世界で5番目に小さなサンマリノ共和国は、一人当たりのGDPも最低賃金も最高! ~行政の長である執政は常に2名居て、独裁化を防ぐためその任期は6ヶ月

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭のツイートのグラフを見ると、日本はもはや先進国とは言えないのではないかと思うほど、悲惨な状態です。ところで、 1番左端を見ると、サンマリノ共和国は一人当たりのGDPも最低賃金も最高になっています。
 サンマリノ共和国は、周囲はすべてイタリアで、世界で5番目に小さなミニ国家ということです。現存する世界最古の共和国で、国民の比例代表選挙によって60名の大評議会の議員が選出されるようです。議員の任期は5年で、行政の長である執政は常に2名居て、しかもその任期は6ヶ月ということです。これは独裁化を防ぐためだということです。
 このように、非常にユニークな方法で国が運営されているのですが、町の様子を見ると、国全体が世界遺産と言えるほど美しく、このユニークな仕組みがうまく機能しているように思います。“続きはこちらから”のサンマリノ共和国のマンリオ・カデロ大使によると、この仕組みは1243年から続いているそうです。
 カデロ大使が言うには、“半年程度なら悪さをするような時間がない”とのことです。国がこれほどうまく運営されている理由の1つは、腐敗がないということだとわかります。ろうそくの溶けたようなやつと、口のひん曲ったやつを思い浮かべると、日本はズブズブに腐敗しており、ため息が出てしまいます。
 もう一つ驚くのは、“軍人や軍隊を整備していない国”だとのこと。外交力がハンパないということでしょうね。日本とのあまりの違いを見せつけられている気がします。国民全員が政治に参加しているという感じです。
 ところで、このサンマリノ共和国には、「サンマリノ神社」が2014年6月21日に建立されているのです。ヨーロッパで初めての神社で、神社本庁公認だということです。神社造営は、神社本庁に相談しながらカデロ大使が計画したとのことで、“鎮座式には、神社本庁総長や安倍晋三首相の母・安倍洋子を含む150人が参列した”ということです。日本会議が関与しているようです。
 カデロ大使は、“現職の駐日各国大使のうち最も駐箚期間が長い”ということで、この間のトランプ大統領の宮中晩餐会の時も、最上位の扱いでした。
 この辺りは、外交上手なのか闇の部分なのかは、わかりません。国のトップが6ヶ月で交代するのに対し、カデロ大使は2002年より駐日サンマリノ大使ということで、やはり、長くなると…。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
 
 
 


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クラシコムがお手本にする「サンマリノ共和国」は何がすごい? マンリオ・カデロ大使に教わりました
引用元)
(前略)
──どうして、それほど長く国を続けてこられたのですか。

カデロ大使
まず、軍人や軍隊を整備していない国だということです。政府自体が小さいので、国家予算も少なく済みます。ほぼ戦争をしたことのない平和の国です。現在も、多くの国と査証免除協定を結んでおり、ほとんどの国の人々がビザの取得なしに滞在できます。(中略)… 攻めても何にもならない。絵などはあっても主だった宝物もなく、金も油もない。そのおかげもあって、サンマリノ人はとてもおとなしい民族だといわれます。それでいて、とてもフレンドリー。(中略)… そうそう。欲張りにならないと、長生きするんですよ(笑)。
(中略)
──「欲張らない」という点では、サンマリノ共和国は歴史的に「領土を拡大してこなかった」というのも特徴かと思います。

カデロ大使
その理由は山ほどありますが、一番の理由は彼らのおとなしい気質でしょうね。(中略)… 1797年にナポレオンから贈られた手紙が残っているのですが……彼はサンマリノへ武器や穀物を贈り、さらに航海へ出られるように領土拡大の申し入れをしてきたのです。ところが、サンマリノ市民は武器と穀物は喜んだけれど、領土は断ってしまったんです。
(中略)
──まさに絶好の機会だったはずなのでは?

カデロ大使
共和国は他人に支配を強要することを望まなかったのです。「受け取る」と言った穀物も、正規に支払い済みで、略奪や徴発されたものではないことを確かめていたくらいですから。また、良き共和国人であるサンマリノ市民は、自らの“現状”に満足しており、野望や虚栄も望みませんでした。これは「偉い」判断だったといえるでしょう。もし受け入れていれば、すでにサンマリノはなくなっていたかもしれません。立地的に港が増え、いずれ大きな飛行場ができれば、他国の侵略は避けられない。
(以下略)

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