[G・エドワード・グリフィン氏]集団主義者の陰謀 ② 〜新世界秩序(NWO)への歩み〜

 昨日の続きで、今回は37分28秒〜59分50秒の部分になります。
 私自身、5年くらい前まで、こういったことを全然知りませんでしたが、3.11以降を経た現在なら、本当にこの通りだとよく分かります。そして、この通りの世界になろうとしていたことも、それが決して実現しないだろうことも分かります。
 あとは、ひとりでも多くの方がこういった全体像を早く理解していただくことで、陰謀が完全に破綻し、良い世界へ向けて加速して行けるのではないでしょうか。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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集団主義者の陰謀 The Collectivist Conspiracy
転載元)

YouTubeの文字起こしデータより転載 
アメリカ政府の変化;無制限の権力を握る大統領 

アメリカ政府の仕組みは確かに変化しました。最初は均衡的見張り構造がしっかりありました。行政府、司法府、立法府は 他を見張れるようほぼ皆同格でした。これが徐々に変わり始め、特に第ー次世界大戦で「海外の敵の脅威から守るんだ」となり、 以降、危機が訪れる度に、国を守るという名分で政府態勢に変化が加えられてきました。

均衡的見張りの概念は時と共に崩れ去り、最高裁の判断、新たな法制定、マスコミ、そして特に国民の無関心さ、で正当化されてしまいました。無関心というより全くの無知だからで、然るべき事をもう学校で教わらないからです。責任や理由が何であれとにかく、三権分立二重三すくみ機構はもう政府にありません。

現実的評価を下せば、民主的独裁制という独裁制で、権力の殆どは大統領にあります。元々は大統領は取締役会の命令を遂行する会社社長のように、補助政策はともかく重要政策を決定するようなことはなく、取締役会の下した政策を素直に施行する役割でした。

昔はこのように、大統領は州が選んだ後、議会の政策を施行する、比較的あまり重要でない存在でした。今は違います。今は国王のような存在です。「王様」とか「殿下」じゃなく「大統領」とは呼ぶけれど、歴史上の偉大な統治者同様、殆ど無制限の権力を握ります。

重要府と今だ思われている議会は、大統領のやりたいことをやらせる組織に成り下がってしまいました。行政の予算を決議しますから、理論上は財布の働きがあります。でも大統領はこれさえも避けて通れます。そう言う抜け道ができてしまったからです。

連邦準備制度があるので議会なしに予算が組めるのです。議会のハンコなしにあらゆる予算をサイン一つで生み出せるのです。

悲しい結論ですが、この国はかつてのアメリカ合衆国ではなくなってしまいました。ではどうしたらいいのか?議員に手紙を送る昔の方法はもう通用しません。

根本的な変化が必要。でももっともっと多くの人が今の現実にまず気付かないと何も起きません。皆は今だに夢の世界で、白い靴下のジョージ・ワシントンが独立宣言にサインしている歴史の本に浸ってますから。

みなさん、もう違うんですよ!この夢の世界に生きている人々はまず現実の世界、現実の社会システムを理解し、その上で、どんな社会システムを復活させたいのかと考えるのです。

元の米憲法にあった概念を復活させることは後退ではなく大前進だと思います。
この国は第一次大戦来、君主制に後戻りしています。だから、過去へ向かって前進しよう!とでも言いましょうか。でも多くの国民がこれを理解しないと始まりません。

これって楽観それとも悲観?長期的には楽観だと思いますよ。短期的には悲観です。今度の選挙の11月までにそんなこと、起こるわけありません。

アメリカ人はいつも「速攻で解決して 自分のゴルフに戻るには?」とか考えがちで、「そんなのに時間割きたくない。 数ヶ月活動して投票するけど、」「長引かせないでくれよ。 忙しいんだから。」っと言って、次の選挙までにどんでん返しする方法を知りたがります。

次の選挙までなんて無理。でも実現は可能。ここが楽観。政治の過程を現実的に眺めたなら、真に重要な変化が起こるには一世代以上の時間がかかると分かります。このことを踏まえ、受け入れ、更に、我々が我々の責任で動かして行くのだということを受け入れたなら、「うん、動かしている!自分も貢献してる!」 と思って安心して下さい。実現します。

いつ頃から行政府が完全に支配するようになったのかは知りません。ただ言えるのは、ガクンガクンと進む感じで、恐慌とか戦争とかテロ攻撃とか金融危機とか、何かが起きる度に、専制主義への動きが加速し、次の危機までゆっくりになる、ということです。どの時点でそうなったのかは知りません。ただ、もう起きてしまい今も続いている、とは言えます。


ヒラリー・クリントンのビデオクリップ:権力の源であるCFR

ええ、ヒラリー・クリントンのビデオクリップ、私も見ましたよ。「CFR本部ビルの近くだと、ある事に対してどう対処すべきかとか、どう考えたらいいのかとか、の答えを見つけるのに、わざわざ遠くまで行く必要がないから、とってもいいですね。」というような意味の事を言ってたと思います。

