ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝57 ― 犯罪シンジケートの継承者 〜 ブロンフマン1

 外伝55にて、「ブロフマン一族は暴力支配の世界を理解するのに非常に重要なマフィアです。」とだけ指摘していました。ブロンフマン一族を知るには、ウィキペディアの「シーグラム」記事の以下の記述が先ずは好適でしょう。
ブロンフマン家は、ギャングやマフィアの重要な酒を調達するための供給源となった。ブロンフマンも積極的にギャングとマフィアを巧みに操りながら、酒を密売し、天文学的な財を築いた。その結果、ブロンフマンはわずか数年で一躍北米有数の大富豪の仲間入りを果たし、「造酒王」の称号をほしいままにした。禁酒法の時代に酒を密輸し、大儲けしたことで有名なアル・カポネもブロンフマン家の一介の売人にすぎなかったといわれるほど、莫大な財を築いており、証拠が全くないにもかかわらず、禁酒法がユダヤ人主導で行われたという陰謀論が根強く残っている由縁である。
 ブロンフマン一族は、あの凶悪なシシリーマフィアのアル・カポネもその配下にしていたとされるほどの強力なユダヤ・マフィアです。同じユダヤ・マフィアのマイヤー・ランスキーとは禁酒法時代からのパートナーであり、ランスキーの全米犯罪シンジケートとガッチリ結びついていました。
 ブロンフマンはADLの最高幹部でもあり、イスラエルの建国とイスラエルの操作にも携わる一族であり、ロスチャイルドの親族ともなっていて、裏世界の地下ギャングでありながら、表世界でのエスタブリッシュメントの名士でもあったのです。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝57 ― 犯罪シンジケートの継承者 〜 ブロンフマン1

ギャング団の代表格ブロンフマン


マイヤー・ランスキー
Wikimedia Commons
[Public Domain]

マイヤー・ランスキーの犯罪シンジケートは、その暴力装置に金融と弁護士とをセットさせた国際的な地下ネットワークということでした。ランスキーの目論見は、自分の犯罪シンジケートを「世界最強のビジネス・金融集団」に、しかもその犯罪ビジネスが全て「合法」となるように「イスラエルを『買収』し、そこを自分の『合法的』組織犯罪帝国の世界本部とすることであった。」と、『ヘブライの館2』の「アメリカの暗黒街のユダヤ紳士たち」記事にはありました。犯罪シンジケートの暴力装置に金融と弁護士どころか国家そのものをセットにしようとしたものです。

こうなれば、暴力装置と金融のセットで収奪のやりたい放題、しかもその行為は国家のお墨付きとなると完全に合法化されたものになります。イスラエル買収によって「組織犯罪帝国の世界本部イスラエル」へ、このランスキーの目論見を引き継いだのがADLということでしたが、その具体的な人物群の代表がブロンフマン一族とアイゼンベルグ一族と言えるでしょう。ネット世界ではどちらもがギャング団の代表格の扱いを受けている一族です。今回はブロンフマン一族を追ってみます。

『ヘブライの館2』の「アメリカ暗黒街のユダヤ紳士」記事には、『ユダヤの告白』著者のポール・ゴールドスタインとジェフリー・スタインバーグの言葉として以下の記述があります。

「ADLは、20世紀における最も強力なユダヤ・ギャング、マイヤー・ランスキーが築き上げた組織犯罪帝国を受け継いだ組織である。ADLが戦後、組織の立て直しを図った際、全米犯罪シンジケートと全く同じ方法で組織を再構成したばかりではなく、その統括母体を『全米委員会』と呼ぶようにしたのは決して偶然ではない。ADL全米委員会の名誉副会長に名を連ねる人々を見ていると、ユダヤ・ギャングと彼らの手先となって働いている政治家からなる犯罪者リストを眺めている気分がする」

「ADLは反ユダヤ運動に対抗するものと言われるが、ADL自体どれほど多くの麻薬取引に関わっていることだろうか。世界の麻薬取引のほとんど全てに関係していると言ってもよいだろう」

上の記述内容はそのまま正確な情報と思えます。麻薬取引の大元はイギリス東インド会社の英国王室とその取り巻きの貴族たちであり、彼らはスコティッシュ・ライトなる組織を設立し、このスコティッシュ・ライトがブナイ・ブリスとADLを、そして国際地下犯罪シンジケートの北米ギャング団を自分たちの代理人として誕生・育成させているからです。

そして、ランスキーの組織犯罪帝国を受け継いだADLの最高幹部である名誉副会長の座にあったのが、ブロンフマン一族の三代目エドガー・ブロンフマンだったのです。

ちなみにブロンフマンというのはイーディッシュ語で「酒屋」という意味のようです。禁酒法時代の1920年台に、ブロンフマンは酒の闇販売によって莫大な財をなしたのです。

エドガー・ブロンフマン


名士となったサミュエル・ブロンフマン


『ユダヤの告白』第10章によると、初代ブロンフマンはエチェル・ブロンフマン、ハザール・ユダヤ人です。1889年(原著の“1989年”は誤りだと思われる。)に「事実上バロン・ド・ヒルシュ財団の年期奉公人としてカナダにやって来た」とされます。彼はすぐに売春宿を営むようになり、やがて息子たち、1889年生まれのサミュエルたちが酒類販売も手がけるようになったようです。

