文字起こし3/3:円の支配者(日本語字幕・シャンティ・フーラオリジナル翻訳)ドキュメンタリー映画 <中央銀行の真実 - Princes of the Yen >

翻訳チームからの情報です。
 今回は68:51〜91:12(最後)までです。
 多くの実例で、この世界が本当に中央銀行によって支配されていることに気づかせてくれる最高の映画だと思います。私も今回の「円の支配者」の掲載を機に、多くの事を学ばせていただきました。
 庶民に最も縁遠いところにある中央銀行ですが、その影響力は、全国津々浦々まで押し寄せ、悪用されると私たちの生活は破壊され、果ては戦争にまで誘導されることでしょう。もし中央銀行が庶民の平和を願う人々によって運営されていたなら、今頃は適切に働くだけで多くの人がまともに暮らせる社会が実現されていたのではないかと思います。
 現在、経済崩壊の瀬戸際でそれに変わる新しい金融システムも着々と準備が整ってきているようですが、多くの人が「円の支配者」の内容を教訓として理解しておくことは、中央銀行のもつ絶大なパワーが悪用されることの抑止力になるのではないでしょうか。そして、日銀プリンスの売国行為を問いただす事はできないものでしょうか。そのためにもメディア関係者や経済の専門家の方々にも是非とも見ていただきたい映画です。多くの方の気づきとなりますように。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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円の支配者 - 中央銀行の真実 (ドキュメンタリー)
転載元)
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68:51 

東南アジア危機


日本は、1990年代に世界大恐慌以来の最も深刻な不況を経験したアジアで唯一の高パフォーマンス経済国ではなかった。1997年、東南アジアで急激な成長を遂げた「タイガー」諸国の通貨は、米国ドルとの固定為替相場を維持することができなかった。これらの通貨は1年以内に60~80パーセント暴落した。この値崩れの原因は1993年にさかのぼる。

この年、アジアのタイガー経済国である韓国、タイ、インドネシアは、資本勘定と国際金融機関の設立に関する規制について強引な緩和政策を実施した。これによって企業部門と銀行部門は、海外から自由に融資を受けることができるようになった。これが可能になったのは戦後期になって初めてのことだった。

実際には、アジアのタイガー経済国が海外から資金を借りる必要はまったくなかった。国内投資に必要なすべての資金は自国で創造することができた。実際には、資本移動の自由化は海外からの圧力によるものだった。1990年代の初期から、IMF、世界貿易機関、米国財務省がこれらの国々に働きかけて国内企業が海外から借金することを認めさせたのだ。

この3者は、新古典主義経済学が自由市場と自由な資本移動によって経済成長が達せられることを証明したと主張した。ひとたび資本勘定が規制緩和された時点で、中央銀行は国内企業が外国から融資を受けるよう、逆らいがたいインセンティブを創出する仕事に取り掛かった。自国通貨で借り入れると米国ドルよりも高くつくようにしたのだ。

    (ニュース映像)
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    世界銀行・河合正弘氏国内の実勢金利は米国ドルの金利よりも高く、為替レートは事実上固定されていました。

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    ヴェルナー:「為替レートを維持すると言ったのは政府と中央銀行でした。

    河合:「その通りです。タイ中央銀行との東アジア諸国の中央銀行は為替レートの調整に抵抗しました。為替レートを守るという信号を発信しようとしました。」

中央銀行は、公式声明で米国ドルとの固定為替相場を維持することを強調した。借手が、当初借りたよりも多く自国通貨で返さなければならなくなる心配を無用にするためだ。

    (ニュース映像)

    ヴェルナー:タイにいた時、私はまっすぐタイ銀行に行って尋ねました。『非公式に信用を指導する仕組みが何かありますか?』 私がこれを尋ねると驚いていましたが、自分が日本にいた時の研究から、ことによると、何か似たものがあるだろうと思いました。私の質問に答えたのは若い職員で、どんな政略が関係しているか承知していなかったかも知れませんが、彼は言いました。『ええ、ええ、その信用の仕組みは私たちの銀行にあります。』

銀行は貸出を増やすよう命じられていたが、生産部門の借入需要が少なくなっているという事態に直面していた。この部門の企業が、海外からの借入のインセンティブを与えられていたためだ。このため銀行は、最後の手段としてリスクの高い借手への貸出を増やさなければならなかった。

中央銀行が自国通貨を米国ドルに固定することに同意したため、輸入が縮小し始め、経済競争力が低下した。ところが国際収支統計で輸出として勘定される国外債によってこれらの国々の経常収支は維持されていた。

