(前略)
総理、外務大臣、官房長官と続けざまに正規の外交ルートによらずに、外野から無理難題ないちゃもんをつけるような意見表明をしているので、外務省としても苦労している様子がうかがわれる。
(中略)
外務省条約課・国際法課と交わしたやりとりメモ~
元徴用工の賠償請求について~
2018年11月12日
今日の14時20分頃、件名のことで外務省の代表番号に電話したところ、
北東アジア課→条約課→国際法課、と3つ課の担当職員と延べ約30分間やりとりする結果になった。
以下は、中身のやりとりをした2つの課の応対者との問答メモである。
(醍醐) 外務省ですね。
日本政府は(韓国最高裁が下した)元徴用工の賠償請求判決について「国際法に明確に違反している。毅然と対処する」と発言しています。政府が言う「国際法」とは何を指すのか、マスコミは伝えていないのでわかりません。それを教えてほしくて電話しました。
(代表) お待ちください。
(北東アジア課) 北東アジア課ですが。
(醍醐) <先ほどの用件の繰り返し> 政府が言う「国際法とは何を指しているのですか?
(北東アジア課)その件でしたら、私どもではなく、条約課ですので、そちらに回します。
条約課とのやりとり
(条約課) 韓国の最高裁で判決が確定した時点で、(1965年の)日韓請求権協定に違反する状態になったので、政府としてそのような発言をしています。
(醍醐)とすると、
政府が言う「国際法」とは1965年の日韓協定を指しているということですか?
(条約課) そうです。
(醍醐)
「国際法」というと、多国間の法のことかと思ったのですが、そうではなくて、
日韓2国間の協定のことなのですね?
(条約課) そうです。
(醍醐)
その点は、外務省の理解は事実としては分かりました。
他方、外務省は1990年頃、国会で、日韓協定で国の外交保護権は消滅したが、個人の賠償請求を消滅させたものではないと複数回、答弁しています。たとえば柳井(俊二)さんは伊東秀子議員、土井たか子議員の質問に対して、そのように答弁されています。
そうした外務省の国会答弁と今回の政府発言は、どのような関係になるのですか?
(条約課)その点はこの課ではなく、国際法課になりますので、回します。
<国際法課に転送される>
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民主主義と法治国家を前提に、玉城知事の懸命の「対話」に対し、安倍政権は一切を無視して「計画通り今の移設作業を進めたい」と述べ、年内にも辺野古沿岸に土砂投入を強行する方針です。
まともに知事と対話すれば全てが理不尽な移設であることは承知なのでしょう、対話に応じて見せただけというポーズが姑息なだけでなく、他に勝るところが無いあべぴょん、対談の椅子の高さだけは誇って見せて高圧的な態度を隠そうともしない品の無さです。
沖縄県は、法を無視する政府に対しても司法手続きで戦うと同時に、来年2月には辺野古新基地の賛否を問う県民投票を実施し、民意を表明する方針です。しかしこのような正攻法は、安倍政権にとっては想定済みで、踏み潰す用意ができていると伝えています。
「沖縄県が手にしているのは民意に後押しされた「正義」というカードだけ」と琉球新報が訴え、またアメリカでは、ヤフーニュースが沖縄の追い詰められた現状と「県民投票が日本政府への新たな圧力になる」可能性を報道しました。
安倍弾圧政権の国会での傍若無人によって、沖縄の苦悩がより鮮明になったような気がします。
話が通じない、法を意に介しないヤクザを相手に、私たちはどうすればいい?