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[In Deep]世界規模での「失明の流行」の懸念 : LEDの光による「網膜の損傷」の実態を研究で明らかにしたスペインの専門家たちは「過度な液晶画面依存生活」へ警鐘を鳴らす

 知人に「目の奥が痛い」と言って、LEDの光を異常に嫌がる人がいましたが、今回の記事を読み、とても納得しました。スペインの伝統ある大学の実験結果によると、3ヶ月間、タブレットに眼が晒され続けると「23%もの網膜の細胞が死亡」し、これは失明しかねない程の割合だというのです。一方、レチカレ(Reticare)というフィルタを施したタブレットでは、網膜の細胞死は起こらなかったようです。
 また、2つ目の実験では、子供たちは大人に比べて、網膜に損傷を与える短波長の光を3倍多く受けていたことが分かったようです。原因は、"大人より腕が短いために、目から画面までの距離が近くなる"からのようです。
 こうしたことから、専門家たちは「世界的な失明の流行に直面している」と警告しています。レチカレというフィルタの購入を検討してみようと思っています。また記事の「20-20-20 」ルールも心に留めておきたいです。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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世界規模での「失明の流行」の懸念 : LEDの光による「網膜の損傷」の実態を研究で明らかにしたスペインの専門家たちは「過度な液晶画面依存生活」へ警鐘を鳴らす
転載元)
子どもは大人より多くのダメージを受けることも判明 

(中略) 

スペインの大学の研究家たちが、

「世界的に、特に、子どもたちを中心に大規模な視力の障害の大流行が起こることについての懸念」

を述べた
という話です。

(中略) 

(中略)…スペイン国内では大々的に報じられています。

スペインの報道より 
led-ratina-damages 

今回は、このことに関しての報道内容をご紹介します。

(中略) 

なお、スペイン大学の実験ではタブレットの液晶を使いましたが、画面に LED を使っているものはすべて同じで、主には、

・スマートフォン
・タブレット
・液晶のテレビ
・パソコン
・液晶のモニタ
・液晶モニタのついているゲーム機
 

などが日常でよく登場するものだと思われます。

(中略)
‘Global epidemic of blindness’ on the horizon, experts warn: Hours spent staring at screens ‘will rob millions of their sight decades early’
Daily Mail 2017/01/24

「世界的な失明の流行」の兆候を専門家たちは警告する。液晶画面を何時間も見つめている生活により、何百万人が視力を早期に失う可能性 

デジタルスクリーンからの高エネルギーの光が私たちの網膜を傷つけていることに関しての新しい研究結果が出された。眼球の光感受性層である網膜の損傷は、失明の最も大きな原因だが、デジタルスクリーンと網膜の損傷の関係が今まで以上に明確になり、専門家たちは網膜の損傷が世界的な流行になると述べている

(中略) 

画面を見ることに時間を費やし続けることにより、世界的な失明の流行に直面していると専門家たちは警告している。

デジタルスクリーンから放出される高エネルギーの光は、網膜を劣化させることによって、目に不可逆的な損傷(治すことのできない損傷)を引き起こす。

最新の研究では、デジタルスクリーンと網膜の損傷との関係は、これまでよりも明瞭になってきている。そして今、デジタルスクリーンにさらされている世界中の何百万人もの子どもたちが網膜の損傷の流行という懸念に直面している。

現在、約9億台のデバイスがある(前述したように、全世界では 100億台規模)。

そして、たとえば、アメリカでは 7,000万台が、保護スクリーンや保護眼鏡などによる目の保護なしに、子供たちによって使用されている。

スペインのマドリード・コンプルテンセ大学で実施された今回の研究は、2つの研究の結果を分析して比較したものだ。

最初の実験は、ラットの網膜を白色 LED 光を放出するタブレットの画面に曝露し、一方のグループはフィルターを使い、他方のグループはフィルターを使わない、という実験を行った。