きっと本人も失言と思っているから、多分後で「本心とは違う」という趣旨の釈明をしたと思います。でも、実の所、それが本心ですよね。政治を知っている人ならCFRが権力の源だと知っているし、実際、CFRのお墨付きがなければ政界で伸し上がることはできません。

だから主要候補者の後援会は全てCFR会議に出席します。会議のビデオをたまにネットで見ることもでき、時には大勢の前、時には少人数の前で候補者が話しています。丁寧な招待を受けて、自分が思うこと、ある一定の状況でどう振る舞うか、ある政策についてどう考えるか、などの質疑応答をしているのです。

そして、きちんと答えられたなら、お墨付きがもらえます。間違った答えをすれば、やはり、もらえないんじゃないでしょうか。つまり、ヒラリー・クリントンのような大物政治家でもCFRの前では何でもないタダの人なのです。本人もそれをよくわきまえているのです。

アメリカ人の目覚めに対する監視側の計画 

監視している側は、アメリカ人が目覚めてきているということに、注視していると思います。でも問題は、憂慮しているのか? 私はそうは思いません。こうなるずっと以前から、もう考えて来ているからです。そんな馬鹿じゃありません。

計画が最終目標に近づくに連れ、抵抗を受けると予測済みです。国民が経済的自由を失い、危機に襲われる度、抵抗に合うと見通しているので、とっくの昔から計画してきたことなのです。

ただ、ここでの話は、アレックス・ジョーンズはエンドゲームと呼んでいたと思いますが、計画の終盤にはある企てが用意されていて、その企てとは、警察国家にする事だ、という問題です。

国民が不満になれば、デモになり、終いには混乱します。暴力が増え、ガラスが割られ、死傷者が出て、終いには戒厳令が敷かれます。それが本当の目的。戒厳令にする口実が欲しい。全ての集団主義社会は最終的に警察国家に陥ります。国をまとめる唯一の方法だからです。だから、国民が気が付いてくるのを恐れているのか、と言えば、計画済みのはずだから、私はそう思いません。少なくとも、意外だとは思っていないはずです。

新世界秩序(NWO)への歩み 

集団主義世界政府への動きが始まって相当経っています。原点を断定するのは不可能ですが、20世紀初頭にはもう書物にありますし、当時、世界のいろいろな場所に、その目的で組織が形成されています。

興味を引かれるのは、セシル・ローズの遺言の執行で作られた組織で、莫大な遺産が秘密組織形成に当てられました。実際、遺書に秘密にしなければならないと書かれています。そして遺産は全てそういうことに使われました。我が国のCFRもそこに由来があります。他のイギリスの植民地にも同様な組織がその目的のために作られました。

集団主義を基調とした世界統一政府の実現です。従って、百年以上も前から知能的な政治の動きがあったのです。でも、勢いを本当に付けてきたのは、 第一次大戦以降で、第二次世界大戦になると、世界のどの主要人物も世界政府を目指すようになります。

国際連盟でやろうとして失敗し、国際連合にとうとう成りましたが、行き詰まり、今は、国連を格上げして、思い描いてきた 世界政府の原型にしようとしています。そしてこれは…世代を越えています。
つまり、一人の人間の構想ではありません。

始めた人はとうの昔にいませんが、夢は相続人が継いでいます。彼らはこれを、歴史上国の終焉と定義される、素晴らしい事と捉えています。それに、戦争を無くすのに好都合とか、人類皆兄弟とか、地球統一とか、イメージを良くする宣伝もできます。

でも、実際に制定しようとしている政策の中身を調べてみると、そうじゃない。何度も言っているように、集団主義を基調とし、圧倒的強権の専制的政府が夢なのです。

アドルフ・ヒットラーが理想とする社会システムと同じ。我国は彼と彼の社会システムを打倒しました。ジョセフ・スターリンが理想とする社会システムと同じ。我国はこれが起きないよういろんなことして、冷戦を戦いました。

毛沢東やベニート・ムッソリーニが理想とする社会システムと同じ。絶大なる歴史の集団主義者は皆、この集団主義を基調とした世界統一政府を理想にしていて、近年まで、これに戦ってきたのに、今や、我国がこれを推進しています。専制とかファシズム、ナチズムとか共産主義とか言いません。

もっとマシな言い方をします。新世界秩序(NWO)です。彼らの好む言い方です。でも、その本質を調べてみると、集団主義体制の強権政府で、庶民は命令に従う奴隷です。これが構想であり、もう百年以上もそっちへ向かっています。でも、もうゴールが見えてきたようで、ヨーロッパはEUに統合され、今や全欧州諸国の主権は殆どEUに 引き渡されてしまいました。

但しこれは、彼らが言うように、真の世界政府を実現するためのお膳立て、で、まず、地域ごとに国をまとめているです。 アジアやアフリカでも構想中だし、今や北米大陸でも、アメリカ、メキシコ、カナダを統合させた北米連合というのを計画しています。政府は否定しますが、もう十年以上も模索し、確実に進展しています。連邦政府の行政判断等を見てみますと、 調和という言葉をよく用いているのが分かります。

