メキシコ便り(114):ロペス・オブラドール大統領、「米州サミットにすべての国を招待しないのなら出席しない。」発言の真意 / アメリカ大陸のアメリカ支配終了か?

 ロペス・オブラドール大統領は、アメリカが6月にロサンゼルスで開催される第9回米州サミット(3年毎)にキューバ、ベネズエラ、ニカラグアを招待しないことに対して、真っ向から批判し世界ニュースにもなったようですが、バイデン大統領を個人的に批判することなく、それどころかバイデン大統領はメキシコの主権を尊重してくれていて、とても良好な関係を保っていると言っています。なので、「間違ったこと」は批判しますが、「人、個人」を直接、批判したり攻撃をしていないからか角が立ちません。

 米州サミットを前に、ロペス・オブラドール大統領がアメリカ大陸でリーダーシップをとっていると、今、メキシコでは言われています。どんなリーダーシップをとっているのか、どんな風にアメリカ大陸の国々を団結に導いているのか、今回はその様子を取り上げてみました。

 ロペス・オブラドール大統領のモットー、貧しい人を優先しつつ、常に国民のための政策、政治、そして自国の主権を持つ政治が中米にも広がりつつあります。それに賛同する国が圧倒的に多く、こんなにアメリカが弱腰になったの初めて見た気がします。明らかにアメリカ大陸のアメリカ支配終了の流れになっている気がします。その流れを起こしたのはメキシコのロペス・オブラドール大統領❗️🙌🙌🙌
(popoちゃん💖)
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メキシコ便り(114):ロペス・オブラドール大統領、「米州サミットにすべての国を招待しないのなら出席しない。」発言の真意 / アメリカ大陸のアメリカ支配終了か?

ロペス・オブラドール大統領の中米とキューバ(5カ国)訪問の真意は?


ロペス・オブラドール大統領は、5月5日〜8日、グアテマラ、エル・サルバドール、ホンジュラス、ベリーズ、キューバの5カ国を超スピードで訪問。


その目的は、「兄弟愛」を深め、それぞれ「国民のために」に尽くすことに同意すること。そのためにメキシコでうまくいっている食料自給の促進を通じて、植林業者とその社会福祉に貢献しようとする「命の種を播くプログラム」、または18〜29歳の仕事も勉強もしていない若者に企業、施設、工房と結びつけ仕事の技術を学び稼げる機会を与える「未来を作る若者プログラム」を紹介。これらのプログラムの真の目的は、アメリカへの不法移民を減らすこと、そして食糧の自給自足。すでにエル・サルバドルでは「命の種を播くプログラム」を一足先(2019年6月)に実行していて、その効果がすごい!

2019年6月にメキシコの「命の種を播くプログラム」をスタートしたエル・サルバドル

今回の訪問で大統領は、エル・サルバドルでの調査の結果を発表し、その中でもピカッと光ったのが、このプログラムに参加したことで55%の人がアメリカへの不法移住を考えていたが思いとどまり、現在、不法移住の希望者は0.6%まで減少したこと❗️👏👏👏

大統領は就任当時から、不法移民問題は根っこから解決しないといけない。その解決方法がこちらのプログラムだと言っていましたが、本当にうまく行っているようです。

また大統領はよくこう言っています。アメリカに不法移民問題を根本的に解決する策として、これらのプログラムへの投資40億ドルを頼んでいるけれど、この4年間全く何の動きもないと。ウクライナへの緊急投資300億ドルはすぐに実行されたのにと。。。。



最後のキューバ訪問での大統領の直球スピーチ、ワシントンに届いた?!


ハバナでロペス・オブラドール大統領は、キューバの英雄ホセ・マルティ【キューバの詩人、政治家、エッセイスト、ジャーナリスト、哲学者。キューバ革命党の創設者、キューバ独立戦争の組織者(wikiより機械翻訳+修正)】勲章を授与されました。キューバ訪問での大統領のスピーチの所々、抜粋がこちら↓。

「…..アメリカ政府がキューバ国民の幸福を妨げるために封鎖を利用し、彼ら、キューバ国民が必要に迫られて自分たちの政府と対峙しなければならないのは良くないことだ….2世紀以上も前に押しつけられたモデルは、もはや疲弊し、未来も出口もなく、誰の利益にもならないからである。米国と一体化するか、防衛的に対抗するかというジレンマは捨てなければならない…..


