[アルジャジーラ・ドキュメント]ガザ:夜明けの大虐殺 〜シャンティ・フーラ翻訳チーム〜

 ガザに対して目覚めているための良い動画を見つけました。映像ならではの緊迫感や切実感があり、人によっては閲覧注意になるかもしれませんが、人々が訴えようとしていることに耳を傾けることで、ガザの人々の実情を感じ取ることができると思います。祈りながら見ました。

 文字起こしの青字部分ですが、ガザの人たちは、イスラエルだけでなくアラブ諸国に対して激しい怒りを感じているようです。“イスラエル人の前にアラブ人をまず罰したまえ。”と祈る住民も出てきます。今回、私の拙い翻訳をチェック・修正していただいたYutikaさん提供のこちらの情報によると以下のような理由が考えられるかもしれません。

・虐殺に対する消極的な反応
・サウジアラビアの宗教指導者の沈黙
・サウジアラビアのサウード政権の消極的な態度
・イスラエルに対するアラブ諸国の協力等

ドラえもんに例えるなら、小学生でありながら月の小遣いが1万円もあり、ジャイアンには徹底してへりくだる子分"スネ夫"に対するような怒りなのでしょうか。

なお、映像字幕と文字起こしが若干異なるのは、字幕を読みやすくするためです。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ガザ:夜明けの大虐殺
転載元より翻訳)
 

2014年7月8日 
イスラエルは、ガザ地区で軍事攻撃を開始

7月20日 
イスラエルは、地上戦を強化
ガザ市の人口密集地であるシェジャイヤ区は、激しい爆撃にさらされた

編注)以下、映像から抜粋した現地取材とガザ住民の訴え 

Shujayea  Massacre at Dawn[720P]-5 
記者:この家で助けを求めています。中に3人いると思われます。彼らの生死は不明です。しかし、捜索と救出活動が続いています。


Shujayea  Massacre at Dawn[720P]-6 
救助隊員:民間ホットラインで5日間、我々にずっと助けを求め続けていました。ですがこの瞬間まで、国際赤十字・赤新月社連盟は入ることができませんでした。隊員は素手で救助活動を行なっています。瓦礫を運び出すための機材をシェジャイヤ区に入れることが出来ないのです。


Shujayea  Massacre at Dawn[720P]-8 
隊員:幸運にも、瓦礫の5m下にいた人を助けだすことが出来たよ。難しかったけど神様のご加護により、なんとか彼にたどり着くことが出来たんだ。


Shujayea  Massacre at Dawn[720P]-9 
記者:あなたは家に居たのですか?
ガザ住民:そうです。

記者何があったのですか?
ガザ住民:集中砲火です。すべて爆撃されました。

記者:逃げ出すことは出来なかったのですか?
ガザ住民:いいえ。

記者:あなたは何を見ましたか?
ガザ住民破壊。それが私たちが見たものです。中にあるのは死体だけです。

記者:死者や負傷者がいるのですか?

別の住民:彼の息子は殺されたんだ。

記者息子さんはあなたの目の前で殺されたのですか?
ガザ住民私が階下に行くと、息子は、倒れました。血が、ここから噴き出ていました。誰にも助けられませんでした。それがこれまで起こった出来事です。


1-1
ガザ住民子供たちは、朝、食べに起きてくる代わりに爆弾とミサイルで目覚めるんだ。

記者:ここにご自宅があるのですか?
ガザ住民:ああ。4人の子供を失った。

記者:あなたのお子さんですか?誰のお子さんですか?
ガザ住民:息子の子供2人、私の2人の子供だ。

記者:お小さかったのですか?あなたに起こったことは、世界に知らしめる必要があるんです。
ガザ住民:孫や子供を見つけられない。どこにいったかわからないんだ。居なくなったんだ。わからないんだ。

記者:赤十字に連絡しましたか?
ガザ住民:いいや。

記者:誰かしましたか?
ガザ住民:私たちが見に行ったが、見つからなかった。誰かが子供たちを保護してくれているなら、私たちに言っていた筈だ。

記者:アル・シファ病院は見ましたか?
ガザ住民:あちこち見たさ

記者:誰もいない?
ガザ住民:いなかった。子供らは誰かと一緒だったかもしれない。もしかしたら誰かがシェルターに匿ってくれていて、私たちが知らないだけかもしれない。

記者:つまり…?
ガザ住民:「神様を信じるしかない」これしか言えないよ
真のイスラム教徒であると主張する者ども含め、責めを負うべき者たちが罰せられることを神に祈ってるよ。奴らは我々が家畜のように虐殺されていくのを眺めては、何もせずにただ座っているんだからな。あいつらは全員共犯だ!


