「キューバ危機2.0」になるかも知れないというタイミングで、ロシアと北朝鮮の間で締結された『包括的戦略パートナーシップ条約』

竹下雅敏氏からの情報です。
 ロシアのプーチン大統領は6月19日午前3時頃(日本時間)に北朝鮮の首都・平壌に到着し、同日午後に首脳会談を行いました。
 会談後の共同会見でプーチン大統領は、「きょう交わした『包括的戦略パートナーシップ条約』は、一方が侵略を受けた場合、相互に支援すると定めている」と述べました。
 北朝鮮の金正恩総書記は、「締結されたこの条約は、徹底して平和的かつ防衛的な条約であり、支配と従属、覇権と強権のない多極化した新しい世界をつくるうえで推進力になることを信じて疑わない」と述べました。
 Sputnik日本は、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが「ロシアや他の国々は、歴史的相違を抜きにして、米国主導の国際システムとみなすものに集団で立ち向かっている」と報じた、とツイートしています。
 今回のプーチン大統領の北朝鮮訪問で興味深かったのは、プーチン大統領に北朝鮮最高位の勲章が授与されたことです。冒頭の動画のプーチン大統領と金正恩総書記の二人が替え玉なのは明らかですが、勲章を与えた金正恩の位階の方が高いことを示すつもりなのかも知れません。
 2018年6月12日にシンガポールで行われたトランプ大統領と金正恩総書記の米朝首脳会談の際の写真でも、金正恩総書記が上座に座っていました。
 “続きはこちらから”をご覧ください。米国とNATOがウクライナにロシア領土を攻撃できる長距離ミサイルを供給したことへの報復として、ロシアは北朝鮮に対し、アメリカの領土に届く(迎撃不能な)ミサイルを提供するために『包括的戦略パートナーシップ条約』を結んだ、というものです。
 6月12日に原子力潜水艦を含む複数のロシア海軍艦艇が、キューバの首都ハバナの港に入りました。寄港した艦艇は計4隻で、艦隊を率いるフリゲート艦「アドミラル・ゴルシコフ」、核ミサイルを搭載できる原潜「カザン」、救助船、補給艦です。米国は「カザンには核兵器は搭載されていない」とみているようです。
 「キューバ危機2.0」になるかも知れないというタイミングで、『包括的戦略パートナーシップ条約』は締結されました。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【プーチン大統領】訪朝日程終える 金総書記は両国の関係を「同盟関係」
配信元)
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配信元)

※全文はツイッターをクリックしてご覧ください



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ロシア、北朝鮮に米本土到達可能なミサイルを設置か
引用元)
(前略)
NATOはロシア領土を攻撃するためにウクライナに長距離ミサイルを設置したが、ロシアも同じことをしようとしている。プーチンが北朝鮮を訪問したのは、アメリカの領土に届く同様のミサイルを設置するためだ。

ロシア大統領は、モスクワと平壌の新たなパートナーシップは「侵略の場合の相互支援」を提供すると発表し、これを「革命的」と呼んだ。
(中略)
1963年のミサイル危機の再来

ロシア海軍がハバナに派遣されたことで、アメリカがトルコにジュピターミサイルを持ち込み、ソ連が反発した1963年のミサイル危機と同じような事態が起きている。

極超音速ミサイル「ジルコン」を搭載したロシアのフリゲート艦「アドミラル・ゴルシュコフ」と原子力潜水艦「カザン」の2隻は、フロリダ沖わずか数キロにいる。
(中略)
「もし誰かが、わが国の領土を攻撃するために、戦闘地域にそのような兵器を供給することが可能だと考えるなら、なぜわれわれは、ロシアに対してこのように行動している国々の機密施設がある世界の地域に、同じ種類の兵器を供給する権利がないのだろうか?」と彼はサンクトペテルブルクで開催された国際経済フォーラムで語った。
(以下略)

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