第3章 日本:芸者マフィア
リディア・カチョさんの本「Slavery Inc.」(奴隷会社)Insight with Lydia Cacho: Slavery Inc. https://t.co/Whh3aVwOsp vía @YouTube International day against #HumanTrafficking #Tlaxcala #RussianMaffia #OrganizedCrime pic.twitter.com/PndeT5Tr2F
— Lydia Cacho (@lydiacachosi) 2018年7月31日
リディア・カチョさん16.12.2005: Police arrested Lydia Cacho in Cancún, w/out showing her an arrest warrant. Along the way to Puebla, the #journalist suffered threats, physical assaults, verbal & sexual intimidation. 13 years later, they arrest 1 of the alleged perpetrators. https://t.co/1r8ADqoKn6 pic.twitter.com/hmejuKgQ9C
— Human Rights Oaxaca (@OaxacanewsENG) 2018年12月5日
真っ白な肌に金髪、グリーンの瞳のアメリカ人セラは、メキシコ・カンクンにあるリディアのオフィスを訪ねてきた。彼女は、リディアが管理する女性・少女らのシェルターへの寄付金までも持参し、日本での体験を是非、是非、話したいと意気込んでいた。
カンクンGood morning from @SecretsTheVine #drone time at the beach. Look at that water 😍#Cancún #Mexico #MondayVibes pic.twitter.com/QA6ONd50is
— Dish You Were Here (@Dishyouwerehere) 2019年7月8日
セラはリディアにすべてを語った。。。
当時18歳のセラは、保守的で敬虔なクリスチャンの両親の元で育ち、箱入り娘だった。
聖書を毎日読み、ミッション系の学校に通い、教会には週3回、足を運んでいた。セラは18歳になり、自由を切望していた。
You have to read your #Bible or your relationship with the Lord will just fade away. If it’s already happened simply pick it up and spend a little time in prayer and reading &. you will find God right there waiting for your company. pic.twitter.com/eUtW1cSAYO
— Grace & Truth (@ReadMoreBible) 2019年7月13日
ツイッター文と本文は一切関係ありません。
セラは歌手を目指していて、以前から日本の音楽関係者から声がかかっていた。家族、親戚は全員反対していた。が、セラは決心していた。自分の声、音楽に夢を託した。セラは日本の文化、風習に虜になっていた。その彼女の情熱に負けたのか、最終的に父親は、セラの日本行きにOKを出した。音楽関係者の契約書に隅々まで目を通し、ワイセツな要求がないかを確認した。そしてセラは夢の日本に旅たち日本滞在を楽しんできた。初めての日本滞在は、すべてが美しく、ここで自分の夢が叶う!とそう信じた。
I'm Always... Just tryin' 2 get 2 The Microphone.
— Anita Baker (@IAMANITABAKER) 2019年5月10日
Just tryin' 2 get to The Stage & Make Our #JoyfulNoise. Unfortunatelyy ... It's beyond my reach, this time... #ForgiveMe ABXO💔❤️💔 pic.twitter.com/h2JxhInmiG
ツイッター文と本文は一切関係ありません。
アメリカに帰国したセラは、ある日、新聞で日本でのウエイトレスまたは歌手募集の記事を見つけた。前回とはエージェントが違うが、お給料が断然いいのに惹かれた。
セラの働き先は、高級クラブだった。ウィスキーとコーラを飲みながら、お金持ちのビジネスマンらのお相手をした。そしてそのまま数日たった。が、まだ歌は全く歌っていない。。。もう少し待ちなさいと言う。契約書には、歌を歌い、将来的にはアルバム制作の可能性も約束されていた。
1週間後、マフィアらが客として入ってきた。エリート・マフィアのなんとも言えないミステリアスでゴージャスな空気感は、若い女性らを魅了し引き寄せた。もちろんセラも映画の中にいるような気分になり舞い上がり、大人の世界への旅立ちに興奮した。
ある夜、いつも外国人には意地悪な芸者*ミコが、セラに「この後、ほかのクラブに踊りにいかない?」と誘った。セラは、やっと自分のことを好きになってくれているのかもしれないと、芸者の誘いにホイホイついていった。
*本では「芸者」という言葉が使われていますが、これが本物の芸者なのか、それともただのホステスを意味しているのかは不明。
クラブは6階にあった。が、だれも踊っていなかった。。。向こうのテーブルに10人くらいの日本のビジネスマンらが座っていて、セラたちの到着を待っていたようだった。その中には、セラのクラブに先ほどまでいたお客も混ざっていた。セラは一瞬固まったが、すぐにヤクザの富とパワーに目が眩んだ。
そんな興奮の最中、カラオケを歌って!と頼まれた。セラは唯一日本語で歌える曲を1曲歌った。そして、みんなからの拍手に高揚した。席にもどり、だれかが注文してくれていたドリンクを口にした。ドリンクを口にして約15分後、体が重くなってきた。アルコールを飲んでこんな風に感じたのは初めて。。。何かが違う、やばい。。。と、突然、血管にセメントを注入されたような感じになった。何が起こっているのか自分でも全くわからなかった。。。
