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[YouTube]総統閣下は「訂正でんでん」を正当化するつもりです

竹下雅敏氏からの情報です。
 まるで、“名もなき投資家さん”の予想に基づいて動画を作成したのではないかと思えるほどです。ですが、動画の方が早いです。
(竹下雅敏)
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総統閣下は「訂正でんでん」を正当化するつもりです
配信元)



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配信元)




TPPを復活させ、ロシア敵視政策を推進しようとしているトルドー政権 反トランプ派は「パープル革命」を目指してカナダを拠点に

竹下雅敏氏からの情報です。
 TPPの本質は、記事の冒頭にある通り、巨大資本が国を上回る力を持つことだったのですが、トランプ大統領によって終わってしまいました。彼らは、反トランプデモを展開して“パープル革命”を成功させようとしているようです。
 記事によると、その中心に居るのはジョージ・ソロスのようです。フルフォードレポートではジョージ・ソロスは死亡したとあり、現在のソロスはヒラリー・クリントンと同様にずいぶん若返っているようなので、おそらく替え玉だと思います。しかし、反トランプ勢力は、替え玉のジョージ・ソロスやヒラリー・クリントンを中心として、トランプ政権に様々な攻撃を仕掛けてくると思われます。記事で興味深いのは、この革命の拠点になると見られているのがカナダだということです。オバマとヒラリーが亡命政権を準備しているということで、その拠点がカナダになると予想しています。
 確かにそう言われれば、米大統領選でトランプが勝ちそうだとわかった途端、かなりの人がカナダに亡命していました。元々オバマ政権の時代では、カナダとアメリカとメキシコを1つにして、新通貨アメロにするという計画があったように思います。これを考えると、今のトランプ政権にとって、カナダとメキシコの現政権は敵だということになるのかも知れません。
 文末、カナダのトルドー政権はTPPを復活させ、ロシア敵視政策を推進しようとしており、安倍晋三首相とは親和性が強いとあります。下の記事では、サウジ国王が3月に日本を訪問する予定だとのことです。安全保障面も含め、サウジとの交流拡大を目指すとあります。どうやら、悪が生き残りをかけて1つにまとまって来ているという感じがします。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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トランプが迅速に公約を実行する中、反トランプ派は「パープル革命」を目指してカナダを拠点に
引用元)
ドナルド・トランプは大統領に就任した直後にTPP(環太平洋連携協定)からの離脱を決めた。(中略)… 

 当然、TPP、TTIP(環大西洋貿易投資協定)、TiSA(新サービス貿易協定)の3点セットで巨大資本に国を上回る力を与えようとしていた勢力は激怒しているだろう。

(中略) 

 反トランプ勢力のうち、公然グループの中心には投機家のジョージ・ソロスがいて、(中略)…ヒラリー・クリントンとビル・クリントンには紫色をあしらった服で集会に登場させ、「パープル革命」の開始を宣言した。

 この「革命」の拠点になると見られているのがカナダ。ジャスティン・トルドー首相は筋金入りのネオコン、
つまりロシアを憎悪しているクリスティア・フリーランドを外務大臣に据えた。この女性はウクライナ系で、バラク・オバマ政権内の好戦派だったビクトリア・ヌランド、サマンサ・パワー、スーザン・ライスの分身だと表現する人もいる。作家のデイビッド・ホロウィッツによると、オバマとヒラリーは「亡命政権」の準備をしているそうだが、その拠点はカナダになるのだろう。

 トルドー政権はTPPを復活させ、ロシア敵視政策を推進しようとしている。つまり、安倍晋三首相とは親和性が強い。(中略)…今後、カナダと日本がネオコンの拠点になるかもしれない。日本が非常に難しい立場に陥る可能性が高いということだ。

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サウジ国王が3月訪日へ
転載元)
日本とサウジアラビアの両政府が、サルマン国王の3月の日本訪問を調整していることが26日分かった。外交筋が明らかにした。

