GoToキャンペーン「国を挙げた詐欺!」「国民が憎いのか」野党合同ヒアリングが騒然とするお粗末なガイドライン / 背後で旅行業団体から二階幹事長への献金が発覚

 22日開始とされるGoToトラベルキャンペーン、本当にスタートできるのでしょうか。現場は大恐慌をきたす予感です。何がなんでも週末の4連休に間に合わせたとしか思えない突貫工事のボロボロ制度が、21日の野党合同ヒアリングでもあらわになっていました。東京発着のキャンセル料は誰がどの程度負担するのか、キャンペーンで感染が拡大した場合、補償は観光庁がするのか、また大阪の方が感染の基本再生産数が多いのに、なぜ東京だけ除外するのか、東京都に現在住の確認はどう証明するのか、また若者、高齢者、団体の定義が曖昧で一体誰が判断の責任者なのか、なんだかさっぱり要領を得ない答弁で、川内博史議員が「感染予防対策を徹底していない、若者、及び高齢者の団体旅行については対象外となる」という線までは確認していました。これは観光客の側の条件で、反対に受け入れるホテル・旅館の方の感染対策済みの登録は?と聞くと、それは「今日21日から登録申請を始めた」という泥縄で、さすがにヒアリング会場も唖然としていました。「国を挙げた詐欺だよ!」「国民が憎いんですか、そう思わざるを得ない」「分科会での専門家の意見を聞いてから、と言うが事実関係は官邸が先に決めている」など紛糾し、「キャンペーン自体の延期あるいは22日見送り、または別の支援策の選択肢の議論が国交相・観光庁の中で出なかったのか」との笠井亮議員の質問は、政府官邸言いなりの行政を突いていました。現時点で予約した旅行がキャペーンの対象になるか否かはっきり分かるケースはないようです。
 非難ごうごう大反対の声の中、それでもごり押しするのはなぜか、うまいタイミングで文春砲です。
GoToキャンペーンの事務を受託したのは「ツーリズム産業共同提案体」で、それを構成する団体の「ドン」と言われるのが自民党の二階俊博幹事長です。「共同提案体」の中の14団体から自民党議員に4200万円の献金、とりわけ二階氏へは突出して470万円の献金が確認されました。その程度の献金は元がとれるような利益誘導があったのかな?
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
配信元)
————————————————————————
Go Toキャンペーン受託団体が二階幹事長らに4200万円献金
引用元)
 7月22日にスタートする観光需要喚起策「Go Toトラベルキャンペーン」(以下、Go To)。この事業を1895億円で受託したのは「ツーリズム産業共同提案体」(以下、共同提案体)なる団体だ。この「共同提案体」に名を連ねる観光関連の14団体から、自民党幹事長の二階俊博氏をはじめ自民党の議員37名に対し、少なくとも約4200万円の献金が行われていることが「週刊文春」の取材で分かった。
(中略)
中でも突出して多いのが、二階幹事長への献金額だ
(中略)
合計で470万円の献金を受けていることが分かる。
(以下略)


————————————————————————
支離滅裂な「GO TO」の効果は一時的? 政府がやるべき合理的対策とは
引用元)
(前略) 
 ところが、そのわずかか1週間後の7月16日には、特に東京を中心とする新規感染者の拡大を受けて、「東京発着の旅行と、東京在住者の旅行は除く」と発表し(参照)、17日には「若者、重症化しやすい高齢者の団体旅行は支援対象から除外する…大人数の宴会を伴う旅行も対象外とする」一方、「修学旅行は教育的観点から推進する」参照)とする方針を打ち出したものの、「若者」「高齢者」「団体旅行」「大人数の宴会」の線引きの基準が示されていない事に対する批判が広がると、その日のうちに観光庁が、団体の人数や年齢の線引きは困難としてその判断を旅行業者に委ねると発表し参照)、予約のキャンセルが殺到して旅行業者が悲鳴を上げて(参照)批判が高まるや、2日前の20日になって対象となる予約日すら定めないまま突如今まで否定していたキャンセル料の補てんを打ち出す(参照)など、混迷を深めています。
(中略)
 すでに言い尽くされている事ですが、私は本当に日本の観光・旅行業を継続可能な形で振興したいなら、今まずなすべき最優先の観光・旅行業の振興策は「GO TO トラベルキャンペーン」などではなく、新型コロナウィルス感染拡大の制御であると思います。
(以下略)
————————————————————————
配信元)

Comments are closed.