投機家がタイバーツ、韓国ウォン、インドネシア・ルピーを売り始めると、各国の中央銀行は固定相場を維持しようとして外貨準備を事実上すべて使い果たすに至ったが、これは無益な試みとなった。このため海外の資金提供者に為替相場が割高となっているタイミングで資金を回収する機会をたっぷりと与えることになった。

これらの国々の中央銀行は、外貨準備を使い果たした場合、債務不履行を避けるためIMFの援助を求めなければならなくなることを心得ていた。IMFが一たびが関与すると、ワシントンを本拠とするこの機関が何を要求するか、中央銀行は知っていた。

過去30年の間、このような場合同じことが要求されてきた。それは中央銀行の独立だった。7月16日、タイの財務大臣が日本に緊急援助を求めるため空路で東京にやって来た。

この時、日本には2130億ドルの外貨準備高があった。これはIMFの資金の総額を上回る。日本側は援助を厭(いと)わなかった。だがワシントンは日本が主導権を発揮しようとするのを阻止した。アジアの通貨危機の発生に対するどのような解決策も、IMFを介してワシントンから提示されなければならなかった。

    (ニュース映像)
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    「2か月にわたる投機攻撃の後、タイ政府はバーツを変動相場制に切り替えました。」


75:24 

通貨救済に乗り出すIMF


    (ニュース映像)
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    キャスター:「現在に至るまでIMFは多くの難問をかかえるタイ、インドネシア、韓国の経済に対してほぼ1200億ドルの援助を約束しています。」

危機に見舞われた国々にやって来るとすぐにチームは中央銀行の内部にオフィスを設置し、そこから、降伏条件に等しい事柄が何であるかを指図した。

IMFは、中央銀行と銀行による信用創造に対する制限、大規模な法改正、金利の急激な引き上げを含む一連の政策を要求した。金利が引き上げられると、高リスクの借手達が債務の履行を怠り始めた。タイ、韓国、インドネシアの銀行制度は、大量の不良債権に悩み、事実上破綻した。

さらに銀行ばかりか、健全な企業でさえ、ますます信用が収縮することから苦しみ始め、企業の倒産が急増した。失業率は、1930年代以来、最高の水準に上昇した。

    (ニュース映像)

    キャスター:「経済の不調に悩む国々の救済でが果たす役割が、激しい論争の対象となっています。IMFはアジア経済危機を悪化させていると非難する人々もいます。

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    マハティール首相:「たとえマレーシアの経済を破壊しなければならないとしても、彼らはそれを、自分たちが正しいことを証明するために行うでしょう。IMFは役に立ちませんでした。

IMFはその政策の結果がどのようなものとなるかをよく知っていた。韓国の場合、IMFは非公開の詳細な研究を準備し、金利が5%まで上昇した場合韓国企業の倒産が何件になるか計算していた。IMFの韓国との最初の合意では金利をちょうど5%上げることが要求された。

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    ヴェルナー:「明らかにIMFの政策の狙いは、アジア諸国の経済の回復を創出することではありません。まったく別の隠れた意図を達成しようとしています。それは、これらの国々の経済・政治・社会体制を変えることなのです。実のところIMFの取引条件だと、韓国、タイのような国は、通貨供給を再び拡大させることができなくなります。」

    キャスター:「では経済危機をますます悪化させていると。う~ん、面白いですね。しかもIMFには隠れた意図があるというのですね。」

    ヴェルナー:「そうですね、それほど隠されているというわけではありませんが。IMFは、銀行から土地に至るまで海外の事業者が何でも購入できるよう、法律を変更しなければならないと、アジアの国々に明らかに要求しているわけですから。

    また実のところ、IMFの取引条件に従えば、銀行業界の資本構成の変更は外貨を使うことによってしか行えません。ところが、これはまったく必要のないことです。なぜならば、これらの国に中央銀行がある限り、紙幣を印刷しさえすれば銀行業界の資本構成を変更できるのですから。この目的のために外貨は必要ありません。ですからIMFの意図は、明らかにアジアを海外事業者の権益のために強引に抉じ開けようという算段なのです。

IMFは、経営難の銀行を救済せず、その代わりに閉鎖して、不良資産として安く売り払うよう要求した。それもしばしば大手の米国投資銀行に売却せよというのだ。

    (ニュース映像)

    キャスター:「タイで起った好ましい結末の一つは、金融会社56社の主要な資産が競売に出されることです。あなたの考えでは、その56社の一部のオーナーには資産を買い戻すことが許されると思いますか?」

IMFは、ほとんどの場合、銀行が海外投資家に売却されなければならないことを同意書に明記するよう指図した。

    (ニュース映像)
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    ルービン米財務長官:「財政の安定を回復するうえで、これらの改革プログラムが 確かな鍵になることを強調したいと思います。」

