メキシコ便り(81):ロペス・オブラドール大統領、ビッグテックのトランプ大統領検閲を批判 / そして大統領は、ビッグテックは信用できないとし、すでに別の手段の準備に入る!

 世界で最初にビッグテックのトランプ大統領検閲を批判したリーダーだと世界ニュースにもなったようですが、実はその批判はひょんなきっかけで朝のプレス・コンファレンスで出てきたわけで、その一部始終をまとめてみました。
 Chapucero Network動画のナチョさんのお兄さんマウリシオさんよると、2006年に2度目の大統領不正選挙を経験したときに、ロペス・オブラドール大統領は国民とコミュニケーションする手段をすべて奪われ不正について何も言えなかったらしい。その後、大統領はメキシコの政治家で最初にユーチューブを始め真実を伝え始めたと。アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドールのユーチューブ・チャンネルでの一番最初の動画は12年前(2009年)。そんな大統領のチャンネルは、今や240万人のフォロワー数で、収益化すると月に最高約1450万稼げるらしい。
 それに関する質問がきっかけで、ビッグテックへの批判が出てきました。連日、大統領は、ビッグテックを猛烈に批判し、その後、別のアプリでのフォローを呼びかけるという大胆な行動に。次々にメキシコ人は大統領に続いてフォローしているそうです。popoちゃんも1月13日からこのアプリで大統領をフォローし始めたのですが、同日このアプリ会社からのお礼メッセージが来ました。13日時点でアクティブ・ユーザーが5億人に到達。とくに11日、12日、13日の3日間で2500万人の人がユーザーになったとか。このアプリ、ロシア生まれで創始者の波動とエピソードに惹かれます♪ 新時代のビッグテックになれるかな?!
(popoちゃん)
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メキシコ便り(81):ロペス・オブラドール大統領、ビッグテックのトランプ大統領検閲を批判 / そして大統領は、ビッグテックは信用できないとし、すでに別の手段の準備に入る!

大統領のビックテック批判が世界ニュースになるまでの成り行き


1月7日(木)、ロペス・オブラドール大統領は朝のプレス・コンファレンスでTwitter, Facebookがトランプ大統領を検閲したことを強く批判しました。これはすぐに世界ニュースになったよう。

1月7日(木)の朝の大統領プレス・コンファレンス

どうやってこの話がコンファレンスで出てきたかというと、コンファレンスの質疑応答の最後に大統領は風刺画を見せようとしていましたが、なかなかスクリーンに出てこず、じゃ、待っている間にもう一人の質問をという流れで、カンペチェ州の政治統計チャンネルとインフォルマ24チャンネルという2つのチャンネルを持つユーチューバーのカルロス・フワンさんが指され、質問しました。(1:58:00あたりから)

なかなか出てきたくなかった?!風刺画😃(画像はYouTubeより、以下同)

余談ですが、風刺画がすぐスクリーン出てきていたら、カルロスさんの質問はなく、世界ニュースになることもなかったと思うと、偶然ではなく必然だった感じ♪ 結構、朝のプレス・コンファレンスは偶然に見える必然の出来事がよくあります。

(大雑把な要訳)

カルロス・フワン:昨日レボルシオン3.0のニュースで、大統領は、現在、世界でもっとも影響のある政治家の一人であり、大統領としてではなく、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドールとしてユーチューブ・チャンネルを収益化すると月額$8,000〜$139,000(約83万円〜約1450万円)稼げるとありました。また収益化するとスーパーチャットで貧しい人たちへの募金を募ることもできます。

ユーチューバー、カルロス・フワンさん


この方法で大統領は国民に直接、簡単に援助が可能になります。昨夜、このことを私たちのチャンネルでライブストリームしたところ、たくさんの国内と海外のメキシコ人から、この新しい試みを支持したいというメッセージが届きました。ここで質問です。大統領は、ご自身のチャンネルを収益化し、(貧しい人たちをサポートする)政府のプログラムに寄付されますか?」


レボルシオン3.0の大統領のユーチューブ・チャンネルの記事
ツイート意訳:もっとも影響力のある人のリストに、
アムロがメキシコの政治家としてただ一人リスト入り。
もし自身のチャンネルを収益化すると、
月に最高139,000ドル(約1450万円)稼げる。

(参考)現在の大統領のユーチューブ・フォロワー数は240万人

大統領:はい、そのことは既に知っています。でも私はそういうのが好きでないです。それは営利主義です。私は公務員で、私には国民に報告する義務があります。そして国民は報告される権利があります。たとえ貧しい人たちへの援助としての寄付であったとしても、商業活動としての行いにはかわりありません。


ですので、私はそのアイデアに賛成しません。まして、おそらくその行いは法的にも不可能だと思います。まず1番目に、私はそういうのが道徳的に好きでないというのと、2番目にそれは法的に不可能だと思います。でも、あなたたち(ユーチューバー)だって同じこと(寄付)できるでしょ?!

