竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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レバノン駐在露大使、「アサド大統領解任は米の作戦外」
レバノン駐在のザスピキン・ロシア大使が、「アサド大統領を解任させることは、アメリカの政策から外れている」と語りました。
ザスピキン大使は19日月曜、レバノンの新聞「アッサフィール」のインタビューで、地域の状況や、
シリアに対する各国の立場が変化していることを指摘し、「シリアに対するアメリカの計画に、アサド大統領の解任は含まれていない」と述べています。
また、「世界各国は、アサド大統領の解任がもはや不可能であり、現状においては武力でアサド大統領を解任させようとする人々に対する自らの立場を変えることが、理にかなっていることに納得している」としました。
さらに、「テロとの戦いには、全ての国の協力が必要であり、先ず第一にシリア政府との協力が先決だ」と語っています。
レバノンの新聞「アルジュムフリーヤ」が19日、伝えたところによりますと、
元レバノン駐在のアメリカ大使を務めたジェフリー・ファルトマン氏は、レバノンのイスラム教ドルーズ派の指導者であるワリド・ジュンブラット氏との会談の際、
アサド大統領を辞任に追い込むことがもはやアメリカ優先事項にないと語ったと報じています。
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米軍主導の空爆開始以来、ISの支配地域が3倍に拡大した背景には米国、イスラエル、サウジの動き
昨年9月、IS(イスラム首長国。ISIS、ISIL、IEILとも表記)
に対する空爆をアメリカは始めた。サウジアラビア、ヨルダン、バーレーン、アラブ首長国連邦といった親米イスラム国を引き連れての攻撃だが、最初に破壊されたビルは、その15から20日前の段階で蛻の殻だったとCNNのアーワ・デイモンは翌朝の放送で伝えている。アメリカをはじめとして、攻撃したのはISを創設、支援、訓練してきた国々。情報が漏れても不思議ではない。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、それから約4カ月後、シリア領内でISが支配する地域は3倍に拡大したという。
この間にアメリカはシリアの「穏健派反政府軍」に武器を供与して戦闘員を訓練、さらに400名のアメリカ兵を訓練のために派遣するとしているのだが、これまで
訓練を受けた少なからぬ戦闘員が武器を携えてISへ「投降」している。訓練期間は「穏健派」、訓練が終わればISというようにラベルを貼り替えているだけにしか見えない。事実上、アメリカ軍がISに武器を提供、その戦闘員を訓練している。
2013年9月、退任間近だった
駐米イスラエル大使のマイケル・オーレンは、
イスラエルの希望はシリアの体制転覆であり、バシャール・アル・アサド体制よりアル・カイダの方がましだとエルサレム・ポスト紙のインタビューで語っている。イスラエルはこれまで何度かシリアを空爆しているが、ISを支援するものだと指摘されている。
イスラエルはアメリカ(ネオコン/シオニスト)とサウジアラビアと手を組み、シリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを倒すための秘密工作を始めたと
シーモア・ハーシュがニューヨーカー誌に書いたのは2007年のこと。
ネオコン/シオニストがシリア、イラン、イラクの殲滅を口にしたのは遅くとも1991年のこと。
ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、国防次官だったポール・ウォルフォウィッツがそう話していたという。
遅くとも1991年の段階でネオコン/シオニストはシリア、イラン、イラクの体制を倒そうとしていたわけで、この戦略は現在も生きているはず。ハーシュの記事は、ISがアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの秘密工作で作られた戦闘集団だと示唆している。
ただ、最後の記事にあるような事件が起こる可能性は高いと思います。仮に起こって日本政府がパニックになっても、日本の技術力で石油に頼らないエネルギーを実現していく、そういう方向になっていくと思います。
すなわち、今年の春以降起こることは、一見災いに見えることが転じて次々と福となる、という方向に転換していくと考えています。