中国の著名な金融ブログ・セロヘッジが、
「アジア太平洋地域に対するアメリカの干渉により、尖閣諸島をめぐる日本と中国の摩擦は、今や回避できないものとなっている」との予測を示した。
CASS・中国社会科学院も、年間報告において、「日中関係は極めて不安定な時代に突入するだろう」としている。インタネットサイト・アンティウォーは、「中国は、尖閣諸島をめぐる緊張の長期化を予測しており、安倍首相が主導する日本の新政権がどのような措置に出るかを見守っている」とした。
「アジア太平洋地域における情勢変化の報告」と題するある報告においては、中国の急速な発展が近隣諸国の懸念を増大させ、それらの国々が慎重に行動し、力の均衡における新編成の必要性を受け入れざるを得なくなっている」と指摘されている。
この報告は、尖閣諸島について、「失われた20年といわれる、20年間に渡る日本の経済不況の時代に権力を手に入れた日本の右翼団体は、アメリカによるアジアへの転向政策を、尖閣諸島の国有化のための千載一遇のチャンスであると見ている」とした。
日本は、昨年9月に尖閣諸島のうち、中国側が釣魚島と称する3つの島を購入、国有化した。
中国のある外交筋は、「尖閣諸島の国有化という日本の措置は、対立を回避するという意味での、力のバランスの維持という枠組みを崩壊させてしまった」と語っている。
地域に対する
アメリカの干渉は好ましくない結果をもたらすと予想されているが、そうしたものに含まれるのが、あらゆる関係国における過激派の国粋主義政策の強化である。最近、国際戦略研究所が出した報告によると、「アメリカのアジアへの転向政策は、すぐさま中国におけるアメリカへの拒否反応を引き起こしており、この問題は、アメリカへの対抗政策を掲げる中国の新たな指導者への圧力を増大させるだろう」とされている。中国の右翼主義者は、地域におけるアメリカの軍事的な立場の強化や、アメリカの新しい防衛戦略の実施に対する、軍事的な対抗措置を講じるよう求めている。
この対立や、アジアにおけるその他の領土問題をめぐるアメリカの役割は、一中立国としての役割ではない。アメリカは、地域における軍事力の拡大において、侵略的な立場をとっており、世界の一大強力国としての中国の出現を阻止する目的で、中国の近隣ライバル国と、領土問題において歩調を合わせているのである。
中国の元外交官は、昨年10月、
「アメリカはアジア太平洋地域における軍事駐留の強化政策として、日本をその戦略的なてことして利用しており、日中間の緊張に追い討ちをかけている」と警告した。元駐日中国大使で国連事務次長を務めた陳健氏は、アメリカが、尖閣諸島問題に関して中国に軍事的な対応をとるようけしかけているとして非難している。彼は又、「アメリカは地域で単に経済面での役割だけでなく、より大きな安全保障面での立役者として、日本を利用している」と語った。
この対立の焦点は、次の2つに絞られる。
1.アメリカは、日米安全保障条約の遵守を強調し、対立が生じた際には、それに軍事介入する、と発表した。
2.アメリカは、中国を地域で勢力を拡大しつつある強大国とみなしており、世界で自らの覇権を維持する為に、この流れを阻止する意向である。
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