[G・エドワード・グリフィン氏]集団主義者の陰謀① 〜右翼左翼の枠組みとは政治的策略〜 

 竹下氏から情報提供していただきました。長い動画ですので3回に分けてお届けします。内容はとても分かりやすく、基本としてしっかり理解しておきたいことばかりでした。
 心に残った部分は、「(右翼と左翼の)双方とも個人より集団を重視し、最大多数の最大幸福のため個人は犠牲になるべきと考え、どちらも、国家は強力で、最大多数の最大幸福のため国民は国家に従うべきと考えます。」という部分です。この思想を小さい時から刷り込むために用意されているのが義務教育ではないでしょうか。私も塾の仕事をしているので、支配者の思惑に加担しない在り方を見つめ直さなければならないと思いました。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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集団主義者の陰謀 The Collectivist Conspiracy
転載元)

作家のエドワード・グリフィンです。 真面目な本で物議を醸しています。銀行の歴史、健康、国連、米の外交政策 など、熱論になってしまう話題を扱っています。意見はありますが、良き歴史家の研究者であるよう努めていますので、事実を書くようにしています。社会人になってからずっとで、1959年に興味が芽生え、1960年にはもう没頭していました。保険会社の社員を止め、こういう話題の著作、 講演に従事するようになりました。

右翼左翼の枠組みとは政治的策略、と悟ることが肝心 

ティーパーティーと右翼左翼の枠組みはある意味絡んでいますが、頭で理解するには全く別の項目ですよね。まず初めに、右翼左翼の枠組みについて理解することが大切だと思います。私が若い頃には、自分も含めて、特に学のある人は、政治的に右か左か 選択すべきと教えられてきました。

その頃は、極右とはファシズムやナチズムで、そして極左とはもちろん、共産主義、 次いで社会主義、と思っていました。当時、こういう枠組みを「あっそうか」 と納得していましたが、いろいろ勉強するにつれ共産主義や社会主義のいわゆる極左の思想とファシズムやナチズムのいわゆる極右の思想とは実は基本的には同じだと気付きはじめました。

「対照的な筈では?」って初め思ったけど、教わってこなかった所には実は共通点がいくつもあることに気が付きました。それが集団主義思想で、集団主義という思想が双方に共通してあるのですが、この言葉、現代の人々の語彙にあまりありません。

でも百年前はよく使われていて、書物によく載っていたと分かりました。対義語は個人主義です。 どちらも現代では忘れ去られた言葉ですが、現代に取り戻し、より一層理解・使用されるべき単語だと思います。

まず対峙するとされる共産主義もファシズムも実は集団主義の派生に過ぎないと気づいてください。例えば、双方とも個人より集団を重視し、最大多数の最大幸福のため個人は犠牲になるべきと考え、どちらも、国家は強力で、最大多数の最大幸福のため 国民は国家に従うべきと考えます。権利は国家が付与すべき、と双方とも考え、人間の一部、産まれながらのもの、身心に宿るもの、とは捉えません。

こう見ていくと、共産主義者もファシストもナチスも社会主義者も皆同じことを信じてるのです。「じゃ、何で争ってるの?」って思って来るでしょ。で、私は、ダマシだ、と分かったんです。 実は壮大な詐欺です。


どちらを選ぼうと同じイデオロギーを受け入れることになるとも知らず、今だに世間は右か左か選択すべき、と思っているのですから。

スターリンやヒトラーや毛沢東のような左右の指導者らは戦い合うのは確かです。第二次大戦のような、すごい戦争も覚悟で戦います。でもイデオロギーは同じなのにどうして争うの?誰が支配するのか、の戦争です。 理由はこれだけ。

歴史的にこれを理解すると、今日でも 同様だと容易に理解できます。実際、アメリカ政治は右と左の戦いだから、まさにこれ。右を担うとされるのが共和党で、左が民主党。「はい、選んで!」って、でもどうしてこんななの?共和党から民主党に移行。四年経ったらまた共和党… もう第一次大戦以来ずっとこれやってる。

