注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
問題となった事業は、中小企業向けに最大200万円を支払う経済産業省の「持続化給付金」だ。経産省中小企業庁によると、「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」に、給付金の手続きやコールセンター事業などをまとめて委託した。
この協議会は2016年に、電通や人材派遣大手のパソナ、ITサービス業のトランスコスモスなどがかかわって設立された。これまでに今回を含め、経産省の「サービス等生産性向上IT導入支援事業」など14事業の手続き業務などを受託している。
(中略)
経産省によると、協議会は委託費の97%にあたる749億円で業務の大部分を電通に再委託した。経産省や協議会、電通は委託費の根拠や差額の20億円の合理性などについて明らかにしていない。
(以下略)
中小企業などに最大二百万円を支給する持続化給付金で、国から事業の委託を受けた一般社団法人サービスデザイン推進協議会のトップである笠原英一・代表理事が六月八日付で辞職することが分かった。この法人を巡っては、給付業務の大部分を広告大手の電通に再委託し、国からの七百六十九億円の委託費の97%を払うなど業務の不透明さが表面化している。
(中略)
笠原氏は三十日の本紙の取材に「(給付業務については)一切知らない」と話し、巨額の国のお金を使う事業の中身をトップが説明できない法人の異様な実態が浮かんだ。
(中略)
本紙は今月十九日にも笠原氏を取材。法人の業務について「電通の人たちがやっている」と説明。その際、辞職に関しては話していなかった。
(以下略)
これが意味する事実はただ一つ。つまり、サービスデザイン推進協議会の設立とは、電通をはじめとした企業群による思惑である以上に、経済産業省による思惑が強いということです。官製談合、談合という言葉が不適切であれば、官製の隠れた「外郭団体」の創設にほかならないということでした。まさか21世紀に入って20年も経ってから、こんな古典的な「悪」に相まみえるとは思わず、驚きのあまり目を白黒させてしまいました。(中略)
(中略)
追記: 持続化給付金 公式ページのドメインについて
(2020年5月6日追記:)持続化給付金の公式ホームページのURLはhttps://www.jizokuka-kyufu.jp/ですが、(中略)
(中略)ご注目いただきたいのは、その「登録年月日」です。
持続化給付金サイトのドメイン登録日は「2020年4月6日」。持続化給付金事務事業の公示日よりも前の話です。てっきり経済産業省か中小企業庁が事業の開設を見越して(予め)取得していたのかと思って、その登録者名を見ると、ドメイン登録者は「 一般社団法人サービスデザイン推進協議会」と表示されています。
これが何を意味するかは、もう、言う必要はないでしょう。
(以下略)
電通の、電通による、電通のための「持続化給付金」だね。持続化給付金事業を委託された電通のトンネル法人が、電通本体に丸投げで再委託。その間、トンネル法人が20億円を中間搾取。契約書を全て情報公開であげてみよう。さらに数法人を再委託に噛ませているはずだ。https://t.co/TxhaT8xTS9
— ジャーナリスト 田中稔 (@minorucchu) May 30, 2020
電通は過労自殺事件を起こして労基法の罰金刑を受けてから、事実上、官公庁の入札から外されているので、この協議会をトンネルにして受注したのではないか。
— 飯塚盛康/デイーセントワークへの扉 (@matchosharoushi) May 30, 2020
問題はそれを経産省が知っていたかだ。
持続化給付金の事業費97%が電通へ 国から受託の法人:東京新聞 TOKYO Web https://t.co/NiJM6kQSvG
すげーな電通、まずトンネル会社が受託しただけで20億抜いて、電通本体に丸投げ。電通がこんな仕事をやるわけないから、恐らくトンネル会社に参加してるパソナにまた丸投げだろう。つまり国民の税金769億円を身内だけで徹底的にしゃぶりつくすわけだ。さすが中間搾取の王様。 https://t.co/U1xdUEtHUD
— 本間 龍 ryu.homma (@desler) May 30, 2020
代表者が何も知らずに800億円近い国の事務の契約を取れる団体ってなんなのだろう。 https://t.co/Dsfl154cBl
