Paul Craig ROBERTS
2015年6月24日 | 11:20
Strategic Culture Foundation
ロシアと、ロシア大統領に関するウソが、あまりに酷くなり、世界を壊滅的戦争で脅かす中、
著名なアメリカ人達が、東西調和アメリカ委員会をたちあげた。創設メンバーは、元アメリカ上院議員ビル・ブラッドリー、レーガンと、ジョージ・H・W・ブッシュ政権、カーター政権時代に駐ソ連アメリカ大使をつとめたジャック・マトロック、アメリカ国連大使をつとめたウイリアム・J・ヴァンダン・ヒョーヴル、プロクター・ギャンブルの元会長で、CEOのジョン・ペッパー、ロシアとの四半世紀の事業経験を持つ実業家ギルバート・ドクトローと、デューク大学のエレン・ミツキエビッチ教授と、プリンストン大学とニューヨーク大学のスティーヴン・コーエン教授だ。
ジョン・F・ケネディに始まり、レーガン-ゴルバチョフ合意による
冷戦の終焉で頂点に達した、何十年にもわたる各政権による
ロシアとアメリカ間の並外れた協力が、ほんの一握りのアメリカ・ネオコン戦争商売屋によって、過去一年半で
破壊された。40年間の戦いによる成果が、ワシントンには世界覇権の権利があると思い込んでいるほんの一握りの常軌を逸した戦争商売屋によって、一夜にして壊滅したのだ。
問題は、クリントン大統領が、NATOは東ヨーロッパには入り込まないというロシアにした約束に違反して始まった。このアメリカによる
約束反故の後、ジョージ・W・ブッシュ政権による弾道弾迎撃ミサイル制限条約からの離脱と、アメリカの戦争ドクトリンを、アメリカによる、他国、
主にロシアへの先制核攻撃を認める様にする変更が続いた。
こうした挑発に、
ロシア国境へのアメリカ・ミサイル基地配備の発表が続いた。
オバマ政権は、長いことロシアの一部だった
ウクライナにおけるクーデターまで追加し、アメリカ傀儡諸国の政権は、
ロシアの安全保障を脅かしている。
過去なら、そのような挑発は、戦争ではないにせよ、少なくとも、対抗的な挑発に至っただろう。ところが、
ウラジーミル・プーチンが、冷静で、思慮深い性格なのは人類にとって恵みだ。彼は挑発に丁重に苦情を言ったが、彼等がロシアの敵であることを知りながらも、
ワシントンや、ワシントンの属国諸国の似非政府を、ロシアの“パートナー”と呼び続けた。
プーチンは、脅威や、違法な経済制裁や、絶え間ないプロパガンダに、政府は、お互いの国益を尊重し、共通利益の為に協力することが必要だと述べて、対応した。欧米政治家の誰一人として、こういう言い方はしない。ワシントンの言いなりの、取るに足りないイギリス首相デービッド・キャメロンを含めた欧米政治家連中が、比較すれば、アドルフ・ヒトラーの脅威さえ穏やかに見えてしまう様な乱暴な言葉で、ロシアを脅迫したのだ。
ロシアは数分でイギリスを破壊することができ、イギリスには、ロシアと対決する為の何ら意味ある軍隊を動員する力がないという事実にもかかわらず、脳たりんのイギリス首相がロシアを脅迫する光景を目にしている。脳たりんポーランド政府が“イギリスの保証”を頼るのと同様、言いなりのキャメロンは、ワシントンを頼っている。
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今頃EUは、思ったように国民の不満と怒りがチプラス政権に向かわないことに、苛立っているでしょう。“続きはこちらから”の櫻井ジャーナルは、クーデターの危険性さえ指摘しており、私もその可能性があると見ています。しかし、おそらくこうした陰謀は成功しないと思います。
民衆の自由を求める戦いの最前線が、いまやギリシャなのですが、状況を理解していない日本人は、この“チプラス首相を支持する集会”の記事の書き込みで、的外れで恥ずかしくなるような暴言を吐いている者も居ます。彼らのギリシャ国民に対する呪いの言葉は、そのまま近いうちにブーメランのように返ってくるはずです。
ギリシャを他人事だと思っている愚かな人たちは、現在の日本がどういう状況にあるのか、全く理解していないようです。