ユダヤ問題のポイント(日本 平成編) ― 第3話 ― 日本国憲法攻撃に

 防衛費増大を決めたとたん、次は憲法です。野党の面々まで加わって、急いでの「緊急事態条項」の敷設への動きが激しくなっています。日本国民にとって「正念場」です。すでに日本国憲法は、安倍政権以来から政府自身によって散々に破壊されてきました。政府が「憲法違反」の連続なのです。
 日本国憲法は「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」の3大原則を柱にしています。しかしこの憲法の3大原則は、現在では「有名無実化」され、「日本国民の多くは知ってもいないのでは?」という状況にされています。しかしそれでもなお、憲法は形は残っていて、その分の効力は発揮できるし、憲法の内実の復活も可能です。ところが一旦「緊急事態条項」が敷設されれば、憲法は完全死となりその体をなしません。間違いなく日本国家の滅亡です。日本の最高法規の日本国憲法が日本国の柱でもあるのです。ここまで私達日本国民は追い詰められていることを自覚する必要があります。
 日本国憲法へのあからさま本格的な攻撃は、湾岸戦争時からアメリカの支配者から始められました。外圧が憲法攻撃の始まりであり、当初は日本政府は、その攻撃を外そうと苦慮していたはずなのです。それが安倍政権から政府自身が憲法破壊に走って、現在に至っているのです。そしてこの度は野党の面々まで…。メディアは無論のことですが、これ以上、彼らの暴走を許してはいけません。
 …それにしても忘れられないのは、真っ黒な顔してよたよたと歩く小男、内閣法制局の横畠裕介長官の安保国会での振る舞いです。横畑長官のウィキペディア記事に次のようにある通りのふるまいです。
2016年3月18日の参議院予算委員会で“憲法上、他国で核兵器が使用できるか”の質問に対し“防衛のための必要最小範囲に限る”と前置いた上で「あらゆる種類の核使用がおよそ禁止されているとは考えていない」と答弁。
この場面の中継を見ていた私は大きくのけぞりました。「法の番人自体の手によって憲法が破壊された」と…。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(日本 平成編) ― 第3話 ― 日本国憲法攻撃に

130億ドルのカツアゲ


1991年(平成3年)1月に起こされた湾岸戦争は、日本にとっても大いなる受難でした。『NHK 政治マガジン』2021年12月22日「湾岸危機 米側人的貢献迫る 外交文書で明らかに」記事にて、1990年9月の当時の海部首相とブッシュ大統領の会談からの湾岸戦争による日本の顛末を示す以下の記載があります。

湾岸戦争直前の1990年に、当時のアメリカのブッシュ大統領が、海部総理大臣との会談で「軍隊」ということばを使って、日本にも人的貢献に踏み出すよう強く迫っていたことが、公開された外交文書で明らかになりました。
(中略)
会談で、ブッシュ大統領は、各国と編成した多国籍軍を念頭に「日本が『軍隊』を中東における国際的努力に参加させる方途を検討中と承知しているが、有益で世界から評価されるだろう」と述べ、日本にも人的貢献に踏み出すよう強く迫っていました。
これに対し、海部総理大臣は「日本にとって海外に出ることは戦後史上初めてなので多くの議論と時間が必要となろうが、新法成立に向けて努力していく」と述べ、人的貢献を可能にする法整備に努める意向を伝えていました。
しかし、結局、法整備は整わなかったことから人的貢献には踏み込まず、総額130億ドルに上る経済支援を行ったものの、国際的には厳しい評価を受けました。

ブッシュSr. は、その初めからサダム・フセインのイラクを罠にかけ、クウェート侵攻したイラクを国際的な軍事攻撃の対象とすることを計画していました。1990年8月、罠に嵌ったイラクはクウェート侵攻、その直後の同年9月には、ブッシュSr. は日本の海部首相に「軍隊派遣」を直接強く迫っていたというのです。



最高法規である日本国憲法は、「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」の三原則を柱としています。憲法に照らし合わせれば、いかに強く迫られたところで、日本が「海外派兵」などできるはずもありません。そんなことは承知の上で、ブッシュSr. は意図的に憲法違反の「海外派兵」を迫ったと見るのは当然です。苦慮した日本側は「総額130億ドルに上る経済支援を行った。」しかし人的貢献はなかったとの「国際的には厳しい評価を受けた。」というのが上記の記事内容となっています。

問題は、
  • (結果的にですが)130億ドルの経済支援。
  • ②(人的貢献なしとの)国際的な厳しい評価。
この2点についてです。

①の130億ドル経済支援についてですが、『戦後史の正体』p317には、

なんの積算根拠もないままに10億ドル、また10億ドル、つぎは90億ドルと、巨額な資金をただ言われるままに出していったのです。

とあります。要は、日本政府はブッシュSr. 政権にカツアゲで巨額を脅し取られたということでしょう。



ところが同ページでは、

しかしその次は「お金だけではダメだ。人的貢献(自衛隊の派遣)がどうしても必要だ」という空気が支配的になります。

との事実が示されます。


「湾岸ショック」からPKOに


湾岸戦争に関して(脅しによってですが)「日本政府は130億ドルなる巨額を出した。しかし人的貢献がなかったから国際的な厳しい評価となった。」、これが日本国内の湾岸戦争の外交対応結果の定説となっています。それでこのような湾岸戦争に関する外交的敗戦ともいうべき事態は、日本では「湾岸ショック」とか「湾岸トラウマ」と呼ばれるようになっています。