どっちの政権であってもドンドンドンドン集団主義にはまる方向へ国が動いているのは何故かといえば、双方共に集団主義を理想とし、大きな政府を望んでいるからです。でも宣伝文句や党首は違うから、分けを知らない哀れな有権者は、騙されっぱなし。だから、右翼左翼の枠組みとは政治的策略、と悟ることが肝心だと思います。

この見事な罠で、実は、共和党も民主党も、 四千人という比較的少人数の人々、外交関係評議会(CFR)、 に操られているのだど分かります。共和党・民主党両方を操作しているのは実はこの人々で、本にもそう書かれています。

会員の一人キャロル・クィグリーという元ジョージタウン大歴史学教授が書いています。興味深いことにも触れていて、「実の世界はこんなだが、我々集団主義者の支配階級が世界を支配すると同時に、庶民に『民主主義』世界に生きていると思わせるにはどうしたらいいのか?」「票が反映し、国政に自ら参加していると庶民に感じさせるためには?」と書いています。自分に何があっても、「俺も投票したんだし」とか 「自業自得」とか「俺が選んだ政府だから俺の責任」と思わせられる社会通念を巧みに作り上げたかったのです。

こういう社会通念がある限り、 どんなに悪政でもさほど不満は出てきません。即ち、「国民は国政が任されていると思い、同時に、我々上流階級が国民に悟られず国政を動かすには?」という問いにクィグリーも挑んでいて、 見事な答えを出しています。

「簡単、簡単!基本的に同じ目標、同じ綱領を持った二大政党を作って、表面的な宣伝文句や指導者や格好的な事なんかで競わせる。」「でも、どちらも我々が操る。」と書いています。右翼左翼の枠組みに潜む詐欺がここにあるのです。

右翼でも左翼でもないティーパーティーの台頭と指導部の懐柔作戦 

この歴史的真相が理解できれば 「右翼左翼どちらも醜い鳥の羽」と言えるはずです。そしてその鳥が集団主義なのです。では、これがティーパーティーとどう関係あるのか?

ここに典型があります。この運動は、ブッシュ政権とオバマ候補両方に不満があって、純粋に自発的な感じでした。集団主義という歴史的背景を理解していなかったかもしれないけど、どちらも嫌で、何かがおかしい、もう繰り返しはゴメン、という思いがありました。なのでティーパーティー運動は… 考えてみれば、どういうことです?

英国が植民地へかける税や印紙法に抗議して移民者が茶葉をボストン湾へ投げ捨てたという歴史的背景があるわけで、ティーパーティー運動は実は大きな政府に抵抗する一揆なので、本来、共和党とか民主党とか関係ないのです。

でもティーパーティー運動が勢いを増すと…私はイベントに招待されたことがあり、まだ生まれたての運動の様子を目撃する機会に恵まれ、その頃は数百人程でしたが、皆、この国を繁栄へと導いた政治精神で、政党とは無関係、政府主導でなく庶民主導、制限された政府、といった政治思想運動でした。

つまり、小さな始りから2~3年で大きな運動へ成長する過程を目撃してきたわけですが、政党指導部は、政治運動を演出するプロですから、 ティーパーティーが大きくなると、「ちょっと待て。それって俺達がやるべきじゃないか?」と感づき始めます。

ティーパーティーは自発的な真の草の根運動で、政党とは無関係だったのですが、党首脳らがもちろん放っておくわけなく、 じっくり観察し始めます。民主党はスローガンなど相性が悪いと分かり攻撃を仕掛けます。だから、銀紙をかぶる人とか、愚か者、変人の集団であるかのように仕立てようとするわけです。

共和党は「フムフム、これは使えそうだ」と考え、 乗っ取りの手段に出ました。自分らの目的の手段に利用する目論見です。そしてこれが今の状況なのです。共和党はティーパーティーを配下に置こうと未だ必死ですが、共和党と密な有名人のお陰で、 残念ながら、ある程度成果を収めています。言うまでもなくサラ・ペイリン候補のことですが、 彼女と言えば共和党ですよね。彼女は右翼のイメージを代表し、その役目にぴったりだし、右翼の集団主義者のまさに共和党女性です。そして過激民主党員や悪い左翼らに対して、情熱と意味のあるスピーチをしますよね。言うことはその通りなのだが、右翼の悪い連中については語らない。その一味だし、共和党を政権に戻すのが任務であって、アメリカの政治思想を復活させることではないからです。

