12/2 参院本会議での安倍首相の卑劣答弁の数々、対照的なタムトモ議員の鮮烈な質問を聞くだけで「桜を見る会」の問題点が分かる

 2日の参院本会議では、まさかの「シンクライアント方式」が話題をかっさらい、「桜を見る会」を巡る安倍政権のウソつきがますます可視化されていましたが、他にも見るべき問題点をLITERAがまとめています。安倍首相は「積み上がった疑惑に何ひとつ答えないばかりか、違法行為さえ開き直ってみせた」とあります。
 なぜ、ジャパンライフの山口会長を招待したのかという社民党吉田忠智議員の質問に対し、「(山口氏との)個人的な関係は一切なく、妻との面識もない」との安倍首相の答弁には、かつての「籠池氏」への既視感を感じた人は多いようです。
 また、ジャパンライフ被害者に対して総理としての言葉を求められると、「招待状が違法、不当な活動に利用されたことは容認できない」と、まるで自分が被害者のような答弁でした。
 ホテルニューオータニでの前夜祭の資料請求についても、「(ホテルの)営業の秘密にかかわる」というナゾの理由で公開拒否します。検察がまともならば、直ちにホテルニューオータニへ企業献金、贈収賄の捜査に入る局面です。
 共産党宮本徹議員が資料請求した1時間後にシュレッダーにかけて文書破棄をしていたことについても、「担当である障がい者雇用の短時間勤務職員の勤務時間等との調整をおこなった結果」という卑怯極まりない理由を持ち出しています。
 このおぞましい答弁の数々と対照的だったのが、共産党田村智子議員の質問でした(1:46:40〜)。
桜を見る会の問題点の総括となる内容で、かつ、ジャパンライフ被害者の立場に立ち、日本の民主主義を心から憂い、かつての自由民主党政権への尊重さえ見せる格調高いものでした。
心に残る部分を書き起こしましたが、質問終盤の迫力は目を見張るもので、皆んなの力を合わせてこんな異常な政治は本気でやめさせよう、と奮い立つ素晴らしいものでした。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
安倍首相が「桜を見る会」国会で下劣答弁連発! 名簿を慌てて破棄したことも「障がい者雇用職員の勤務時間」のせいに
引用元)
恥知らずとはまさにこのことだ。本日、参院本会議で決算報告と質疑がおこなわれ、そこで「桜を見る会」問題の追及を受けた安倍首相だったが、積み上がった疑惑に何ひとつ答えないばかりか、違法行為さえ開き直ってみせたのだ。
(中略)
「ご指摘の山口会長については、過去において私が招待された多人数の会合等の場で同席していた可能性までは否定しませんが、山口氏と一対一のようなかたちでお会いしたことはなく、個人的な関係は一切ありません。また、私の妻は山口氏との面識はありません
(中略)
「なお、一般論として申し上げれば、『桜を見る会』が企業や個人の違法、不当な活動に利用されることは、けっして容認できません
(中略)
「ホテル側との相談過程において、ホテル側から明細書等の発行はなく、加えてホテル側としては営業の秘密にかかわることから、公開を前提とした資料提供には応じるかねることであったと報告を受けております」
(中略)
「本年の招待者名簿についても、廃棄をおこなうための大型シュレッダーの予約を4月22日におこない、その際、シュレッダーの空き状況や、担当である障がい者雇用の短時間勤務職員の勤務時間等との調整をおこなった結果、使用予定日が5月9日となったことから、その予定どおり廃棄したものであり、野党議員からの資料要求とはまったく無関係であるとの報告を受けております」
(以下略)




————————————————————————
#桜を見る会 田村智子 20191202参議院本会議、決算委員会 (国会中継)
配信元)



1:46:45〜
桜を見る会が大問題になった始まりは、支出額が予算の3倍にも膨れ上がったことにあります。
総理は、知っていながら、なおも支出を増やし続けたのですか。
本決算の2018年は、ケータリング2136万円、これだけで桜を見る会全体の予算1776万円を大きく超えています。
しかも契約は予算成立の5日後、予算審議中にその準備を進めていた
のです。
これは国会を欺く行為ではありませんか。

憲法は、内閣に国会へ予算を提出し、審議と議決を経た上で支出することを義務付けています。
予算審議中に、提案した額を上回る歳出を準備する、しかも毎年予算超過を拡大させる(中略) 総理主催の行事は憲法さえも超越するのですか、明確な答弁を求めます。(拍手)