なお、『ヘブライの館2』の「シオニズムの変遷」記事の第3章によると、バロン・ド・ヒルシュ財団(ヒルシュ男爵財団)は 副理事長はジェイコブ・シフであり、設立者を始め幹部全員がロスチャイルド一族とのことです。

ブロンフマン二代目サミュエルは売春宿の息子から一代で大成功し、大富豪となっていくのですが、これはロスチャイルド初代のマイヤー・アムシェルと同パターンです。ロスチャイルド初代も、売春宿を兼ねた両替商の家から超大富豪になっているのです。ブロンフマン一族はロスチャイルドたちから目をかけられていたように思えます。

サミュエル・ブロンフマンは禁酒法時代に、マイヤー・ランスキーの犯罪シンジケートなどに酒などを販売し、「ブロンフマン・ギャング」も「ランスキー・ギャング」も共に莫大な利益を獲得しますが、これをサポートしていたのは、やはり英国の古株のギャング団の貴族たちでもありました。『ユダヤの告白』第7章には次の記述があります。

禁酒法時代にあっても、ユダヤ・シンジケートは、イギリスと秘密の特別な関係があったおかげで大いに繁栄した。カナダやカリブ海にある引き渡し地点までスコッチ・ウイスキーを自由に配送することができる「イギリス酒造評議会」を支配していたのは、ほかならぬウインストン・チャーチル(後のイギリス首相)その人であった。

ウィンストン・チャーチルの家系は、イングランド銀行設立に関わったマールボロ家です。英王室取り巻きの貴族で古株のギャングの筆頭株です。また『ユダヤの告白』には「ユダヤ・ギャングにスコッチ・ウイスキーを流したのが、ヘイグ卿のようなイギリスの貴族たちだったのである。との指摘もあります。ウィンストン・チャーチルもヘイグ卿も『300人委員会』の名簿にその名があります。裏のイルミナティと見て間違いないでしょう。

ウィンストン・チャーチル
Wikimedia Commons
[Public Domain]

さて、禁酒法時代に莫大な財産を築いたギャング団のボスのサミュエルは、やがて裏世界から表世界にも出てきます。サミュエルは世界的酒造メーカーのシーグラム社を設立、一方で彼のウィキペディア記事によると、1939年から1962年までカナダユダヤ人会議の会長を務め、サミュエルは慈善家ともされているのです。

『ユダヤの告白』第10章には、サミュエル(サム・ブロンフマン)は、禁酒法時代の莫大な利益の中からそのほんの一部の数百万ドルの納税を米国に行うことによって「シオニストのエスタブリッシュメントの名士に変身」。また、サミュエル(サム・ブロンフマン)は、1934年カナダ全国ユダヤ人民救済委員会の会長に就任、1939年にはユダヤ植民地化委員会の理事に。そして、

第二次世界大戦が終わった時、サム・ブロンフマンはイスラエル・ユダヤ更正全国協議会を設立した。もっともその名前の趣旨に反し、この組織の主たる目的はパレスチナのユダヤ地下組織ハガナ向けに武器を密輸することだった。

ともあります。

表世界の名士ともなったブロンフマンですが、ブロンフマンは全米犯罪シンジケートのトップでもあったのです。



イスラエルそのものの顔に


更に『ユダヤの告白』第10章では次の指摘もしています。

(サミュエルの)次の世代になってこの一族は結婚により、北米随一のシオニスト・エスタブリッシュメントにのし上がった。エドガー・ブロンフマンはアン・ローブとの結婚により、直ちにウォール街のローブ・ローズの利権と結び付くことになった。フィリス・ブロンフマンがジーン・ランバートと結婚したことで、ブロンフマン一族は突如ロスチャイルド家の一員となった。ランバート男爵はロスチャイルド一族のベルギーの分家の一員だった。

サミュエルの息子、三代目のエドガー・ブロンフマンの結婚相手も重要ですが、それ以上に、サミュエルの娘のフィリスがランバート男爵と結婚し、ブロンフマン一族がロスチャイルド一族の一員となったのは極めて重要です。そして、ブロンフマン一族とランバート家が結びついたことも大きな意味があります。

上で見たように、二代目ブロンフマンのサミュエルは、設立した「イスラエル・ユダヤ更正全国協議会」を通じてパレスチナのギャング団に武器を密輸しており、これは全米犯罪シンジケートとの共同事業でした。更に、三代目のエドガーはデュポン社の株式を買い占め、その支配権も獲得したようです。デュポン社とは火薬と武器の一大メーカー企業であり、ブロンフマン一族は暴力装置の世界を押さえていたのです。

ここにランバート(ランベール)家が、ロスチャイルド系のランベール銀行が加わったのです。まさにランスキーの目論見であった「犯罪シンジケートの暴力装置を世界最強のビジネス・金融集団に」の現実化です。

そして実際に、ランベール銀行はレウミ銀行と共にイスラエル建国の資金を出した模様です。つまりはランベール銀行の経営陣の一角であるブロンフマンによるイスラエル買収でもあります。だからこそ『ユダヤの告白』第10章には以下の記載があります。ブロンフマンはイスラエルそのものの顔と言っても間違いではないのです。

指導的地位にあるシオニストの慈善家でかつ億万長者の会社経営者という一連の威光ある肩書を武器として、エドガー・ブロンフマンはメイヤー・ランスキーの二つ目の夢、すなわちシンジケートによるイスラエルの乗取りを実現すべく組織的な活動を1980代中頃に開始した。


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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