また、FOX局をバックにするというすごい影響力の持ち主グレン・ベックもいます。彼も左翼民主党の悪を誠意と熱意と真実でいつも語りますよね。言う事は正しいけれど、問題は、言わない所。共和党の人の批判はしません。ラッシュ・リンボーとかも同じで、民主党を暴露するのが上手だし、左翼思想の愚かさを突くのも上手だけど右翼や共和党について悪口は絶対言いませんよね。もちろん、民主党側も同様です。彼らエールを送る人もチームを組んで共同作業しているわけです。

でも、普通の有権者はこんなこと全く分かってませんから、ひっかけられてどっちかを選ばないといけないと思ってしまい、「共和党と民主党どっちに投票する?」 ってなってしまう。テニスの試合のテニスボールのようなもので、 ネット越しに行ったり来たり。まずは右。パーン!左へ。パーン!また右。 共和党だ!民主党だ!の繰り返し。でも、選手に勝つ望みはありますが、 ボールにはありません。だからもうテニスボールであることをやめ、 試合とは全く関らないことです。

右翼左翼の双方が同意見の最重要事項 〜世界政府、銀行、中東〜 

右翼も左翼もアメリカの政治で話題にしない事柄があります。話題にしないのは、双方共に同意しているからです。民主党と共和党はあることで一致した意見を持っていて、同じだとバレてしまうので、公開討論では話し合いたがりません。

討論は意見が違う所だけです。実は意見の合う箇所とは最重要事項で、意見が合わない箇所は比較的些細な事柄です。意見が一致する事柄とは、例えば、 アメリカの外交政策です。双方共に、アメリカを最終的には世界政府に移行させることを企んでいます。

世界政府といっても集団主義を基調とした世界政府です。つまり、強大な中央集権型世界政府です。選択の自由、文化の自由、一般人への全くと言って良い非干渉を基調とした世界政府であるならすばらしいかもしれませんが、右翼も左翼もそんな思惑は持ち合わせておらず、最上部で主要事項が決定され、下層部には庶民が奴隷として暮らすハイテク封建制度の世界全体政府を思い描いています。

この目標に右も左も同意見なので、公では議論しません。同意見であるのはもう一つ、 政治・経済における銀行支配もあります。銀行は最高位で、保護され、資金を与えられ、救済され、潰してはならないと双方共に思っています。銀行が途上国や巨大企業に不良債権を抱えると、民主党も共和党も税金かインフレで救済する旨で、借金した企業・途上国が利子を払い続けられるようお金をそこへ渡します。

これらは同時に我々の抱える大きな二つの問題点です。民主党も共和党も同意見の三番目を上げるとすれば、中東におけるアメリカの役割です。中東の戦争を終わらせ軍を引き上げる等々、 両党共に代わりばんこに言いますが、ただのリップサービスで、政権が変わっても、戦争は止まず、拡大し、予算が与えられます。

だから大きな問題が三つあることになりますが、共和党と民主党は討論しません。
口先では話題にするかもしれませんが、議会で票を投じる時は、不和は全くありません。

このことだけでも今日の政治の真相の大きなヒントになるはずです。目を開いてその三つを調べれば、 誰もがタネに気が付くはずです。

二大政党制を操っている指導部が恐れているロン・ポールについて 

ロン・ポールが大統領候補選挙運動中、様々な妨害と、大手マスコミの完全な無視のおかげでかなりの人々の間で実質的に無名であったにも拘らず、すごい人気を博したのは誰にとっても驚きだったと思います。

マスコミが他候補同様の扱いをロン・ポールにしていれば、選出されていたでしょう。でも、とにかく、体制からのバックもなく、 今ここで問題にしている、戦争、経済、銀行救済、連邦準備制度、国家存亡の問題について大変明確に述べる人が現れるという、一種の波乱の展開でした。

