注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
(中略)
米軍機の事故やトラブルは全国で続いている。
沖縄県では一昨年12月、名護市沿岸でオスプレイが不時着水に失敗し大破した。昨年12月には米軍普天間飛行場に隣接する小学校の校庭に、輸送ヘリが窓を落とした。この2月にも、オスプレイが落とした部品が県内の浜辺で見つかった。
一昨年9月には沖縄本島の東の太平洋で、同年12月には四国沖で、米軍の攻撃機がそれぞれ墜落している。
三沢市沖では昨年10月にも、電子戦機が燃料タンクを投棄した。今回の事案を受け、安倍首相は国会で「ただちに米側に安全管理の徹底と原因究明、再発防止を申し入れた」と述べたが、これまで何度、同様の答弁を聞いてきたことか。
(以下略)
取材に応じた濱田正隆組合長は、米軍から詳細な報告がないことに憤りをあらわにした。「謝罪の一言すら全くない。(組合員の)命が取られる間際までやられたのに」。声を詰まらせ、悔しさをにじませた。
(中略)
デーリー東北新聞社
米軍F16戦闘機のエンジンが発火し、類焼防止に翼下の増槽2個、6トンを放棄落下させた。これを日本マスコミは「増槽の風袋は0.2トン」と報道している。空の増槽なら放棄する必要はなく、子供だましの報道で、最悪。 https://t.co/FHgupjuDpp
— 知足的隠遁者 (@SukiyakiSong) 2018年2月21日
燃料タンク油、自衛隊が回収へ https://t.co/5xDXRFpUDL pic.twitter.com/sfEzuWL001
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2018年2月21日
公務中の米軍の活動による損害賠償については、日米地位協定では25%を日本が75%を米国が負担すると決められている。これは韓米地位協定やNATO地位協定でも同じ。しかし問題は米側がこの75%を払わず日本が肩代わりしているケースが多いこと。今回も75%は米側が支払う義務があるが…。 https://t.co/5RLV121w20
— 布施祐仁 (@yujinfuse) 2018年2月21日
日米地位協定は絶対に改定すべきなんですが、問題のある地位協定すら守られていない現状があり、そこも何とかしないといけない。アメリカが払ってくれないからと言って、最初から日本政府で全額負担したら、アメリカはますます地位協定で決められている責任すら果たさなくなるでしょう。
— 布施祐仁 (@yujinfuse) 2018年2月21日
まず、何で自衛隊が米軍の尻拭いをしなければならないのか、という感情は私も共有します。その上で、小野寺防衛大臣が言う「本来、米軍が回収する案件」というのは根拠がない話で、日米地位協定では米軍に環境汚染を起こした場合の現状回復義務がないので、国民に対して虚偽の説明をしています。
— 布施祐仁 (@yujinfuse) 2018年2月21日
アメリカとしては日米地位協定で現状回復義務がないのだから、それは当然日本側でやるべきだという考えだと思う。小野寺防衛大臣もそれを分かった上で、国民向けに「本来、米軍が回収すべき案件だが」と言っているのだろう。(続く)
— 布施祐仁 (@yujinfuse) 2018年2月21日
(承前) 本当に自衛隊に尻拭いさせるのではなく、米軍に責任を持たせるためには地位協定の改定が不可欠である。ドイツの地位協定では、米軍の現状回復義務を明記している。この問題を解決するには、ドイツのように地位協定を改定するしかない。
— 布施祐仁 (@yujinfuse) 2018年2月21日
米軍の活動による損害賠償は、日米地位協定上はアメリカが75%負担し、日本が25%負担することになっている。日本政府が100%負担することになっているというのはミスリード。ただし支払う前に補償額について米側と合意しなければ米側に支払い義務は生じない。日本政府は米側と協議すべき。 https://t.co/kCh5ypOOFX
— 布施祐仁 (@yujinfuse) 2018年2月22日
まず、三沢基地所属の米軍機のポイ捨ては、これが初めてではなく、直近では昨年10月にも洋上投棄があったようです。沖縄以外でも頻繁に米軍のトラブルがあることが再確認されましたが、捨てた6トンの燃料を0.2トンとゴマカシ報道するようなメディアでは、どこまで追求できるか大いに疑問です。
政府は米側に毎度お題目の「再発防止を申し入れ」ていますが、全く実効性がないのは現状からして明らかです。
湖に漏れた燃料タンク油は、要請を受けた自衛隊が回収に当たっており、これについて「米軍の尻拭いだ」と批判が上がりましたが、なんと現行の日米地位協定ではアメリカに原状回復義務は無く、日本側が回収するのは当然とされています。こうした日米地位協定に由来する問題点が改定され、対等な日米関係に改めることが、まずは課題と言えます。
では、仮に日米地位協定が理想的に改定されたとしたら、日米関係は対等になるのか?
現行の日米地位協定では、全国各地で米軍が引き起こすトラブルの損害賠償について、ちゃんとアメリカに75%の負担義務がある(!)とされているにもかかわらず、日本政府は従来、全額負担を進んで受け入れてきたという日米地位協定なし崩しの現状がありました。布施祐仁氏は「日本政府は補償額を米側と協議すべき」と真っ当なコメントをされましたが、今の安倍政権は、国民の奴隷化に余念がないのですから、それは望むべくもなし。日米関係を隷属から対等にするには、法律を運用する「人」を変えるのが先決なのでした。