白色 LED ライトに3ヶ月間暴露した後、フィルターなしでタブレット画面に曝露したラットは網膜細胞の死に関して約 23%の増加を示した。この 23%という網膜細胞の死の度合いは、視力喪失を引き起こし得るものだ。


科学的データに基づく唯一の目を保護すると確認されているフィルターであるレチカレ(Reticare)によりフィルタリングを施したタブレットに曝露されたラットは、網膜の細胞死を経験しなかった。

さらに、この研究では、タブレット画面の LED 光への曝露が、細胞死を引き起こす遺伝子、および細胞死を引き起こすことに関与する酵素の発現のそれぞれを助長することを示した。

これらの影響は、タブレット画面で適切なフィルタを使用することによって大きく逆転される。

研究を主導したサンチェス・ラモス博士(Dr Sanchez-Ramos)は次のように述べている。

「現在の社会では、人口の大多数の人々が何らかの LED 画面を、仕事でも学校でも、プライベートでも使用していることを考えますと、今回の実験の結果は重大なものと言えるかもしれません」

第2の実験は、デジタルデバイス(スマートフォン、タブレット、パソコン、ゲーム機)ごとに、そして被験者のそれぞれに、瞳孔の直径、およびデバイスの眼までの距離に基づいて目に入る光の量を調べた。

科学者は、異なるデバイスから LED 画面の放​​射を測定し、高エネルギー光の量を計算した。

デジタルデバイスの LED ディスプレイは、非常にエネルギーが高く、網膜に損傷を与える可能性を持つ可視光線である短波長の割合が高い光を放射する。

中でも、子どもたちは同じデバイスを使用しても、大人より腕が短いために、目から画面までの距離が近くなるが、その結果、子供たちは大人に比べて、短波長の光を3倍多く受けていた。このことにより、子どもの方が大人より高エネルギーの光にさらされていることがわかった。

調査によれば、2,000人以上の 8歳から 18歳までの子どもたちは、平均として1日に、学業と余暇活動を含む中で LED ディスプレイを備えたデバイスを使って約 7.5時間を費やしたと報告されている。

この時間のおおよその分布は、テレビで 4.5時間、パソコンで 1.5時間、ビデオゲームで 1時間以上となっている。

最近、欧州政府は眼の健康へのリスク研究に優先順位をつける科学委員会を設置し、すべての研究者に研究成果を提供するよう要求している。

専門家たちは、「 20-20-20 」ルールを推奨している。

これは、 デジタル画面を見ている時に、20分ごとに 20フィート(約 6メートル)離れた場所を 20秒以上見て、目の筋肉をリラックスさせることだ。


研究者を率いたラモス博士は、「今こそ、大人と親たちが行動して、さらなる被害から身を守ることが重要だと考えます」と述べた。
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[山本太郎議員]「政治家の鏡」”安倍晋三閣下”を褒め殺し 

 山本議員の質疑は、10分40秒までです。これまでの質疑の中でも、とても聞き応えのある、小気味良い必聴の質疑です。多くの国民に見ていただき、このまま"安倍晋三閣下"政権が続くと行き先は"地獄の一丁目一番地"だという日本の現状を知っていただきたいです。お先真っ暗の現実を知ると、希望の光(山本議員)もまた見出せるのではないかと思います。
 10分40秒以降の安倍首相の答弁は、作文を棒読みするだけです。聞く価値があるとすれば、17分27秒頃に「汚染水の影響は福島第一原発の港湾内に完全にブロックされており、状況はコントロールされている」と平気で言い切ったところくらいです。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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山本太郎vs安倍晋三【全21分】1/25参議院・本会議
配信元)

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引用元)
自由党共同代表の山本太郎です。

先日、安倍総理が施政方針演説で、「ただ批判に明け暮れても何も生まれない。」とおっしゃりましたので、今日は批判ではなく、政権の今までのお仕事を肯定的に振り返り、褒め殺し気味に、希望の会・自由社民を代表し、総理に質問いたします。よろしくお願いします。