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    キャスター: 「初めて韓国は、IMFの指図に応じる大きな歩みとして5つの銀行を閉鎖しました。」

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    世銀・河合氏:「銀行の閉鎖や合併と買収の結果、都市銀行の数が減り、海外の戦略的投資家が一般受けしています。これは注目に値する変化です。」

アジアでは、政府が経済不振に陥った金融機関を生かすために緊急援助を行うことは認められなかった。ところがこの一年後に同様の危機がアメリカ本国を襲った時、同じ機関がとった対応はこれとは異なるものだった。


80:21 

ロングターム・キャピタル・マネジメントの救済


コネチカット州に本拠を置くヘッジファンド、ロングターム・キャピタル・マネジメントは富裕な個人と機関だけを顧客とし、顧客から50億ドルを集めて25倍のレバレッジを効かせ世界の銀行から1000億ドルを超える資金を借りて運用を行っていた。

損失が出て、融資を行った銀行を徐々に根底から揺るがせる兆候があらわれ、これらが互いに連動して米国の金融システムと経済が危機にさらされる恐れが生じると、米国連邦準備銀行はデフォルトを避けるためウォールストリートと国際銀行に頼ってカルテルと同様の緊急援助のしくみを編成した。

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    ヴェルナー:「おっしゃる通り、確かにワシントンとニューヨークの物の見方はどのようにも融通のつく代物に思えますね。アジア諸国に「金融機関の救済はしない」ようにと言ってまもなくしてニューヨークのヘッジファンドのロング・ターム・キャピタル・マネージメントがほとんど破綻状態になると、すぐに救済の仕組みが組織された。これはアジア諸国に対して言ったことと矛盾しています。

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    アジア開発銀行・吉富勝氏:「でも公的資金はこのヘッジファンドの救済に使わなかったと言っていますね。」

    ヴェルナー:「よく知られているように、打ち合わせは連邦準備銀行の内部で行われたのです。」


なぜアメリカは、自国の領土内では同じルールを施行するつもりはないのに、自由市場の名において外国に負担となる要求を課すのだろうか?

日本とアジアの危機の例は、どのようにすれば経済的所有権の再分配が促進され、法律、経済構造、政治が変革されるよう危機を工作することができるかを説明している。

今日では、これらと同様の出来事がユーロ圏エリアに起り、その影響が広まっている。


82:26

欧州債務危機


ユーロ通貨圏の国々には自国の通貨を使用する権利がなく、通貨発行権は欧州中央銀行に委譲されている。

    (ニュース映像)
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    キャスター:「スタジオにリチャード・ヴェルナーさんがお越しです。英国サウサンプトン大学で教授を務められています。欧州中央銀行に対するあなたのアドバイスは?明日会議が開かれますが、あなたならばどんな発言をするでしょうか。」

    ヴェルナー:「そうですね、この場合もやはり、金利よりも信用創造量に重点を置いて取り組まないといけません。欧州中央銀行には、過去の誤りから学ばなければならない多くの事柄があります。なぜならば、過去において信用創造をほんとうに十分注意して観察したとは思えないからです。スペイン、アイルランドでは、欧州中央銀行の監視のもとで大幅な信用の拡大 [=金融緩和] が行われました。」

    ヴェルナー:「金利はもちろんユーロ圏と同じですが、信用サイクルの量がとても異なっています。ユーロ使用地域の金利は同一ですが、2002年に、欧州中央銀行はドイツ連邦銀行に対して史上最大額の信用収縮を指図し、アイルランド中央銀行にはまるで将来を気遣う必要がないかのように、紙幣を印刷するよう指図しました。そうすると何が起こるでしょうか。金利が同じだから、成長も同じ? 違います。ドイツは不況になり、アイルランドは突然好景気にわきました。」

2004年から、欧州中央銀行の監視下でアイルランド、ギリシア、ポルトガル、スペインでは1年に20%の割合で銀行の信用創造が増加し、不動産価格が急騰した。

銀行の貸出額が減少すると、不動産価格が暴落して住宅開発業者が破産した。
アイルランド、ポルトガル、スペイン、ギリシアの銀行業界は支払不能となった。

欧州中央銀行は、これらの国々のバブルを防ぐことができた。バブル後の銀行経営と経済の危機を終わらせることもできた。だが各主権国家が、欧州連合に財政権限と予算権を委譲するなどの大きな政治的譲歩を行うまで、これを行うことは拒否された。

スペインとギリシアの両国では若年層の失業が50%にまで達し、多くの若者が海外に職を求めざるをえなかった。ギリシアの納税者が教育費を支払ったギリシア人医師たちが現在ではドイツで働いている。

