メキシコ便り(102):元メキシコ国営石油会社(PEMEX)取締役のエミリオ・ロソヤが遂に刑務所入りに!

 やっと、新自由主義時代の売国奴らへ裁きが始まりそうな雰囲気になってきました。11月3日、元メキシコ国営石油会社(PEMEX)取締役のエミリオ・ロソヤが遂に刑務所に入りました。とりあえず予防拘禁でとのことですが。。。メキシコではビッグ・ニュースです。正直、やっとか〜!と言う感じです。やっと少し動いた感があります。この1年半ほどの間、あまり動きがなかったので、また不正で検察側はやっているフリをしていて、このままウニャウニャになるのかと思っていました。

 ロペス・オブラドール大統領は、FGR(連邦犯罪の捜査、訴追をする独立政府機関)の検事長官ヘルツ氏を信用している、ヘルツ氏は、今、メキシコが一番大切な時期にあることを十分理解していると思うし、また年齢的に正しいことをして残りの生涯を迎えたいはずだ、検察が独立機関であることを尊重し、大統領は一切関与しないと言っています。ヘルツ検事長、波動は良さそうなので大丈夫かもと思ったりします。ただ時間がすごくかかっているように感じていましたが、それには理由があったようです。これからどんどん動いていくのかもしれません。

 エミリオ・ロソヤが関わった汚職の一つは、以前の記事で取り上げた2013年の「エネルギー改革」を通すために議員に賄賂を配ったことです。今、メキシコでは一部の人だけが儲かり、国営石油会社や国営電力会社を破壊する新自由主義の「エネルギー改革」を国民に有利なものへと変更した大統領の「エネルギー改革案」が通るか通らないかと言うところにいます。

 この汚職に関わっていたもの17〜18人の中に、ロペス・オブラドール大統領と戦った2018年の大統領候補者二人が入っています。もし、ロペス・オブラドール大統領が勝っていなかったら、メキシコは今頃危機に瀕し、コロナ禍もこんなに早く回復できてなかったでしょう。ちなみに大統領によると、現在、コロナ禍で失った正規雇用数は全て回復し、コロナ禍前より増加しメキシコの経済は好調とのことです。👏

 新自由主義の売国奴元大統領らの告訴を目指した国民投票で、苦い思いをしたメキシコ人。またメキシコに✨正義の光✨が差してきました。近い将来、歓喜に満ちたメキシコ人の顔を見るのが待ち遠しい。😊
(popoちゃん)
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メキシコ便り(102):元メキシコ国営石油会社(PEMEX)取締役のエミリオ・ロソヤが遂に刑務所入りに!

PEMEXの元取締役のエミリオ・ロソヤ、遂に刑務所へ!


遂に前政権時のPEMEX(メキシコ国営石油会社)の元取締役(2012~2016) エミリオ・ロソヤが、先日11月3日刑務所行き(予防拘禁)を裁判で命じられました。

エミリオ・ロソヤ

エミリオ・ロソヤは、マネーロンダリング、ブラジルの複合企業(エンジニアリング・建設・化学薬品・石油化学製品)Odebrecht(オデブレッチ現在Novonorに変更)とメキシコの鉄鋼メーカーAltos Hornos de México(アルトス・オルノス・デ・メヒコ)が関与した贈収賄の容疑で2020年2月スペインで逮捕されました。

ブラジルの複合企業オデブレッチ


エミリオ・ロソヤ、延び延び作戦?!


エミリオ・ロソヤはスペインで汚職容疑逮捕されメキシコに引き渡された後、刑務所には行かず証人保護*(パスポート没収、追跡ブレスレット着用義務)を選びました。が、検事側いわく、この期間、大した協力はしていないと。また裁判官もそれを認めたよう。

*重大犯罪の証人やその家族が、その人の証言によって不利になる組織などから危害を受けたり報復されたりしないようにする仕組み。典型的には、その証人は新しい氏名と住所を与えられる。(アルクより)】

証拠を集めるのに時間がかかり「あと二ヶ月ください。」をすでに5回やったらしい。今回もブラジルからの証拠が届くのにまだ時間がかかるとのことでまた「あと二ヶ月ください。」を申請。今回、裁判所は二ヶ月でなく「30日」の猶予を与えたらしい。これには多くのメキシコ国民は憤慨😡


大統領:「違法ではないが、道徳に反している」


それもそのはず、先月、エミリオ・ロソヤがメキシコシティの高級レストランで会食している写真がアップされメキシコで大騒ぎに!

