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[情報速報ドットコム]【朗報】運命は自分で決められることが科学的に判明!アインシュタイン提唱理論、100年来の論争決着か!量子の非局所性の厳密検証に成功!

 サーンキヤ哲学では、物質は意識が展開したものであるとされています。そして量子力学においては、波動性と粒子性を合わせ持つ光子は、観測により影響を受ける(波が粒子化する)というコペンハーゲン解釈が主流です。
 さらにハイゼンベルクが「原子の構造は心の構造そのものである」といったように、サーンキヤ哲学(上、意識から)と現代物理学(下、物質から)との合流も十分あり得ると予感されます。
 そして、心とモノ(世界)は一体のものであるとの認識(意識による)は、世界を変えるには心を変えるのが早道だという気づきにもつながるわけです。
(家族の絆〜夫婦(49)量子力学の基本事項夫婦(50)量子力学の世界観より)
下記の記事では、量子コンピューターへの応用、そして運命は自分で決められる!とされていますが、実は世界を変えるための大きな一歩になり得る証しの一つなのではないでしょうか。100年来の朗報として!
 ちなみに私のお気に入りは、コテンハゲ解釈です。(詳しくは上記映像配信にて)髪の毛は、見てないときは全体的に広がっていますが、見た瞬間にハゲになる!これはまるで、だるまさんが転んだ!のようですが、これほど救いがあり?真実をイメージしやすい量子論があるでしょうか。そして「AはAでない。仮にAと名づく」の金剛般若経でもあり、まさに見事な古典ハゲ解釈となっています。
(しんしん丸)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【朗報】運命は自分で決められることが科学的に判明!アインシュタイン提唱理論、100年来の論争決着か!量子の非局所性の厳密検証に成功!
転載元)

 

東京大の古沢明教授らが、「光子の非局所性」と呼ばれる物理現象が存在することを実験で初めて証明しました。「光子の非局所性」はアインシュタインが提唱した物で、2つの離れた光子間で情報が光速を超えて瞬時に伝わる現象の事を言います。

今回の東京大の実験で証明されたことで、自分がある現象を確認すると、別の自分が知らない未知の現象も変化することを示したと言えるでしょう。分り易く言えば、あなたや私の選択や行動次第で、他の人や世界の行動なども変化する可能性があるということです。

量子力学では人間が観測した物質の動きが変化する事が前から分かっており、人間が物を見るだけでも影響をあたえることが判明していました。

これが証明されたことで解読が不可能な量子暗号通信や超高速の量子コンピューターの開発が進むことになるでしょう。これは粒子規模の話なので、実際に私達のサイズにどの程度まで適応出来るかは不明ですが、科学的に人間の行動が未来や物質の動きに影響を与えていることを示したのは非常に大きなことです。

極論になるかもしれませんが、これで「絶対に当たる予言」等は存在しない事になります。私は「未来は自分で決められる」と考えていたので、「運命」という言葉が嫌いでしたが、この発見でそれが正しかった事が改めて分かりました。

米ワイオミング州のデビルズタワーが巨木の切り株が化石化したものという説について

竹下雅敏氏からの情報です。
 アイデアはとても素晴らしいもので、動画の50秒〜1分15秒では、エゼキエル書の天にも届く巨木について触れ、19分45秒〜21分8秒では、アメリカのワイオミング州にあるデビルズタワーが巨木の切り株が化石化したものではないかと論じます。24分33秒〜26分55秒では、さらに細かいところを見て、この仮説が正当性を持っていることを示しています。
 このアイデアが真実であれば、それこそ、驚天動地の大発見ということになりますが、残念ながらこの動画のレベルでは、単なるアイデアであって、科学者を納得させるには不十分だろうと思います。おそらく、専門家はこの動画の内容を有り得ない珍説として、全く意にも介さないだろうと思います。
 動画を見ても、結局、誰がその天まで届く巨木を切ったのか、そして、有機物が分解されずに、どのようにして化石化したのかが全くわかりません。科学的な根拠の全くない、アイデアだけの動画だと言えます。
 動画に出てくる非常に興味深い柱状の石は、柱状節理と言われています。溶岩などが冷えて固まる時に出来る柱状の岩の塊です。下に、片栗粉による柱状節理形成の実験の様子があります。どうやらブラタモリで放送された映像の一部のようです。これを見ると、加熱されて膨張した物体が冷えて収縮して行く過程で、規則的な割れ目が出来、それが柱状になる様子がわかります。
その下の記事では、柱状節理の具体例の写真と、それが形成される理由が説明されています。
 写真を見ると、長方形のものや、三角形のものもあります。このような角のある形が植物の茎の1部であったとは考えられません。これは、科学者の説明の方が、説得力があります。
 私の直感において、動画で最も重要な例として挙げられているデビルズタワーが、かつての木の切り株であったかどうかを確認してみたのですが、これは切り株ではなく、やはり溶岩が冷えて出来たもののようです。ただ、科学的根拠には著しく欠けるとは言え、この動画のようなアイデアは大切にしたいと思います。グランドキャニオンはかつての砕石場だったというアイデアも、ひょっとしたらそうかも知れないと思わせるほど、見た目はそのように見えます。
 しかし、こうしたアイデアが、緻密な考察を経て、科学者もその意見を無視出来ないものになるまでには、膨大な量の情報収集と、専門家に劣らない科学的知識を身に付けていなければならないでしょう。
(竹下雅敏)
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『この地球に山や森は存在しない』 (前編)
配信元)