サウジ側は国王と安倍晋三首相らとの会談を通じ、石油依存からの脱却を図るサウジの経済構造改革に協力を要請する見通し。日本政府は安全保障面も含め、サウジとの交流拡大を目指す。

サウジ国王による日本訪問は46年ぶりとなる。国王は訪日と合わせ、アジア各国を歴訪する見通し。

サルマン国王の息子で経済と軍事の実権を握るムハンマド副皇太子は昨年8月に日本を訪問し、安倍首相らと会談、脱石油の経済構造改革「ビジョン2030」に協力を求めていた。

サウジは日本の最大の原油供給国。原油価格の低迷を背景に脱石油依存を急ぎ、大掛かりな構造改革に乗り出している。共同通信が報じた。

[山本太郎議員]「政治家の鏡」”安倍晋三閣下”を褒め殺し 

 山本議員の質疑は、10分40秒までです。これまでの質疑の中でも、とても聞き応えのある、小気味良い必聴の質疑です。多くの国民に見ていただき、このまま"安倍晋三閣下"政権が続くと行き先は"地獄の一丁目一番地"だという日本の現状を知っていただきたいです。お先真っ暗の現実を知ると、希望の光(山本議員)もまた見出せるのではないかと思います。
 10分40秒以降の安倍首相の答弁は、作文を棒読みするだけです。聞く価値があるとすれば、17分27秒頃に「汚染水の影響は福島第一原発の港湾内に完全にブロックされており、状況はコントロールされている」と平気で言い切ったところくらいです。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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山本太郎vs安倍晋三【全21分】1/25参議院・本会議
配信元)

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引用元)
自由党共同代表の山本太郎です。

先日、安倍総理が施政方針演説で、「ただ批判に明け暮れても何も生まれない。」とおっしゃりましたので、今日は批判ではなく、政権の今までのお仕事を肯定的に振り返り、褒め殺し気味に、希望の会・自由社民を代表し、総理に質問いたします。よろしくお願いします。

政治の使命は、この国に生きる人々の生命財産を守ること、そう考えます。安倍総理は誰のための政治を行っていらっしゃいますか?安倍総理はきっちりとお仕事をされております。庶民を犠牲にして大企業を儲けさせる。そのご活躍ぶり、歴代の総理大臣を見てもナンバーワンです。庶民から搾り取った税金で、庶民への再分配は最低限に抑え、真っ先に手当をするのは、選挙や権力基盤づくりでお世話になった経団連や大企業など資本家、高額納税者への御恩返し、とことんオイシイ減税、補助金メニューを提供。一方で派遣法を改悪し、働く人をコストとして切り捨てやすくするルール改正などを取り揃える。おかげで上場企業は、あのバブルの時よりも儲かり、過去最高益。一方で、中小零細企業の解散・休業は過去最高。見ているのは大口の支持者のみ。まさに大企業ファースト。これぞ額に汗を流す政治家の鏡ではないでしょうか?

子供の貧困問題を人々の善意・基金で解決しようというウルトラCは、安倍総理が薄情で指導者の器ではないのではなく、総理はただ興味がないだけなんです。今まで国会やメディアで取り上げられてきた厚労省の国民生活基礎調査ではなく、違うデータを持ち出して、総理は子供の貧困率は低下したと演説されました。持ち出したのは総務省の全国消費実態調査。この調査は、非常に面倒な作業を対象者に求めるもので、お金と時間に余裕がある人しか中々対応することができず、低所得者層の実態をしっかり反映しづらいという傾向があるといわれます。厚労省の国民生活基礎調査では、子供の貧困率は16.3%。今年、最新のものが発表される予定ですが、この調査でアベノミクス効果により子供の貧困率がどれくらい下がるのか、総理の予想値を聞かせて頂くとともに、今年、子供の貧困改善の数値目標をお答えください。