政治の使命は、この国に生きる人々の生命財産を守ること、そう考えます。安倍総理は誰のための政治を行っていらっしゃいますか?安倍総理はきっちりとお仕事をされております。庶民を犠牲にして大企業を儲けさせる。そのご活躍ぶり、歴代の総理大臣を見てもナンバーワンです。庶民から搾り取った税金で、庶民への再分配は最低限に抑え、真っ先に手当をするのは、選挙や権力基盤づくりでお世話になった経団連や大企業など資本家、高額納税者への御恩返し、とことんオイシイ減税、補助金メニューを提供。一方で派遣法を改悪し、働く人をコストとして切り捨てやすくするルール改正などを取り揃える。おかげで上場企業は、あのバブルの時よりも儲かり、過去最高益。一方で、中小零細企業の解散・休業は過去最高。見ているのは大口の支持者のみ。まさに大企業ファースト。これぞ額に汗を流す政治家の鏡ではないでしょうか?

子供の貧困問題を人々の善意・基金で解決しようというウルトラCは、安倍総理が薄情で指導者の器ではないのではなく、総理はただ興味がないだけなんです。今まで国会やメディアで取り上げられてきた厚労省の国民生活基礎調査ではなく、違うデータを持ち出して、総理は子供の貧困率は低下したと演説されました。持ち出したのは総務省の全国消費実態調査。この調査は、非常に面倒な作業を対象者に求めるもので、お金と時間に余裕がある人しか中々対応することができず、低所得者層の実態をしっかり反映しづらいという傾向があるといわれます。厚労省の国民生活基礎調査では、子供の貧困率は16.3%。今年、最新のものが発表される予定ですが、この調査でアベノミクス効果により子供の貧困率がどれくらい下がるのか、総理の予想値を聞かせて頂くとともに、今年、子供の貧困改善の数値目標をお答えください。

ここ数年、奨学金問題、非常に大きくなってきております。OECDなどの先進国グループの中で、教育にもっとも金を出さないドケチ国家の第二位が日本なんです。個人消費を引き上げる意味でも、少子化問題を改善する意味でも、奨学金という名のサラ金地獄から対象者を救い出す必要があるのは言うまでもありません。新たな奨学金国債を発行して借り換える、マイナス金利に合わせて過去の有利子奨学金をすべて無利子に転換するなどは、もちろんやりません。なぜ国が、サラ金のようなシステムで若い人々を苦しめるのか?奨学金の利息収入は、年間390億円ほど、奨学金の延滞金収入は年間40億円ほど。これらで金融機関を潤わし、取り立てを行う債権回収会社に対しても手堅い仕事を提供する。若い者たちの未来には投資をしない、企業の為だ、若いうちの苦労は買ってでもしろ。安倍総理の親心ではありませんか!

安倍政権になってからは、正規の雇用は36万人減って、非正規は167万人も増えています。ですが、安倍総理は以前、正規の雇用が増えたとおっしゃっていました。確かに、2015年、労働力調査を見てみると正規では前年比で26万人増えています。まさにこれこそが、アベノミクス効果ではないですか?この正社員26万人のうち25万人は介護福祉職、介護福祉職のうち福祉施設介護員は、全産業平均より月々11万円給料が安いんです。もちろん安倍総理はここにも改革を進めます。月額たった1万円ほど上げるそうです。現在、労災認定で一番多いのが心の病、その中で労災申請、過労自殺のトップが介護福祉職。現場の悲鳴は聞こえないふり、細かい中身は見ないで頂きたい、表側の数値だけで判断するんです。これこそがアベノミクスの神髄ではありませんか?

