警察の天下りに貢献するパチンコ・パチスロメーカー

ねえねえ、パチンコやったことある?

小さいころ、親に連れられて、よく行った。

ええっ?!

おれを連れて行くと、ついてるってさ。
帰りはお菓子をたくさん抱えて、しあわせだったな。

ギャンブル中毒に育たなくて、良かったね。

あの頃のパチンコは、1発ずつ打つヤツだから、それほど大損しねえし。
今のパチンコは、あっという間におカネが消えちゃうって。
だから、パチンコで破産する人、いっぱいいるらしいよ。
でも中毒になると止められなくて、借金したり、ドロボーまでやって。
しまいに、どうにもならなくなって、自殺に追い込まれて。
そうゆう、犯罪予備軍を生産するパチンコ、
警察庁が管轄してるって、知ってた?

ええっ? 意外!
パチンコに来る人を、犯罪から守るため?

んなわけねえだろ?
天下りだ、天下り。
「
パチンコ、パチスロメーカーは、自社の顧問として、警察OBを迎え入れ、天下りにも貢献しています。」(
パチスロは数学だ)

うわ〜ん、警察って、やっぱそうなんだ。
パチンコはれっきとした賭博だ。
だが、
「玉」や「メダル」を景品と交換する限りは、賭博じゃない。
だが、景品をカネに替えたとたん、賭博になる。
でも、換金所があるよね。
パチンコの景品をおカネに替えてるってことは、つかまっちゃうよ。
そこを、警察が守ってるってこと。

なに?!
犯罪を見てみぬふりしてるってこと?

そうさ、
「警察の真心からのバックアップのおかげでパチンコ業界は一大賭博産業へと成長しました。しかも、それは世界レベルです。」(
Pierrot)

警察って、パチンコ業界の味方だったのか。
天下りさせ放題の公営ギャンブル

ああ、警察だけじゃねえ。
公営ギャンブルだって省庁を味方につけて、甘い汁吸い放題、天下りさせ放題。
競輪・オートレースは、経済産業省。
競艇は、国土交通省。
競馬は、農林水産省。
スポーツ振興くじ(toto)は、文部科学省。
公営じゃないけど宝くじは、総務省。

でも、こうゆうとこみんな、売り上げの一部は国や地方自治体に還元してますって言ってるよ?

それは建て前、そう言わねえと国民が黙ってねえだろ。

ねえねえ、競馬は農林水産省になってるのはどうして?

戦前、軍に馬が必要で、農家に馬を飼わせるために、競馬を始めたのが農林省だから。(
YAHOO!知恵袋)

なるほど。
競馬界の中心JRA(日本中央競馬会)は、農水省所管の特殊法人で、農水省OBの有力な天下り先だ。

出た、特殊法人!天下り!
JRAの売上げから、客への払い戻し、国庫納付金を差し引いたカネは、畜産交付金として〈公益財団法人・全国競馬畜産振興会〉に渡る。

出た、公益法人!
公の益になるという看板かかげて、国から補助金もらったり、免税される非営利法人。
公益法人の下には、競馬場の維持管理を独占する、たくさんの法人やファミリー企業がぶら下がっていて、JRAの発注で流れるカネは1000億円とも。
(
Pierrot)

ひょえ〜!

競馬ファンの負けたおカネが、農水省の天下り天国を支えてるとはね。

農水省だけじゃない。
他の省庁も、同じような構図で天下りコースを確保している。
たとえば、
経済産業省の競輪・オートレース。
競輪界の中心、競馬のJRAに当たるのは
〈公益財団法人JKA〉。

また、公益法人!
JKAは、競輪やオートレースの選手・審判員の養成などの事業を行っているが、
役員名簿には、一切経歴が書かれてない。

ほんとだ!
経産省OBばかりだから?

おそらくここも、法人やファミリー企業に仕事を流して、利益を独占している。
そして、
国土交通省の競艇。
中心は、言わずと知れた
「公益財団法人・日本財団」。

日本財団も公益法人だった!

競艇ファンが賭けたカネは、どう流れるのか。
2014年度の売上9,953億円の2.7%、約268億円が日本財団に入り、そのカネは公益事業に活用されるという、が。 (
ギャンブル還元率ランキング)
法人やファミリー企業で利益を回し合うのは、競馬や競輪と同じだろうし、
関連団体の役員には、国交省OBがいっぱいいそうだ。

ついでに、公営ギャンブルじゃないが、宝くじ。

宝くじも同じパターンなの?
宝くじの売り上げの40%は、地方自治体へ流れる。
そのうち、宝くじの販売権限のない「全国市町村振興・協議会」に配られるカネのほとんどが、総務省所管の26公益法人に行く。
(
Business Journal)

また、公益法人! そしてやっぱり総務省!
公営ギャンブルからパチンコ、宝くじに至るまでが、全部、同じ利権構造になってるね。
これで、カジノなんかできたら、大変だよ。
さらに、庶民のおカネが、だれかの財布に入っちゃう。
東京オリンピックに間に合うはずだったカジノ開業
カジノと言えば、IRはあれからどうなったんだろう?
IR(Integrated Resort)、カジノを中心にした会議場、遊園地、 劇場、ホテルなどが一体になった商業施設「統合型リゾート」。

