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ドイツの病院と保険システム
ドイツでは、ほとんどの人が公的保険、ドイツの法定保険に加入しています。私立保険に加入しているのは、富裕層や一部の人と言われています。多くの方が家庭医をもっていて、そこで大きな病院を紹介されたり、学校の試験の欠席証明書などを書いてもらう仕組みになっています。
我が家は、最初にカイロプラクティックのようなマッサージのところへ行きましたら、病院の証明書がないとできないと言われ、紹介されて、カトリックの病院へ、そして、検査をして問題がないので、違うところを紹介すると言われ、ベルリンの某病院の救急にたどり着きました。すでに金曜日の18時を過ぎていましたが、多くの方が救急の待合室に座っていました。コロナ患者は別の入り口になっていました。
さて、救急の待合室にはどんな方がいるのでしょうか。
日本だと赤ちゃんや子供が来ているようですが、この日に観察した限りでは、子供はいませんでした。また、純粋なドイツ人というより、外国人背景の方が多いように見えました。結局、こちらの救急に4時間以上もの間いたことになりますが、すぐに行きますねと医者からいわれて、この「すぐ」というのが、1時間40分かかりました。あるおばあさんも、「私は4時間も待っている!」と文句を言っていましたので、皆さん同じなようです。夜遅くなると、こちらが24時間開いていることを知っているホームレスの方が暖を取りに来ていることも観察できました。セキュリティーに追い払われる場面もありました。そしてわかったことは、かなりの時間待たされますが、夜遅くても、検査をしたり、昼間のように機能していることに驚きました。
非常に長く待たされますが、大事なところは機能しているようです。
聞いたところによると、医者も看護師も8時間ごとの3交代シフト体制になっているようで、こちらでは、夜23時から朝7時まで、午前7時から15時まで、15時から23時までの交代制であると聞きました。
また、興味深いことは、日本のように1階出入り口付近の会計がなく、ドイツの健康保険のカードを最初に受付にて提示することで、すべてデーターがつながっていますので、請求書などがあれば、住所に送られる仕組みになっています。病院にて会計をする必要がないのです。
日本では、健康保険を支払っていても、病院にかかると、3割、高齢者は1割の支払いがありますので、最後に会計で支払う仕組みになっているかと思います。
基本的に、ドイツではほとんどの人が法定保険という公的保険に加入しているので、毎月払う保険料だけで100%カバーされています。歯科の場合だけ、支払うことになります。どんな検査や治療をしても、特別な最先端の手術などでない限り、保険料でカバーされていて支払いがありません。(保険料は収入によって違い、自由業の保険料は高めになります。)
ドイツの健康保険制度が日本の国民保険と大きく異なる点があります。それは国民皆保険は相互補助、そして平等の原則から成り立っている点です。
「どういう意味ですか。」
日本では癌治療や臓器移植などの高額治療、手術は、
「健康保険の適応外」
となっています。治療を受けたければ、自費で治療を受けるしかありませんが、数千万円から億の費用を払える人が、どれだけいるでしょう。
言い換えれば、金持ちは延命治療が可能で、貧乏人は早く死ぬという構造です。これが平等でないのは、誰の目にも一目瞭然です。
ドイツの公的保険はこうした不公平さをなくしているので、国民皆保険に加入していると癌治療から臓器移植まで受けることができます。
心臓移植や癌治療を受けても、追加請求はありません。高額な治療費は、健康な国民が払う保険料で賄われます。これがドイツの健康保険制度の相互補助の精神です。
「どういう意味ですか。」
日本では癌治療や臓器移植などの高額治療、手術は、
「健康保険の適応外」
となっています。治療を受けたければ、自費で治療を受けるしかありませんが、数千万円から億の費用を払える人が、どれだけいるでしょう。
言い換えれば、金持ちは延命治療が可能で、貧乏人は早く死ぬという構造です。これが平等でないのは、誰の目にも一目瞭然です。
ドイツの公的保険はこうした不公平さをなくしているので、国民皆保険に加入していると癌治療から臓器移植まで受けることができます。
心臓移植や癌治療を受けても、追加請求はありません。高額な治療費は、健康な国民が払う保険料で賄われます。これがドイツの健康保険制度の相互補助の精神です。
上記は、保険について詳細に書かれているこちらより引用させていただきました。
観察していて思ったことは、長い時間待たされますが、機能的に動いていて、大事なことに集中している感じです。今、必要であるなら、深夜でもすぐに検査をするなど、その点においては,動きが非常に迅速であることがわかりました。さすが、ちょっと前にロシアの野党指導者アレクサンドル・ナワリヌイ氏が毒を盛られて意識不明になったところを生還させた病院であると思いました。
BBCニュース - 毒盛られたロシア野党指導者、帰国の意思 側近が公表 https://t.co/Ec87WR1ZXJ
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) September 16, 2020
ドイツでは、日本のように、ちょっと風邪をひいたからと、病院に行くことはありませんが、必要な検査や治療の場合は、動きも迅速でドイツの国民は守られているのではないでしょうか・・と感じましたが、西洋医学も限界がありますし、もちろん実験場でもありますので、そのあたりは、目を光らせていたいなと思い、医者に対してかなりの自己主張を試みたりもしました。(変なアジア人だと思われたかな・・)
日本は、3割負担とか、病名をつけてポイント制での医療請求の仕組みが業務を混乱させているのでは??とも感じました。ドイツでは、医療の現場で会計の業務、お金の出番がないところが非常にスムーズであると感じました。
しかし、夜中に、手を怪我しているおじいさんが入ってきましたが、(少しだけホームレス風ですが・・)保険に加入していないらしく、治療ができないと言われているところを目撃しました。仕事をして、保険を支払っていないと病院にかかることさえできないことは残念なことです。
湖が多い都市ベルリン
さて、ベルリンは、湖が多い都市です。電車やバスの定期券で船に乗って対岸にいくこともできるのです。ベルリンのヴァンゼー湖からクラドーまで20分かけて船が行き来しています。日曜日には、ヨット教室のディンギーやウィンドサーフィンを見ることができます。
ドイツでは、日曜日はすべてのお店が閉まっていますが、春らしくなってきましたので、自転車、ウオーキングなど、みなさん健康的にスポーツを楽しんでいるようです。ドイツでは、電車にも、船にも自転車を持ち込むことができますので、サイクリングでの小旅行を楽しんでいるようです。
本日の音楽は・・
春になったということで、チャイコフスキー「花のワルツ」のバレエです。「花のワルツ」の曲は知っていても、バレエは見たことがない方も多いのではないでしょうか・・。
春らしくなっています。先週は、メルケル首相のイースターの期間の聖木曜日の4月1日から月曜日の4月5日まで、土曜日以外、お店を閉鎖するという発言から、その後、撤回ということになり、発言に振り回されました。お店が閉まるなら、多めに購入しておく必要があり、そうでないのなら、多めに買う必要がないからです。
こんなコロナ時代においても、私自身、ホスピタルなどは関係ないような生活をしていくだろうと思っていた矢先、ベルリンの病院を観察するチャンスが訪れてしまいました。
第82楽章は、ベルリンの病院、救急待合室を観察してみると・・です。