安倍晋三閣下は、行政府の長であるばかりか、立法府の長でもあるとご本人が宣言されました。司法の長になられるのも時間の問題ではないでしょうか?そのためにも現行憲法など守っていられませんし、守りもしません。当然です。不都合な真実、事実を声高に叫ぶ人間は邪魔です。オリンピックに向けて火事場泥棒的に治安立法を成立させます。安倍総理、オリンピックを成功させるためには、共謀罪が必要との趣旨の発言がありました。共謀罪をテロ等準備罪と名前を変えるようですが、テロ等準備罪の等、この等とはどういう意味ですか?テロ以外にも適用される余地を残す理由を教えてください。世界一安全な東京とアピールをしておきながら、たった数週間の体育祭を開催するのに、国民を監視し、密告制度で相互監視までさせ、相談しただけでアウトという、権力が思想信条の領域にまで足を踏み入れるとんでもない法律が必要な理由は何なんでしょうか?

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[ちきゅう座]ウクライナ危機から3年:制裁解除は当然

 トランプ米大統領が登場したことで、今後、多くの逆転現象が見られると思いますが、この記事ではその一つとして対露経済制裁を上げています。対露経済制裁は、クリミアを併合したロシアに対して、米国主導で欧米各国が科したものでした。しかし、記事にもあるように、クリミア併合は、"米国政府の仕掛けたクーデターに対するやむをえない対応策"であり、何よりもクリミアの住民が望んだことです。また"ウクライナ危機の直接の原因は米国政府"にあります。にも関わらず、西側や日本のマスメディアもロシアを徹底して悪者にする報道を繰り返してきました。筆者は、トランプ米大統領が登場したことで、これから逆転現象が起こり、これまで米国に同調していた欧米各国や日本政府、マスメディアや政治家、御用学者などが、その「落とし前」の対応を迫られることになるとしています。また、読者に求めることして、"連中がどう対応するかをよく見守ってほしい"とあります。私たちの無知・無関心を変えていくことが、世の中に良い流れを生み出していくことになるのだと思います。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ウクライナ危機から3年:制裁解除は当然
転載元)
<塩原俊彦(しおばらとしひこ):高知大学准教授>

ウクライナ危機が表面化してから3年が経過する。日本では、ウクライナ危機への関心はすっかり薄れているように感じられる。しかし、ドナルド・トランプ米大統領の登場で、対ロ経済制裁の解除が俎上にあがっており、各国は過去の経済制裁への「落とし前」のつけ方への対応を迫られることになるだろう。

トランプは大統領就任直前まで、制裁解除の条件としてロシアとの反テロ対策での協力をあげていた。2016年末、米国政府がハッキングなどを理由に35人の駐米ロシア外交官などを国外退去処分にした際、プーチン大統領は対抗措置をあえてとらないことで、トランプ新政権との話し合いの窓口をオープンしている。

プーチンは2月2日、ハンガリーを訪問する。核発電所建設問題などの経済協力に加えて、対ロ経済制裁の解除に向けた話し合いが行われるだろう。3月には、EUサミットが計画されており、このころまでには米国の対ロ制裁への姿勢もはっきりするだろう。


対ロ制裁への「落とし前」 

筆者は拙著『ウクライナ・ゲート:「ネオコン」の情報操作と野望』、『ウクライナ2.0:地政学・通貨・ロビイスト』において、一貫して対ロ経済制裁に反対の立場をとってきた。なぜならウクライナ危機の直接の原因は米国政府にあったと断言できるからにほかならない。

貧しい西部に住むウクライナの若者を煽動して、そのナショナリズムをたきつけ、武装闘争のやり方まで伝授して、民主的に選ばれていたヴィクトル・ヤヌコヴィッチ政権をクーデターによって崩壊させたのは米国政府なのだから。親ロシアと米国政府が勝手にみなすヤヌコヴィッチ政権を腐敗などの理由をつけて武力で倒し、親米政権を据えたのである。米国政府が中南米で繰り返し行ってきたやり方を今度は複雑な民族が住むウクライナでやってのけたのである。

その過程で、ロシアがクリミア半島の併合を行ったのは事実だが、それはあくまで多数のロシア系住民の生命と財産を守るためであって(もちろん、セヴァストポリの軍港を守るためでもある)、米国政府の仕掛けたクーデターに対するやむをえない対応策であったにすぎない。