一番右の男性:エミリオ・ロソヤ

この件に関してどう思うかと朝の大統領プレス・コンファレンスで質問されたロペス・オブラドール大統領はこのように答えていました。

上の動画の要訳:「違法ではないが、道徳に反しています。挑発行為に見えてしまいます。彼は前政権と前々政権の汚職をすべて明らかにすることを決断し証人保護になりました。オデブレッチのような汚職に関わった外国の企業は、契約と交換に選挙運動の資金を渡しました。(前政権で)エネルギー改革が通ったのは議員らが賄賂を受け取ったからです。なので、そんなことに関わりメキシコに損害を与えた人が高級レストランで食べているのは、違法ではなくても挑発的に取られます。


エミリオ・ロソヤ、海外の口座に200万ユーロ持っていた!


今回、刑務所行きが下された1番の理由は、UIF(ウイフ)と言う犯罪絡みのお金を捜査する機関が、エミリオ・ロソヤが200万ユーロ(😱約2億6千万円😱)を海外の口座に隠していたのを発見。逃亡の可能性があると裁判で判断され、また11月8日からアメリカとの国境再開もあり、偽名のパスポートでアメリカに逃亡する可能性もあると見られたよう。


これまでのエミリオ・ロソヤの証言


外国企業からの賄賂を自分が配ったことを認めたが、それは当時のペニャ・ニエト大統領と当時の内務大臣ヴィデガライに無理やりやらされた。

写真左:元内務大臣ヴィデガライ、写真右:ペニャ・ニエト元大統領

汚職に関与した者たち:カルデロン元大統領、サリナ元大統領(新自由主義の父)、2018年大統領候補者リカルド・アナヤとミード、PAN党の議員ら。

左から:ミード、アナヤ、サリナ、ペニャ、カルデロン

証言はしたが、証拠が揃わなかったのかなぁ〜。。。😕


11月3日、刑務所に到着したロソヤ


たくさんの報道陣が待つ刑務所に到着したロソヤとその関係者。まさか今日、刑務所で寝ることになるとは思ってもいなかったでしょう。また二ヶ月の猶予を貰えばいい。延び延びにすればいい。そしたらいつかきっと検察側は諦めるだろうとでも思っていたかもしれません。下の動画でロソヤが刑務所の入り口に向かっている時に横からスッと一緒に歩く女性は、ロソヤのママ。二人の後ろ姿に悲壮感。。。色々と想像が膨らみます。

画像をクリックして配信元で動画をご覧ください

刑務所行きの判決が下された後に、オデブレッチに美味しい契約を渡し、引き換えに1050万ドル(約12億円)の賄賂を受け取った代償として、ロソヤは2つの不動産をぺメックスにオファーすることをしたけれど検察側に断られたそう。圧力をかけるために予防拘禁にしたのではないと。。。ロソヤの弁護士は予防拘禁の判決に不服で控訴するとのこと。



刑務所での食事


ツイートの意訳:元ぺメックス取締役は、刑務所で夕食にサンドイッチ、朝食にアトーレ*と卵を食べました。
*トウモロコシを原料とした穀物飲料。(wikiより)】


ウーバーイーツのミーム


いつもユーモアセンス抜群のメキシコ人。素晴らしいウーバーの広告ミームが!!!
先月、ロソヤが会食していた高級レストランでの写真を使ったミームです。

画像内の意訳:
   あなたの大好きな夕食を
   おうちで。
   もっとくつろげ、
   もっと安全で、
   もっと自由。

   ウーバー
   イーツ


新自由主義のすべての大統領売国奴とまでいかなくても
せめて前政権のペニャ(中央)、ヴィデガライ(右)はこうなることを
多くのメキシコ国民は願っているでしょう
。。。きっと

¡Viva Mexico!
(メキシコ万歳!)

(popoちゃん)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム1


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