二人のヤクザがセラを抱えてエレベーターに向かった。。。。そしてセラは意識を失った。。。
セラは目を覚ました。頭がぼんやりしていた。セラは服を着ていて、ソファに座っていた。辺りを見渡してみると、そこは。。。高級スイートルーム。部屋の真ん中には大きな丸いベッドがあり、ソファ、バスタブ、スチームサウナのようなものもあった。セラは穏やかな気持ちで一杯だった。。。
と次の瞬間、裸のヤクザらがセラの前に現れた。体じゅう刺青だらけで、腰回りにタオルを巻いていた。
あまりの恐怖に部屋から逃げたそうとしたセラは、3人のヤクザに止められ、1人のヤクザはセラの頭を激しく壁に打ち付け、セラは頭蓋骨が割れたような音が聞こえた。そして気を失った。
セラが目を覚ましたとき、ベッドに裸で横たわり目隠しをされていた。
そして、ヤクザの絆を深める儀式(悪夢)が始まった。。。途中「お母さん、お母さん、助けて!」と叫んだが、聞こえるのは笑い声だけ。イエス・キリスト様の名前も呼んだ。神様にも救いを求めた。すると1人のヤクザは、それが気に食わなかったのか、セラを激しく叩いた。恐怖と、疲れ果てたのと、ドラッグで、セラの叫び声は囁き声になっていった。。。
3日後、二人のヤクザが眠っている間に、セラは裸でスイートルームを飛び出し外へ逃げた。「ヤクザ、ヤクザ!!!」と叫びながら、近所の至るドアを叩いて救いを求めた。。。セラは一人の女性に助けられた。女性は傷ついたセラの体を羽織りもので覆い、警察に連絡した。
リディアは言う。セラが日本の警察から受けた対応は、メキシコ、コロンビア、グアテマラ、タイ、ロシアの警察らと同じだった。被害者に対して、警察は無神経で、全く同情心に欠ける。日本の警察は通常、性的人身販売された女性を侮辱する。
その後、セラは警察と現場に行った。スイートルームの階に着くと、そこにはたくさんのレポーターとカメラマンたちがいた。が、セラの頭は真っ白で何も答えることができなかった。
1989年4月21日の出来事だった。
24時間に約40人からレイプされた。
そしてこれは3日間続いた。
それぞれが変態的性癖を持っていた。
そのため未だその後遺症で、セラは赤ちゃんを産めない。
セラは見ていた。目隠しが緩み見えていた。
一番最初にセラを犯したのは、
当時、山口組の約38,000人のヤクザ親分
02938450934と呼ばれていた男。
(ウィキで調べてみると、ちょうど渡辺芳則が1989年4月16日、山口組、親分に推薦、27日に就任。その間の週末が、セラのレイプ事件。もしかしたら就任に向けての前夜祭的儀式だったかもと想像してしまう。。。)
2012年1月の時点で、セラの件はアメリカでも日本でも捜査は続き、未解決のまま。。。
セラは言う。こうやって生きてアメリカに帰れたのは、きっと神様が私に、同じような状況にいる女性たちを助ける使命を与えてくださったからだと。。。
Beautiful moss pink or creeping phlox park and Mt. Fuji in #Japan🇯🇵#nature #travel #photo #plants #zen #garden #wanderlust #beauty
— Enjoy Nature 🌻+☀️=💛 (@EnjoyNature) 2019年7月15日
Mount Fuji landscape pic.twitter.com/IBQHBJYjlL
日本中の、世界中の
見えるところ
見えないところ
すべてが
「美」と「やさしさ」で
ほっこり
ふんわり
包まれますように。。。
🙏
リディアは言う。21世紀、自由貿易のおかげで、組織犯罪グループはより専門的になり、より繁栄したと。もはや現代の性奴隷の数は、1500年代〜1800年代の間に売られたアフリカの奴隷数を上回る状況。売春ビジネスは、ドラッグや武器よりも高利益で儲かると。。。175カ国で性的人身販売が行われている証拠あり。毎年、世界で139万人(ほとんどが女性か少女)が物のように売り買いされる性奴隷になっていると。現代の性奴隷は、表向き本人の意志に見えるように設定することもあるとか。夢を叶えられるとか、いい生活ができるとか、嘘を約束し、騙された女性は、借金漬け、そして奴隷化される。リディアが、日本でインタビューしたコロンビア人、メキシコ人、ロシア人売春婦らもそうだったと。。。ヤクザに何百万の借金していて、多くの場合、パスポートも帰りの飛行機チケットも没収され、日々強制的に売春婦として働かされる。少ない日は6人、普通の日は最大14人のお客を相手にする。21歳のコロンビア人女性は、ヤクザに150万円の借金をしていて、東京滞在11ヶ月で1320人のお客を相手にした。。。
またリディアの本には、ここファレスで性奴隷になっていた16歳の少女の話もある。1日20人のお客と無理やり相手させられ、その数、計6,750人。リディアによると、タイ、コロンビア、日本が、売春の利用客数トップだと。これらの国の約7割の男性はお金を払ってセックスをするらしい。。。ショック〜!!!😱リディアの本「奴隷会社」は、リディアが性奴隷被害者の一人一人と話をし、その証言に基づいて、リディアがそのルート、場所を、実際に自分の目で足で確かめた体験談の集結。女性ということで、売春宿など「男性客」になりすまして入れないので、内部事情を探るのにかなり苦労したよう。。。本には、トルコ、イスラエル、パレスチナ、日本、カンボジア、ブルマ(ミャンマー)、アルゼンチン、メキシコでの実話が書かれている。
今回は、第3章の「日本:芸者ヤクザ」を要約してみた。なぜか日本の章は、他国のように、一般に性奴隷がどこから来て、どんな待遇を受けていて、客はどこから来ていて、政府がどう関わっているかというものではなく、1989年に起こった事件、セラという18歳のアメリカ人女性がヤクザ(山口組)に集団レイプされた話1件。でも、この1件の話、事件を知ることが、今、どんなに重要か。。。そんな気がしてならなかった。。。「日本人のフェイクな笑顔と親切な行為は偽善社会の一部だわ」というセラに、少しでも寄り添いたいと思った。リディアの本を読んで、見たことも聞いたこともないこの世界の地獄を垣間見て、ホントに性エネルギーをもっと真剣に受け止めたいと思った。いつの日か、世界中で性エネルギーが「愛」のために使われることを願いながら。。。