注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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「世界最大のごみ捨て場」中国の終焉ー日本のプラスチックごみはどこへいく
引用元)
(前略)
世界のごみ捨て場
これまで世界では、とりわけ豊かな国が、環境保護の美辞麗句とは裏腹に、貧しい国にごみを持ち出してきた。
環境規制の厳しい先進国では、ごみ処分にともなうコストも高くなりやすい。これは安価にごみを引き取り、規制の緩い開発途上国に持ち出して処分する「ごみの輸出」を促す土壌になってきた。
(中略)
国別でみると、大陸向けのプラごみは日本からのものが最も多いとみられ、それにアメリカ、タイ、ドイツが続く。また、香港向けのものはアメリカ、日本、ドイツ、イギリスが目立つ。
「もうごみは受け入れない」
1980年代以来、中国は世界各国から廃棄物を輸入してきた。それによって利益を得る業者がいるだけでなく、金属類などを工業製品の原料として再利用することも「ごみ輸入」の大きな目的だった。
しかし、近年では中国国内でもごみが急増しており、大気、水質、土壌の汚染の一因と考えられるようになった。
(中略)
各国におけるプラごみ削減の動きは、環境への悪影響を中心に語られてきたが、実際にはプラごみで自国があふれ返ることへの危機感も背後にあるとみてよいだろう。
「始末」への意識が低い日本
ところが、日本の反応はお世辞にも機敏といえない。
(中略)
プラごみに限らず、日本では消費者の関心が高くないこともあり、関連業界の意見が環境対策やごみ対策を左右しやすい。
(中略)
環境白書(平成29年版)では「循環型社会の形成」が謳われ、海洋汚染の観点から海洋ごみ対策に取り組むことや、容器包装に限ったプラごみのリサイクル率の高さが紹介されているものの、プラごみ全体の削減や、まして「ごみ輸出」に関しては触れられていない。
(以下略)
世界のごみ捨て場
これまで世界では、とりわけ豊かな国が、環境保護の美辞麗句とは裏腹に、貧しい国にごみを持ち出してきた。
環境規制の厳しい先進国では、ごみ処分にともなうコストも高くなりやすい。これは安価にごみを引き取り、規制の緩い開発途上国に持ち出して処分する「ごみの輸出」を促す土壌になってきた。
(中略)
国別でみると、大陸向けのプラごみは日本からのものが最も多いとみられ、それにアメリカ、タイ、ドイツが続く。また、香港向けのものはアメリカ、日本、ドイツ、イギリスが目立つ。
「もうごみは受け入れない」
1980年代以来、中国は世界各国から廃棄物を輸入してきた。それによって利益を得る業者がいるだけでなく、金属類などを工業製品の原料として再利用することも「ごみ輸入」の大きな目的だった。
しかし、近年では中国国内でもごみが急増しており、大気、水質、土壌の汚染の一因と考えられるようになった。
(中略)
各国におけるプラごみ削減の動きは、環境への悪影響を中心に語られてきたが、実際にはプラごみで自国があふれ返ることへの危機感も背後にあるとみてよいだろう。
「始末」への意識が低い日本
ところが、日本の反応はお世辞にも機敏といえない。
(中略)
プラごみに限らず、日本では消費者の関心が高くないこともあり、関連業界の意見が環境対策やごみ対策を左右しやすい。
(中略)
環境白書(平成29年版)では「循環型社会の形成」が謳われ、海洋汚染の観点から海洋ごみ対策に取り組むことや、容器包装に限ったプラごみのリサイクル率の高さが紹介されているものの、プラごみ全体の削減や、まして「ごみ輸出」に関しては触れられていない。
(以下略)
日本は米に次いで2番目のプラスチックごみの輸出国。
自分のところで処理しましょうよ。(正行)
自分のところで処理しましょうよ。(正行)
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世界の海洋プラスチック廃棄物の9割は、わずか10の河川から流れ込んでいる
引用元)
Newsweek 18/7/12
(前略)
10の河川とは...
その流出源として挙げられているのが、中国の長江、黄河、海河、珠江、中国とロシアとの国境付近を流れるアムール川、東南アジアを縦断するメコン川、インドのインダス川とガンジス・デルタ、アフリカ大陸東北部から地中海へと流れるナイル川、西アフリカのニジェール川で、いずれの流域も比較的人口の多い地域として知られている。
また、研究プロジェクトでは、プラスチック廃棄物の排出量とプラスチック廃棄物の不適切な処理との相関関係を分析し、流域で適正に処理されていない廃棄物が多いほど、河川から海に流出するプラスチック廃棄物の排出量が増えることを明らかにした。
(以下略)
10の河川とは...