ここ数年、奨学金問題、非常に大きくなってきております。OECDなどの先進国グループの中で、教育にもっとも金を出さないドケチ国家の第二位が日本なんです。個人消費を引き上げる意味でも、少子化問題を改善する意味でも、奨学金という名のサラ金地獄から対象者を救い出す必要があるのは言うまでもありません。新たな奨学金国債を発行して借り換える、マイナス金利に合わせて過去の有利子奨学金をすべて無利子に転換するなどは、もちろんやりません。なぜ国が、サラ金のようなシステムで若い人々を苦しめるのか?奨学金の利息収入は、年間390億円ほど、奨学金の延滞金収入は年間40億円ほど。これらで金融機関を潤わし、取り立てを行う債権回収会社に対しても手堅い仕事を提供する。若い者たちの未来には投資をしない、企業の為だ、若いうちの苦労は買ってでもしろ。安倍総理の親心ではありませんか!

安倍政権になってからは、正規の雇用は36万人減って、非正規は167万人も増えています。ですが、安倍総理は以前、正規の雇用が増えたとおっしゃっていました。確かに、2015年、労働力調査を見てみると正規では前年比で26万人増えています。まさにこれこそが、アベノミクス効果ではないですか?この正社員26万人のうち25万人は介護福祉職、介護福祉職のうち福祉施設介護員は、全産業平均より月々11万円給料が安いんです。もちろん安倍総理はここにも改革を進めます。月額たった1万円ほど上げるそうです。現在、労災認定で一番多いのが心の病、その中で労災申請、過労自殺のトップが介護福祉職。現場の悲鳴は聞こえないふり、細かい中身は見ないで頂きたい、表側の数値だけで判断するんです。これこそがアベノミクスの神髄ではありませんか?

安倍晋三閣下は、行政府の長であるばかりか、立法府の長でもあるとご本人が宣言されました。司法の長になられるのも時間の問題ではないでしょうか?そのためにも現行憲法など守っていられませんし、守りもしません。当然です。不都合な真実、事実を声高に叫ぶ人間は邪魔です。オリンピックに向けて火事場泥棒的に治安立法を成立させます。安倍総理、オリンピックを成功させるためには、共謀罪が必要との趣旨の発言がありました。共謀罪をテロ等準備罪と名前を変えるようですが、テロ等準備罪の等、この等とはどういう意味ですか?テロ以外にも適用される余地を残す理由を教えてください。世界一安全な東京とアピールをしておきながら、たった数週間の体育祭を開催するのに、国民を監視し、密告制度で相互監視までさせ、相談しただけでアウトという、権力が思想信条の領域にまで足を踏み入れるとんでもない法律が必要な理由は何なんでしょうか?

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[Sputnik]米TPP離脱、安倍首相の敗北-米メデイア

竹下雅敏氏からの情報です。
 TPPで中国包囲網を作り、南シナ海でドンパチやりたかった安倍晋三の思惑は、トランプ大統領がTPPから離脱する大統領令に署名したことで、ポシャってしまいました。なので、ウォールストリート・ジャーナルが「中国の勝利、安倍晋三首相の敗北」としたのは、ある意味でその通りと言えるでしょう。
 これまでは、アメリカの後ろ盾で中国に強硬な態度を取れたわけですが、トランプ大統領から全く相手にされていない状況で、これから安倍政権はどうするつもりなのでしょう。
 トランプ政権は中国との交渉で強気に出てくるでしょうが、戦争する気は全くありません。世界情勢の変化に全くついていけない安倍政権は、出来るだけ早く替えないといけないでしょう。
 スプートニクの記事は重要で価値が高いと思うのですが、ことTPPに関しては、どの記事も的が外れている様に思います。例えば下の記事などは、ほとんど何も言っていないに等しいものです。文末の赤字部分ですが、貿易協定を主権国家同士が結ぶとありますが、TPPは国家の主権を剥奪する貿易協定なのだというところが本質だと思います。そのための仕掛けがISD条項です。要するに、巨大企業が国家の主権を超えた支配力を持つ仕組みがTPPなのです。
 スプートニクでISD条項の危険性を指摘しているのを見たことがありません。スプートニクの記者がTPPの本質を見逃しているか、あるいは何か隠された意図があるのか、どちらかわかりませんが、どちらかと言うと前者ではないかと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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米TPP離脱、安倍首相の敗北-米メデイア
転載元)
24日付の米主要紙は、トランプ米大統領が環太平洋連携協定(TPP)から離脱する大統領令に署名したことを軒並み1面で報じた。「中国の勝利、安倍晋三首相の敗北」(ウォールストリート・ジャーナル)と日本政府の誤算を取り上げた論評があった。共同通信が報じた。 