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『この地球に山や森は存在しない』(後編)
配信元)

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ブラタモリ 11月19日放送~世界遺産・知床は”火山”のおかげ!?①
引用元)
(前略) 

柱状節理:溶岩などが冷えて固まるときにできる柱のような割れ目



柱状節理のできる過程を片栗粉で実験。

片栗粉と水を1対1の割合で混ぜ、白熱球をあてて一晩乾かす。



① 乾いて固まると体積が減って収縮する。


② 表面にヒビが入る
③ 表面のヒビに沿って縦に割れ目が入り柱状になる



(以下略) 

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節理とは?
(前略) 

下の2枚の写真を見てください。


石畳のように見えますが、違います。
左側の写真はほぼ長方形・右側の写真はほぼひし形(平行四辺形)に、規則正しい割れ目が出来ていますよね。 これが 『節理』です。

(中略) 

加熱されて膨張した物体が、冷えて収縮していく場合を考えましょう。

(中略) 


例えば上の図の拡大図の中央を見ると、両側から引っ張られていますよね(緑色の点線の部分)。

(中略) 

両側から引っ張られて密度が薄くなった部分がひび割れとなり、規則正しいひび割れが並んだ表面になります。

この例では正六角形にしていますが、長方形の場合もあれば、平行四辺形の場合もあります。

(中略) 

今度は、物体内部での様子を考えてみましょう。
下の図は、物体の冷却が進んでいく様子を横から見たもので、赤い部分がまだ十分に熱を持っている部分です。


上の図のように、ひび割れが垂直方向に進行して行きます。
このように柱状に進行した節理を 『柱状節理(ちゅうじょうせつり)』 と言います。

(以下略) 

民衆の覚醒を封じ込めるための愚民化政策:娯楽番組、加糖ソフトドリンク…

竹下雅敏氏からの情報です。
 記事をご覧になるとわかりますが、支配層は、テレビの娯楽番組で視聴者の知能に否定的影響を与えているようです。また、加糖ソフトドリンクは、脳に深刻なダメージを与えるらしい。アメリカの場合、水道水にフッ素が入れられており、国民の愚民化政策はさらに徹底しているようです。
 麻生財務大臣は日本の水道事業を民営化して、アメリカの後を追うつもりのようです。このように、徹底した愚民化政策の結果人間はどうなるのかということですが、それが最後の記事で、なんと、“人間は脳の9割がなくても生きられる”とのこと。つまり、愚民化政策の有る無しにかかわらず、愚民は愚民のままなのではないかと思える始末です。
 これは逆の見方ができます。要は、支配層が恐れているのは民衆の覚醒なのです。現在は、人類は脳の1割すら使っていないということが、最後の記事から推察されるのですが、正しい教育、刺激、そして環境があれば、人間は誰もが全知の可能性を宿していると思われるのです。そうした民衆の覚醒を封じ込めるための愚民化政策だと考えれば、支配層のやっていることはよくわかります。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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TV娯楽ショーは知能に悪影響
転載元)
TVの娯楽ショーは人の知能に否定的影響を及ぼしていることを英国の学者らが証明した。

スプートニク日本

デイリーメールの報道によれば、ロンドン大学クイーン・メアリーカレッジは過去30年のイタリアの娯楽番組の拡大を調査。まさにこの時期にイタリアの大手メディアグループ「メディアセット」は人気を高めた。メディアセットはイタリアの政治化、ベルルスコーニ氏が創設。

