勝手に細胞に侵入してくる新型コロナウイルス

海の日だ〜♪
GOTOキャンペーンだ〜♪
って言ってる間に、みるみる感染者数が増えてるね。

おれも、人からの訪問や誘いは一切、断っているが、
各自の危険認知の温度差には驚かされるよ。

新型コロナにかかったって、病院がなんとかしてくれると思ってるんじゃない?

甘いな。
かかっちまったら、疲労の限界を超えた医療関係者たちに迷惑かけるし、おれたち自身も、大きな負担を抱えるってこと、わかってねえのかな。
とにかく、かからねえようにすることが、おれたちの義務なのに、いったいどうやったら、そんな大事なことを、忘れられるんだろう?

いまだに、ウイルスの感染力は、ぜんぜん衰えていないのにね。
新型コロナを、なめんじゃねえぞ。
あいつら
、肺の中に入ったら、合い鍵で勝手にドアをこじ開け、細胞内に押し入ってくるんだから。

合鍵なんて持ってるの?

肺の〈アンジオテンシン変換酵素(ACE)2〉に手をかけて、ドアを開けちまうんだわ。
「
SARS-CoV-2はエンベロープに存在するSpikeタンパク質(Sタンパク質)が
細胞膜の受容体(ACE2受容体)に結合したあと、ヒトの細胞への侵入を開始する。」(
東京大学医科学研究所)

侵入してから、どうなるの?
自分たちのRNAをスルスルと流し込み、おれたちの細胞を乗っ取って、ドバっと増殖。
一本鎖のRNA(リボ核酸)

うわあ〜! コワい!
そうなる前に、ビタミンC、MMS、二酸化塩素、ヒドロキシクロロキンで手を打たないといけないワケ。

全身に広がっちゃったら大変だよ。
心臓、腎臓、血管内皮、消化管など、ACE2が存在するとこは、マジ要注意だ。
直接の死因は「超微細な静脈血栓」

ぼくたちの免疫反応でも、防げないほどの威力なんだ。

たしかに、免疫もがんばっている。
しかし、新型コロナと「こんにちわ」しちまった日には、免疫もパニクる。
「ヤバイ! こいつは手に負えねえ、恐ろしいヤツだ!」ってな。
こうして、免疫が暴走したのが〈サイトカインストーム〉だ。

「サイトカインストーム」、今いちよくわかんないんだけど。
時事ブログで「2分50秒~4分27秒の〈サイトカインストーム〉の説明が実に分かり易い。」と紹介された動画を見れば?

なるほど、これはわかりやすい。

だが、
直接の死因は〈サイトカインストーム〉ではなく、イタリアのサンドロ・ジョヴァンニ医師いわく
「超微細な静脈血栓」らしい。(
時事ブログ)

なんで、血栓ができるんだろう?

さっき言ったろ? 血管内皮にはACE2があるって。
新型コロナは、そいつに鍵を差し込んで、ドアを開けて入り込む。
「コロナウイルスは肺だけでなく、全身の血管に感染する能力をもっていることがわかりました。死んだ患者の血管内皮に、ウイルス粒子がビッシリとこびりついていたのです。・・
新型コロナウイルスの正体はただの肺炎ではなく『全身性血管炎症』であることがわかりました。」 (
時事ブログ)
新型コロナによって血管炎が起きるんだね。
その結果、血栓ができるんだね。
血栓は全身あちこちに飛んで、その結果が多臓器不全だ。
「新型コロナウイルスは全身の血管を攻撃し、感染症に誘発された播種性血管内凝固症候群(DIC)による血栓塞栓症が原因で多臓器不全に至るものと見られています。」(
時事ブログ)
当然、脳の血管もヤラれる。
「“新型コロナウイルスで死亡した患者の20%で脳の損傷が確認された”とのことです。『・・これは、#SARSCoV2が、脳内の血管を直接攻撃したことによると思われる』とあります。」(
時事ブログ)

DIC?
血栓が全身に飛んで、あちこちが詰まること?
すさまじいね、どこまでも、食い尽くすって感じだね。

ああ、DICはふつう、死ぬ前、末期にしか見られない現象だからな。

じゃあ、あの、
路上でのバタリと突然死も、血栓が飛んだってこと?
肺か、心臓か、脳に飛んだんじゃねえのかな。

新型コロナに感染しただけで、そんな恐ろしいことになり得るとは!
若いヤツらも要注意だ。
アメリカでは、糖尿病、高血圧、高脂血症など、リスクのない30代〜40代の脳梗塞が、7倍も増えている。(
NAVERまとめ)
以前の生活ができなくなってしまう後遺症