「民主主義の輸出」という罪 

たまたま読んだ2017年1月24日付のロシアの「コメルサント」紙に掲載されていたハンガリーのピーター・シーヤルト対外関係・外交問題相のインタビュー記事を紹介しよう。このなかで、彼は、「全体として民主党政権下での米国の外交政策は「民主主義の輸出」に焦点をあててきたが、それが多くの諸国で状況の不安定化につながったのである」と、実に明確に話している。ウクライナ危機の本質がロシアのクリミア併合にあるのではなく、米国政府による「民主主義の輸出」という独我論にあることを、彼はよく理解していると言えよう。

ところが、クリミア併合だけを問題視して、米国政府のバカげた制裁に欧州各国や日本も同調した。「長いものに巻かれろ」というだけの外交が展開されたのである。まあ、米国追随の日本政府がこれに従わざるをえなかったことは理解できるが、日本共産党や社民党まで対ロ経済制裁を主張したことに対して、筆者は驚きあきれはてた。ゆえに、拙著のなかで実名を挙げて、こうしたバカな連中を非難しておいた次第である。

それだけではない。日本のマスメディアは筆者のような意見をまったく封殺し、ロシアだけを悪者にする報道を繰り返してきた。そんな扱いを受けてきた筆者にとって見ものなのは、今後、トランプ政権が対ロ制裁を緩和したり撤廃したりする動きに対して、日本政府、より厳しい制裁を求めた日本共産党、社民党、筆者を無視してきたマスメディア、対ロ制裁に賛成してきた御用学者がどのような対応をするかである。

あくまで悪いのはロシアであり、米国が制裁解除の方向に動いても、対ロ制裁の継続を主張するのだろうか。あるいは、米国大統領選にハッキングで干渉したロシアへの制裁として、より厳しい制裁を科すことまで主張するのだろうか(ハッキングについては、すでに筆者のブログ[ https://jp.sputniknews.com/blogs/201701173246230/ ]で指摘したように、どっちもどっちであり、大した問題ではない)。

読者に求めるのは、こうした場面でこうした連中がどう対応するかをよく見守ってほしいということだ。猛省をし、二度と同じ過ちを繰り返さないためにどうすべきかまで踏み込んだ行動がとれるかを見極めてほしい。まあ、筆者の予想では、「スルー」して頬かむりを決め込むだけだろう。ものごとの本質を見極めることもできずに、外務省とおぼしき人々のご機嫌取りのために歪んだ情報を広範囲に拡散させてきた責任はきわめて重大だと思う。


マスメディアの責任 

そのお先棒を担いだのがメスメディアであることも忘れてはならない。

とくに強調しておきたいことは、「マスメディアこそ、両論併記を心がけよ」ということである。すでに拙著で指摘したことだが、New York Timesは筆者と同じ意見の論客の考察をきちんと紙面に掲載した。まったくオバマ外交に同調し、虚偽報道までしていたNYTだが、正反対の意見に背を向けるほど頑なではなかった。ところが、日本の新聞は違う。具体的にはあえて書かないが、古巣の朝日新聞の中枢に近い人物に筆者の意見を掲載してくれと頼んだにもかかわらず、あえなく断られたという事実だけを紹介しておこう。社説でバカなことを何度も書いていたから、180度違う筆者の意見など無視するしかなかったのだろう。

こんなマスメディアでは、やがて日本でも米国と同じように、SNSユーザーからしっぺ返しを受けることになるだろう(その懸念については、筆者のブログ[ https://jp.sputniknews.com/blogs/shiobara_toshihiko/ ]で何度も書いているので、参考にしてほしい)。

幸いなことに、筆者の主張は本になっており、多くの人々が読むことができる。高知大学で筆者の本を読んだ学生はみな、大いに驚愕する。日本のウクライナ報道がまったく出鱈目であることを知らなったからだ。いまでは、SNSを通じて、マスメディアの嘘を批判することも簡単にできる。機会をみて、告発をつづけていくことにしよう。