…しかし②国際的な厳しい評価。これについて異なる見解があります。『戦後史の正体』p318には次のようにあります。

問題は、日本が自衛隊を派遣しなかっことが本当に国際的非難を浴びていたかという点です。
(中略)
「国際社会は日本の財政的貢献を評価しなかった」というのは事実ではありません。
ではどうして、そういう話が日本の政界やメディアに広まったのでしょう。
それは当時のアマコスト駐日大使が日本の各層に、「人的貢献がどうしても必要だ」と説いてまわったからです。

②(人的貢献なしとの)国際的な厳しい評価。これは事実ではなかったというのです。あったのは国際的な厳しい評価ではなく、アメリカ側の厳しい評価です。130億ドルもの巨額を恐喝しながらも、なおもアメリカ側は日本に向かって工作と、あからさまな敵意と攻撃とを向けていったというものです。

前回に見たように、「1989年7月に開かれた日米首脳会談で、パパ・ブッシュ大統領が宇野首相に迫ったのが『日米構造協議』の開催でした」。続く1990年9月の日米首脳会談では、ブッシュSr. は海部首相に「軍隊派遣」を直接強く迫ったのです。

それで苦慮する日本側に130億ドルを拠出させながら、なおもブッシュSr. 政権は、日本側に「軍隊派遣」への工作と攻撃の手を全く緩めずに継続させていったわけです。

この攻撃の手に乗ったのが日本のメディアです。「人的貢献がなかったから国際的な厳しい評価となった。」との報道が大々的に繰り広げられ、それの強い影響もあって、「自衛隊の海外派兵」が必然であるという空気が日本に蔓延となるのです。

この流れの結果、自衛隊の海外派兵を可能とするPKO法案(国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律)が1992年6月に可決、成立したのです。


この頃はPKO国会と呼ばれ、激しい論戦と反対運動も繰り広げられました。当然です。客観的に平たく見れば、「自衛隊の海外派兵」などはどうしても日本国憲法の「平和主義」とは整合性がつきません。そしてPKO法案は、日本から内発・自発的に出されたものではなく、アメリカ側の工作・外圧から出されたもので、この意味では「国民主権」とも整合しません。

つまり、湾岸戦争を利用したブッシュSr. 政権の日本側への攻撃は、「日本国憲法への攻撃」でもあったわけです。日本の経済と産業を構造的に攻撃する1989年の「日米構造協議」と全く同じ文脈から、アメリカ側は1990年からは日本国憲法をなし崩しにする攻撃に出たわけです。


ネオコン・ナチスのやり口


米国民衆を欺き、世界民衆を騙して始められた湾岸戦争には一切の正義はなく、地上世界を破滅の方向に向かわせるものでした。騙されたとはいえ、湾岸戦争に加担してしまった人類は、カルマを積んでしまったかも知れません。

湾岸戦争におけるブッシュSr. 政権の悪辣さについては、外伝79〜83にかけてすでに縷縷見てきました。自国民衆も犠牲にしながらイラク民衆を大量虐殺、「建国の精神」を米国憲法を破壊して「死に体」にしてしまい、国際法もずたずたに破っていったのがブッシュSr. 政権でした。

ブッシュSr. はナチス第3代総統であり、ナチスとずっと手を組んでいたのがロックフェラー家でした。ネオコン・ナチス軍団です。彼らは湾岸戦争時に自国と世界を攻撃し、日本にも憲法破壊を含むあからさまな攻撃を仕掛けてきていたのです。これが日本の「構造改革」の元なのです。


ロックフェラーとブッシュを頭とするネオコン・ナチス、彼らの特徴はその行動が「あからさま、乱暴、雑」なところです。「ステルス性」を特徴とするロスチャイルドのやり口とは異なります。

ネオコン・ナチスの世界でのあからさまな暴れっぷりが功を奏したのか、『宗教学講座 中級コース 第68回』の試聴映像では、1994年(平成6年)に、それまでのジェイコブ・ロスチャイルドから交代して、デイヴィッド・ロックフェラーが裏のイルミナティのトップになったことが語られています。元来ロックフェラーはロスチャイルドのアメリカにおける代理人・部下といった位置づけでしたから、裏のイルミナティのトップに立ったデイヴィッド・ロックフェラーは、初代のジョン・ロックフェラーからの悲願を成就したと言ったところでしょうか。

裏の世界のトップが入れ替わった翌年1995年(平成7年)1月早々に、日本列島に激震が走りました。1月17日発生の阪神・淡路大震災です。この大震災も「人工地震」であり、アメリカ側からの日本への物理的攻撃だったようです。詳細は2020/01/17の竹下さんの記事を御参照ください。

HAARP兵器による地震やハリケーン発生の仕組み

このようにアメリカ側からの激しい攻撃にさらされた日本は、90年代なかばから後半にかけていよいよ国家は疲弊・逼迫していきます。日本の自殺率も一気に跳ね上がっていきます。生活できない民衆がどんどん増加したのです。


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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