若いのに脳卒中になって、障害でも残ったら、その後の人生は長いよね。

運良く生還できて終わり、ってワケには行かねえ。
「『
87%のコロナ回復者に後遺症 慢性疾患が残る可能性』とあり、後遺症が残る可能性がかなりあることが分かります。」(
時事ブログ)
どんな後遺症があるんだろう?
ほぼ半数の人が、以前の生活ができなくなっているよ。

後遺症に悩む、3名の患者を見てみよう。
4月末に感染、人工肺〈エクモ〉で治療を受けて一命を取り留めた60代の女性。
PCR陰性になって、一般病棟に移ったあとリハビリ中だが、
筋力が回復しない。
それに「薬だと思って食べないと、鼻から管が抜けない」と言うほど、食べるのに苦労している。(
SODANE)
人工肺〈エクモ〉

年取ってるから、回復するのも大変だね。

若いヤツらも大変だ。
10代、新型コロナにかかって、
8キロ落ちた体重が元にもどらない。
倦怠感、頭と胸の痛み、37.5度以上の発熱もある。目下、自宅療養中。
(
特報WEB)

10代なのに、体重がもどらないんだ。

若いからすぐ元気になる、と思ったら大まちがいだな。
ある大学生は、PCR陰性になっても発熱、頭痛、味覚・嗅覚の異常は治らず、体がだるくて自宅で寝たきりの生活だ。
「外出する気力もありません。コロナにかかる前は若者だとすぐに治って社会復帰できると思っていましたが全然そんなことはありませんでした」。(
NHK)

人生で1番元気なはずの大学生でも、回復できないのか。

しかも、彼らは
PCRが陽性の間は、治療は無料だが、陰性になったとたん3割負担になって、サイフが厳しくなる。

泣きっ面にハチだねえ。

この3人の症状をまとめてみよう。
60代のオバハンは、食べるのが一苦労だと言う。
10代のボンは、体重が元にもどらない、とにかくだるい。
大学生は「気力」が出ない。
みんな、生きるか死ぬかの、
大手術を受けた後みたい。
おそらく、「気」が不足してるんだわ。
ぜ〜んぶ、新型コロナとの戦いで使い切っちまって。

「気」の枯渇・・・
どうやったら、元にもどせるの?
呼吸や、食いもん・・いや、おめえみてえに、元気なヤツから吸い取るとか?

うわあ! 吸い取るのは、メーワクだから、止めてよね!

ハハ、ジョーダンだよ、ジョーダン♪
とにかく、「気」を補給するにはまず、食うことだと思うんだ。
大病して、疲れ果てて、味も臭いもねえとなると、食いもんがうまくねえ。
食えねえ、食っても身にならねえのが、1番の問題だからな。

じゃあ、消化薬飲んだら?

そりゃ、かえってワルい!
開店前の準備中に、食いもんが入ってきて、胃腸が困るだけだ。

時間が薬なのかなあ。

待ってる間にどんどん痩せる、筋力は落ちる、気は滅入るで、心療内科に送られる。

心療内科に行けば、安定剤、抗うつ薬で、お茶を濁されるし。
試してみる価値のある漢方薬

精神的な問題じゃねえのにな。
薬ついでに言うと、
「慢性疲労症候群」で微熱や頭痛のある患者に、必ずと言っていいほど、解熱剤や鎮痛薬が出ている。これらの薬って、まじ、合わねくね?

なんで?

元々、だるくて、眠くて、食欲なくて、冷えて困ってるんだろう?
解熱剤や鎮痛薬飲んだら、眠くなるし、胃はやられるし、体温は下がるじゃねえか?