ウクライナのいま

拙著で予想した通り、ウクライナ問題はまったく出口の見えない混乱がつづいている。米国政府が安易にナショナリズムに火をつけたことで、混乱は深まるばかりである。2015年2月12日にベラルーシのミンスクで締結された「ミンスク協定遂行措置」が実現しないまま、ドンバス地域での戦闘はいまでも終結していない。

米国政府の「犬」、アルセニー・ヤツェニューク首相は2016年4月に辞任に追い込まれた。政府を主導する首相へのさまざまな批判が積りに積もった結果として、2月の時点では、ヤツェニューク政府への不信任案は226票の必要数に対して194票しか集められず失敗したが、与党のうち、「自助同盟」(アンドレイ・サドヴィ)、「オレグ・リャシュコのラディカル党」、全ウクライナ同盟「祖国」(ユーリヤ・ティモシェンコ)が離脱し、与党は過半数の226票を維持できなくなっていた。

後任の首相には、ウラジミル・グロイスマン議会議長が就いた。「ポロシェンコ・ブロック」(ピョートル・ポロシェンコ)と「人民戦線」(ヤツェニューク)の支持に若干の少数政党の支援を得てやっと実現させたものだ。だが、カネで票を買うことが当たり前となっている腐敗しきったウクライナ議会にあっては、その後も停滞がつづき、ウクライナ東部のドネツクやルガンスクの自治権の問題はまったく解決しないまま戦闘が継続されている。

2016年11月には、グルジアの元大統領で、2015年5月にポロシェンコ大統領によってオデッサ州知事に就任していたミハイル・サーカシヴィリが辞任した。オデッサ州の腐敗した二人の大物をポロシェンコが支援していることを批判して辞任したのだが、本当の理由はよくわからない。確実なことは、サーカシヴィリが言うように、ウクライナではいたるところに腐敗が蔓延しているということである。

ウクライナ政府はEU加盟をめざして政治経済などの制度を変更しようとしてきた。2016年11月17日には、その努力が実ってEU委員会はウクライナ国籍者へのビザなし渡航の導入を条件つきで承認した。しかし、実際にはEU加盟国で避難民や移民など外国人の流入に対する警戒感が高まっていることから、実際にビザなし渡航が可能になるのは、フランスの大統領選やドイツの議会選の後になるとみられている。

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総理「五輪開催できず…」 “共謀罪”不成立で / 心の中が監視される社会はゴメン!

 今度は国会の場で、安倍首相が“共謀罪”不成立で「五輪開催できず…」と言っています。一方「共謀罪の国会提出を許さない集会」が参院会館講堂で開催され340名が集まったようです。その場で、海渡雄一弁護士が共謀罪の危険性について、「未遂を捜査するために警察は市民の会話・メールまで日常的にチェックすること。市民の自由が奪われ、心の中まで監視される社会になってしまうこと」「共謀罪は政府に刃向かう団体を根絶やしにしようとする法律。だまされてはならない」と訴えています。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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総理「五輪開催できず・・・」 “共謀罪”不成立で(17/01/23)
配信元)

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心の中が監視される社会はゴメン!~「共謀罪の国会提出を許さない集会」に340人
転載元)

 1月20日の国会開会日に開かれた「話し合うことが罪になる-共謀罪の国会提出を許さない院内集会」。会場の参院会館講堂は立ち見まで出る340人が集まり、危機感の広がりを感じさせた。

 講演に立った海渡雄一弁護士(写真上)は共謀罪を「平成の治安維持法」と呼び、その危険性をわかりやすく訴えた。「刑法の体系は実際に犯罪を犯した既遂を罰するのが原則。それを600もの犯罪対象で未遂まで処罰することは、体系の否定であり大問題だ。テロ対策は爆発物・サリン・ハイジャックなど今の法律で十分対処できる」。とくに怖いのは「未遂を捜査するために警察は市民の会話・メールまで日常的にチェックすること。市民の自由が奪われ、心の中まで監視される社会になってしまうことだ」という。

