[鈴木宣弘先生] 「田んぼに水を張らない稲作は、環境に優しい自然の摂理に従った稲作自体を否定するもの」〜 ダボス会議2024でのバイエル社CEOの発言はグローバリストの意図に沿ったもの

 ダボス会議2024の「気候と健康」部門で、モンサントを傘下に持つバイエル社のCEOが「水田稲作は温室効果ガス メタンの発生源だ」と発言している動画をShortShort Newsさんが紹介されていました。ダボス会議の推すSDGsに沿った発言で、ShortShort Newsさんの「地球温暖化を理由に、水田稲作が狙われそうです。」とのコメントは妥当なものだと感じました。ところがその後、「この動画は切り取りで誤解を招いている」「水セキュリティ(SDGsならGoal6)に資するものだという文脈で、少なくとも稲作をやめろとか、コメが悪者とかいう話では全くない」という主旨のツイッター/Xがたくさん流れていました。おっしゃる通り、このCEOは稲作やめろとか、コメが悪者だと主張しているわけではありませんが「節水型の直播技術」を勧め、水田を否定していることは確かで、SDGsのストーリーに適う文脈ではあります。日本の姿そのものである水田に難癖をつけられてモヤモヤしていましたら、我らが鈴木宣弘先生がビシッと「稲作攻撃の真の意図」を解説しておられました。
 架空の地球温暖化をあおり、その犯人を農業・畜産だと決めつけ、田んぼに水を張るのがいけない、農業のやり方が問題なので環境にやさしい農業にしていこうという暴論に対して、鈴木先生は「田んぼに水を張らない稲作は、環境に優しい自然の摂理に従った稲作自体を否定するもの」だと述べておられます。「今の農業そのものを否定して、昆虫食や培養肉や人工卵を食べようじゃないかと推進している人たちが意図的にこういうことを始めているんだということを考えないといけない。私たちはうっかり、今までのやり方を変えればいいんだと同調してしまってはいけない。ドローンとセンサーを張り巡らして機械で自動制御する無人農場にして投資家が儲けるんだと、これはビル・ゲイツさんなんかが本当に言っていることですから。一部の方々のこれからの一番の儲けどころとして考えられている形に持っていくための農業潰し・畜産潰しになっている。しかもそれをフードテックという形で日本の政府も大々的に推進している。これは非常に危険な状況だ。」
 水田を守ることは日本人の命を守ることと同義です。そして最後に鈴木先生の決めゼリフがありました。
「みなさん一緒に頑張りましょう!正義は勝つ!、、こともある。」
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)



(中略)

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稲作攻撃の真の意図は?
配信元)


(筆者による要点の書き起こし)

(3:20〜)
今ある田んぼにお米を植えて育てるのが一番の安全保障だ。地域コミュニティ、伝統文化をつなぎ、洪水も止めてくれるのが田んぼの非常に大きな役割だ。もっともっと水田を活用して、飼料も海外から買わずに餌米を日本で作ればいい。」

(4:34〜)
「減反政策によって、日本は今、750万トンしかお米を生産していない。しかし田んぼをフル活用すれば1200万トン以上生産できる。日本の農業にはそれだけの力がある。」

(7:05〜)
「世界では農家の方々は大暴動ですが、日本の農家さんは歯を食いしばって頑張っておられる
この状況が続けば、私たちは本当に食べるものが無くなる。
農業の問題は命の問題、他人事ではない。誰のおかげで命が繋がっているのか。
輸入が止まれば日本で最初に飢えるのは、東京、大阪の都市部だ。
今年のように日本の主産地が不作になったら、まず最初に食糧が滞るのは都市部だ
。」
「人口の多い都市部は発言力もあると思っているかもしれないが、食糧がなかったら生きていけない。各県の食料自給率に基づいて国会議員の定数を再配分すると、東京は0、大阪がやっと1議席。北海道はものすごく増えます。この意味をよく考えなければいけない。」
都市部の方々は、都市近郊で頑張っておられる農家と一体となって、安いものに飛びつかないで、作物を作り、命を守り、生産者を守れるようにネットワークを強化していかないといけない。」

みなさん一緒に頑張りましょう!正義は勝つ!、、こともある。」

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