竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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プーチン大統領 BRICS諸国に独自の金融機関設立を提案
転載元より抜粋)
ロシアの声 14/11/15
15日、プーチン大統領は、オーストラリア・ブリスベーンでのG20サミットの場を借りて行われたBRICS諸国首脳会談で発言し「BRICS諸国の開発銀行を設立し、前もって取り決められた外貨準備をプールしておけば、世界経済が危機を迎えた時でも、国の資本市場を安定化できる」と述べた。
又プーチン大統領は、次のように発言した― 「BRICS内に独自の金融機関を設立する事に向けた諸決定は、成功裏に遂行されている。ブラジル・フォルタレザでのサミットで決まったBRICS発展・外貨準備銀行作りは、いま完了しつつある。
銀行の資本金総額は、かなりのもので、2千億ドルだ。
このようにして我々のもとには、グローバル経済において危機的状況が発生した場合でも、国の資本市場を安定化する力のある共通の金融メカニズムが生じようとしている。」
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シルク・ロード・キャラバン仲間外れのレーム・ダック
転載元より抜粋)
マスコミに載らない海外記事 14/11/15
Pepe Escobar
2014年11月11日
北京でのアジア太平洋経済協力会議 (APEC)サミットで起きたこと程、多極世界が一体どこへ向かいつつあるのか、これ以上わかりやすい図解はありえまい。
公式写真をじっくりご覧願いたい。立ち位置の問題だ - しかもここは象徴的意味が豊富な中国だ。習近平首席と並ぶ上座にいたのは誰かお考え願いたい。そして“必要欠くべからざる国”のレームダック指導者がどこに追いやられたか想像願いたい。世界的なメッセージを発信する上でも、中国は名人なのかも知れない。
1) 北京は、どのような手を使ってでも、中国の構想である、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に向かって進むだろう。アメリカが主導する、大企業が編集した、極めて軋轢を生じやすい環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の代わりの、本当にアジア-太平洋協力を促進する“全員参加型で、全員が恩恵を得る”貿易協定だ。
2) 習の言葉で言う“全面的な結合”の青写真は用意されている - ここで、北京はアジア・インフラ投資銀行を立ち上げ、北京とモスクワは、二番目の超巨大ガス契約 - 今度は西シベリアのアルタイ・パイプライン経由でだが、に本気だ。そしてシルク・ロード経済ベルトと、21世紀海のシルク・ロード構築を開始する為に、中国は既に400億ドル以上注ぎ込んでいる。
複数の新シルク・ロード - 高速鉄道、パイプライン、港、中国が既に中央アジアのスタン諸国中で、建設中で、ロシア、イラン、トルコとインド洋を結び、ヨーロッパへと分岐して、遥々ベニスとベルリンにまで至る光ファイバー・ケーブルと最新式の通信網の複合ネットワーク。
これが、全ユーラシア貿易を念頭に置いた、東アジアを遥かに超えた、習の“アジア-太平洋の夢”という北京の相互連結だが、その中心は、中国の他にあるだろうか。
モスクワの欧米から、東アジアへの軸足変換は、多くのレベルで展開している過程であり、ここ何ヶ月かで、誰の目にも明らかになっている。
金融については、モスクワは、アメリカ・ドルとユーロへのルーブル固定相場を辞めたばかりだ。アメリカ・ドルは即座に、ルーブルに対して、価値が下がった。ロシアのVTB銀行は、ロンドン証券取引所を去り、まさに香港と直接リンクしようとしている上海証券取引所に移る可能性を発表した。
見えてくる図柄は、ロシアがロシア通貨への投機的/政治的な動機の欧米の攻撃から積極的に、自らを守ろうとしている姿だ。
ロシア-中国相利共生/戦略的協調関係は、エネルギー、金融、そして、必然的に、軍事技術面でも、ありありと拡大している。
ユーラシアの世紀と呼ぶものが誕生すれば、戦略的に、北京とワシントンは対極とならざるを得ない。
ワシントン/ウオール街が、束の間の一極支配を維持する為には死ぬまで戦うつもりであることを、北京は明らかに確認したのだ。中国、そしてBRICSは、習が“偉大な権力関係の新モデル”と規定したものを目指して動いている。ワシントン/ウオール街の思考様式は“双方が満足できる”関係ではなく“いずれか一方のみ満足”するものだ。
近視眼的シンクタンクのおかげで、ワシントン/ウオール街エリート連中は、始まったばかりである21世紀地政学中の新シルク・ロードの衝撃を想像すらできなくとも不思議はない。
イラク、リビア、シリア、更にそれ以降の“人道的”、およびネオコン、帝国主義は、大失敗につぐ大失敗と化している。金融ターボ資本主義は時限爆弾だ。