1-2 
記者:何があったんですか?
ガザ住民:中にいたら、家々が上から崩落して来たのよ!
老若男女、いたってのに!神がすべてのアラブ政権を罰しますように。
私の家、子供!どこに行けばいいっての?

記者:あなたは事前に逃げ出すことができたのですか?
ガザ住民:違うわ。奴らは警告さえしなかった!全然!
イスラエル軍がロケット弾を浴びせて来たわ。神が彼らを罰しますように。
みんな壁を背にして耐えて、その後走ったの。出て来れたのは奇跡だわ。
爆弾が頭上を飛び交ってたんだから。
神よ、全てのアラブ国家を罰して下さい。


1-3 
記者:破壊された近隣から、衝撃的な映像と生の声をお届けしています。炎がまだ上がっています。イスラエルが残忍な爆撃を再開しようとしている場所です。我々は、早朝まで夜を徹して、見守ってきました。これまでここは、救急車や赤十字が入って死体を運び出すため、締結された休戦協定の該当地域の1つでした。

1-4 
記者彼女の唯一の欠点は、パレスチナ人だということです。もしイスラエル人だったならば、全世界はテロリズムとしてこれを非難していたでしょう。ですが、これはテロじゃないんだそうです!


1-5 
医者:死傷者は、全て子供や女性やお年寄りです。負傷者のほとんどは危険状態なんです。負傷者のほとんどは家族、つまりお父さんとお母さんとその子供たちです。


1-6 
ガザ住民(父親):私たちは家で寝ていたところを、奴らに爆撃されたんだ。その後もう一度爆撃してきたんだ。逃げ出してみたら、玄関で妻が死んでいたんだ。


1-7 
ガザ住民(息子):家は壊され、お母さんも殺されました。病院に連れていったけど死にました。爆撃されたとき、お母さんは僕の姉の部屋の窓の近くにいすぎて、死んだんです。アパートも壊されたし、どうやって生きていったらいいんですか?


1-8 
ガザ住民(娘):私たちは何もしていませんでした。ミサイルの(発射前の)警告で目が覚めたんです。
荷造りしようとしたけど爆撃してきて…
玄関でお母さんを見つけたんです。救急車を呼んでもらったけど遅すぎたんです。もう息を引き取るところでした、お母さんの魂よ、どうか安らかに!


1-9 
ガザ住民:家族を探している。見つかった者もいるが、まだ見つからない者もいる。

記者あなたのご自宅は?
ガザ住民:破壊され、隅々まで死臭が漂っているさ!

記者:言いたいことは?
ガザ住民:神よ、イスラエル人の前にアラブ人をまず罰したまえ。


1-10 
ガザ住民:バラバラになっている屍を見たんだ。アル・マンスーラ通りで老若男女、大虐殺されてた。アル・マンスーラ通りは、バラバラ死体で一杯だよ。
バラバラに吹き飛ばされた子供達の死体が散らばる道を通って来た。倒壊した家の下敷きになっていた。サブラー・シャティーラの虐殺よりもっと酷い。


1-11 
ガザ住民:【イスラエル建国により多くがパレスチナ難民となった】1948年のようだ!逃げ出さなきゃならない!世界にこの声を届けてくれ!これは新たな“出エジプト記”だ。


1-12 
記者:何があったの?
ガザ子供:爆撃された

記者:誰に?
ガザ子供:イスラエル

記者:怖かった?
ガザ子供:うん


1-13 
ガザ住民:破壊だ。完全な破壊だ。どの家も破壊された。


1-14 

ガザ住民:皆殺しよりひどい。自分たちがいた建物は20回以上爆撃された。全滅だよ。
私は生きて外に出られるとは思わなかった…


パレスチナの厚生省筋の報告によると、7月20日、イスラエルによるシェジャイヤ区に対する一斉攻撃で、70人以上が死亡し、200人以上が負傷した。犠牲者の多くは、女性と子供たちである。

翻訳:編集長
翻訳チェック・修正:Yutika

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