DNAレベルで科学的に検証〜赤ちゃんを“できるだけたくさん抱っこ”することで、人生をより幸福(健康)にする事ができる! “愛情が次の世代の愛情をもたらしていく”成熟した社会を実現するためには

竹下雅敏氏からの情報です。
 In Deepさんのここのところの記事がとても充実しているのですが、今回の記事は特に優れていて、見事だと思います。記事の内容は深く共感するもので、私にとって、未来の地球がこの方向に動けば良いのだがと思う内容そのものです。
 記事の中に出てくる、健康という言葉は、精神的、心理的健康も含められるとあり、記事の内容を素直に解釈すれば、赤ちゃんの時に親がたくさん抱っこすると、その子が生涯幸福であるための基盤を与えるということになるかも知れません。
 科学者たちの発見は、親との肉体的接触が遺伝子に影響を与え、“身体が根本的に変化”すると言うのです。“子供時代の苦しい経験、つらい精神的経験は「良くない変化」を与える”と書かれています。
 要するに、赤ちゃんが生まれたら“できるだけたくさん抱っこ”することで、その子の人生をより幸福(健康)にする事ができるというわけです。常識で考えれば当たり前のこの事が、研究者によってDNAレベルで科学的に検証されたというわけです。
 実のところ、私が望む成熟した社会とは、この事を誰もが認識し、子供を愛情深く育てることが実践される社会のことです。これは、今多くの女性が求めている社会進出や保育園の拡充とは真逆の思想です。“愛情が次の世代の愛情をもたらしていく”成熟した社会を実現するためには、ベーシック・インカムが不可欠ではないかと考えています。
 私の考える優先順位は、夫婦の愛、子供たちへの無条件の愛、友情、仕事を愛することです。これらのことを実現出来る社会こそが、成熟した社会だと考えます。
 神道で言われる夫婦和合、家内安全、五穀豊穣という理念は、このような意味合いで捉えられるべきだと思っています。それは、本来の意味での神道の世界観であり、宇宙や自然と完全に調和する道だと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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赤ちゃんは「抱っこ」など肉体的接触を数多くされるほど「DNAが良い方向に変貌する」ことをカナダの研究者たちが突き止める。その影響は「その人の健康を一生左右する」可能性も
転載元)
2017年11月27日の米国科学メディアの記事より

赤ちゃんの一生の健康は、人生の最初の頃の「親との肉体敵接触」で決まる


今回は、カナダ最大の大学であるブリティッシュ・コロンビア大学の医学部が発表した(中略...)赤ちゃんをたくさん抱っこするのとしないので(肉体的接触が多いか少ないかで)、赤ちゃんの遺伝子に大きな差が出ることがわかった」

(中略)

親との接触の時間の差が、DNA の生物学的的な優劣と比例していた」

ということがはっきりと示されたというものです。

(中略)

他の動物類での実験などと照らし合わせた時に、「この子どもの時に生じる DNA の差異は、その人の健康に一生影響するかもしれない」というところにまで可能性が及んでいます。

つまりは、「自分の子どもをできるだけ健康にしたのなら、生まれてすぐの頃に、できるだけ肉体的接触をたくさんもってあげること」ということになりそうなのです。この「健康」には、肉体的なものだけではなく、精神的、心理的な健康も含められます。

(中略)

しかし現実として、特に最近の日本において、「子どもへの愛情の欠如」というようなものが増大しているようにも見えなくもない面はあります。

これは単純にデータの数値だけで語ることのできるものではないとはいえ、たとえば、日本の児童虐待の件数は、下のように過去 20年くらいで何十倍にもなっています。

日本の児童虐待の相談対応件数の推移(1990年-2014年)

(中略)

エピジェネティクス的に変転し続ける子どものDNA


(中略)

今年5月には、アメリカ・ノースウェスタン大学の研究者たちが、「子どもたちの DNA が《子どもの頃に過ごす環境で変化する》」ことを発見しています。

(中略)

子ども時代の苦しい経験、つらい精神的経験は「良くない変化」を与えることがフィリピンでの大規模調査でわかったというものでした。

ここでいう「変化」というものは、「曖昧なものではない」ということに注意していただきたいです。つまり、DNAの変化を伴っているわけですから、「その人の体が根本的に変化した」ということなのです。

こういう研究が今いろいろと出ていまして、結局、遺伝子科学が明らかにすることは、子どもに対して最も大事なことは「親や周囲の人間からの愛情」であり、そして今回のブリティッシュ・コロンビア大学の研究は、その中でも、

「生まれてすぐの赤ちゃんをたくさん抱っこすることが、その子どもの人生を健康にする最大の要点」

だということがわかったということになります。

(中略)

そして、これから赤ちゃんを生むことになるような方々は、赤ちゃんが生まれて最初に頑張ることはそれだけ、つまり「たくさん抱っこしてあげる」ということが、その子の一生の健康に最も影響することだと認識していればいいということなのではないでしょうか。

(中略)

ちなみに、過去記事の、

「革命」(3) – 革命的行動の最上位は「子どもたちへの無条件の愛」を獲得した社会に戻すこと
In Deep 2015/07/12

というものの中に、「死ぬほど愛されて育った子どもは、将来きっと同じように子に接する」というセクションがあり、まあ何といいますか、愛情が次の世代の愛情をもたらしていくというようなことを書いたのですが、このことは、「健康を次の世代にもたらしていく」ということでもあったのだなあと今思います。そして、その逆の社会は、「不健康を次の世代にもたらしていく」と。

(中略)

Holding infants – or not – can leave traces on their genes
ブリティッシュ・コロンビア大学医学部 ニュースリリース 2017/11/27

「乳幼児を抱っこするかしないか」は、その赤ちゃんたちの遺伝子に影響する

ブリティッシュ・コロンビア大学と、その小児病院研究所の新しい研究によると、乳児と親との密接な接触が、分子レベルで子どもに影響を与えている力を持つことがわかり、子どものその生物学的な影響は 4年後には出現していることも明らかになった。

(中略)

この変化は、遺伝子発現に影響を及ぼすエピゲノム(生化学的変化)に深く根づき、生涯にわたって影響を及ぼす可能性を示している。

(中略)

研究者たちは、5週齢の乳児の両親に、幼児の行動(睡眠、騒ぐ、泣く、摂食など)の日記を保管しておくように依頼した。その中には、親と子の身体的接触を伴う世話の時間も含まれていた。

そして、その子どもたちが 4歳半になった時に、(中略...)DNAメチル化と呼ばれるDNAの生化学的変化を調べた。

(中略)

研究者たちは、5つの特定の DNA 部位で、親との肉体的接触が高い場合と、肉体的接触が低い場合とのメチル化の「差異」が一貫して存在していることを見出した。

これらの部位のうち2 つは遺伝子内にあり、免疫系において役割を果たすもので、もう 1つは代謝に関与している。

(※訳者注 / 親との肉体的な接触が多い乳幼児ほど、4歳の時の免疫と代謝が良好であり、接触が少ないとその逆になる傾向がはっきりとしている)

(中略)

乳幼児の時により高い苦痛を経験し、親との肉体的な接触が少なかった小児は、「後成的年齢」を有し、(中略...)最近の研究では、後成的年齢は小児の不良な健康状態に結びつく。

(中略)

主任医師のサラ・ムーア(Sarah Moore)氏は以下のように述べた。

さらなる研究で今回の発見が確認された場合、体の弱い乳幼児たちのために、積極的な肉体的接触を提供することの重要性が強調されることになると思います

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