そういった話題は共和党も民主党も話が合うから普通の党員は触れませんがロン・ポールは共和党と民主党のやることに不服なので口に出すわけです。それも、そういう問題を扱うのは彼只一人であるにも拘らず、あんなにも支持を得たということは、国民の意識に何か起こりそうな予感を感じさせます。

二大政党制を操っている人々はこれを大変恐れていると思いますよ。だからこそ今インターネットを規制するのに躍起なのです。ロン・ポールの発言はマスコミではなく主にインターネットで広まったわけですからね。

だから影響力のある人々が毎日のようにインターネットに規制を加えようと様々な方法で言い訳を仕組んでいるわけです。政府の認可なしにはブログもできないよう免許制にするという話もあるし、ある一定の文字列は調べが効かないよう検索エンジンにフィルターをかけたいようですし、中国のやり方に感心していますから、実の所、今の中国などのシステムをまねたいんじゃないでしょうか。

中国の閉鎖性について表向き軽蔑していますが、実はこの国、中国をまねようと必死なんですよね。じゃこれからどうなっていくのでしょう?私は インターネットが自由で開かれた場である限り大手マスコミを介さない手段が残っていますから幸先良いと思いますよ。

でも、もし各国政府、特にアメリカ政府が、インターネットの規制を上手くやってのけたなら、異端者が体制に反して政治を動かす望みは本当に無くなってしまうと思います。

我々の課題は理想の大統領を選ぶのが可能な社会環境作り 

理想の大統領を送り出すことは重要であるようでそうではないと私は思っています。殆ど逆効果と実は思っています。なぜなら、良い大統領を送り出す事に気を取られている限り、それをやりさえすればいいという不文律ができてしまうからです。

アメリカ人にはそういうとこあるから問題を容易くすぐ解決したがる。投票決めたら、はい、お終い。二年ごとに投票所で20分程費やし用紙に印を付けたら市民の責任を果たした気分で「はいやりました」「国を守りました」って言う。

でもそうは行かない。なぜなら、投票所に行き、投票を済ませる以前に、もう既に決定は下されているからです。候補者は既に選定されているのです。それ以前に、誰が候補者を選んだのさ? 誰が問題提起したのさ?投票なんてなんの意味もない。それ以前に事は既に済まされている。誰に投票すればいい?大統領は誰がいい?とか皆が思ってる限り、答えは見つかりません。問題の大きさに気が付かないと。

つまり、良い大統領を選ぶなとか言っているのではなく、これも大事でしょうが、我々の課題はそんな生易しいものではないと言いたいのです。政治活動・地域活動を行い、情報を広め、 問題認識させ、世論形成を行い、理想の人を選ぶのが可能な社会環境作りをせねばならないのです。

今回も連邦準備制度について皆がもっと理解してたならロン・ポールへの支持はもっとだっだ筈です。
選挙運動始めは彼が喋っても、殆どの人にとって 「ん?何言ってんの?」って感じでしたが、インターネットと、あまり貢献していませんが私のも含めて連邦準備制度の書物の広がりのお陰で、「何だよ!連邦準備銀行は政府機関じゃないじゃん! 金融カルテルだ!公共の利益に反してる!」ってかなりの人々が理解するようになってきた。

そしてきちんと理解した人が増えて来ると、突然、 ロン・ポールの勢いが増える方向に移動しました。
もちろん、「何言ってんだか分かんない」 って人未だにいますが、彼の言う通りなので、「そうだ!」って 言う人多くなりました。これが臨界人口に達するようになると、無知だった人々も「何言ってんだろ?」って 耳を傾け興味を持ち出します。

即ち、連邦準備制度の詐欺を世間が理解する、この臨界人口に達する寸前だと思いますよ。
だから、ロン・ポールや他の候補がこの一点に集中するだけでも、この国の復興の命運を分けることになりかねないと思います。

口先に耳を傾けるのは止めて、実の投票履歴を調べるよう 

昔ながらの共和党の人々の話に戻るけど、確かに、この人たちに比べればオバマの場合は 「変革」とか「アメリカを取り戻す」とかの素晴らしい選挙宣伝で、有権者も感動していました。中身などありません。それだけ。でも聞こえが良かったし、頭に来ていた。現政権に頭に来ていた。 ブッシュ政権に腹を立てていた。だから「変革」と聞いて「良い人」と思ったわけですよね。

