就職氷河期世代に深刻な家賃滞納 〜 利用できる公的扶助をしっかり調べて生活破綻の回避を

 就職氷河期世代の家賃滞納が目立っているという記事がありました。
ロスジェネ世代とも言われる現在30代後半から40代前半の人々は、多くが新卒時に正規雇用されないまま不本意な派遣社員を続けざるを得ず、税金を払った残りの生活費ではとても貯金する余裕がないため、そこに「もしも」の病気や失業が起こった場合、万事休す、家賃滞納に陥ってしまうといいます。その後、生計の立て直しがうまくいかなければ生活破綻にまで至ります。特徴的なことに、この世代の親たちは高度経済成長期に育ったため子供世代の非正規就労には理解がなく、子供たちの努力不足、派遣は恥ずかしいという認識でいるため、親子共に同居することを拒むケースが多いとありました。紹介されたケースでは、なんとか生活保護申請が受理され、支給の中で生活できるような物件への転居費用も出たそうです。
 この記事では、こうした家賃滞納について「身の丈を超えた物件選びが、その後の運命を左右する」と警告しています。しかしどこか腑に落ちない気がします。身の丈にあった安い物件に住んでいれば、もしもの事態に遭遇しても家賃滞納に至らないのか?家賃滞納していなければ生活破綻に至らないのか?ロスジェネを襲う家賃滞納への根本的な問いかけがなされていないようにも感じられました。
 ところで、この記事に呼応して、ツイッター上では公的支援へのアドバイスが上がっていました。
生活保護に至る手前で、あるいは生活保護からの自立を支援するための制度のひとつ「住宅確保給付金」という「超マイナーな制度」らしいです。他にも申請すれば利用できる制度があり、積極的に自治体窓口で相談することを勧めておられました。利用できる制度があっても市民の方から要請しない限り、自治体が気を遣って教えてくれることはないそうです。こうした制度を最大限活用し、安倍政権から身を守るべし。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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就職氷河期世代の家賃滞納 41歳独身男性は「親には頼らない」と叫んだ
引用元)
司法書士の太田垣章子さんは2200件以上の「家賃滞納」の現場を見てきた。そんななかで近年目立つのが、就職氷河期世代の家賃滞納だという

 就職氷河期世代は、バブル崩壊後のあおりで新卒時に正規の職に就けず、不安定な非正規労働を続けざるをえない人々。主に1993年~2004年ごろ高校や大学を卒業した人を指し、現在30代半ば~40代半ば。00年春卒で、大卒求人倍率は0.99倍(リクルートワークス研究所)、その後も低迷が続いた。
(中略)
結局いつまでたっても派遣社員。月々の給与はどこでもだいたい20万円ほど。税金払って、家賃払って、生活費払えば終わりですよ。生きてはいけるけど、貯金なんて絶対にできない。いつもぎりぎりの生活です。景気は回復しているはずなのに、その実感はまったく感じられませんでした。

 贅沢なんてしていません。唯一の息抜きといえば、たまに立ち飲み屋に行くくらい。彼女なんて、いるはずがないです。
(中略)
あまりにギリギリの生活の場合、家賃滞納は目の前の危機です。ひとたび給与の支払いが遅れたら、病気になったら、怪我をしたら、転職がスムーズにいかなければ……そんなありふれた「もしも」の事態で、即座に生活は破綻します
(以下略)



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配信元)






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