幼少から娯楽番組を視聴してきたイタリア人の成人に認知機能テストを行ったところ、こうした番組を見なかったイタリア人に比べて5%悪い結果が出た。また年齢別ではより強い悪影響が出るのは55歳以上の人であることもわかった。

これより前、スプートニクの報道によると豪州の研究グループによって人間の老化を著しく遅らせる新たな方法が開発された。

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炭酸飲料などのソフトドリンク摂取の恐ろしい結果が明らかに
転載元)
炭酸飲料、甘味料、フルーツジュースなどの大量摂取は統計的に、記憶力低下、全体としての脳、そして記憶を司る部位の縮小に関係している。米マサチューセッツ州のタフツ大学の研究チームの論文は、科学誌『Alzheimer's & Dementia. 』に公開された。

スプートニク日本

チームは10年間、米フレイミングハムに住む4000人の脳の活動を調べた。対象となったのは、プロジェクト『フレイミングハム心臓研究(FHS)』の一環で前世紀中頃から心血管系の健康が調べられていた人々。チームは核磁気共鳴画像法(MRI)を用いて脳の写真を撮り、脳の構造の全ての変化を記録した。

加糖ソフトドリンクを1日1杯から2杯以上飲むことは、高齢になってからの深刻な脳の縮小、痴呆の悪化、脳卒中リスクの上昇とエピソード記憶や長期記憶障害と関係していることが明らかになった。

平均して、脳のサイズは通常より1%小さく、記憶を司る海馬のサイズは2%小さかった。また、炭酸飲料愛好家の記憶力は6%低く、実験翌日、通常より非常に悪く内容を覚えていた。

これらの悪影響は糖尿病とは関係なかったと強調されている。

何がこのような結果の原因になったのかは完全にはわかっておらず、悪い結果を出した人々は甘い飲み物をより頻繁に飲んでいただけである可能性もある。

先に、ランニングに延命効果があると報じられた

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人間は脳の9割がなくても生きられる 仏男性のMRTが驚きの結果
転載元)
米国の科学ニュースサイト「サイエンスアラート」が仏でおきた稀有な事例を紹介した。

44歳の男性が脳のMRTをとったところ、脳の90%が欠如していたことがわかった。男性はこの事実を検査するまでは知らず、通常の生活を送っていた。MRTの結果を調べた研究者らは、頭蓋骨の90%は水溶液で満たされていたと語っている。

男性は子供の頃に水頭症の診断を下されており、その後30年を経て脳は壊れはじめ、表層のほんの一部のみが残っていた。男性はこの間、知能面ではまったく支障なく、ごく通常の生活を送ってきている。

研究者らはかなり前から、現段階では脳のあらゆる可能性を解明することは不可能であることを認めている。脳は50%を切り取ったあとも個人の人格も記憶も以前と変わらず機能することがわかっている。

先に伝えられたところによると、ロシア科学アカデミー理論 実験生物物理学研究所のロシア人生物学者たちが、睡眠ホルモンのメラトニンの助けを借りて、身体の老化を遅らせる方法を発見した。

青年会議所の広報委員長だった私が振り返る21世紀初頭
〜2001年 特集記事『 道しるべを探して…』4月号を題材に(中)〜

 「総理、なぜ人間は嘘をついてはいけないのですか?」、「財務大臣、なぜ人間は他者もしくは公共の財産を盗んではいけないのですか?」、「法務大臣、なぜ人間は他者の権利を奪ってはいけないのですか?」、「防衛大臣、なぜ人間は人間を殺してはいけないのですか?」・・・国会が全国中継の時、野党議員は政権閣僚にこれらを問うてみる必要はあると思います。ごくごく基本的問いなので事前通告など必要の無い質問です。どう答弁するか、国民は知っておくべきです。彼らは国民の代表であるはずだからです。彼らの道徳観が国民の道徳観になってしまうのですから。彼らは「道徳教育が非常に大事だ」と力説しているのです。実際に道徳を教科化し生徒を評価することにしました。道徳の教科書を作らせ国がつまり彼らが検定することにしました。彼らが善悪を決定して生徒の道徳性を評価するのです。道徳善悪の決定、一体どこにその基準を求めるのでしょうか?極めつけの質問があります。「文科大臣、なぜ援交はいけないのでしょうか?」。どう答えるでしょうか?文科大臣でなくてもいいです。誰でもいいですからまともに少なくとも自分の見解を述べられる与党議員が一体何人いるでしょうか?でも期待は余りできないかもしれないです。野党議員で何人の議員が上記のような質問ができるかが疑問だからです。質問するには質問する側にもそれだけの見識がなければできないからです。
 中身の薄さはともかくとして、記載の特集記事として記している内容はほぼこの通りだと思います。そして間違いなくここで触れた問題は現在に通じています。この頃より今のほうが倫理そして倫理見識の崩壊が顕著に見えるからです。「何を持って人間と称し、人間としてどうあるべきなのか?」この問いは根本的であるがゆえにある意味いつの時代でも新たな問いになるのかもしれません。皆様はどう応えられますでしょうか?
(seiryuu)
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特集記事 「道しるべをさがして・・・1」   2001年4月号掲載  中
・現象の背後の問題 