 海渡氏が治安維持法との関連で強調したのはその類似点。「治安維持法制定当時、政府は“純真の運動を傷つけはせぬ”と言っていたが、結局は共産党だけでなくあらゆる層の人々が弾圧された。いま菅官房長官は“一般の方々が対象となることはあり得ない”と同じことを言っている。共謀罪は政府に刃向かう団体を根絶やしにしようとする法律。だまされてはならない」と訴えた。

(以下略) 

[山口薫・元同志社大学大学院教授]信用創造の欺瞞を暴いたら大学をクビになりました 【後半】

 前回の続きです。
 日本にもこういう期待が出来る学者がいて嬉しく思います。日本経済を復活させるための山口氏の3つの提案は、これまで時事ブログで指摘していたことと基本的に同じだと思います。第一に中央銀行の国有化、第二に信用創造で発行したお金に担保を持たせる(裏付けのある金融システム)、第3に公共貨幣の投入(政府紙幣の発行)を提案していると思います。
 その前提として、こうした素晴らしい提案が自由に出来る社会にしなければ…と思います。ハザールマフィアが凋落してきた現在、それも可能になってきたと希望が持てます。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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元同志社大学大学院教授 無からお金を作り出す民間銀行の信用創造【NET TV ニュース.報道】国家非常事態対策委員会 2016/09/07
配信元)

18:40 

(中略) 

21:28 
司会(中略)…最後にその通貨制度、その債務貨幣システムという言葉は今のところは出てこなかったですけど、それも含めてこの解決方法として、山口先生はどんな風にお考えなのかという。この公共貨幣とか、シカゴプランとか、そういうことについてご説明いただきたいと思います。

山口薫先生:やはり経済学者は、ソーシャルドクターということで、現在、たとえば病気で苦しんでいる患者さんを見たら、医者は助けたいと思うわけですね。経済学者も同じように、今、政府自身が1000兆円の借金で苦しんでいると。それでマイナス金利を導入されて銀行も苦しんでいると。それから一般の人たちも所得が上がらないで苦しんでいると。つまり、過去20年間もGDPが500兆円のところで停滞して、全然経済成長をしなかった。こんな状態というのはあり得ないことなんです。それが現実として起こっていると。ここまで経済学者はみんな分析されるわけです。

ところが、このシステムというのは、先ほど説明させていただいたように、誰かがお金を借りに来ないと貨幣が生まれないと。お金を借りた途端に金利が発生すると。これは一般に債務貨幣システムと言われているわけですけれども、このシステム自身が作り出している問題なんですね。

ところがこのシステムがシステムとして機能しないということを言うと、それで大学の職を追われるというのが現状なんですね。そこを何とかしないと、現状を打開できないわけです。

それで当時のシカゴプランを作った経済学者、それを元にして私がマクロ経済モデルを作ったんですけれども、その考え方というのは非常に簡単なんです。今から言う3つの政策さえ実施していただければ、日本のGDPは500兆円からずっと上昇していきます。もう間違いなしに、モデルで解明しているわけですから。

そこで、じゃあ第一の処方箋は何かと言うわけです。第一の処方箋というのは、中央銀行は民間の会社なんですね。民間の会社を政府、或いは議会が所有する組織に変えると。そうすると、もし日本で日銀が議会とか政府の銀行に変わればどうなるかというわけですね。

そうすると、現在日本の政府は日銀から300兆円の国債を買ってもらって借金しているわけです。その300兆円の借金に対して、表向きは6000億円ぐらい、実際には1兆円以上の金利を我々の税金から支払っているわけです。

もし中央銀行が政府、或いは議会の元の銀行になれば、その300兆円というのは、すぐチャラにできるわけです。つまり、政府の1000兆円の借金の300兆円が、その日からすぐ消せるわけですね。これが第1番目です。

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