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人工肉の時代はすぐそこに来ている / かつて話題をさらった「うんこバーガー」は消えたのか

 5/31の「竹下氏の時事トーク」の中で、ビル・ゲイツが出資する人工肉が市場に登場するまでのつなぎに、コオロギ・バーガーや「G」のバーガーの時代が来るやもしれぬお話がありました。いやもうカンベンしてくださいという気分ですが、狙いすましたように「人工肉」のニュースがありました。
 米グッド・ミート社は、規制当局から販売許可を得た唯一の培養肉企業で、2024年からは年間1万3000トンもの生産を予定しているそうです。動物の可食部の細胞を組織培養する人工肉で「環境に優しく」「味も食感も普通のお肉とまったく同じ」だとか。記事中に「25万リットルの容量を持つバイオリアクターを10基建設予定」とありました。このバイオリアクターとは、生物を使って反応を起こさせる装置で、なんと、お酒の発酵は、麹菌、酵母を使用する身近なバイオリアクターの典型例だそうです。それだとなんとなく安心ですが、近年は再生医療の発展に伴い、ほ乳類細胞の大量培養や組織・臓器を成長させるバイオリアクターが飛躍的に発展し、着々と食卓に向かっているようです。
以前に3Dプリンター技術の培養魚肉の記事を取り上げたことがありましたが、どちらにしても食べたくないぞ。
 ところで2011年、排泄物を含む下水の汚泥からタンパク質を取り出し、人工肉を作ると言うニュースがありました。当時の動画では、開発した社長が本当に「うんこバーガー」と名付けて食べておられて衝撃でした。2022年の今、その会社「(株)環境アセスメントセンター西日本事業部」は健在ですが、会社概要のどこを見ても「うんこバーガー」の文字は見当たりませんでした。時代を先取りしすぎたのでしょうか。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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殺さない肉。世界最大規模の培養肉工場がアメリカに建設予定
引用元)
(前略)
 米グッド・ミート社(Good Meat)によると、建設予定のバイオリアクター(生物反応槽)は年間1万3000トンの生産能力を誇る。

 動物の個体からではなく、可食部の細胞を組織培養すること作る人工肉なので、家畜の命を奪うことはない。

 現在、世界には170社ほどの培養肉企業が存在するが、規制当局から一般への販売許可を得たのはグッド・ミート社のみ(2020年12月にシンガボール当局が承認)である。
(以下略)
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バイオリアクターとは? 細胞培養から再生医療までメーカーが解説します
引用元)
(前略)
バイオリアクターとは、「生物の」「反応槽」である

・発酵分野で発展してきたが、再生医療分野での発展が目覚ましい

・再生医療分野でのバイオリアクターは、外部液灌流タイプと血管内灌流タイプがある

・研究用バイオリアクターの臓器培養システムは血管内灌流に特化したバイオリアクターである

(以下略)

石川県羽咋市の小中高への完全オーガニック給食はその後どうなったか?〜 しっかり継続され、保育園にも試験的給食

竹下雅敏氏からの情報です。
 ヒョイと竹下家より情報が届きました。石川県羽咋市で全国初、市内の小中学校で「自然栽培」の食材だけで作られた給食が提供されたというものです。自然栽培とは、無農薬、無肥料、無除草剤、土のパワーだけで育てる農法で、それだけに大量に収穫できるものではなく市内全校に提供するのは画期的でした。実はこの情報は2016年2月のもの。「全国学校給食週間」にあわせて羽咋市とJAがタッグを組んだ特別企画でかなりの反響を呼びましたが、なんと時事ブログの読者さんも2年前に目撃していたのです!ここで。
 竹下家から畳み掛けるように届いたこの情報に、まのじは、羽咋市の完全オーガニック給食の試みがその後どうなったかを見てみました。
 羽咋市には、「農地の紹介や作業機器の買い上げ支援、空き家の斡旋、助成金の交付など」この地域で自然農法を志す農家さんを手厚く支援する独自の支援制度があり、JAも「量より質」の安全を追求した食材をブランド化する目的で一緒にサポートするという、意外にしてユニークな取り組みをしていました。その試みは着実に根付き、2020年10月には保育所の給食にも自然栽培のお米や野菜が試験的に使用されたようです。羽咋市のHPに掲載された子ども達の表情は穏やかでした。そして、2021年10月の新聞報道では、全国学力テストの結果、全国トップの石川県の中で、さらに羽咋市はダントツの結果を出していたそうです。「自然栽培の学校給食が遠因ではないか」との感想もありました。給食から子ども達の健やかな育ちを願った結果、このような学びに繋がったかもしれません。千葉県や高知県でも地元の新鮮で安全な農産物を給食に使用する取り組みが成功しています。政府の進める遺伝子組み換えやゲノム編集などという悪魔的な食材ではなく、地域で心を込めた自然栽培に進路を取りましょう。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)