(大統領、いかにも、あなたこそやってみたら?みたいな笑顔↓。そしてマイクを持っている質問したカルロスさんの笑い声が背景に聞こえます。)

しかも、私は個人的なアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドールではなく、メキシコの大統領として代表としてここにいるのです。私のフェイスブックやツイッターでたくさんの人がフォローし何が起こっているのかをチェックしている事実を私たちは祝福しなければなりません。

ここで、数日前にも触れた問題ですが、昨日、アメリカで起こった出来事についてコメントします。私はいつも思ったことをそのまま言います。国会議事堂で起こったことは好ましくなかったですが、それはそれで尊重します。が、検閲をしたことは良くなかったです。ツイッターやフェイスブックで言論の自由を奪い検閲するのはよくないです。私は同意しませんし、受け入れません。(←この部分が世界ニュースに!)私たちみんな、自分たちで自制しながら、言論の自由を保証しなければなりません。


民間の企業が聖なる審問の裁判官のように「あなたの言っていることはよくないから検閲!」というのはおかしいです。検閲の規定、ルールは一体どこにあるのでしょうか?これは国の問題であって、民間企業の問題ではないです。これはとても重要な問題です。民間の人々に言論の自由を与え革命を起こしたソーシャルメディアが言論の自由を奪うと何が残りますか?言論の自由は私たち人類の権利です。」

その後、ロペス・オブラドール大統領は、連日ソーシャルメディアの検閲についてよくないと大統領プレス・コンファレンスで言い続けました。

1月8日(金)の大統領プレス・コンファレンスでは、かなりストレートにフェイスブックのマーク・ザッカーバーグを批判しました。大統領はザッカーバーグの検閲規定についての文章を読んで、彼は権力を乱用する人で、とても傲慢な人であると感じたと言いました。



*日本語のツイッター上では「トランプ大統領とロペス・オブラドール大統領は壁問題で対立しているが」というコメントを多く見ましたが、お二人は全く対立していなく、逆に協力的な関係を最初からずっと保っています。ロペス・オブラドール大統領が大統領になる前は、トランプ大統領を批判している時期がありましたが、就任してから全く批判していません。壁問題は、アメリカの大統領選のために言っているショーと受け取り、ロペス・オブラドール大統領は、全く問題にしていません。

先日の検閲は、大変、深刻な問題として捉え、(ツイッターやフェイスブックを)信頼すべきではない。他の手段で国民とのコミュニケーションを考える必要があるとも言いました。


大統領、Telegramのアプリでフォローするように呼びかける!


Chapuero Network動画のナチョさん(↓)によると、

Chapucero Network動画のナチョさんのニュース番組

ロペス・オブラドール大統領は、早速、1月10日(日)別の手段、もしものときのための準備に取り掛かったようだと。なんと大統領のツイッターで、Telegram(テレグラム)のアプリでメキシコ大統領の動きをフォローしようと呼びかけたらしい。ナチョさんによると、大統領のツイッターで、大統領のフェイスブックやユーチューブ・チャンネルにフォローする呼びかけなど過去全くなかったと。

ツイート意訳:Telegramのアプリでメキシコ大統領の動きをフォローしよう

ナチョさんによると、大統領はすでにTelegramのアカントを6〜7ヶ月前に開いていたようで、フォロワーは6,000〜7,000人だったのが、24時間で40,000人に増えたそう。13日の時点ですでに10万人突破!トランプ大統領もアカントを持っているらしい。

さて、このTelegramがなかなか面白い。Telegramはツイッターのような機能を持ち、またラインのようなメッセージのやり取りの機能もあるそう。そしてなんとこれはロシア生まれ!🇷🇺


こちらが創始者のPavel Durovさん、34歳らしい。
波動も良さそう✨

彼は、Telegramの他に、ロシアでフェイスブックに相当するVkontakte(VK)の創始者でもあるらしい。

画像内の左上のアプリがVkontakte(VK)

そして、こんな逸話も。ロシア政府がTelegramのチャットにアクセスしたいと言ってきたときに、ノーとお断りしたそう。その後、ロシア政府は、罰としてロシアでTelegramを2年間禁止!つい昨年の11月、12月あたりに双方で和解に同意し解禁になったそう。

これは希望ある面白い展開になってきたぞぉ〜!
Pavel Durovさん、なかなか志が高そう♪
新時代の主流ソーシャルメディアになるのかな?!


¡Viva Mexico!
(メキシコ万歳!)

(popoちゃん)

*ロペス・オブラドール大統領は、自身の動画など、事前の許可なしで自由に使って拡散してくださいと2020年11月の大統領プレス・コンファレンスで言われました。

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム1


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