その流出源として挙げられているのが、中国の長江、黄河、海河、珠江、中国とロシアとの国境付近を流れるアムール川、東南アジアを縦断するメコン川、インドのインダス川とガンジス・デルタ、アフリカ大陸東北部から地中海へと流れるナイル川、西アフリカのニジェール川で、いずれの流域も比較的人口の多い地域として知られている。
また、研究プロジェクトでは、プラスチック廃棄物の排出量とプラスチック廃棄物の不適切な処理との相関関係を分析し、流域で適正に処理されていない廃棄物が多いほど、河川から海に流出するプラスチック廃棄物の排出量が増えることを明らかにした。
(以下略)
前に日本の周りの海はプラスチック汚染がひどいと記事を読んだことがありますが、理由はこれだったのですね。
何かサポートが出来ればいいのですが。(正行)
何かサポートが出来ればいいのですが。(正行)
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海のプラごみ対策で連携強化=中国、東南アジアと-測定方法を共通化へ・環境省
引用元)
時事ドットコムニュース 18/8/20
環境省は2019年度、海に流れ出るプラスチックごみ対策で国際的な連携強化に向けた戦略を推進する方針を固めた。
流出量の多い中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々を対象に、微小なマイクロプラスチックの測定方法を共通化し、国際比較しやすくすることを目指す。(中略)
日本を含む先進国から海に流出するプラスチックごみは、世界的に見れば比較的少なく、多くは途上国から出ているとみられる。米ジョージア大のジェナ・ジャンベック博士らの論文によると、流出元は先進7カ国(G7)が2%で、中国を含むG7以外の20カ国・地域(G20)とASEAN諸国が計65%を占めているという。
流出量の多い中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々を対象に、微小なマイクロプラスチックの測定方法を共通化し、国際比較しやすくすることを目指す。(中略)
日本を含む先進国から海に流出するプラスチックごみは、世界的に見れば比較的少なく、多くは途上国から出ているとみられる。米ジョージア大のジェナ・ジャンベック博士らの論文によると、流出元は先進7カ国(G7)が2%で、中国を含むG7以外の20カ国・地域(G20)とASEAN諸国が計65%を占めているという。
測定を通して現状を共通認識する。まずは第一歩といったところでしょう。
リサイクル体制の対策も早く進めてほしいところです。
欲を言えば距離的に近いロシアの東側も仲間に入れてほしいですね。(正行)
リサイクル体制の対策も早く進めてほしいところです。
欲を言えば距離的に近いロシアの東側も仲間に入れてほしいですね。(正行)
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問題はプラスチックストローではない
引用元)
Bloomberg 18/8/29
海洋プラスチックのうち、ストローは0.03%。46%が漁網である。
(Bloombergの動画)
https://www.bloomberg.co.jp/news/videos/2018-08-29/PE75V06S972901
(Bloombergの動画)
https://www.bloomberg.co.jp/news/videos/2018-08-29/PE75V06S972901
僕も反応が過剰だなと思う。でも意識が向くことは確か。
その内、気づくのでしょうか。適当に破棄しないで地上で適切に処理を行なう事が大切です。(正行)
その内、気づくのでしょうか。適当に破棄しないで地上で適切に処理を行なう事が大切です。(正行)
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日本のプラスチック「リサイクル」 実際には何が起きているのか
配信元)
BBC NEWS JAPAN 18/9/4
自宅で出るプラスチックのリサイクルに、多くの日本人が多大な労力をかけている。
かつては中国がプラスチックの多くを回収していたが、同国ではプラスチックごみの輸入が法律で禁止されてしまった。
では、プラスチックごみは今、どこに送られているのだろう?
(BBCの動画)
https://www.bbc.com/japanese/video-45405094
(以下略)
かつては中国がプラスチックの多くを回収していたが、同国ではプラスチックごみの輸入が法律で禁止されてしまった。
では、プラスチックごみは今、どこに送られているのだろう?
(BBCの動画)
https://www.bbc.com/japanese/video-45405094
(以下略)
中国がプラスチックゴミの輸入を禁止したあたりから、いやその前からか、
家庭から出るプラスチック類は水で洗わずに燃やした方が環境に良いのではないかと感じていた。
でもどこを調べても出てこなかった。今回始めて発見。
不要なものを海外に送らずに、国内で処理しましょう。
どう考えても日本の方が東南アジアより高性能な焼却設備を持っていると思う。
地域によってはすでに可燃ごみのところもあります。(正行)
家庭から出るプラスチック類は水で洗わずに燃やした方が環境に良いのではないかと感じていた。
でもどこを調べても出てこなかった。今回始めて発見。
不要なものを海外に送らずに、国内で処理しましょう。
どう考えても日本の方が東南アジアより高性能な焼却設備を持っていると思う。
地域によってはすでに可燃ごみのところもあります。(正行)
プラスティックの問題は、多面的で難しく解決策が容易に見えないことから、記事を一つずつ取り上げる困難を感じていましたが、現状を見渡すという意味で、今日と明日の2回に分けて見てみようと思います。
今日は、頂いた投稿情報を手がかりに現状を探ります。
欧米で、プラスティック製ストロー廃止が話題になりました。
大きな理由は、プラスティックによる海洋汚染を防止するというものでしたが、一方、ストローによる海洋汚染は0.03%とごくわずか、46%は漁網によるものだという情報もありました(4つ目の記事)。では、漁網を回収すれば解決するのかというと、問題はそこではなく、実は各国が慌ててプラスティックの規制に走るのは、中国という最大のプラごみ受け入れ国が「ごみ輸入」を事実上禁止してしまったためでした。
これまで中国は、石油からプラスティック製品を作るよりも、廃プラスティックをリサイクルして製品化した方がコスト安のため、積極的にプラごみを輸入してきました。ところが中国国内での環境破壊が極めて深刻になり、むしろ輸入を規制せざるを得なくなった状況です。
2つ目の記事は、プラごみが世界のわずか10の河川から海に流出しているという調査結果ですが、これらの流域にある国々が中国始め、プラごみ輸入国だとすると、その責任は輸出国側にもありそうです。
さて日本では、プラスティックごみの分別が進み、家庭プラごみの8割はリサイクルを目指して回収されているそうです。しかし、そのリサイクルに回されるはずの家庭プラごみは、実のところほとんどリサイクルされていない現実があります。産業用プラスティックごみに比べ「汚く加工が難しく価値がない」ため、事実上廃棄処分になり、それが海外へ送られていました。中国に変わる輸入国は無く、現在辛うじてベトナムやマレーシアに頼っていますが、お断りされるのは時間の問題です。
とりあえず輸出して済ませていたプラごみは一説には年間100トン、東京ドーム3杯分と言います。
これらを今後、自国で対処しなければならなくなったわけです。