欧州中央銀行の決定機関の審議は、秘密である。単に民主的な公開討論会や議論などによって欧州中央銀行に影響力を行使しようとすることも、マーストリヒト条約によって禁じられている。

欧州中央銀行は、個々の国家の法律と司法の権限外の、上位に位置する国際機関なのだ。上級職員は外交パスポートを携帯し、欧州中央銀行内部のファイルと文書は、いかなる警察権力も検事も調査や押収を行うことができない。

エコノミストの間で、欧州中央銀行は世界で最も大きな権限を持ち、透明性が最も少ない銀行の一つとしてよく知られている。

ジャン=クロード・トリシェ

ジャン=クロード・トリシェ


それにもかかわらず前総裁を務めたジャン=クロード・トリシェのこの問題に対する取扱いは、単に問題はないと主張して押し通したにすぎなかった。

「欧州中央銀行は、世界で最も透明な中央銀行の一つであり、この領域で最先端の中央銀行制度を定義するうえで一役買ってきた」彼はそう言い張った。

    世界経済フォーラム - ダヴォス、スイス 

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    ヴェルナー:「エコノミストのリチャード・ヴェルナーです。トリシェ氏に質問します。お尋ねしたいのは、マーストリヒト条約または欧州中央銀行定款のどこに、欧州中央銀行の仕事は、構造改革または他の何らかの政治課題を支援することだと述べられているのでしょうか。」

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    ジャン=クロード・トリシェ:「私は非常に明確に申しましたし、我々は常にたいへん明確に述べていたことですが、この領域で私達は、過去において何ら責任を負っていませんでした。我々には考えがあり、それを発言します。たぶん、暮らし向きがもっと良くなることを、我々の側から一般の人々に対して説明するうえで、一役買うことができるとすれば、ヨーロッパがこの構造改革の実施に乗り出すための助けとなることでしょう。これはたいへん重要なことで、これについてはコンセンサスがあります。経済状況の診断で、この点について非常に多数の人々の意見の一致があります。」

欧州委員会は投票による選出によらないメンバーから成り、統一国家に付き物のあらゆるものを具えたヨーロッパ合衆国を築くことを狙いとする集団だ。この委員会の関心は、欧州の個々の政府を弱体化し、民主的な議会の影響力を弱めることにある。

マーストリヒト条約で頼みの綱だった中央銀行の独立を擁護する証拠は、結局、他ならぬ欧州委員会自体が委託した、たった一つの研究から引き出されたものだったことが分かる。

1992年に『一つの市場、一つの通貨』という表題で公刊されたこの研究は、中央銀行を独立させればインフレが低くなることを証明しようとしたものだ。この研究は、以来、オックスフォード大学の研究者、ジェームズ・フォーダーが、望まれる結果を得るための誤魔化 (ごまか) しであったことを証明して現在に及んでいる。

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ヴェルナー:「私たちが聞かされている中央銀行の話はつじつまが合いません。中央銀行の働きが、彼らが私たちに信じてほしいものと異なる証拠があるのです。」

世界中に存在する中央銀行がもつ権限は、大きな影響を与えるにもかかわらず、ほとんど理解されていない。中央銀行は、しばしば独立し、責任を負わず、目立たない。陰で運営が行われているが、その行動は私たちすべてに影響をおよぼす。

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    ヴェルナー:「世界のほとんどすべての国にある中央銀行とIMFは、これを達成するうえで多くの貢献をしました。完全に独立し、事実上いかなる民主的な機関に対しても責任を負いません。議会に対する責任は通常大きなものではなく、事実上意味がありません。」

日本銀行にせよ、米国連邦準備銀行、イギリス銀行にせよ、欧州中央銀行にせよ、中央銀行の誤魔化しの例は山ほどある。

米国では、1920年代に銀行が通貨を創造して投機家に資金を供給することが奨励された結果、不況が起った。これによって自由を愛するアメリカ市民が説得され、強力な国家統制が行われない分権的な連邦制度ではうまく行かないと考えられるようになった。

1990年代に日本人が説得されたのは、それまで少なからぬ繁栄と平等をもたらしていた日本の経済体制が、いわゆる自由市場経済体制への変革を必要とすることだった。

中央銀行家達は、日本の変革がまだ完了しないうちに再び攻撃を仕掛けIMFの先導によってアジアのタイガー経済国に侵入した。

現在の欧州債務危機は、中央銀行の誤魔化しの今ひとつの例だ。構造改革が必要だとする民意を形成するため故意に不景気を創り出し、そのうえ不必要にこれを長引かせることは、権力の乱用とされるのでなければならない。

一般の人々は、これほど犠牲の大きな不正直なやり方で巧みに操られ、踊らされることを本当に望んでいるだろうか。
(91:12)


翻訳:阿呆神望

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