そして今一回りしてきて、今度はオバマ政権に頭に来ています。だから今度は共和党の側で同じ政治的罠を仕掛けてきているわけです。共和党候補者は今「国を愛する」「護憲」「国を取り戻す」「改変」「政府の縮小」など情緒的で心温まる言葉を述べています。でも誰が言ってるのか見てみますと、 例えばニュート・ギングリッチの場合、彼の投票履歴を見てみますと憲法に反対する票をずっと投じてきています。うまいところでうまい言葉が出て来て、スピーチも素晴らしいけど、議会で憲法にずっと反対してきたくせに護憲だとか言ってるわけです。

だからもうこういう人達の口先に耳を傾けるのは止めて、実の投票履歴を調べるようにしないとね。共和党だから!民主党だから! そんなの問題にしているのじゃありません。

レーニンがうまいこと言ってます。 「言うこととやることは別だ」ってね。もちろん、彼がこれを書いたときは 「嘘をつくのに躊躇するな。受ける話をしてやれ。」「嘘を聞きたがってる。言ってやって選挙に勝て。」「権力の座に就けば、自分の思い通り。 言うのとやるのは別。」と支持者に説いたのです。嘘を奨励しているわけですよね。

でもプロの政治家はこの手法を理解していますからね。表に出てそんなこと奨励しませんし、 否定するでしょうけど、投票履歴を見てご覧なさい。 耳を傾けず行動を見るのです。そうすれば何を企んでいるのか分かるでしょう。

政権掌握に本質的に役に立つ資金提供する銀行家 

共和党も民主党も右も左も、他方を蹴落とそうとする戦略をうまく使います。でも真の問題で本当の議論に直面すると、負けるから、極力議論を避け、敵の人格や教養などを攻撃したり 過去をほじくり出して、敵の面汚しをして、イメージダウンを謀り、敵を悪に仕立てます。 長いこと続く昔からの戦略です。

ええ、実際、ジョン・バーチ協会のような例も過去に見てきました。思想と真の歴史を教える只の教育機関なのですが、テニスシューズのおばさん集団だとか、酷いのには、右翼団体、 共産主義団体、差別団体だとか、どんな呼び方でも変わりませんが、マスコミが 何度もそんな風に呼んでいるうち、殆どのアメリカ人はそんなのを信じるようになってしまいました。

だから、こういう策略について注意が必要です。それからこれにも注意を払う必要があります。即ち、この支配集団、良い名前が見つからないのですが、実際に我々を支配している国際集団主義政府はバカじゃありません。お金もあるし、シンクタンクで戦略も練り出します。そして常套手段の一つに、 自ら反対派を率いる攻略法があります。自ら反対派を率いようとするのは、第一に、 反対派が出て来る事が予期できるからで、どうせ反対する人が出てくるんなら、ただ拱いていることないでしょ。

自分の仲間を反対派のように振る舞わせてやる。資金が豊富で選挙運動などで調子の良いこと言えば支持者も増えます。でも敵対している人々に実は操られている。

私は連邦準備制度を調べていた時、これに遭遇しました。若い頃、連邦準備法を立案したのはカルテルを組んだ銀行家らだと気付きました。法案を世間にお披露目する時には、 金を集め反対派を自ら送り込みました。銀行家の中には「酷い法案だ。経済がダメになる。」 と自らインタビューや講演で話しています。その新聞を一般の人が読めば、 「おい!銀行の連中は連邦準備制度を嫌がってるぞ。」「そうか、良い法案に違いない!」となる、と始めから見通しているからです。

こういう策略は現在までずっと続いています。例えば、党はティーパーティーを配下に置くのが困難と判断すると、今度は蹴落としの手段に出ます。実際既に実行されたと思いますが、ティーパーティーに変人または変人を扮した連中を送り込むとか、変人がいたならティーパーティーに加わるよう仕組む、とかするのです。

取材に訪れるマスコミはデモの意味を理解した中産階級一万人の人々を載せる?それとも、数人の銀紙をかぶった変人や腕に 鉤十字のある連中とかについて載せる?マスコミはこれを見せたい!そのうち何人かは、面汚しの目的で意図的に送り込まれた人々でしょう。

