注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
8月21日付『日本農業新聞』は、20日に開かれた「堂島コメ平均」の記念式典で、吉村洋文大阪府知事が「生産者、投資家、金融機関、皆さんがプレイヤーとなって、参加して、(中略)これからどんどん海外の需要も増えてくる中で、(コメ先物取引は)生産と取引の安定、リスクヘッジ、そういった機能を果たすことになるだろう」と述べたことを報じています。
さらに、この記念式典で、堂島取引所の有我渉社長は、「(コメ先物取引は)価格に対するプラットフォームとして機能する、あるいは価格形成の機能、ヘッジツールとしての機能、あるいは資産運用商品としての機能など、いろいろな使い方がある」と述べています。
堂島取引所の有我社長の最後の言葉、「資産運用商品」としての米という言葉は、右から左へと聞き流すわけにいきません。
※米の指数先物本格化 堂島取引所(日本農業新聞、2024年8月21日)
https://youtu.be/GSnN7FyK3Mw
心土不二のSNSを管理している山田正彦事務所のスタッフは、インスタグラムへの投稿の中で、山田元農水相の見方を、次のように示しています。
「市場にお米がない→お米の価値が上がる→先物が高値で取引きされる→商社が儲かる
だから政府は今(先物への投資家や商社などの利益を損なわないように配慮して)このタイミングでの備蓄米放出に『一層慎重に』なっているのではないか。
(以下略)
山田 正彦さんからの情報です。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
スーパー等から米が本当に消えてしまいました。
東京だけでなく地方でも、瀬戸内の因島でも消えて、入荷を待つ行列が夜中からできてるそうです。
価格も5kg1500円から4000円に高騰、業務用ではカリフォルニア米が使われ始めています。
政府は相変わらず需給は pic.twitter.com/9y2H6FBbJs
逼迫していない心配することはないと説明していますが、出来秋の米が揃うのは10月から11月です。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
実は日本でははコメの消費が落ち込んできたからだとよく報道されていますが、農水大臣も記者会見で前年より増加傾向と述べているようにここにきて消費は伸びて いたのです。
農水省もホームページに
ある推計でも来年2025年には消費は,704万まで増え生産量は618万㌧になるとされています。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
このような中、8月20日から大阪市堂島の米相場が85年ぶりに本格的に始まりました。
小豆などの先物相場などの投資で手痛い目にあった方々がかなりいるかと思いますが大事な主食であるコメを大資本と金持ち
の金儲けの投資の対象に始めたのです。 (新聞参照 出所:日本農業新聞2024年8月21日)
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
現在政府の備蓄米だけで100万トンありますが、ここまできても農水大臣は放出する気が全くありません。
商人のコメ買い占めから始まった大正7年に軍が出動して死者を出したコメ騒動を思い起こしてください。
(教科書に載っていた)
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
私たちの大事な主食である米を絶対に投機(投資)の対象にしてはいけないのです。
これまではJAグループの反対で自民党も開設できなかったのですが。
今回の農水省の態度を見ていると、放出時期を巡って政治家と行政、大商社が話を通じあって、一儲けを企んでいるのではと
疑いたくなるほどです。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
世界はこれまでにない規模の気候変動、戦争の拡大等で食糧危機が間近に迫っています。
各国とも自国の食料自給率の達成に力を入れています。
世界最大の米の輸出国インドも最近米の輸出を禁止しました。
中国は世界の食糧を爆買いしてすでに1年半分の備蓄を用意して
いますが、日本はわずかに1月半分しかありません 。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
鈴木教授の指摘のように、緊急時には日本人が最初に飢えるのです。
緊急時に政府は食料農業基本法に基づいて農家に罰金を課して芋等を植えさせると、芋を植えるにしても種苗を確保するのに1年はかかるので、現実離れした話でしかありません。
米は籾で備蓄すれば100年は生きていますので、日本は米と捨ててきた牛乳をバターと脱脂粉乳で少なくとも1年分の備蓄を始めるべきです。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
1970年には米を1253万tは生産してきたのですが、中山間地の水田の耕作放棄地が増えたとはいえ、今でも1100万tの生産能力が残されています。しかし今では減反減反
で781万tしか生産していません。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
昨年日本では米価が60kg1万円を割込んで米農家が悲鳴をあげている時にアクセス米として、77万トン2万4000円で米国等から買っています。
アクセス米も脱脂粉乳の17万トンのカレントアクセスも農水大臣はやっと国会での質疑でアクセスは義務ではなく輸入機会である
ことを認めました。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
貿易協定で各国ともアクセスはありますが、余っている時に買ってる国はどこもないように断ればいいだけです。
購入したアクセス米は国内で安い価格でしか捌けないので毎年750億円ほどの赤字で税金から補填しでいます。
そのようなお金があるならすぐにでも食料備蓄を始める
べきです。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
脱脂粉乳のカレントアクセスも輸入しなければ酪農家に10万円ずつ払ってやめさせることはなかったのです。
もう一つあります長くなりましたが読んでいただけませんか。
水田は連作障害のない 世界でも最も優良な農地でゲリラ豪雨の時でも貯水して防災ダムの役割を果たし生物多様性を
育む日本の環境保全の役割を果たしてきたのです。
— Max (@universalsoftw2) September 2, 2024
ところが政府は水田がメタンガスを出しているとして、昨年の補正予算750億円を計上して次々と水田を壊していってるところです。
日本の水田は3000年前から私たちの先祖が遺産として残してくれたもので一旦壊すともう修復できません。
9月11日IWJが、その出荷制限のナゾに答える解説をしていました。
現在すでに新米が流通し始めていますが「新米5キロで3千円 高すぎる」と報道されるなど米の品薄や価格高騰が表面化しています。しかし農水省は「9月には新米が流通し、米不足は解消されていく」との楽観的な見通しのもと、米不足解消のための備蓄米放出を拒み続けるという不可解な対応をしています。IWJでは、これについて山田正彦氏の見解を紹介しました。9月2日の山田正彦氏のオフィシャルブログをMAXさんがポストして下さっていたので全文掲載できました。
この中で山田正彦氏は「大阪の堂島取引所で8月20日に、85年ぶりに本格始動したコメの先物取引『堂島コメ平均』の影響」を指摘しています。85年ぶりに、日本の主食をこともあろうに「資産運用商品」として扱うことにし、吉村洋文大阪府知事は「生産者、投資家、金融機関、皆さんがプレイヤーとなって、参加」しようと言うのです。そして「市場にお米がない→お米の価値が上がる→先物が高値で取引きされる→商社が儲かる だから政府は今(先物への投資家や商社などの利益を損なわないように配慮して)このタイミングでの備蓄米放出に『一層慎重に』なっているのではないか。」「これまではJAグループの反対で自民党も開設できなかったのですが。今回の農水省の態度を見ていると、放出時期を巡って政治家と行政、大商社が話を通じあって、一儲けを企んでいるのでは」と、踏み込んでおられました。「私たちの大事な主食である米を絶対に投機(投資)の対象にしてはいけないのです。」とも。
農家さんを守り、私たちの食卓を守るには、農家さんから直接、適正な価格で米を購入することが大事になってきました。