安倍晋三首相の訪米を4月26日に控え、
TPP(環太平洋連携協定)をめぐる日米の交渉が進展しているのだという。その交渉は秘密裏に進められ、透明度は極度に低いのだが、断片的に漏れてくる情報によれば、
アメリカの巨大資本が加盟国の行政、立法、司法を支配できる仕組みを築こうとしている。いわば、ボリス・エリツィン時代のロシアと同じような体制で、
富を一握りの強欲集団へ集中させ、庶民を貧困化させるための反民主主義的な協定だと言える。
アメリカ/NATOはウクライナでネオ・ナチ(ステファン・バンデラ派)を使って支配地域を広げ、
ロシア制圧を狙っているのだが、
こうしたやり口を見ても彼らが民主主義を否定していることがわかるだろう。1933年から34年にかけてアメリカの巨大資本は反フランクリン・ルーズベルト/親ファシズムのクーデターを計画していたが、そのころと変化はない。
多くの人が指摘しているように、
TPPは「関税交渉」でも「通商交渉」でもなく
「独立放棄」の協定で、農産品と自動車の交渉は枝葉末節の話。こうした交渉が難航しているという話が本当なら、ほかの話は難航していないことになり、「独立放棄」を日本政府は認めたということになる。
独立を放棄させるカギを握っているのがISDS条項で、健康、労働、環境などに関する法律によってアメリカの
巨大企業が「将来に期待された利益」を企業が
実現できなかった場合、各国政府に対して賠償を請求することがTPPでは
許される。
TPP(環太平洋連携協定)の知的財産分野の条文草案とされる文書を内部告発を支援している
WikiLeaksは公開したが、それによると、アメリカの代表は開発した新薬の独占期間を長くしようとしている。そのため、安価な後発医薬品の利用が制限され、ガンの治療薬など命に関わる薬の場合、所得によって命が左右されることになると批判されている。そうした薬品会社の論理がエボラ出血熱の場合にも出てくる可能性はある。
巨大資本は低賃金で劣悪な労働環境が許される国に工場を建てるが、そうした条件を維持させ、「国産品を買おう」や
「地産地消」という運動は規制の対象になりかねない。外国から労働者を入れれば、低賃金で劣悪な労働環境がTPPに加盟する全ての国へ広がる。
また、巨大資本にとって都合の悪い情報が流れている
インターネットに対する規制や監視を強化する一方、金融取引は逆に規制を緩和するだろう。ADB(アジア開発銀行)、IMF(国際通貨基金)、IBRD(国際復興開発銀行/世界銀行)といったアメリカが主導する金融システムとも深く結びつく。アメリカはEUとTTIP(環大西洋貿易投資協定)を結ぼうとしているが、その目的も同じだ。
この
TTIPでは法案が私企業の利益に影響を及ぼす可能性があるかどうか審査するような仕組みを作ろうとしているようだ。すでに議会は形骸化しているが、その形骸化した議会の息の根を止めようとしている。
TPPにしろ、TTIPにしろ、アメリカの巨大資本の欲望を実現するための協定で、アメリカ以外の国の巨大資本も同調しているが、
そうした強欲さへの不満は世界的に高まっている。その不満をエネルギーにして存在感を高めているのがAIIB(アジアインフラ投資銀行)で、アメリカの同盟国であるはずの国々も参加した。
このAIIBは中国の提唱で設立が予定されている金融機関で、
その背後にはBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)やSCO(上海合作組織/アルメニア、ベラルーシ、中国、カザフスタン、ロシア、タジキスタン、ウズベキスタン)が存在している。
BRICSやSCOの中心はロシアと中国。アメリカ好戦派は中東、南北アフリカ、ウクライナで破壊と殺戮を繰り広げているが、その結果、ロシアと中国の関係を強化させることになり、ドルは基軸通貨としての地位から陥落しそうだ。石油相場の下落もあり、ペトロダラーが逆流を始めたこともアメリカの支配層を慌てさせているだろう。
AIIBには全てのBRICS加盟国、アルメニアとベラルーシを除くSCO加盟国が参加しているが、そのほか、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、イスラエル、ヨルダン、クウェート、カタール、サウジアラビア、グルジア、さらにオーストリア、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイスランド、イタリア、ルクセンブルグ、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリスも加盟した。
コンドリーサ・ライス元国務長官はFOXニュースのインタビューの中で、控えめで穏やかに話すアメリカの言うことを聞く人はいないと語っていたが、これだけの国を脅すためには核戦争で脅すしかないだろう。IS(イラクとレバントのイスラム首長国。ISIS、ISIL、IEIL、ダーイシュとも表記)やアル・カイダ、あるいはネオ・ナチを使うにしても、限界がある。
崩れ始めたシステムを立て直すことは難しい。
現実には、この天皇の金塊は現在、白龍会の管理の元にあるのではないかと推察しています。板垣英憲氏はこの金塊が皇室のものだとしていますが、疑問を感じます。以前にも触れたように、この財宝は、確かにその一部は皇室に名義があると思いますが、相当な量は、裏天皇の名義だと思います。なぜならこれを隠した連中が、裏天皇の部下であったからです。この辺りのことは、いずれ詳しく説明するかも知れません。
現在、この金塊に裏付けられた通貨が世界中に放出されようとしていると思います。その先陣が、アジアインフラ投資銀行なのだと考えています。いわゆる繁栄プログラムです。記事を見ると、この巨額資金の利権に与ろうと、IMFのラガルドや、世界銀行のジム・ヨン・キムらが働きかけている様子が書かれています。
世界の大勢は決したので、問題はアメリカと日本ですが、アメリカでの数々の不穏な動きが記されています。これらの状況を見ると、最悪の場合、食糧危機が起きるのではないかと思えます。
万一のために、食糧備蓄を怠らないでください。