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完全オーガニックな「学校給食」が登場。石川県・はくい市が全国初の試み
引用元)
(前略)
羽咋市は、独自に「自然栽培新規就農者支援」という、農業従事者への画期的な支援制度を導入しました。自然栽培に共感し、この土地で新しく農家を始める人に対し、農地の紹介や作業機器の買い上げ支援、空き家の斡旋、助成金の交付など、国の補助に上乗せした手厚い営農支援が受けられるという制度です

市とJAがタッグを組んで、自然農法を志す農家を地域でサポートしていく体制が整っているーー、それがこの根源的なオーガニック栽培を地域ブランドにしたい羽咋市の思惑でもあるのです。
(中略)

(中略)生徒と一緒に給食を食べた山辺芳宣市長はこう語りました。
「農業といえば、これまで生産量が重視されてきましたが、最近は量より質。自然栽培は安全性を追求しており、質の面でトップに立てると考えています」

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西北台保育所で自然栽培給食を提供
引用元)
 全品に自然栽培の食材を使用 

10月27日、西北台保育所の園児25人に、自然栽培の米や野菜を使用した給食が提供されました
今回の自然栽培給食は試験的に実施されたもので、これまでも自然栽培の産品を使用した給食はありましたが、今回用意した材料は、豆300g、ダイコン、ニンジン、レンコンがそれぞれ1kgと、これほどの材料を自然栽培でまかなったのは初めてとのことです
来年度以降に継続的に自然栽培給食を提供できるか、今後検討されます
(以下略)

お米アレルギーになるのはコシヒカリなど「もち米系」、日本古来の「うるち米系」ではアレルギーになりにくい

読者の方からの情報です。
 読者の方から興味深い情報をいただきました。食物アレルギーが珍しくない現代ですが、中には「お米アレルギー」まであり「日本人が大昔から食べてきた」お米にどうしてアレルギーが出るのか調べた方がありました。
 まず、「ほとんどの食物アレルギーの原因はタンパク質」ということで、アレルゲンとなるタンパク質はお米の糠部分に多いことから、本来は玄米や五分づき米が好ましいところですがアレルギー対策には白米の方がアレルギーが出にくいとありました。その上で、お米のでんぷん部分に「アレルギーが出る品種とほとんど出ない品種がある」というのです。
 アレルギー反応は、「モチモチ」「甘い」「ふっくら」という「コシヒカリ」に代表される「もち米系」に出るそうです。これらの食味はお米のでんぷんに含まれる「アミロペクチン」が生み出すそうで、もち米は100%アミロペクチン、それに対して昔ながらの粘りや甘さ控えめな「うるち米」は「アミロース」を20%ほど含み、アミロペクチンの割合が少ないとのことです。ちなみに「コシヒカリ」はうるち米ですが、もち米の特徴を加える品種改良により「もち米系」になるとのこと。うるち米の特徴であるアミロースを減らすための遺伝子操作がなされた品種もあり、こうした人為的な改変がお米アレルギーに影響しているのではないかとありました。
元記事には「お米の家系図」があり、日本人のお米にかける情熱を見る思いですが、食味優先や冷害に強い品種など経済性を優先させた改良、あるいは「改悪」もありそうで、食の安全を考える上でこのような調査は大事だと思いました。
 元記事には他に、スーパーや小売店で売られる有名な10品種の名前が並んでいましたが、これらは全て「もち米系」ばかり、外食ではお寿司屋さん以外はほぼ「コシヒカリ系」つまり「もち米系」が席巻しているそうです。考えてみると、お米アレルギーの方には恐ろしい話です。農薬や化学肥料を使用したお米が好ましくないのは大前提として、お米アレルギーに気づいたら「ササニシキ」や「ササシグレ」など昔からの「うるち米」に変えてみてはいかがでしょう。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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《お米アレルギー》ササニシキなら大丈夫なの?(お米の家系図)
(前略)
お米アレルギーの原因になる可能性が高い品種が明らかになっています。

