[鈴木宣弘先生] 令和の米騒動の根源には、日本の貧困化がある / 超党派の議員立法で適正な生産者米価と消費者の価格のギャップを埋める交付金を早急に

 鈴木宣弘先生は、米騒動の問題点を語る前に「アメリカから大変なニュースが入ってきた」と、トランプ大統領が日本の米や農産物の自由化を譲歩させて、代わりに自動車の関税を15%で合意したことを取り上げておられました。「日本国民は全く知らされておらず、相手国から内容を知らされるなど独立国と言えるのか。米(コメ)は日本が絶対に譲ってはいけない最後の砦、命の要、国防の要なのに、それを差し出すので許してくださいということをやっていたら、全て剥ぎ取られて自動車も守れないに決まっている。自動車は元々2.5%の関税だった。」と、日本の「盗人に追い銭」外交を批判しました。
 そしてあらためて、米騒動の原因と何が問題なのかをまとめておられました。米騒動に繋がった歴史的な要因では、戦後の占領政策によって食糧の独立ができなくされたこと、減反政策、農水予算の削減を解説されました。
 6:26からの「米の消費量と生産量の推移」では、2020年頃からすで消費量より生産量が不足していたことがわかります。そこに2023年の猛暑が襲いました。米の消費量が増えているのは、インバウンドが原因ではなく他の食品の価格が高騰し、それに比べて米の価格は低かったので、低所得者層を中心に消費が米にシフトしたというのが真相のようです。2023年の需給ギャップがきっかけとなって大きな米騒動に発展しました。現場がお米を作れなくなっていたことが根源的な原因でした。
 24:24からは、米騒動のもう一つの要因をあげておられました。それは、日本がもうすでに飢餓国の仲間入りしているということでした。今の米価は消費者にとっては、30年前の米価に戻っただけなのに、この30年間で国民の所得の中央値が150万円も減って、お米が買えなくなっている実態がありました。生産者だけでなく、消費者も苦しくなっています。
 鈴木先生の解決策は国内政策によって米・農業を支えるもので、超党派の議員立法「食料安全保障推進法」を提案されています。農業予算にあと3兆円プラスして、かつての5兆円規模に戻し、生産者にとっての標準的な価格(60kgで20000円)と消費者にとっての標準的な価格(60kgで15000円)のギャップを埋める交付金(5000円)を早急に入れるものです。どの党からもこの提案に一定の賛同があったそうです。
(まのじ)
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輸入米で日本のコメを潰す気か
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