ウォールストリート紙は社説で、TPPが失敗に終わったことは「米国が世界貿易を主導する立場から退くことを象徴している」と指摘。トランプ大統領が翻意する見込みはないとみて「安倍氏にはプランB(代替案)が必要だ」とした。アジア太平洋諸国は貿易ルールづくりで中国になびくとも予測した。

USAトゥデーは「TPPは米国がアジアで経済的な影響を拡大し、中国の影響を制限する最良の希望だった」と残念がった。一方、雇用を奪うとTPPに反対してきた労働団体トップの歓迎コメントも掲載した。

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米国のTPP拒否はグローバル貿易にとって何を意味するか?
転載元)
ロシア経済発展省貿易交渉課のマクシーム・メドヴェトコフ課長は国際貿易の成長を逃す危険性についてスプートニクからのインタビューに答えた。 

メドヴェトコフ課長はトランプ大統領のTPP離脱の決定はロシアとの二国間貿易コンタクトの拡大には何の影響も及ぼさないとの考えを示している。それよりもはるかに影響が大きいと予想されるのは米国がこの先に取り組む従来の貿易体制の刷新のほうというのがメドヴェトコフ氏の見方。

メドヴェトコフ課長は米国の保護貿易主義の強化について語るのは時期尚早との見方を示し、「とはいえトランプ政権の言い分はいくつかは論理にかなっている。例えば貿易合意義務の遂行に対する管理をはるかに強化する必要性は正しいことであり、公平かつ時期にかなったものだ」と語っている。

米国がTPP参加を拒否したからといって地域パートナーシップのツールは意味を失ったとはいえない。メドヴェトコフ氏は「地域貿易協定が意味を失ったとは思わない。主権国家どうしが結んでいるものであるからこれを禁じることは誰にも出来ない。それぞれにプラスとマイナスがあることは当然であり、十分な根拠付けのある計算が行なわれるべきだ」と語っている。

[ちきゅう座]ウクライナ危機から3年:制裁解除は当然

 トランプ米大統領が登場したことで、今後、多くの逆転現象が見られると思いますが、この記事ではその一つとして対露経済制裁を上げています。対露経済制裁は、クリミアを併合したロシアに対して、米国主導で欧米各国が科したものでした。しかし、記事にもあるように、クリミア併合は、"米国政府の仕掛けたクーデターに対するやむをえない対応策"であり、何よりもクリミアの住民が望んだことです。また"ウクライナ危機の直接の原因は米国政府"にあります。にも関わらず、西側や日本のマスメディアもロシアを徹底して悪者にする報道を繰り返してきました。筆者は、トランプ米大統領が登場したことで、これから逆転現象が起こり、これまで米国に同調していた欧米各国や日本政府、マスメディアや政治家、御用学者などが、その「落とし前」の対応を迫られることになるとしています。また、読者に求めることして、"連中がどう対応するかをよく見守ってほしい"とあります。私たちの無知・無関心を変えていくことが、世の中に良い流れを生み出していくことになるのだと思います。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ウクライナ危機から3年:制裁解除は当然
転載元)
<塩原俊彦(しおばらとしひこ):高知大学准教授>

ウクライナ危機が表面化してから3年が経過する。日本では、ウクライナ危機への関心はすっかり薄れているように感じられる。しかし、ドナルド・トランプ米大統領の登場で、対ロ経済制裁の解除が俎上にあがっており、各国は過去の経済制裁への「落とし前」のつけ方への対応を迫られることになるだろう。