1:48:55〜
私は「総理は招待者の取りまとめをしていますか」とは一言も聞いていません。
「安倍事務所が参加者を募り、総理の地元後援会を招待しているのか」と繰り返しただしたのです。
これを認めなかったのは、まさに偽り、ごまかしの答弁そのものではありませんか!
質問をすり替えることなくお答えいただきたい。

1:50:34〜
自民党の選挙への貢献に感謝し、次の選挙でも支持を広げてくれることを期待し、後援会の招待を拡大してきたのではありませんか。
公職選挙法は自らの当選だけでなく、第三者に当選を得させようとして金銭物品その他の供与、饗応接待することを買収行為として禁じています。
総理、桜を見る会で、あなたと自民党がやってきたことは、まさに税金を使った事実上の買収行為ではありませんか!(拍手)

1:51:20〜
内閣府が省庁に示した招待の基準は(中略)明確です。
一方、安倍事務所の参加申し込み書には社会的な功績功労を記入する欄はありません。
どのような基準で推薦名簿を取りまとめたのでしょうか。
安倍事務所に申し込めば全て招待状が届く仕組みだったのではありませんか。

1:52:05〜
菅官房長官は、総理からの推薦約1000人と国会で答弁しましたが、この根拠は極めて薄弱です。
官邸総理室が取りまとめた招待者は何千人になるのか、総理の責任で明らかにしていただきたい。

1:52:25〜
悪徳マルチ商法で高齢者を食い物にし、その財産を奪い取ったジャパンライフの会長が2015年桜を見る会に招待されたことは極めて重大です

1:52:59〜
ジャパンライフの会長は、総理もしくは総理関係者によって招待されたのではありませんか。

(中略)被害者の肉声が公表されました「安倍総理から招待されるのはすごいことだ。偉い会社だと安心して、貯金も生命保険も言われるままに注ぎ込んだ。15歳から働いて蓄えた財産を全て失ってしまった。」
同日、大門実紀史議員は国会質疑で、ジャパンライフが計画的破綻を視野に、最後の荒稼ぎをしようとした時期に、招待状が届いたことを明らかにしました。総理がジャパンライフを信用させ、悪徳商法の被害を拡大する役割を果たしたのです。この責任をどう取るおつもりですか

2014年、ジャパンライフへの厳格な立ち入り調査が行われる方針だった。ところが行政指導にとどまった。その理由として大門議員が入手した内部文書には「政治的背景を懸念し」と書かれています。被害者7000人、被害総額2000億円、これほど被害が拡大したのはなぜか、政治的背景とは何か、徹底的な真相究明が必要であることを厳しく指摘しておきます

1:54:25〜
 招待の実態を質すと、内閣府は、名簿を廃棄したので分からないとの説明を繰り返しています。今年の名簿は、宮本徹衆院議員が資料要求した「1時間後に」シュレッダーにかけた。各省庁には推薦者名簿が保存されているのに内閣官房にあるはずの総理・長官等の推薦者、与党による推薦者の名簿だけが廃棄された、これが事実ならば、安倍政権の下で内閣府と内閣官房は公文書のまともな取り扱いさえできない行政府に成り果てた、ということではありませんか。
反社会的勢力が招待されたのか、という事実確認さえできない、で終わらせることは許されません。
やましいところがないならば、総理の責任で電子データを復元をさせ、全ての名簿を明らかにしていただきたい

国立公文書館には、桜を見る会の文書が多数保存されています。岸内閣時代の名簿も永久保存です。
(中略)政府がどのような考え方で、どのような施策を行ったのか、後世においても検証できるよう国民の財産として公文書を保管する、自民党政権の元でもこうした歴史と伝統、政府としての矜持は受け継がれてきたはずです。
安倍政権の7年間で公文書が隠され、改ざんされ、廃棄される。官僚の答弁は総理を庇うために矛盾に矛盾を重ねる、こんなことがどれだけ繰り返されてきたのか、いつまでこんなことを繰り返すつもりなのか。

日本の民主主義が壊されていくことを黙認などできるはずがありません。当たり前の公正な政治を取り戻すために、心ある皆さん全てと力を合わせる決意を述べ、質問を終わります。

————————————————————————
配信元)



Comments are closed.