注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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五輪組織委「極めて遺憾」と文芸春秋に厳重抗議 開会式報道で掲載誌回収を
引用元)
東京新聞 21/4/1
東京五輪・パラリンピック組織委員会は1日、週刊文春や「文春オンライン」が五輪開閉会式の演出内容を明らかにした記事を巡り、発行元の文芸春秋に対して書面で厳重抗議したと発表した。「極めて遺憾。演出内容は機密性の高い秘密情報」とし、内部資料を掲載して販売することは著作権の侵害にあたるとして掲載誌回収やオンライン記事の全面削除、資料破棄などを求めた。
(中略)
組織委は「演出内容が事前に公表された場合、検討段階のものであったとしても価値は大きく毀損される。秘密情報を意図的に拡散し、業務を妨害するものだ」と指摘。警察に相談の上、守秘義務違反を含め、徹底的な内部調査に着手したことも明らかにした。
(以下略)
(中略)
組織委は「演出内容が事前に公表された場合、検討段階のものであったとしても価値は大きく毀損される。秘密情報を意図的に拡散し、業務を妨害するものだ」と指摘。警察に相談の上、守秘義務違反を含め、徹底的な内部調査に着手したことも明らかにした。
(以下略)
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週刊文春が五輪組織委に反論「税金浪費の疑いある開会式の内情、報道に公益性」
引用元)
東京新聞 21/4/2
東京五輪・パラリンピック組織委員会が、週刊文春や「文春オンライン」の報じた開閉会式などの記事を受けて、掲載誌の回収やオンライン記事の全面削除、資料破棄を求めたことに対して、週刊文春編集部は2日、コメントを発表した。「不適切な運営が行われ、巨額の税金が浪費された疑いがある開会式の内情を報じることには高い公共性、公益性がある」と反論した。
(中略) 編集部は、雑誌の発売中止や回収は極めて異例だとした上で、組織委の要求は「税金が投入されている公共性の高い組織のあり方として、異常なもの」と指摘。「こうした不当な要求に応じることなく、今後も取材、報道を続けていきます」とコメントした。
(以下略)
(中略) 編集部は、雑誌の発売中止や回収は極めて異例だとした上で、組織委の要求は「税金が投入されている公共性の高い組織のあり方として、異常なもの」と指摘。「こうした不当な要求に応じることなく、今後も取材、報道を続けていきます」とコメントした。
(以下略)
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配信元)
まさにこの回答の通り。公益財団法人のくせに巨額の税金を浪費し、批判されると恫喝とは、一体何様だと思っているのか。橋本氏は直ちに会見を開いて撤回すべきだ。
— 本間 龍 ryu.homma (@desler) April 2, 2021
東京五輪組織委員会の「週刊文春 発売中止及び回収」要求に対する「週刊文春」編集部のコメント #東京五輪 https://t.co/Jgu5Wx9bzS
ほらね。私が文化庁の審議会でさんざん警告した通り、内部告発で流出した情報が報道されるのを封じる手段として著作権が主張される蓋然性は極めて高いんですよ。
— 荻野幸太郎 / OGINO, Kotaro (@ogi_fuji_npo) April 2, 2021
報道記事をダウンロードした側、つまり雑誌や新聞のネット記事の読者側まで刑事罰を受ける危険が生じてしまったのが現在の状況。
著作権侵害罪の拡大、特に情報の受け手側の罪を問うような態様での拡大は、報道の自由にこそクリティカルに影響するとさんざん警告したのに、雑誌も新聞も、経営サイドが著作権ホルダー側の発想で凝り固まってしまっていて、こういう問題を理解しようとしなかったんだよね。
— 荻野幸太郎 / OGINO, Kotaro (@ogi_fuji_npo) April 2, 2021
オリンピックの組織運営側って、知財を悪用した表現規制を次から次へと打ち出してきちゃって、本当に困る。その辺の意識改革もして欲しい。
— 荻野幸太郎 / OGINO, Kotaro (@ogi_fuji_npo) April 2, 2021
有償で公衆に提供又は提示の要件も、せめてもう少し絞れなかったもんかと思うんですよねぇ。これだといくらでも該当するようにできちゃうし、しかも刑事だけの要件だし。
— 荻野幸太郎 / OGINO, Kotaro (@ogi_fuji_npo) April 2, 2021
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改正著作権法が成立。違法ダウンロードなどの対象を拡大
引用元)
漫画や書籍などの海賊版対策を強化する改正著作権法が2020年6月5日、参議院本会議で可決・成立した。2021年1月1日に施行する。これまで違法ダウンロードの規制対象は音楽と映像のみだったが、今回の改正で規制対象を漫画や書籍、新聞、論文、ソフトウエアのプログラムなど全ての著作物に広げた。
(以下略)
(以下略)
ネット上では文春の表明を高く評価しているようです。
ところでシャンティ・フーラは、以前から著作権法が本来の目的から大きく逸脱し「真実を拡散する上での壁」「政府にとって都合の悪いニュースは、この法律で徹底的に潰すことができる」ものだという認識で危険を訴えてきました。2019年の著作権法改正案は遅れながらも成立し、ついに2021年1月から施行になっていました。まさしく「著作権法というのは、政府の情報統制の手段として使われ、正しい情報の拡散という観点からは、ブレーキになるものでしかありません」という状況を象徴するような事件が、今回の組織委と文春の対立だと思います。今後、報道がますます萎縮することが考えられます。
著作権法を良い方向に改正するよりも、菅政権を葬り去る方がはるかに早いですね。