注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
「安倍政権が進めてきた改革の歩みをけっして止めるわけにはなりません」
菅義偉官房長官が本日17時すぎから会見をおこない正式に自民党総裁選への出馬を表明したが、これがまたとんでもない“茶番劇”だった。
(中略)
だが、いざ記者からの質疑応答の時間になると、菅官房長官の“本質”があらわになった。それは、菅官房長官が語る政策が、ことごとく「ただの安倍政権の延長」にすぎない、ということだ。
(中略)
(中略)象徴的だったのは、森友・加計学園問題や「桜を見る会」といった安倍首相による「政治の私物化」問題に対する回答だ。
(中略)
これだけ安倍首相の「政治の私物化」に対して次期政権がどう対応するのかに注目が集まっているというのに、「結論が出ている」「現在のまま」というまったくのゼロ回答──。ようするに、すでに次期総裁・首相は自分で決まっているという驕りを隠そうともせず、「負の安倍継承」を全面に押し出したのだ。
(以下略)
菅官房長官は記者会見上で「国の基本は、『自助、共助、公助』だ。」という発言をしている。私はこの発言に懸念を有している。
(中略)
国に言われるまでもなく、公助としての社会保障政策が弱い日本では、すでに全ての人が可能な限り、自分のことは自分でやりながら生きている。
(中略)
それでも個人や家族では、新型コロナ禍など不確定なリスクに備え切れないから「公助」が責任を持たなければならない。
国がおこなうべきは自助や共助を持ち出すよりも先に公助の整備だろう。
(中略)
他の先進諸国では、子どもの貧困対策として、生活保護による支援、家賃補助、教育費無償化、男女の賃金格差是正など、具体的な公助政策が実施されている。
だから子どもの貧困率を低く抑え込む力が働く。
日本のように、自助、共助がすでに限界で効果が薄いにもかかわらず、国が手を差し伸べないのも珍しい。
強調しておきたいのは、貧困対策として、自助や共助で対応可能な範囲はすでに大幅に超えている。
(以下略)
2日夕、総裁選の出馬会見を開いた菅官房長官。既にテレビの生中継は終わっていましたが、1人の記者の怒号から「公文書を改竄しないで」との声が堰を切ったように飛び交いました。大新聞・テレビが報じない会見の一部始終は多難な前途を象徴しています。 https://t.co/XvlFLVBmST #日刊ゲンダイDIGITAL
— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) September 3, 2020
TBS報道特集の膳場と申します!
— スガも早よ退陣ね (@xzjps) September 2, 2020
安倍政権の負の遺産
森友、加計学園、桜を見る会について
国民が納得していない事案であって
再調査を求める声が出ています
これに対してはどう対応
石破さんは(文字数略)
・再調査を求める声に対して
スガさんはどう対応されますか?
スガ「もう結論は出ている!🤪 pic.twitter.com/64NRGrqMfK
» 続きはこちらから
菅氏自身は二世、三世の議員と違って自分は苦労人だとアピールしています。苦労人ならば国民の立場で政治をするのかと思いきや、「国の基本は、『自助、共助、公助』だ。自分でできることは自分でやれ」と思いっきり断言しました。国が国民を助けるつもりはないから各自でなんとかしろ、などという社会保障「放置主義」は日本以外の先進諸国ではあり得ません。二世、三世議員の無自覚な冷酷とはまた違う残忍さです。
今回の会見ではメディアとの関係も注目されました。これまで官房長官の立場で散々メディア無視を見せつけてきましたが、どうやらその路線は総理になっても変化がなさそうです。ただ安倍首相の会見と異なり、今回は最後の最後で記者たちが食い下がったようです。それも安倍官邸のDappi氏がわざわざ拡散してくれて、おめでたいことでした。