それではなぜ、私たちは、物質的に豊かで便利な生活を送りながらも、精神的な空白感、飢餓感を抱え、未来に対して、いきいきとした夢や希望を持ちづらい状況に陥ってしまったのでしょうか。

今年1月10日の神戸新聞では、弁護士中坊公平氏のインタビューを通して「なぜ人を殺してはいけないのか」「なぜ悪いことをしてはいけないのか」を問い、「倫理21」等、倫理をめぐる書籍や雑誌の特集が相次いでいる事実、そして倫理観の揺らぎの根底には、人間関係がより希薄な方向へと向かう時代の流れがあるのではないかとの指摘をする記事の掲載がありました。

「なぜ人を殺してはいけないのか」というような問いは、根源的な問いではありますが、当たり前といえば当たり前のことです。それを、今、正面きって論じなくてはならないところに、私たちが生活する現代社会への根源的な問題、もしくは課題というべきものが、提出されているように思います。それは私たちの社会が、人間という根源、何を持って人間と称し、人間としてどうあるべきなのかという誰も皆が共通できる認識、その基盤の崩壊が深刻な段階まで進行してしまっているのではないかということです。人間にとって人間そのものが問題になっているということです。昔の日本、共同体がしっかりした社会においては、何を持って人間と称し、人間としてどうあるべきなのかの認識、この基盤は、一人一人が理屈抜きに体感体得できたものでありましょう。

しかし、グローバル化、情報化が進む現代においては、この共通認識基盤を見出し構築していく作業は決して容易なものではなくなっています。情報が即時に世界を駆け巡る現代社会では、その認識基盤が限定された共同体だけではなく、どの国や民族、異なった立場の人に対しても、矛盾無く通用し納得できるものである必要があるからです。しかし同時に、今その共通認識基盤構築の必然性をも強く感じます。なぜならば、現在私たちが抱えている問題、「物質的に豊かで便利な生活を送りながらも、精神的な空白感、飢餓感を抱え、未来に対して、いきいきとした夢や希望を持ちづらい状況に陥ってしまっている状況」・・・、その原因をたどり突き詰めていけば、この人間基盤崩壊の問題に突き当たると考えられるからです。


2001年春、当時の状況、世相



4月に小泉政権がスタートします。既にこの年1月ブッシュJRの政権がスタートし、新自由主義を展開。小泉総理が旗手となり竹中平蔵氏がその任を担ったのが「構造改革(編注:seiryuu氏の力作にリンクしています)」。これは新自由主義の経済政策。この時のフレーズ「聖域無き規制緩和」が、公共物を私物化するのに邪魔な規制等に難癖をつけて廃止させます。「所有したものは人間を含め空気、水等万物どのようなものも、その所有者が好きなようにしてもよい」。この「聖㊙︎ 根本教義(編注:seiryuu氏の力作にリンクしています)」をあからさまに実行する体制が日米ほぼ同時にスタートしたのです。また、この小泉政権を大躍進させたプロデューサーが広告界のガリバー電通。マスメディアは広告料に依存しています。電子式選挙を一手に担っている(株)ムサシとの繋がりも指摘されています。電通による政権、メディア、選挙、つまり日本の操作。これが肥大化しながら現在に繋がっています。