でも殆どの人はこれが信じられない。政治の駆け引きがこんなにも強引だなんて思えないのです。プロが仕組んでいることに気が付かないんですよね。歴史的な文書・書物等にちゃんと書いてありますが、超資本家だと思われている、ロスチャイルド家、ロックフェラー家やAT&T、フォード・モーター等米巨大企業を支配する家系などの超裕福家系等、米英の銀行家は、豊富な資金繰りで、ヒトラーやロシア共産党のレーニン派などへ、政権掌握に本質的に役に立つ資金提供を行って来ました。

それ故、自ら敵を生み出したんだ、と言いたくなります。ある程度正しいでしょうが、 私はそこまで思っていません。彼らのやり方は、どんな生の反対勢力があるのかよく観察して回り、実際に配下に置く勢力を探し出すんだと思います。

必ずしも自ら生み出すのではなく、どの勢力が有力か見極めてから乗り込んで来る。抵抗する新勢力は伸びようと資金繰りが厳しいので、何百万ドルもの豊富な資金力があれば、どんな勢力でも操るのは結構簡単なのです。ソビエトもナチスドイツもそうです。

今のアメリカも同じだと思います。 ティーパーティーもやはりそうだと思いますよ。彼らが生み出したとかではなく、将来性を見出したのだと思います。だからこそ、じっくり観察し大金を注いで我田引水をしようとするのです。

国民への影響力が薄れてきた政府がとる策略 

何らかの脅威からの回避・安全のためと映れば、米国民も、どこの国民も、自ら自由も贅沢も諦める習性があることを利用する策略もあります。

国民に人気のない政権が危険な背景はこれで、本能的に戦争に駆り立てられるからです。戦争になれば国民は否応なしに指導者に付くのを知っています。「敗戦して侵略されれば、 残虐非道な敵に征服される!」だから歴史的にみても、国民への影響力が薄れてきた不安定な政府は決まって戦争を始めます。もしくは自作自演工作で架空の敵を生み出します。

自ら犠牲となって、国民に付いて来てもらいたい。そして批判する人は愛国心がないと言われ、 非国民とさえ言われます。昔からの策略で、歴史を通してそうでした。「歴史の至るところでこの策略が利用されている」 とマキャヴェッリが書いています。今日のアメリカでもそう? 残念ながら、全くその通り。

巨大非課税機関のイメージと実像のギャップ 

免税財団なんて当たり障りのない団体名で、国の政治、外交、経済政策に途轍もない影響を与えているのには関心しますよね。ロックフェラー財団やフォード基金などといった巨大非課税機関は、世間一般の印象では「よくやってる」つまり、ある種の救済や教育的なことをしてることになってますが、調べてみると、そのイメージと実像とのギャップには驚きますよね。

慈善事業と記述されながら、資金の相当額が極めて政治的な目的に流れています。特にフォード基金は少数民族の社会的経済的地位改善という名目で何億ドルも費やしています。調べてみますと、資金の行き先は、 殆ど常に、大変過激な少数民族で、少数民族というより、もう、過激政変団体で、アメリカで非常に破壊的な運動を起こそうとしている連中です。「アメリカを倒せ」「免税しろ」「メキシコへ返せ」 みたいな過激ヒスパニック系運動とか、ヒスパニックに限らずそんな感じの過激運動は皆フォード基金が資金提供しています。

これはもう何十年も続いています。だから結局フォード基金理事らはわざとやっているのだという結論に至ります。間違いで何十年もやっているわけじゃなく、全く意図的なのです。その目的は、アメリカを内部分裂させ、列強から転落したうずくまる弱小国家にして、自国力では処理しきれない政変や飢饉などの混乱から国を守るため、国の文化も自由も司法も経済システムも進んで自ら破棄して簡単に世界中の諸外国と融合できるよう仕向けることなのです。要するにアメリカを弱めようと仕組んでいるわけです。そしてその殆どが免税財団の名の下で行われてきたんです。すごい偽装ですよね。でもずっと昔からです。

37分28秒
つづく

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