しばらく話題にならないから、忘れてたけど。

2010年、カジノ議連が結成。
2016年、IR 整備促進法案(カジノ解禁法案)が成立。
2018年、IR 整備法が成立。
覚えてるよ、参議院。多数の死者が出た西日本豪雨の真っ最中に、審議が行われ、強行採決で決められた。

あの時の、山本太郎の叫びを覚えてるか?
「パチンコ・スロットの規制はせずに、どうして次の賭博を開くんだって事なんだよ!
おかしいだろって! だれのためにやるんですか?
セガサミーか! ダイナムか! 外資か! 国民のための政治をやれよ!」
(
YouTube[8:06])

山本太郎さん、衆議院でのご活躍、期待してます!
2020年12月、IR開業の基本方針もできあがり、あとは候補地の決定 、IR事業者の選定のみ。それさえ終われば、めでたく工事が開始、開業の運びとなる予定だったが。
あと一歩のとこで新型コロナだからなあ。

あと一歩まで来てたのか。

オリンピック終わって、万博、IRでまたひと稼ぎと、よだれ垂らした連中も悩ましいことだろう。

これで、カジノが頓挫してくれたらコロナのおかげだね。
横浜IRに手を上げた、ラスベガス・サンズのCEO、シェルドン・アデルソンは言った。
「順調に手続きが進めば、
カジノ第1号は2020年の東京オリンピックに間に合うタイミングで実現する可能性がある」。(
時事ブログ)
ラスベガス・サンズ

ヒエー! 今ごろ、できてるはずだったんだ。
だが、2020年、ラスベガス・サンズは横浜から撤退。
アデルソンも、今年の1月に亡くなった。
さらに今年8月に選ばれた新市長が、IR誘致の撤回を正式に表明した。

ワオ! やるね、横浜市民!
で、今はどこが候補に上ってるの?

まあ、あそこはふさわしいかも。

なんで苫小牧?

純粋に、誘致による雇用の拡大、人口減少のストップを期待してたから。

そりゃ、おカネは流れ込むけど、美しい自然が汚されなくてよかったよ。
あとは、大阪、長崎、和歌山。
大阪はわかるよ、維新の会がカジノを推してるし、2025年の万博跡地に作るんでしょ。
吉村知事らも2027~28年度の全面開業を目指していたが、それもあやしくなってきた。
事業者に応募した米MGMが、コロナで営業不振らしく、現時点で先行きが不透明だから。(
日本経済新聞)

コロナのおかげ。
でも、長崎佐世保のハウステンボスは、ノリノリだ。
今年の8月、
事業者がオーストリアの「カジノオーストリア」に決まり(
長崎新聞)
、最短で2027年度中の開業を見込んでいるという。(
西日本新聞)
ハウステンボス

意外! 長崎にできるの?
だが、選ばれた「カジノオーストリア」はIRを作った実績がなく、自国でも政権と癒着が非難されている。(
デイリー新潮)

へえ、いろいろ、問題ありそうだね。

で、知らないうちに、和歌山が一歩も二歩も先を行ってた。

和歌山って言うと、二階さんの顔が浮かぶんだけど?

たしか中国の事業者も応募してたが、撤退したな。
今年8月に、最終的に和歌山は、カナダのクレアベストと基本協定を締結、9月に米カジノ大手シーザーズも共同参画することになった。
(
そうがわパソコンサポート)
シーザーズ・エンターテインメント

なんか、できちゃいそうで、コワいね。
でも、
カジノって、そんなにもうかるの?
1日の売り上げが1億円とすると、客に払い戻すカネを引いた残りの15%、つまり1,200万円くらいが、国とカジノのある都道府県にそれぞれ納税される。(
TOP COURT)

すごいねえ、毎日1,200万円入ってくるのー?
貧乏な町とか、泣いて喜びそうだね。

バーカ! 公営ギャンブルを思い出せ。
社会貢献に使うのは表向きで、ほとんどが海外のカジノ屋さん、またはカジノ誘致に貢献した政治家、官僚、関連団体・企業のふところに入るんだよ。
「カジノというのは、胴元が損をしないようになっています。なので、日本の富は彼らに吸い上げられるわけです。日本に取り付いた巨大なダニを想像すると、わかりやすいかも知れません。」(
時事ブログ)

巨大なダニかあ?!

そうじゃなくても日本は、アメリカちゅうダニに好かれとるし、パチンコやら、公営ギャンブルやら、宝くじやら、ダニに食われ放題だっちゅうに。

これ以上、日本に賭博はいらないヨ!
Writer
ぴょんぴょん
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
このような法人と省庁の絡みが、もっともよく現れているのは公営ギャンブルだと思う。
法人は省庁から仕事をもらい、省庁は天下り先を確保する。
公営ギャンブルがこうなら、カジノIRはどんだけ利権が絡んでいるのだろう。