ロシアと中国は、まだ代替システムを提案してはいないかも知れない。それでも、戦争の犬たち、憎悪の犬たち、不平等の犬たちが - 吼え続けているうちに、中国-ロシアのキャラバンは進んで行く。キャラバンの売り物は、爆弾ではなく、ユーラシア経済統合だ。本当のアジア-太平洋統合は、依然として遥か遠い夢かも知れない。それでもAPECが、写真で示したものは、「元必要欠くべからざる国」による地政学的支配の、またもや、華々しいスローモーションでの爆縮だ。
2014年11月11日
北京でのアジア太平洋経済協力会議 (APEC)サミットで起きたこと程、多極世界が一体どこへ向かいつつあるのか、これ以上わかりやすい図解はありえまい。
公式写真をじっくりご覧願いたい。立ち位置の問題だ - しかもここは象徴的意味が豊富な中国だ。習近平首席と並ぶ上座にいたのは誰かお考え願いたい。そして“必要欠くべからざる国”のレームダック指導者がどこに追いやられたか想像願いたい。世界的なメッセージを発信する上でも、中国は名人なのかも知れない。
1) 北京は、どのような手を使ってでも、中国の構想である、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に向かって進むだろう。アメリカが主導する、大企業が編集した、極めて軋轢を生じやすい環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の代わりの、本当にアジア-太平洋協力を促進する“全員参加型で、全員が恩恵を得る”貿易協定だ。
2) 習の言葉で言う“全面的な結合”の青写真は用意されている - ここで、北京はアジア・インフラ投資銀行を立ち上げ、北京とモスクワは、二番目の超巨大ガス契約 - 今度は西シベリアのアルタイ・パイプライン経由でだが、に本気だ。そしてシルク・ロード経済ベルトと、21世紀海のシルク・ロード構築を開始する為に、中国は既に400億ドル以上注ぎ込んでいる。
複数の新シルク・ロード - 高速鉄道、パイプライン、港、中国が既に中央アジアのスタン諸国中で、建設中で、ロシア、イラン、トルコとインド洋を結び、ヨーロッパへと分岐して、遥々ベニスとベルリンにまで至る光ファイバー・ケーブルと最新式の通信網の複合ネットワーク。
これが、全ユーラシア貿易を念頭に置いた、東アジアを遥かに超えた、習の“アジア-太平洋の夢”という北京の相互連結だが、その中心は、中国の他にあるだろうか。
モスクワの欧米から、東アジアへの軸足変換は、多くのレベルで展開している過程であり、ここ何ヶ月かで、誰の目にも明らかになっている。
金融については、モスクワは、アメリカ・ドルとユーロへのルーブル固定相場を辞めたばかりだ。アメリカ・ドルは即座に、ルーブルに対して、価値が下がった。ロシアのVTB銀行は、ロンドン証券取引所を去り、まさに香港と直接リンクしようとしている上海証券取引所に移る可能性を発表した。
見えてくる図柄は、ロシアがロシア通貨への投機的/政治的な動機の欧米の攻撃から積極的に、自らを守ろうとしている姿だ。
ロシア-中国相利共生/戦略的協調関係は、エネルギー、金融、そして、必然的に、軍事技術面でも、ありありと拡大している。
ユーラシアの世紀と呼ぶものが誕生すれば、戦略的に、北京とワシントンは対極とならざるを得ない。
ワシントン/ウオール街が、束の間の一極支配を維持する為には死ぬまで戦うつもりであることを、北京は明らかに確認したのだ。中国、そしてBRICSは、習が“偉大な権力関係の新モデル”と規定したものを目指して動いている。ワシントン/ウオール街の思考様式は“双方が満足できる”関係ではなく“いずれか一方のみ満足”するものだ。
近視眼的シンクタンクのおかげで、ワシントン/ウオール街エリート連中は、始まったばかりである21世紀地政学中の新シルク・ロードの衝撃を想像すらできなくとも不思議はない。
イラク、リビア、シリア、更にそれ以降の“人道的”、およびネオコン、帝国主義は、大失敗につぐ大失敗と化している。金融ターボ資本主義は時限爆弾だ。
ロシアと中国は、まだ代替システムを提案してはいないかも知れない。それでも、戦争の犬たち、憎悪の犬たち、不平等の犬たちが - 吼え続けているうちに、中国-ロシアのキャラバンは進んで行く。キャラバンの売り物は、爆弾ではなく、ユーラシア経済統合だ。本当のアジア-太平洋統合は、依然として遥か遠い夢かも知れない。それでもAPECが、写真で示したものは、「元必要欠くべからざる国」による地政学的支配の、またもや、華々しいスローモーションでの爆縮だ。
もう一つは、彼らがこの先確実にグローバル経済が破たんすると見ていることです。日本は早く状況を理解して動かないと、アメリカと共に大混乱の渦の中に巻き込まれてしまいます。その辺りのことを、2つ目の記事は実に見事に記述しています。
2本目の冒頭の写真は象徴的です。オバマは習近平から離れたところに追いやられ、隣に居るのはプーチン大統領。何と安倍は写真の中に出てこない。強烈な中国政府からのメッセージです。