トランプは大統領就任直前まで、制裁解除の条件としてロシアとの反テロ対策での協力をあげていた。2016年末、米国政府がハッキングなどを理由に35人の駐米ロシア外交官などを国外退去処分にした際、プーチン大統領は対抗措置をあえてとらないことで、トランプ新政権との話し合いの窓口をオープンしている。

プーチンは2月2日、ハンガリーを訪問する。核発電所建設問題などの経済協力に加えて、対ロ経済制裁の解除に向けた話し合いが行われるだろう。3月には、EUサミットが計画されており、このころまでには米国の対ロ制裁への姿勢もはっきりするだろう。


対ロ制裁への「落とし前」 

筆者は拙著『ウクライナ・ゲート:「ネオコン」の情報操作と野望』、『ウクライナ2.0:地政学・通貨・ロビイスト』において、一貫して対ロ経済制裁に反対の立場をとってきた。なぜならウクライナ危機の直接の原因は米国政府にあったと断言できるからにほかならない。

貧しい西部に住むウクライナの若者を煽動して、そのナショナリズムをたきつけ、武装闘争のやり方まで伝授して、民主的に選ばれていたヴィクトル・ヤヌコヴィッチ政権をクーデターによって崩壊させたのは米国政府なのだから。親ロシアと米国政府が勝手にみなすヤヌコヴィッチ政権を腐敗などの理由をつけて武力で倒し、親米政権を据えたのである。米国政府が中南米で繰り返し行ってきたやり方を今度は複雑な民族が住むウクライナでやってのけたのである。

その過程で、ロシアがクリミア半島の併合を行ったのは事実だが、それはあくまで多数のロシア系住民の生命と財産を守るためであって(もちろん、セヴァストポリの軍港を守るためでもある)、米国政府の仕掛けたクーデターに対するやむをえない対応策であったにすぎない。


「民主主義の輸出」という罪 

たまたま読んだ2017年1月24日付のロシアの「コメルサント」紙に掲載されていたハンガリーのピーター・シーヤルト対外関係・外交問題相のインタビュー記事を紹介しよう。このなかで、彼は、「全体として民主党政権下での米国の外交政策は「民主主義の輸出」に焦点をあててきたが、それが多くの諸国で状況の不安定化につながったのである」と、実に明確に話している。ウクライナ危機の本質がロシアのクリミア併合にあるのではなく、米国政府による「民主主義の輸出」という独我論にあることを、彼はよく理解していると言えよう。

ところが、クリミア併合だけを問題視して、米国政府のバカげた制裁に欧州各国や日本も同調した。「長いものに巻かれろ」というだけの外交が展開されたのである。まあ、米国追随の日本政府がこれに従わざるをえなかったことは理解できるが、日本共産党や社民党まで対ロ経済制裁を主張したことに対して、筆者は驚きあきれはてた。ゆえに、拙著のなかで実名を挙げて、こうしたバカな連中を非難しておいた次第である。

それだけではない。日本のマスメディアは筆者のような意見をまったく封殺し、ロシアだけを悪者にする報道を繰り返してきた。そんな扱いを受けてきた筆者にとって見ものなのは、今後、トランプ政権が対ロ制裁を緩和したり撤廃したりする動きに対して、日本政府、より厳しい制裁を求めた日本共産党、社民党、筆者を無視してきたマスメディア、対ロ制裁に賛成してきた御用学者がどのような対応をするかである。

あくまで悪いのはロシアであり、米国が制裁解除の方向に動いても、対ロ制裁の継続を主張するのだろうか。あるいは、米国大統領選にハッキングで干渉したロシアへの制裁として、より厳しい制裁を科すことまで主張するのだろうか(ハッキングについては、すでに筆者のブログ[ https://jp.sputniknews.com/blogs/201701173246230/ ]で指摘したように、どっちもどっちであり、大した問題ではない)。

読者に求めるのは、こうした場面でこうした連中がどう対応するかをよく見守ってほしいということだ。猛省をし、二度と同じ過ちを繰り返さないためにどうすべきかまで踏み込んだ行動がとれるかを見極めてほしい。まあ、筆者の予想では、「スルー」して頬かむりを決め込むだけだろう。ものごとの本質を見極めることもできずに、外務省とおぼしき人々のご機嫌取りのために歪んだ情報を広範囲に拡散させてきた責任はきわめて重大だと思う。


