菅氏が無理やり導入した「ふるさと納税制度」〜 問題点を指摘して左遷された元総務省官僚「事実を伝えることは役人として当然」

 「菅義偉という人を知るにはとても良い」記事とありますが、その通りだと思いました。これまで官房長官会見で散々見せられてきた、気にくわないことは全て無視し、あまつさえ徹底排除する姿勢そのままでした。
ふるさと納税制度は菅氏が導入し、官房長官時代には控除の限度額を倍増させています。しかしこの制度は問題だらけで税制としては粗悪なものです。地方税を所管する総務省はもとより自民党議員でさえ「おかしい」と反対しており、菅氏が政権ナンバー2でなければあっけなく消えたろうと思われます。当時、総務省の自治税務局長だった平嶋彰英氏は事務次官候補にもなるエースで、直接菅氏に制度上の問題点を説明された立場でした。消費増税を進めていた中で必要にして適切な指摘だったようです。それに対する菅氏の対応がひどい。平嶋局長の指摘を検討することもせずに「気にくわないやつ」として見せしめの左遷をしました。長期安倍政権下で真っ当な人たちがどんどん排除されていった、そのお一人だったのでしょう。結果導入されたふるさと納税は、アマゾンギフト券が返礼品になるなど様々な問題を生みました。現在は大学教授をされている平嶋氏の言葉が心に残ります。「私としては、事実を伝えることは役人としての当然の仕事で、このことについては今でも後悔はありません。」
 安倍政権で失ったものは計り知れない。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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菅官房長官に意見して“左遷”された元総務官僚が実名告発「役人を押さえつけることがリーダーシップと思っている」
引用元)
(前略)
 この制度に反発したのが、地方税を所管する総務省だ。ふるさと納税は自治体間の返礼品競争を招くとともに、高所得者ほど節税効果が高まる。しかし、制度の問題が改善されることはなかった。なぜなら、提唱者が安倍政権のナンバー2である菅官房長官だったからだ

 総務省では2014年、自治税務局長(当時)を務めていた平嶋彰英氏が菅官房長官に対して直接、制度上の問題点を指摘していた。しかし、事務次官候補の一人だった平嶋氏は翌年7月に自治大学に異動となり、省外に出された。ふるさと納税に反対したことによる平嶋氏への左遷人事と言われ、霞が関の官僚を震え上がらせた
(中略)  日本が戦争で負けたのは、米国と戦っても負けることはわかっていたのに、軍人を含む官僚たちが政治家に客観的な事実を報告しなかったからです。政治家にとって耳の痛い話でも、役人は事実をちゃんと報告することが仕事です。それをしなかったから、たくさんの悲劇が起きた。

 私としては、事実を伝えることは役人としての当然の仕事で、このことについては今でも後悔はありません
(以下略)

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