単刀直入に言いますと、「モチモチ」「甘みがある」「ふっくらしている」コシヒカリを代表とする品種が原因となっています


一方、粘り気がなくあっさりしている、ササニシキや古くからある品種では、アレルギー反応が出る可能性は極めて低くなっています。

それに加えて、モチモチのお米を食べるのは体にとってはハードなことなのです。

昔の日本人は、粘り気が少なくあっさりした「うるち米系」のお米を食べてきました。日本人の体にあった、無理のない優しいお米なのです。

お米アレルギーになりにくいお米

ササニシキ、ササシグレ、旭、亀の尾など


(中略)

もち米とうるち米の大きな違いは、お米のでんぷんに含まれるアミロースとアミロペクチンの割合です。

もち米は、ほぼ100%アミロペクチンです。

一方、アミロースを含むものがうるち米で、アミロースが約20%前後、残りがアミロペクチンです


ササニシキもコシヒカリもうるち米ですが、もち米系のコシヒカリは品種改良の過程でもち米の特徴が混ざっているので粘りや甘さが強くなります。

一方のササニシキはもち米の特徴が入っていない純粋なうるち米です

ササニシキは、粘りや甘さが控えめな、昔ながらのうるち米と言えるでしょう。

(中略)

このアミロースを減らすため、コシヒカリ系統の中には、「低アミロース米」を作るため、人為的に遺伝子操作などで品種改良(改悪)を行っているものもあるようです

このような「もち米系」の、言わば不自然なお米を食べることで、アレルギー症状が出てしまうようです。

古来から受け継がれてきた日本人の体質に合っていないのではないでしょうか?
(以下略)

令和3年産のお米の買取価格が大きく下落、国の買い取り制度がない日本は農業を「まじでつぶす気か」

 朝日新聞が、JA栃木の県産米買取価格を報じていました。コシヒカリが前年比27%も下落するなど各銘柄のお米が軒並み大きく下落しています。9/16時点で判明している全国のJAの買取価格でも、前年比下落の▲マークが並んでいます。全国的にコロナ禍により外食産業の需要が落ち込んだことが影響したとありますが、そもそも減反を強いられる中、お米の価格まで下がって「何のためにやっているのかわからなくなる」という農家の方の悲鳴は他人事ではなく、日本人の危機を感じます。
 コロナ禍にあって諸外国は安全保障の観点から「補助金入れまくりの政府買い上げまくり」で自国農業を守ります。農業は環境を保全し、豪雨などへの防災対策にもなります。ところが日本は、かつて民主党政権下で行っていた「戸別所得補償制度」を廃止してしまい、政府の買い上げはありません。日本政府は自国の農業よりも食糧自給率よりも、外資を富ませる方を選びます。農業を支えることは政治的立場を超えて行うべき国の施策のはずなのですが。
(まのじ)
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配信元)

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日本政府の「みどりの食品システム戦略」の怪しさ 「ゲノム編集種苗開発」「生物培養肉」などイノベーション中心 /「OKシードプロジェクト」で食の安心を守ろう

 日本政府が進めようとしている「みどりの食料システム戦略」というものがあります。有機農業の取り組み面積を拡大するなどの項目があり、ならば全国の学校給食に有機農産物を使うための公共調達などは、ぜひ「戦略」に加えてほしいものです。ところが印鑰智哉氏によると、この戦略は「ゲノム編集種苗開発」「生物培養肉」など「生態系のサイクルを無視した人工的食品生産」のイノベーション開発費用に大きく予算が取られているようです。気持ちの悪い戦略を進めておきながら表向きには「有機農業を推進する」と口実を掲げるのは国民に不誠実です。日本政府はすでに「ゲノム編集」した種苗を表示をしなくてよいとしています。私たちは知らないうちにゲノム編集の種苗を買い、育て、食べてしまう可能性があります。これは農家さんも、販売店も、消費者も全て確認のしようがありません。
 そこに「OKシードプロジェクト」というものが立ち上がり、すでに活動を開始しておられました。
「ゲノム編集」されていない種苗にマークをつけるのです。この種苗から作られた作物も加工品も同じマークをつけて流通に乗れば、消費者にも安心な食品が分かります。種から食卓まで全体を「OKシードマーク」をつけて守ろうとするプロジェクトです。これは、在来種の種苗を守ることにもなり得るそうです。これからの日本に必要な戦略は、不気味なイノベーションではなく「農家の存続、新規就農増加を可能にすること」「有機農業の技術支援、収入保証」など農業を豊かに健全に立て直すこと、食の安全を確保することです。
 OKシードプロジェクトのサイトには詳しい目的や支援の方法もありました。先陣切って進む方々に感謝しかありません。
(まのじ)
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配信元)
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印鑰 智哉
配信元)
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いつもの食を安全に
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