[羽田衝突炎上事故]日防隊の石濱哲信代表による、スローモーション映像を用いた衝突解析から得られる見解 ~衝突が起きたことはほぼ確実

竹下雅敏氏からの情報です。
 日防隊(日本防災防犯隊)の石濱哲信代表は、1月2日に羽田空港で起きた日航機と海上保安庁機の衝突事故について、スローモーション映像を用いた衝突解析から得られる見解を述べています。
 動画の2分5秒で、“この映像の一部を見ますと、日本航空のエアバス350には1番先端のところノーズに、垂直尾翼がちょうど当たったような、そういう傷がついている映像がございました。…推定するにエアバス350は重さが約320トンぐらいはあったのではないかなと。これが時速220kmぐらいで接地して、接地直後と言いますか約200mもしないうちに、この海上保安庁のボンバルディアに追突している形が想像できます。その速度ですと1秒間に55m乃至(ないし) 60mほど進みます。…その直後にですね、0.1秒後ぐらいにエアバスのノーズギアと言いますが、最初の先端にありますギアが折れてガクッと下に下がっているのが、その光の具合でわかります”と説明しています。
 3分45秒~4分15秒の映像をご覧になると、このことがよく分かります。続けて、4分25秒のところで石濱哲信氏は、“ボンバルディアは、この重さ300トンを超える、しかも220kmぐらいの速度で来た大きなジャンボ機に潰されている、ということが想像できます。…ボンバルディアが積んでいた燃料が潰されたところで、気化したものに一気に爆発的に火がついたと。そして、さらに飛び散った燃料が燃え広がった、というようなものに見えます”と説明しています。
 非常に明快な説明で、流石(さすが)だと思いました。1月10日の記事で「JAL516便の機首には、ハッキリと衝突の跡があります。もしもこれが爆弾か何かによるものだとすれば、このような凹み方にはならないでしょう」とコメントし、この記事の最後のところで「機首に衝突の跡」が写っている、異なる3つの画像を載せました。これは、1枚の画像だとフェイク画像だと思う人がいるからです。
 “続きはこちらから”の動画では、「本当は衝突していないのでは?」という可能性にも言及していますが、石濱哲信氏の解説とスローモーション映像を見れば、衝突が起きたことはほぼ確実です。
 また、この動画の続編『なぜ海保の航空機は衝突場所から動いていないのか?』では、“時速200km以上の速さの、しかも巨大なJALですよ。海上保安庁の飛行機はチッチャイ…巨大な飛行機が後ろからドンとぶつかってるのに、ほとんど移動していない…これ非常に不可解だなと僕は個人的に思っています(8分5秒)”と言っているのですが、石濱哲信氏が説明しているように海保機は、“ジャンボ機に潰されている”のです。
 時速80キロほどの速度で大型トラックが乗用車に追突し、トラックの下に乗用車がめり込んで潰れている画像を見たことがあると思います。重さが約320トンで、220kmぐらいの速度のジャンボ機が、小さな海保機にぶつかったらどうなるか。恐らく、海保機は押しつぶされて多少前方に引きずられるだけで、ジャンボ機は海保機の上を通り過ぎて行くと思われます。
 読売新聞は「警視庁は5日、死亡した海保機の乗員5人のうち、副機長の田原信幸さん(41)と整備員の加藤重亮さん(56)の死因について、司法解剖の結果、外部から全身に強い衝撃を受けたことによる全身挫滅だった」と報じていますが、挫滅とは「外部から強い衝撃をうけて筋肉や内臓器官などがつぶれること」です。ジャンボ機の重量に押しつぶされたのです。
 最後に蛇足ですが、“燃料が入っている主翼が燃え残っているのはおかしい”と言う人がいます。しかし、JAL516便は着陸時での事故であり、翼部分にはほとんど燃料は残っていなかったはずです。加えて、中央の胴体部分が完全に燃えているのは、『衝突、炎上したJAL機に使われていたのは「炭素繊維強化プラスチック(CFRP)」…専門家の注目が集まる』に書かれているように、“胴体と主翼には炭素繊維複合材が使われていた。…翼の構造には燃えにくい素材でできたファイヤーウォールが組み込まれており、それが炎上を遅らせた”からです。
(竹下雅敏)
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