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青年会議所の広報委員長だった私が振り返る21世紀初頭
〜2001年 特集記事『 道しるべを探して…』4月号を題材に(上)〜

seiryuu氏の執筆記事第2弾です。
 「道しるべを探して・・・」の4月号を題材にして振り返っていきたいと思います。記事の長さや読みやすさを勘案して4月号を上中下の三回に分けて見ていきます。
 ごめんなさい、読者の皆様に最初にお断りしておきます。4月号は倫理全般を取り上げた回です。冒頭の「倫理は人間が集って、生活を営んでいく上での基盤であり、これがなければ、社会生活は成り立たないものです。」これはこれで本当にその通りだと思います。
 しかし今見れば三回の中の2回分上と中、この部分は実体験が薄い者(当時の私)が記しているので仕方の無いところではありますが、文章が拙いというか中身が薄いのです。別段、間違っていることを記しているわけではありません。ただし「倫理が崩れて大変」と新聞や雑誌、誰かが皆言っているようなことをなぞっているのに近い内容です。(勿論、倫理の崩壊は当時より今のほうがひどくこれはこれで大問題なのは間違いないのですが。)
 そしてすごく読みにくい(臭い?)ところがあります。今回掲載文書の最後のところ□で囲った文です。全体を大幅カットしようかとも考えたのですが、あえて掲載させて頂きました。ここから見えてくるものがあるからです。現代社会というより私の抱えている問題です。
(seiryuu)
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青年会議所の広報委員長だった私が振り返る21世紀初頭 〜2001年 特集記事『 道しるべを探して…』4月号を題材に (上)〜

pixabay[CC0]


特集記事 「道しるべをさがして・・・1」   2001年4月号掲載  上

倫理は人間が集って、生活を営んでいく上での基盤であり、これがなければ、社会生活は成り立たないものです。ところが昨今、新聞や雑誌だけではなく、テレビにおいても、現代文明と遺伝子に関わる最先端医学等の特集番組を通じて、倫理や、人間存在そのものを根本的に問い直す試みが、多くなされていることに、お気づきではないでしょうか。これらのことは何を意味するのでしょうか。

・現代の姿

現在、先進国と称される私たち日本の社会状況は、自由主義のもと、物質的に豊かで便利な生活を謳歌しているといえると思います。しかし、本当に私たちが、安心して、いきいきと充足した生活を送っているのかと問えば、どうでしょうか。

私たちをとりまく状況は、自然環境面では温暖化現象、ダイオキシン、環境ホルモン等の問題。社会環境では、未成年者の凶悪犯罪、麻薬等の薬物の氾濫、年間数万人の自殺者の輩出、政治腐敗、そして天文学的な国家の負債といった問題等々、数え切れないほどの病理的な現象をあらわしていることも否めない事実であり、これらの病理的な現象を生み出してきたのは、私たちの生活スタイルにあることも忘れてはならないことだと思います。

そして何よりも大きな問題は、社会の閉塞状況という言葉でよく表現されていますが、私たちが来るべき未来に対して、いきいきとした夢や希望を持ちづらい状況にあるのではないかということです。私たちにとって、夢や希望とは、充実した生を営んでいく原動力となるものであるといえます。

ところが、未成年者の凶悪犯罪、麻薬等の薬物の氾濫、年間数万人の自殺者の輩出といった問題は、私たちの社会が未来に対して、夢や希望を持ちずらい状況にあることを、端的に表現している現象だと思います。未成年者の凶悪犯罪等、これらは、いわば現実否定や現実逃避の行為です。

現在から未来へかけて、明るく豊かな展望が開けていれば、物質や経済的なものが、現在たとえ苦しい状況下にあったとしても、こういった現象は起こりにくいものだからです。精神的な空白感、もしくは飢餓感と表現すべきものをここに感じます。

この部分に関することですが、知人が面白いことを言っていました。「私たち現代人はまるで幽霊みたいになっているね。と。ご存知の通り日本の幽霊には足が描かれていません。このことは「不足」即ち「足ることを知らず、感謝できず、心身の置き場がない状態」を表現しているそうです。物質的に豊かで便利な生活を送りながらも、精神的な空白感、飢餓感を抱えながら過ごしている、現代社会の状況を巧みに表現した言葉であると感じました。


物質世界と精神世界



pixabay[CC0]


振り返るとこの時代までマスメディアでよく踊っていた言葉が「こころの時代」です。「物質的には豊かになり便利になった。しかし、精神的には・・・」というフレーズが頻繁に使われていたのです。「こころの時代」をテーマとしたテレビ番組が多くありました。「物質的には豊かになったのだから、後は精神が豊かになるように。そのためには何が大事でしょうか。」といった内容で、物質世界と精神世界を分けて精神世界の大切さ優位性を訴える番組構成が主だったよう記憶します。そして当時私自身これにうなずいていたものでした。

・・・ところが、この頃は「こころの時代」、「物質的には豊かになり便利になった。しかし、精神的には・・・」というようなフレーズはさっぱり耳にしなくなりました。なぜって?「物質的にも貧しくなった(させられた)」からです。日本ではこの頃から構造改革が本格的にスタートしたのです。

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