— 渡辺輝人 (@nabeteru1Q78) May 31, 2020
持続化給付金2.3兆円のうち770億円が電通とパソナのピンはね費でしたが、そもそも空前絶後の234兆円自体が #粉飾補正予算 でした。 pic.twitter.com/YNGbd1kQFJ
— cargo💴💶💵💴💶💵💴💶💵💴💶💵🌹🐾 (@cargojp) May 30, 2020
5月28日付東京新聞朝刊。この「中小企業給付」に絡む不可解な「スキーム」については、どなたかが指摘されたように「申請書類の記載内容、つまり申請企業の経営状況の各種情報が電通やパソナ、実体の不明なダミー会社に流れる」可能性についても要注目だろう。その情報の価値換算はいくらになるのか? pic.twitter.com/6Rbh79LSx3
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) May 30, 2020
そうか。持続化給付金を申請した事業者は、電通やパソナに決算書などが筒抜けになってる可能性を考えなくてはならないのか。これ、物凄いビックデータの収集じゃないか! https://t.co/7x2lpc1X65
— nob ikoma(村上主義者) (@nobuo_ikoma) May 30, 2020
モリカケより大きいスキャンダルかもしれない
— Karyn NISHIMURA 🔊 (@karyn_nishi) May 29, 2020
これも電通、オリンピックも電通。 pic.twitter.com/RN5Pyh1uyh
オリンピックが延期になったでしょ。
— 眞海🇺🇸🇯🇵🇰🇷 (@maumi11) May 30, 2020
それで電通が儲け損ねたでしょ。
だからその代わりにお金が流れるようにしたんだよね。
政府とズブズブの電通とパソナは、どんな事が起ころうと儲けられる。
国民は二の次どころかどうでもいい。#政府と電通とパソナの癒着に抗議します https://t.co/4xfg8ketL0
#税金のネコババに抗議します
— 加藤郁美 (@katoikumi) May 31, 2020
466億円アベノマスクは、みんながいらないと言うのに増産に増産を重ねてただいま総額907億円。カビがはえてたらコールセンター作って1億7千万。中小企業のみんなが生きるか死ぬかで待ってる持続化給付金は電通と竹中パソナがトンネル会社作って配布1件5万円ずつ中抜き。 pic.twitter.com/6EomhVyUBV
10万円、誰でもネット申請可 加古川市がシステム公開
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) May 29, 2020
マイナンバーカードがなくてもオンライン申請できるhttps://t.co/exmUoDjFR6
⇒市の一職員が、1週間程度でオンライン申請のシステムを開発、他の自治体でも使ってもいいよ、ってすごいね~。マイナンバーカードなしでもってのが、堪らないよ。
この疑惑の当初から「サービスデザイン推進協議会とは何者か」「持続化給付金事務局の正体」をリードしてきた「東京蒸溜所 蒸溜日誌」さんのnoteが綿密な追求をされています。協議会が幽霊会社と見られる根拠も様々な資料から見て取れます。協議会の公式HPは無く、なぜか「おもてなし規格認証」の公式HPへと飛びます。経産省肝いり事業「おもてなし規格認証」の認定機関を公募したタイミングで設立されたのが協議会、そしてその選定をする審査基準を準備したのが電通ということを丁寧に押さえてあります。つまり経産省の事業を電通が手伝い、その公募に選定された法人が出来たばかりの協議会で、その実態は電通。では、このカラクリの主導は電通なのか、経産省か? 蒸溜日誌さんは協議会の定款を調べ、定款作成者を突き止めます。それは「情報システム厚生課」、経産省大臣官房の内局組織でした。5/29野党合同ヒアリングではこの定款問題を突きましたが、経産省側は経緯不明の回答でした。まあ、素直に認めるわけはなかろう。
多くの国民が気づいている通り、電通とパソナのための事業が先にありきで税金を巻き上げている構図です。しかも、給付金の申請に当たって電通に提供する事業者のデータは、そのままビッグデータとなりえます。本当に国民のために働くつもりがあれば、マイナンバーすら不要であっという間に給付できているはずでした。加古川市のオンライン申請のシステムは、本来の行政のあり方をサラリと見せてくれました。