般市民の電力料金でまかなう? / 締め切り迫るパブリック・コメントを送って反対の意思表示を

 インボイス制度に関する大事なパブリック・コメントを募集しています。不当な電気料金値上げに繋がる問題で、ぜひ多くの反対の意見を届けたいところですが、締め切りが3月10日に迫っています。急いで概要をまとめてみました。
 再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)という制度があります。自宅に太陽光パネルを設置している一般家庭が自宅で消費して余った電力を一定価格で買い取ってもらえる制度です。わずかの電力しか売電していない家庭にも資源エネルギー庁から「インボイス制度の登録はお済みですか」というハガキが送付されているそうです。間違って課税事業者の登録をしてしまったらインボイス制度導入後に消費税の納税義務が発生します。一般家庭は免税事業者のままでも問題ないのですが、あわてて登録してしまった方は「取り下げ」ができます。ところがこれには隠れた問題がありました。
 FITの認定事業者である一般家庭がインボイス制度の免税事業者のままだった場合、電力を買い取る立場の電力会社は、その分の仕入れ税額控除ができなくなります。「買取義務者(電力会社)に過度な負担が生じ、買取義務の継続が困難となることのないよう、(中略)インボイスが発行されない取引については買取義務者の消費税負担分を制度的に措置する」、有体にいえば、インボイス制度で電力会社が負担することになる消費税分は、電気料金の「再エネ賦課金」値上げでまかなうということらしい。「一般の事業者はインボイス制度で誰がどんなに損しようが、廃業しようが助けてもらえない。電力会社だけがどうして救われる? しかもなぜその分を我々に負担しないといけない?」とのツイートがありました。資源エネルギー庁は、国民から了解を取るつもりでパブリック・コメントを募集しているということです。
 冗談ではない。勝手にインボイス制度を決めただけでなく、勝手に電力会社を救うための電気料金値上げを許したと思われてはいけません。
 パブリック・コメントの記入方法が動画で丁寧に紹介されています。「氏名・住所・メアドなどは入力不要です。」とあります。また「数」が大事だそうです。電力会社「だけ」を助けるような「再エネ賦課金」に反対、そもそもの「インボイス制度」に反対の声をふるって送りましょう。
(まのじ)
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配信元)



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