我が国の法律をカナダ、メキシコと調和させるという意味です。だからもう、進められているわけです。ヨーロッパ諸国の通貨はユーロに統一されました。そして今、米ドル、メキシコ・ペソ、カナダドル を廃止して統一通貨を作る動きがあり、アメロという名前が今のところ有力視されています。

集団主義が基調の世界政府の建築は日進月歩です。新聞を見ると、毎日のようにそのための材料が運ばれて来ているのが分かります。これって良い事?悪い事?必然的な事?まず、必然だとは私は思いません。なぜなら、人の意志でそうさせなければ、そうならないからです。かなり出来上がってきましたが、それは我々の代表、各国政府を支配する一番上にいる人々、が皆賛同しているからです。

有権者レベルでは、こんな事が進んでいることさえ殆どの人は知らないし、知っていたとしても、 「賛成できない」と言うでしょう。だから、世界中の国民をあまり驚かせないで、引き返しの効かない所まで進めてしまうのがミソで、常套手段です。だから、やっていることを政府は否定するし、非公開で話を進めて行くし、議会の決議に持ち込まず、行政的に行っていくような戦略で進行させるのです。良い事?悪い事?私は最悪だと思います。なぜなら、集団主義は文明の墓場だし、もちろん、自由の墓場だからです。

ちょっと考えてみれば、自由が繁栄する所には集団主義は絶対に寄り付かないし、指導者に逆らえば、人は収容所などの留置場に放り込まれるのはいつも同じです。

新世界秩序(NWO)を打ち砕くための対処法 

以上は全て学識的な事柄ですから、こういう事を全て考慮した上で、我々はどうすべきなのか、頭を使って対処法を練る必要があります。どうすべきかの始めの一歩は、すべきでない事を知ることです。即ち、右翼左翼の枠組みの罠に引っかからないことです。右翼と左翼は争い合っていても目標は同じで、戦いに意味はありません。罠にかかれば、時間の無駄で、地球主義者政府の策略に手を貸すだけです。だから、第一に右翼左翼の枠組みの罠にはまらないようにすることです。

第二に、何が望みなのか知ることです。何を望まないか知るだけでは不十分です。虐政はもちろん嫌です。でも望みは何? 普通の人なら、「自由になりたい」と言うでしょう。そこでその人に、「自由って何?」と尋ねます。鋭いねぇ!自由って何さ?刑務所にいないことが自由だ、と思っている人多いですよね。ムショの外に居さえすれば、 勝手に生きるとか住むとか借りるとか、行きたいところに行くとか、お金を使いたいように使うとか、書きたいことを書くとか、ネットで言いたいことを言うとか、どうでもいいと思っている。その程度の自由であるなら、戦う価値は無いと思います。だから、何を望むのか、自由とは何なのか、知っておくべきです。

私らはフリーダム・フォース・インターナショナルを創設してこれに取り組み、作成した『自由の綱領』の中で 自由を明記している積もりです。また、簡潔ですが、「汝◯◯◯するべからず」 みたいな『自由のおきて』も作成しました。歴史の大きな流れはいつも素朴な概念から始まっていますが、今のアメリカ及び世界中の自由開放運動にはその肝心な物に欠けています。

人が大切に思える簡潔な思想・概念です。『何も信じざるはいずれにも騙される』 という《英語の》ことわざは本当ですよね。だから、集団主義専制への流れを方向転換させるには、まず、何が大切か知り、自由とは何なのか定義でき、相手が集団主義者でも、こうだからこうすべきだと、論戦で防衛できるようになることです。

そして最終的には、誰がこれをやるのか? が問題になります。落胆して「どうせ誰も気にしねえよ」となりがちですよね。「芝刈りしているお隣さん、野球とか天気とか 映画とか話せる良い奴なんだが、」「政治とか経済の話すると、聞いてくれないんだよ。」「ましてや社会システムを見張るとか 変えるとか責任持つとかなんてね…。」「誰も無頓着なのにどうして世界政府へ動かしている 上の巨大権力と戦えるっていうのさ?」その答えは、歴史を変えてきたのは常に人口の3%未満の人々であるということです。全員は要らないのです。実の所、ありえません。絶対起こりません。過去にもなければ今も将来も起こりえないのです。動かすのはいつも3%以下の人々。

この課題に献身できる本当に問題意識のある人を3%集めればやれます。そして世の中がどうなろうと、お隣は相変わらず芝を刈り、付いて来ます。いつの時代もそう。だから周囲の無頓着さに嘆く必要は無い。本当に関心ある人を1、2、3%見つければいい。そしたら、話を伝え、力を合わせ、権力を握る。権力を握るには、政界、マスコミに行って、できるだけ多くの人に教えなければなりません。政党、組合、宗教団体、マスコミなど、権力の集中する場所で話を伝えないといけません。我々の3%が働く場はここです。 敵と戦うのはこの場所です。世界各地で我々が力を取り戻すのはこの場所です。

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