マスメディアの責任 

そのお先棒を担いだのがメスメディアであることも忘れてはならない。

とくに強調しておきたいことは、「マスメディアこそ、両論併記を心がけよ」ということである。すでに拙著で指摘したことだが、New York Timesは筆者と同じ意見の論客の考察をきちんと紙面に掲載した。まったくオバマ外交に同調し、虚偽報道までしていたNYTだが、正反対の意見に背を向けるほど頑なではなかった。ところが、日本の新聞は違う。具体的にはあえて書かないが、古巣の朝日新聞の中枢に近い人物に筆者の意見を掲載してくれと頼んだにもかかわらず、あえなく断られたという事実だけを紹介しておこう。社説でバカなことを何度も書いていたから、180度違う筆者の意見など無視するしかなかったのだろう。

こんなマスメディアでは、やがて日本でも米国と同じように、SNSユーザーからしっぺ返しを受けることになるだろう(その懸念については、筆者のブログ[ https://jp.sputniknews.com/blogs/shiobara_toshihiko/ ]で何度も書いているので、参考にしてほしい)。

幸いなことに、筆者の主張は本になっており、多くの人々が読むことができる。高知大学で筆者の本を読んだ学生はみな、大いに驚愕する。日本のウクライナ報道がまったく出鱈目であることを知らなったからだ。いまでは、SNSを通じて、マスメディアの嘘を批判することも簡単にできる。機会をみて、告発をつづけていくことにしよう。


ウクライナのいま

拙著で予想した通り、ウクライナ問題はまったく出口の見えない混乱がつづいている。米国政府が安易にナショナリズムに火をつけたことで、混乱は深まるばかりである。2015年2月12日にベラルーシのミンスクで締結された「ミンスク協定遂行措置」が実現しないまま、ドンバス地域での戦闘はいまでも終結していない。

米国政府の「犬」、アルセニー・ヤツェニューク首相は2016年4月に辞任に追い込まれた。政府を主導する首相へのさまざまな批判が積りに積もった結果として、2月の時点では、ヤツェニューク政府への不信任案は226票の必要数に対して194票しか集められず失敗したが、与党のうち、「自助同盟」(アンドレイ・サドヴィ)、「オレグ・リャシュコのラディカル党」、全ウクライナ同盟「祖国」(ユーリヤ・ティモシェンコ)が離脱し、与党は過半数の226票を維持できなくなっていた。

後任の首相には、ウラジミル・グロイスマン議会議長が就いた。「ポロシェンコ・ブロック」(ピョートル・ポロシェンコ)と「人民戦線」(ヤツェニューク)の支持に若干の少数政党の支援を得てやっと実現させたものだ。だが、カネで票を買うことが当たり前となっている腐敗しきったウクライナ議会にあっては、その後も停滞がつづき、ウクライナ東部のドネツクやルガンスクの自治権の問題はまったく解決しないまま戦闘が継続されている。

2016年11月には、グルジアの元大統領で、2015年5月にポロシェンコ大統領によってオデッサ州知事に就任していたミハイル・サーカシヴィリが辞任した。オデッサ州の腐敗した二人の大物をポロシェンコが支援していることを批判して辞任したのだが、本当の理由はよくわからない。確実なことは、サーカシヴィリが言うように、ウクライナではいたるところに腐敗が蔓延しているということである。

ウクライナ政府はEU加盟をめざして政治経済などの制度を変更しようとしてきた。2016年11月17日には、その努力が実ってEU委員会はウクライナ国籍者へのビザなし渡航の導入を条件つきで承認した。しかし、実際にはEU加盟国で避難民や移民など外国人の流入に対する警戒感が高まっていることから、実際にビザなし渡航が可能になるのは、フランスの大統領選やドイツの議会選の後になるとみられている。

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