ほんとだ、逆だ。じゃ、どうしたら、いいの?
こうゆうときこそ、東洋医学の出番だと思わねえか?
こいつ(
note)の話を聞いてみろよ。
この人、「筋痛性脳脊髄炎 / 慢性疲労症候群」なんだね。
「今やってる治療的なこと」は
「安静・漢方薬・鍼灸・サプリメント・湯たんぽ」で、「ここ数日、随分体調上向きになってきたなという実感がある」って。

自分であれこれ、探して試しているところは賢明だな。
しかも、
飲んでる漢方は「十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)エキス」。

「十全大補湯」? なんか、効きそうな名前だねえ。
十の生薬がブレンドされた、「気血」を補う薬だ。
消化機能を助けて「気」を補う、「四君子湯(シクンシトウ):人参(ニンジン)・白朮(ビャクジュツ)・茯苓(ブクリョウ)・甘草」。
弱った「血」を補う、「四物湯(シモツトウ):当帰(トウキ)・川芎(センキュウ)・地黄(ジオウ)・芍薬(シャクヤク)」。
この2つをミックスして、「四君子湯」+「四物湯」=「八珍湯(ハッチントウ)」。
さらに「黄耆(オウギ)・ 桂枝(ケイシ)」を加えて、十味にしたのが「十全大補湯」だ。

まさに、「慢性疲労症候群」に良さそう。
実際、術後にこいつを処方すると回復が早いらしい。

筋痛症の痛みも、改善するのかな。

筋肉は「血」と関係しているから、「四物湯」が効果を発揮するだろう。
また「四君子湯」は、五行の「木火土金水」で「土(脾)」にあたる。
「土(脾)」を補うことによって、「木(肝)」をコントロールするワケだ。

よくできてるねえ。

たしかに、
「十全大補湯」はよくできた処方だが
、「地黄」が胃にさわる場合がある。
筋痛症で胃腸の弱いヤツは「
小建中湯(ショウケンチュウトウ):桂枝・芍薬・大棗・甘草・生姜・膠飴(コウイ)」や、「小建中湯」+「当帰」=「当帰建中湯」
の方が飲みやすいだろう。

どれもエキスがあって、薬局やネットで手に入るよ。
他にも、「慢性疲労症候群」に良さそうな処方がある。
昔は、仕事の忙しい時、ちょこちょこ飲んでいたが。

へえ、くろちゃんも疲れることあるの?

最近は、ぜんぜん飲まなくても元気だがな。
漢方では、消化機能を「中」と呼ぶんだ。中を補い、気を益す。
その名の通り「
補中益気湯(ホチュウエッキトウ):黄耆 ・人参・白朮・当帰・陳皮(チンピ)・升麻(ショウマ)・柴胡(サイコ)・大棗・生姜・甘草」。

へえ、お腹が空いて、おいしく食べられて、元気になる薬みたいだね。
状態に合ってれば、ほぼ誰でも飲める。
「補中益気湯」は日本人が発明した処方で、
日本人の体質に合わせて作られているからな。

そう言えば、中国の人たちは、胃腸が強いよねえ。
中国の薬を、表示通りに飲むと、量も多いし、強すぎるし。
日本人は、中国量の3分の1で効くな。
「補中益気湯」は、とにかく「気」の不足したときにいい。
食事がまずい、太れない、食べたら眠たくなる、手足がだるくて力が入らない、すぐ横になりたくなる。
「とにかく、
疲れが原因の症状なら、何でもOK」と習った。
疲れが原因の・・
頭痛、腹痛、腰痛、発熱、咳、下痢、便秘、何でも。
まさに、コロナ後にピッタリだ。
漢方は、合わなくても胃が悪くなる程度で、ムリに合わない薬を長く飲んだりしなければ、西洋薬のようなコワい副作用はない。

自分で選べなかったら、漢方に詳しい医師や薬剤師さんに相談したらいいね。

こいつは、試してみる価値、あるかもヨ。
Writer
ぴょんぴょん
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
ありがたいことだと思います。
もしも時事ブログがなかったら、新型コロナを偽旗だと信じて、楽観的に行動して、悲惨な思いをしたかもしれません。後遺症の深刻さについても、知らなかったでしょう。
仕事をしていた頃、慢性インフルエンザの患者さんを診ていました。
どこの病院に行っても相手にされない、「慢性疲労症候群」と言われて、ついには精神的なものにされて、心療内科を紹介され、安定剤を飲んでかえっておかしくなるとか。
新型コロナとインフルエンザでは勝手が違うとは思いますが、もしかしたら、新型コロナ後の「慢性疲労症候群」にも、漢方が有効かもしれないと思って書きました。
2020,8,12追記
補中益気湯も十全大補湯もカファ・ドーシャを増やすため、新型コロナ対策には向かないことがわかりました。
漢方薬をお試しになりたい方は、「漢方薬のドーシャと新型コロナウイルス対策 〜 中医学の気・血・水にこの順で対応するアーユルヴェーダのヴァータ・ピッタ・カファ」を参考にされてください。