ユートピア的でナイーブにさえ見えるかもしれないが、自らを閉ざすのではなく、献身的で率直な対話に自らを開き、アメリカ大陸全体の結束を求めなければならない…..サミットに出席するかどうかは各国当局が自由に決めるべきだが、誰も排除してはいけない….過去30年間の傾向が続けば、2051年には中国が世界市場の64.8%を占め、米国はわずか4%、あるいは10%になる…..この点で、新しい政治的、経済的ビジョンが必要だと考え、アメリカの歴史、現実、アイデンティティに沿った、欧州連合のような姿を統合することを提案する…..私は、平等と普遍的な兄弟愛の理想に反するクーデターを企てる者たちとは、決して一緒にならない…..」
Contralineaより機械翻訳)

機械翻訳:メキシコ大統領、米国の対キューバ禁輸を「大量虐殺政策」と非難


ロペス・オブラドール大統領:米州サミット、全ての国を招待しないのなら米州サミットに出席しないと宣言


民主主義を尊重していない国キューバ、ベネズエラ、ニカラグアを招待しないと言うアメリカ。ロペス・オブラドール大統領は、朝の大統領プレス・コンファレンスで全ての国が招待されないのなら、自分は出席せず、代理(外務相)が出席すると発言。そして、アメリカについて以下のようなことを語っていました。

「….独裁政治とは異なり、民主主義とは多元性を意味し、単一の考え方ではなく、見極めることができること、すべてに合意するのではなく、互いに尊重しあい、合意を求めること、それが民主主義だ….我々は、米州サミットからいかなる国も排除することは間違っていると信じている。誰も米州全体を代表して発言し、誰が参加し、誰が参加しないかを決定する権利はない....」(Contralineaより機械翻訳)

「なぜ話をしないのか?なぜ排除するのか?誰も排除してはいけない。私たちは団結を求める。団結は私たち皆の利益に繋がる。そのために政治があり、そのために外交がある…..」(Contralineaより機械翻訳+修正)


多数の国がロペス・オブラドール大統領の意見を支持!


ロペス・オブラドール大統領の発言の後、次々に大統領の意見を支持する国々が。。。
今のところ、こんな感じ。。。

左2列:米州の全ての国が招待されないのなら欠席、中央1列:出席、右1列:まだわからない

メキシコとブラジルだけで、米州サミット加盟国の半分の人口(約6億6千万人)に当たるらしい。(POLITOCOより)ブラジルの不参加の理由は公式には発表されていないようで、選挙が間近であることやバイデンと上手くいっていないことなどが理由でないかとメキシコでは憶測されています。(POLITOCOより、ナチョさん


ミームで盛り上がるメキシコ♪


米州サミット35カ国のうち、今のところ5カ国だけが出席の予定と言われる中、こちらではこんなミームで賑わっています♪

第9回米州サミット会議の様子?!
バイデン 一人?!で習近平と電話会談?!😆

4年前、ペルーで行われた米州サミットの集合写真はこんなのだったけど。。。


2022年のロスでの米州サミットの写真は。。。

えっ?!😆自撮り?!

意訳)オバマ :サミットはお前一人だけになりそうか?
   バイデン:どうしよう?
   オバマ :お前も行かないって言え。


アメリカ、焦る?!


こんなミームまで出回ってて、アメリカ様、焦ったのでしょうか?5月10日(火)アメリカ大使ケン・サラサールがロペス・オブラドール大統領に会いに行き出席してくれと懇願。そして、アメリカはキューバとベネズエラの制裁を一部緩和!トランプ大統領の対キューバ制裁強化で停止されていたアメリカからキューバへの仕送り送金可能、フライト増便、ビザ手続きの再開などなど。。。ロペス・オブラドール大統領はこのアメリカの動きを歓迎しましたが、中世的で大量虐殺的な封鎖の撤廃にはまだほど遠いことを強調。

5月18日(水)アメリカ大使の同伴で米州サミットの主催委員長がロペス・オブラドール大統領を訪問予定でしたが、直前に主催者はコロナ感染し電話会議に変更に。。。アメリカは大統領の出席を説得できず。。。結局、何も進展なし。。。

さて、今後の展開が楽しみ♪

1953年からラテンアメリカやカリブ諸国でアメリカが支持してきたクーデター(赤色)

機械翻訳+修正:ニカラグア、キューバ、ベネズエラを米州サミットに招待しないことで、アメリカは従順な者だけのサミットを望んでいるのだ。誰も反論せず、主人が課すことに従順であることを望んでいる。彼らは、真実を語らない「パレードする羊」を求めている。

今、このアメリカ大陸でアメリカ支配に幕が閉じようとしている瞬間なのかも。。。


!Viva Mexico!
(メキシコ万歳!)

(popoちゃん💖)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム1


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