(前略)
多くの内科や小児科では、風邪やインフルエンザでの発熱に関しての、「共通ワード」があるということでした。その共通語は、
「体温が 38.5℃以上になったら、この解熱剤を飲ませて下さい」
というものなのでした。
(中略)
そんな中、つい先日、中国の自然科学の最高研究機関である
中国科学院の「上海生化学細胞生物学研究所」という機関が「発熱と感染症の治癒に関してのメカニズムを判明させた」のでした。
この研究からは、先ほど書きましたような、現在、多くの医療現場で言われている
「 38.5℃以上になったら熱を下げる」というのは、「論外」であることがわかります。なぜかといいますと、
「感染症を治癒するための体内のメカニズムは体温が 38.5 ℃以上でないと発動しない」からです。
まずは、その論文について記事にしていたアメリカの医学メディアの記事をご紹介いたします。
(中略)
Fever alters immune cells so they can better reach infections
medicalxpress .com 2019/01/15
高熱は免疫細胞を変化させ、それは感染症の治癒により良いアプローチを提供する
発熱が私たちの免疫細胞を活性化させるために役立つことは知られているが、そのメカニズムは明らかではなかった。今回、上海の科学者たちが、発熱と感染症のメカニズムを説明できる新しいエビデンスを医学誌に発表した。
研究者たちは、
発熱はリンパ球のような免疫細胞上の表面タンパク質を変化させることを見出し、そして、
それらは血管を介して感染部位に到達する能力を高めることをマウスで確認した。
(中略)
中国科学院の上海生化学細胞生物学研究所(SIBCB)の教授でもある科学者ジアンフェン・チェン(JianFeng Chen)氏は、以下のように述べる。
「
発熱の良いところの 1つは、それにより、
感染部位へのリンパ球の輸送を促進することができるため、
病原体を取り除く免疫細胞がより多く感染部位にもたらされることがわかったのです」
(中略)
チェン教授らは、発熱が Tリンパ球における
熱ショックタンパク質 90(Hsp 90)の発現を増加させることを発見した。
このタンパク質 Hsp 90 は(中略)… リンパ球の血管への接着を促進し、
最終的に感染部位へのリンパ球の遊走を促進する。(中略)… また、研究では、
このメカニズムは非常に温度依存的であることがわかった。
「 Hsp90 は 38.5℃ を超える温度でしか誘導されないことがわかったのです」と、チェン教授は言う。
(以下略)
ここまでです。
このメカニズムをとても簡単に書きますと、以下のようになると思われます。
体温が 38.5℃以上に上がると、感染症によって起きている炎症部位へ炎症を治癒する白血球等がたくさん送られる機能が発動する。
というもので、そして、
そのキーとなるのが「熱ショックタンパク質」というもののようです。
(中略)
Wikipedia の説明では、
熱ショックタンパク質(HSP)とは、細胞が熱等のストレス条件下にさらされた際に発現が上昇して細胞を保護するタンパク質の一群。
となっていまして、いくつか種類があるのですが、今回出てきます
Hsp90 という熱ショックタンパク質の機能は、とても温度依存敵であり、
「 38.5℃以上でないと誘導されない」
と。
つまり、体温が 38.5℃以上になった時、初めて体内の有効な治癒メカニズムが発動するということのようなんですね。
(中略)
たとえば、
風邪などで熱などが出たときに、市販のかぜ薬や、あるいは、
病院で処方された対症療法のかぜ薬などを服用してしまう。そうすると、「熱が上がらない」という状態になってしまいます。そうなりますと、白血球を炎症部位に誘導する役割を持つ Hsp90 という熱ショックタンパク質の機能が働かない。
結果として、白血球などによる
体内の自己治癒システムが機能しないまま、風邪の状態が経過してしまうため、治りきらないで長引いてしまう……ということはあるのではないかなと思います。
結局、今回の研究ではっきりしたのは、
「熱は人を苦しめているのではなく、助けている」ということです。
ルドルフ・シュタイナーは、1908年にドイツでおこなわれた講演で以下のように述べており、「熱を下げてはいけない」と強く主張しています。
1908年のシュタイナーの講演より
Author:Ita_Wegman[Public Domain](シャンティ・フーラが追記)
生体はその損傷に反抗し、防御力を用います。この反抗が通常、熱なのです。
熱は、人間のなかの治癒力の呼び声なのです。
熱は病気ではありません。
損傷を直すために、人間が自分の生体全体から力を呼び集めているのです。
病気において、熱は最も慈善的で、最も治療的です。
損傷を受けた個々の部分は、みずから治癒できず、他の側から力を得なくてはなりません。それが熱として表現されるのです。
(中略)
紀元前 400年頃の古代ギリシャの医師であるヒポクラテスも同じようなことを述べていました。ヒポクラテスは、いくつもの格言を残していますが、その中に、
というものがあります。発熱する「チャンス」とまで表現しているあたりは、熱の偉大さをヒポクラテスはよく知っていたということになりそうです。
(中略)
ところが西洋医学は、熱に対して、それを力尽くで押さえ込むという介入をしてしまった。薬で熱をむりやり押さえ込むことという行動は、今回の研究でわかる通り、
「速やかな感染症からの回復を妨げるもの」です。
(以下略)
また、豊洲への移転に関しての闇は深いようで、出世コースの花形といわれる港湾局長はじめ移転に関与した人達は、千代田区長、練馬区長、杉並区長などになっているとのことです。さらに自民党都連の幹部にはカジノ誘致に積極的な議員も多いというのですから、はなからカジノありきの築地市場の移転だったのかもしれません。ぜひ炙り出してもらいたいものです。
そして、豊洲の地盤沈下の進行も止まらないようです。
さらに豊洲市場では、2019年1月で30店舗近くが店じまいするとのこと。都の方針の下、何の保証もなく移転したあげくに、四か月余りで廃業に追い込まれるというわけです。都はこれを自己責任というのでしょうか。
ツイートにあるように、このままでは「築地は壊す、豊洲は壊れる」ということになってしまいます。
なので、"今からでも築地に市場を戻しませんか?"遅すぎるということはありません。知事の心一つですから。キックバックはないかもしれませんが、市場の人々が、都民が、国民が、そして世界の人々が、都知事のその勇気ある英断を見直すのではないでしょうか。後世に語り継がれる政治家として。